ISーインフィニット・ストラトスー White of black (凍結)   作:蒼京 龍騎

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(=゚ω゚)ノドモ、蒼京龍騎です。
今回はある都合により短くなりましたが、ついにラインバレルファン待望、
スパロボのある作品では『経験値泥棒』とまで呼ばれるほど強くなった『アレ』が登場します。
お楽しみに、、、、ふっふっふっ(ΦωΦ)。
それでは、(⊃σ▂σ)⊃ドウゾドウゾ


カクセイノアマガツ

ISーインフィニット・ストラトスー

White of black

 

第五話 カクセイノアマガツ

 

 

「、、、、くーちゃんめちゃんこ強くなってるね」

「はい。現在三七城黒騎の強さは国家代表レベルであると思われます」

「まぁ、それは知ってるんだけど、さ。なーんか違和感あるんだよねぇ」

「、、、、、ISの方が、ですか?」

「そうそう。三七城くんが私のパーツ盗んで作ったIS、ラインバレル。なんか私の作ったものとは根っこから違うんだよー。この間のくーちゃん対どっかの子の模擬戦の時も、機体のダメージと連動してくーちゃんが痛みを感じていたっぽいし、エネルギーシールドの防御力が紙っぺらだし、あと絶対防御無いっぽかったし。それに、、、『AIじゃない何か』からのアシストがかかった動きしてたね」

「、、、、三七城天児が彼をサポートしているとでも?」

「違うかもしれないし、合ってるかもしれないよー」

「、、、、というと?」

「それはねぇ、、、、、

──────ってこと」

「、、、、まさか、、、そんな技術が造られていたとすれば、、、、」

「うん、軽く世界大混乱だね。『不死身実現しちゃう』んだもん」

「、、、やはり破壊した方がよろしいのでは?もしそうだったとすれば、ISは、、、、」

「だいじょーぶい。既に手は打っておいたから。これでさっきのが本当か嘘かわかるよー」

「、、、、、先程のが事実でないことを祈ります」

「だねー」

 

 

「、、、、有り得ません。有り得ませんわ」

IS学園、寮舎の一室。そこで金の長い髪と、蒼の瞳が特徴的な人物が思い悩んでいた。

セシリア・オルコット。イギリスの代表候補生にして専用機<ブルー・ティアーズ>を持つ人物。

「、、、、教官を、わたくしより早く倒しているなんて」

彼女が悩んでいる対象は、先日IS学園へやってきたイレギュラー。

二人目のISが使える男、三七城黒騎。

昨日、彼と口喧嘩になり決闘を申し込んだのだが、今更ながら勝てるのか怪しくなってきた。

それもそうだ。だって、、、、、

「、、、、、っ!!!」

昨日見えた、黒騎の目が忘れられない。

アレは、黒騎自身、セシリアが眼中に無いといったような目だった。

更に、その目には幾つかの修羅場を掻い潜ってきたような、歴戦の戦士のような力強さがと、得体の知れない不気味さを感じてしまっていた。

つまり、それほどの相手だということだ。

「、、、、ですが、負ける訳にはいきませんわ」

そう呟き、セシリアは彼に勝つという決意を強く固めた。

 

 

「、、、、はっ!!!」

俺は目が覚める。

寝起きでまだ重い体を起こし、時計を見るとまだ朝の五時ほどだった。

えー昨日は確か、、、、ライラと制服を改造しててそのまま、、、、、

「、、、、、ん?」

と、視界に映る光景に違和感を覚える。

布団が、モゾモゾと動いていたのだ。

俺は体を動かしてない。

じゃあ一体なんなんだ、、、、?

俺は恐る恐る布団をめくる。

「すぅ、、、すぅ、、、、」

「、、、、、」

ライラが、俺の布団に潜っていた。

、、、、、ゑ?

「、、、、お前、なぜそこに居る」

思わず口から言葉が出た。

「、、、、うーん、あ、黒騎。おはよう」

ライラは寝ぼけているのか、どこか間の抜けた声を出しながら目を擦る。

「、、、、もう一度聞く。なぜ俺の布団に潜っていた?」

「、、、、ごめん、不快だったのなら謝る」

ライラが申し訳なさそうに俯く。

「いや、俺が聞きたいのは謝罪じゃない。どうして俺の布団に潜っていたかの理由だ」

少しキツめに言ってしまう。

何故だろう。寝起きだからとかいう赤ん坊レベルでの怒りじゃなくて、なんかこう、、、、理由がわからない怒りが俺の中で少し渦巻いていた。

「、、、、、寒かったから」

ライラが顔を逸らしながら答える。その顔は、少し赤かった。

嘘をついていることは明白だったが、まぁそういうことにしておこう。

「、、、、まぁそういうことにしておいてやる。とっとと準備済ませて飯食いに行くぞ」

「うん」

と、俺らは飯を食いに行く支度を開始する。

俺は歯を磨き、クローゼットの中でライラに見られないよう制服に着替える。

「、、、、、ふむ、かなりしっくりくる」

ライラが繕ったその制服は、思っていたよりかなり体に馴染んだ。

俺はコートを翻し、少しカッコをつけながらグローブを手にはめる。

うん。これができるとやっぱ落ち着く。しかもめっちゃ心強い。

そう、俺がライラにコート風にしてくれと頼んだのはこれが理由でもあった。

これは、俺にとって前世からの一種のルーティーンである。

これを行うことで俺は自分は強いと思いこみが出来、不思議と心が強く保てるのだ。

クソみたいな前世の環境で、俺が編み出した心の拠り所でもあった。

「、、、、俺は着替え終わったぞ。ライラは、、、、、!?」

俺は目線をライラに向けるのだが、、、、、

「、、、、、可愛い」

天使と見紛うほどの可愛さだった。

いや、思っていたより俺の繕った服が似合っていた。

意外なことに付けすぎたと感じていたはずのフリルが可愛さを数倍に引き上げていた。

うん。マジ天使( ´ ω ` )

「、、、、あ、ありがとう///」

ライラが照れを隠すためか、顔を手で覆う。

oh......顔が赤くなって更に可愛くなりやがった。仕草まで可愛すぎだろ。俺を殺す気か?尊死させる気かコンチクショウ。ってか神様にマジ感謝。眼福祭りでたまらねぇぜ!!!!

「さて、それでは飯を食いに行くとしよう」

「うん。今日のご飯楽しみ」

そうして俺らは、食堂まで特にこれといったイベント無しで来れた。

、、、、、だが、そこからが問題だった。

『きゃぁぁぁぁぁぁっ!?』

俺が食堂に入った瞬間、そんな複数の絶叫が響いた。

「っ?、、、、やはり絶叫はうるさいな。静かにして貰えないだろうか」

呟くと、俺は食堂の券売機の前まで向かう。

「おーい、みなしー」

「、、、、誰だ?」

と、券売機で何を買おうか悩んでいる俺に声がかけられた。

見てみると、クラスメイトの布仏本音、通称のほほんさん(一夏だけそう呼んでるはず)がそこにいた。

ってかくーちゃんに続いてみなしーか、、、、なぜかしっくりくる。

「、、、、布仏か。何の用だ」

俺は視線を券売機に戻し冷たい口調で言う。

「いやー、ご飯一緒に食べようよーって誘おうとしてたところー」

「、、、、好きにしろ」

「そうするねー」

と言いつつ、布仏は隣にあった券売機で何かを注文していた。

ちなみに、なんかさっきから後ろで、

『あ、先越された!!』

『ずるいぞ布仏さん!!!』

『いいなー、私も隣に座りたいなー』

といった女子の会話が聞こえたが、俺は一切合切無視する。

俺は券売機で、カツ丼を選んで注文する。

ライラも同じくカツ丼を注文していた。

券が券売機から排出され、その券を手に持って食堂の人に手渡す。

28と書かれたプレートを渡され、俺は近くのテーブルに座る。

「ねぇねぇみなしー、部活どこに入るか決めたー?」

隣に座ってきた布仏に、「なんで俺に絡んでくるんだ?」と若干呆れながらも、俺は言葉を返す。

「決めていない。というか、俺はそもそも部活に入る気は無い。それに時間を費やすぐらいなら俺はその時間でISを使う」

「おー、クールだねぇー。ちなみにISには何時間ぐらい乗ってるのー?」

「おおよそ、、、、えーと、あれ確か白騎士戦で三十分ぐらい乗って、その後束さん協力の元試験起動を十分、誘拐された時に脱出するために一時間ぐらい、そして試験で三十秒、、、、いや試験の時間だけ短くないか、、、だいたい二時間だ」

ちょっと途中どれぐらい乗っていたかを思い出すためにボソボソと口に出して言っていたが、どうやらその部分は布仏には聞こえていないようだ。

「うーん、短くない?国家代表なら数百時間は乗ってるよー。だから多分「問題ない」、、、え?」

俺は布仏がその先何を言おうとしていたかがわかったので彼女の言葉を遮る。

「俺の『ラインバレル』を舐めてもらっては困る。こいつは俺の相棒で、形見だ。だから、負けない。いや、負けられない」

「、、、、そっかぁ。まぁ、私から言えるのは頑張っての一言ぐらいだけどねー」

「ああ。頑張るさ」

「、、、、、なんか私、除け者にされてない?」

ライラが放ったその一言で、俺、布仏、ライラが同時に、少しだけ笑い声を上げた。

 

 

そして、特にこれといったイベントはその日以降無く、、、、いやまぁ何人かの女子生徒が俺に忠告を言いに来たが丁寧に追い返しておいたのだが割愛。

てな感じであっという間にその日はやってきた。

「、、、、ついに来たか」

前日の試合の勝者であるセシリアとの対決日。一夏は敗北したが、俺はその仇も含めて今日は戦うつもりだ。

ちなみに、きっちり原作通りの敗北だった。

一夏とは最近あまり喋っていないが、ダチであることに変わりは無い。

「あら、逃げずに来ましたのね、、、、って、あなた、ISはどうしましたの?スーツも着ていないようですが、、、、」

鼻をフンと鳴らして、アリーナで先に待機していたセシリアと、そこに響く大きな歓声が俺を迎えた。

だが、俺を見るとセシリアはすぐさま顔を困惑の表情に変えていた。

「俺にISスーツは無用なのでな。ISは今から展開する」

俺は待機形態のラインバレルである刀を鞘から抜き放つ。

「来い、ラインバレル」

もう何度も展開し、慣れたので目を開けたままISを纏う。

視界が急に鮮明になり、体の大きさが変わる。

「、、、、噂で聞いていましたが、本当に全身装甲ですわね、、、」

「ああ。それじゃあ、始めよう」

俺は<不知火>を抜き、その刀身をセシリアに向ける。

向こうも手に持つ大型のライフル、<スターライトMk.Ⅲ>を俺に向ける。

、、、、、いやーあの、どこ狙ってるかバレバレだぞ?

俺の第一印象はそれだった。いくらなんでもわかり易すぎる。

<スターライトMk.Ⅲ>の銃口は、ラインバレルの頭部に標準を合わせてから微動だにしない。

────しゃーない、切り落とすか。

試合開始の合図などなく、いきなりセシリアのライフルから銃弾が放たれる。

「、、、、期待外れかもな」

俺はがっかりしながら呟き、その弾丸を<不知火>で切り落とす。

「な、、、、っ!?回避ではなく、迎撃!?」

俺の行動に驚いたのか、セシリアが狼狽えている。

続けてセシリアが同じように銃弾を放つが、それすら切り落とす。

「お前、どこ狙ってるのかが丸わかりだぞ。よくそんなのでクラス代表になろうとしたな」

煽るように俺が言うと、セシリアは予想通り顔を歪め怒りを露わにする。

「なんですって、、、、!!!いいでしょう、なら見せて差し上げますわ!!【ブルー・ティアーズ】!!!」

セシリアが叫ぶと、装甲だと思っていたパーツの内四つが分離し、空中に留まった。

【ブルー・ティアーズ】。機体の名前と同じ名前を冠する武装。

簡単に、ガンダムで例えるならこれはライフルビット、、、、いや、ホルスタービットか?まぁどっちでもいいとして、そんな感じの武装だ。

「ふむ、、、数が多ければ良いという問題ではないと思うがな。何でも数で押せると思ったのなら、大した勘違いだぞ」

「あ!!な!!た!!ねぇ!!!!もう堪忍袋の緒が切れましたわ!!!!そのIS、鉄クズになるまで傷付けてやりますわ!!!!」

流石にさっきの俺の言葉にはキレたらしい。顔を真っ赤にしてそのビットを俺に向けて飛ばす。

そして、あっという間に俺はビットに包囲され窮地に陥った。

「どうです!!これで逃げ場はありませんよ!!!」

────ヤバい。これ俺終わった。

、、、、とでも言うと思ったかドアホ。

「、、、、袋のネズミにした。とでも言いたげだが、その袋には穴が空いているぞ」

俺はテールスラスターを展開し、スラスターを順次起動させ個別連続瞬時加速を使用して【ブルー・ティアーズ】の上部に移動する。そしてそのまま【ブルー・ティアーズ】の内の一つを掴んで盾にするように持つ。

『え!?ええっ!?!?!?』

その時だ。会場全体(セシリアや山田先生含む)から驚愕したような叫び声が聞こえたのは。

「い、今のは個別連続瞬時加速、、、!?なぜISに乗った経験が少ないあなたがそんな高等技術を!?」

「、、、、慣れだ」

顎が空いて閉じないといった様子のセシリアを見ながら、俺は【ブルー・ティアーズ】をセシリアに構えながら彼女に向けて加速する。

「くっ、、、!!!」

セシリアは加速している俺に当てるのは難しいと判断したのか、ビットごと俺を撃ち抜くことにしたらしい。

残った三基を自身の近くに戻し、集中砲火の構えをセシリアがとった。

だが、俺は既にそこまで折り込み済みだ。

激しいビームとミサイルの弾幕が【ブルー・ティアーズ】に向けて放たれ、衝撃が伝わってくる。

「、、、、愚策に出たな。セシリア・オルコット。だが勝利へのその渇望に敬意を表し、俺は『これ』を使おう」

俺は【ブルー・ティアーズ】の影で、『一言呟く』。

 

 

今黒騎と決闘しているセシリアは、今まで感じなかった危機を感じていた。

戦闘前に聞かされた情報では、三七城黒騎はISに乗っている時間は二時間、乗るISは<ラインバレル>という第三世代機だが他の第三世代より性能が劣っている。

────そのはずだった。

実際はどうだ。彼は高等技術である個別連続瞬時加速を難なく使いこなし、弾丸を恐れず正面から切り落とし、機体の性能は下手すれば<ブルー・ティアーズ>より上ではないか。

────認められない。

いきなりひょいと出てきた、ただの男がそんな技術と力を持っている。

セシリアはそれを認めたくなかった。

「負ける訳にはいきません、、、こんな、どこの誰とも知らない馬の骨ごときにッ!!!」

掴まれていない【ブルー・ティアーズ】三基を自身の元に戻し、全攻撃をこちらに向かってくるラインバレルに集中させる。

段々と、掴まれていたビットがバラバラになってゆく。

そして、バラバラになった【ブルー・ティアーズ】の隙間からラインバレルの一部が見えた瞬間、セシリアは勝ちを確信した。

「これでおしまいですわっ!!!!」

ビットに<スターライトMk.Ⅲ>の弾丸が当たり、小規模の爆発を起こした。

その瞬間、セシリアの視界に映っていたレーダーからIS反応が消える。

「、、、ふ、ふふっ、どうやら、私にはかなわなかったようで」

「慢心は死を呼ぶぞ。セシリア・オルコット」

いきなり、『後ろから』声をかけられた。

「っ!?」

すぐさま後ろへ振り返り、<スターライトMk.Ⅲ>から弾丸を放つが手応えはない。

「、、、っ!!!どこへ、、、、、!?」

消えたラインバレルを捜索するため、再びレーダーを見たセシリアは絶句した。

レーダーの点がそれぞれ別々の場所で、少しの間隔を開けながら点滅していたのだ。

「ジャミング!?」

そう思ったが、ジャミングではなかった。もしジャミングがかかっているなら、、、、

「どうした、攻撃しないのか?」

今度は前から、声がかけられた。

「ひ、、、、っ!?!?」

思わずセシリアは悲鳴をあげそうになる。

今まで、このようなシチュエーションには遭遇したことがなかった。

見えない恐怖。彼がいつどこから襲ってくるかが分からない。

「ではこちらから仕掛けさせてもらおう」

瞬間。視界に映っていた【ブルー・ティアーズ】の反応がフッと消える。

「っ!?」

セシリアは何が起こったのか理解出来ず、とりあえずといった様子で【ブルー・ティアーズ】が存在していた場所を見る。

そこには、【ブルー・ティアーズ】『だったもの』があった。

だが、それぞれの真ん中が綺麗に、空間ごと抉り取られたかのように消滅している。

「肉体ごと削り取られたくなければ、降伏することを勧める」

脅しのように、黒騎が言う。

「、、、、ふ、ざけないでくださいましッ!!!」

セシリアは恐怖で震える手を動かし<スターライトMk.Ⅲ>を乱射する。

だが、放った弾丸は全てアリーナの壁に当たって消滅するだけだった。

「、、、、っ!?」

急に、セシリアはガクッと体制を崩した。

PICがあるので崩れないはずの体制が。

「な、なんですの一体、、、!?」

そこで、自身の、<ブルー・ティアーズ>の足を見て気付く。

『消えていた』。先程まであったはずの足が。

それと同時に、ラインバレルがセシリアの目の前に姿を現す。

だが、その姿は。

「、、、、、黒い、、、、騎士、、、、」

試合開始時とは真逆の、黒の装甲を纏うそれは、今のセシリアに更に恐怖を植え付けるのには十分なプレッシャーを放っていた。

「、、、、さて、そろそろ終いとしよう」

黒騎が言うと、ラインバレルのてのひらの内の空間が歪む。

瞬間、装甲の大部分が消え去りダメージレベルEの表記が視界に出る。

その上で、喉元に刀の刃先を向けられる。

「、、、、ま、魔王、、、、」

黄色く、禍々しく光りこちらを見下すその機械の瞳は、まさに魔王という単語が相応しかった。

かろうじてその言葉を発したセシリアは、恐怖心によってか意識が途切れてしまった。

そして会場には、「勝者、三七城黒騎」というアナウンスが流れたが現状を理解出来ず、唖然とする生徒達により無音の空間へと変貌していた。

 

 

バッシーン!!!!

「いっでぇ!?」

決闘を終え、ピットに戻った俺はすぐさま千冬の出席簿の叩きを食らった。

「やりすぎだ貴様。いくらISに自己再生機能があるとしても、今回ばかりは言わせてもらう。ダメージレベルがEだったぞ」

そう言われたが、いまいちそこまでのダメージを負わせたという実感が湧いてこない。

「、、、、、まぁ、搭乗者本人には肉体的ダメージが無いので不問にする。

────それで三七城、一つ聞きたいことがある」

先程の高圧的な態度とはうってかわり、千冬がこちらを気にするような目で見る。

「以前束が言っていた【オーバードライブ】を使っていたようだが、肉体に違和感は感じないか?」

「大丈夫です。体のどこかが悪いっていうのもありませんし、至って健康です」

「、、、、そうか、ならいい。以上があったらすぐに知らせろ。以前のようなことが起これば私らでは対処不能だ」

「了解しました」

俺は改めて千冬が俺のことを心配しているかの理由を思い出した。

以前の試験起動時に起きたあの件を、千冬はまだ心配していたようだった。

「、、、、復讐相手が優しすぎるのも、困りものだな」

俺は呟き、ピットから離れる千冬を見送る。

 

 

翌日。俺が教室に入るとザワついていた教室が一気に静かになった。

だが、一部の女子がヒソヒソと何かを話し始める。

「ねぇ昨日の決闘見た?」

「見たけど、、、あれはもういじめの領域じゃ、、、」

「うーん、、、あれを見たあとじゃ恐ろしく思えちゃうな、、、、」

と、クラスメイトの大半が俺を恐れているらしい。

いや俺だって正直いってマジでやりすぎたと思うよ?でもイラついてたし、その原因作ったのあっちだし、、、、

「黒騎、大丈夫?色々言われてるみたいだけど」

ああ、やはりライラは女神だった。皆がこうなっていても俺を心配してくれる。本当に女神の生まれ変わりとしか思えない。

「安心しろ。この程度で折れているようならこの学園には来ていない」

俺が席に座ると、直後山田先生が教室に入ってきてSHRが始まる。

その途中で、いきなり爆弾発言が始まった。

「えーそれでは、一年一組のクラス代表は三七城黒騎くんに決定です」

────えーあれ?いつの間に俺がクラス代表になってんだ?

「先生、一つ質問がある」

俺は手を挙げて席から立つ。

「はい?なんでしょうか」

「なぜ俺がクラス代表になっている?」

それを聞いた瞬間、周囲がシーンと静まり返った。

、、、、え、なにこの空気。

「え、えーと、それは、、、この前の試合で三七城くんが勝利しましたよね。なのでそういうことになりました、、、、」

オドオドとしながら山田先生が言う。

あれー?おかしーぞー?

あの試合俺にとってはただストレス発散のためにやってたようなもんだぞ?それがどうしてそうなったし。

「、、、、、先生。悪いが俺はクラス代表をやる気はない。やらせるなら織斑一夏を推薦する。そっちの方が女子からの人気も高いし適任だろう。俺は既に恐怖の対象となっているようなのでな。相応しくない」

俺は正直に言う。正直にいえば幾分かは聞いてくれるだろうしな。

まぁその際一夏から「は!?お前友を売る気かコンチクショウ!!!」というオーラが全開ダダ漏れだった。

「え、えぇーと、、、、?でも勝ちは勝ちですし、、、あのー、、、、」

と、困り果てた様子で山田先生が言う。正直可哀想だったので決意が折れそうになったが、『可能な限り原作通りに進める』という断固たる決意を思い出して立ち直る。

立ち直ったが。

バシーン!!!

「いっだ!?」

「決まったことにいちいち文句を言うな阿呆」

出たよ鬼畜の千冬先生、、、、マジでこの叩きが痛すぎる。

「クラス代表は三七城黒騎。異存はないな?」

クラス全員(俺除く)がはーいと返事をする。

、、、、、原作、壊したくなかったなぁ、、、、、(泣)

 

 

「はーい、ちょっと失礼するよー」

と、最後の授業が終わった瞬間に教室に誰かが訪れる。

「三七城黒騎くんをちょーっとばかり借りたいんだけど、どこに、、、って、居た!!」

その人物を見て、俺は即座に窓側へ駆けた。あの悪魔から逃げなきゃいけなかった。

そのまま窓を開けて、そこから飛び降りる(アーイキャーンフラーイ!!!)。

「あっ!!こら待ちなさい!!!」

俺は落下した際に前転して衝撃を流し、全力疾走で寮まで向かう。

「流石にあの悪魔も寮のトイレまでは追ってこれまい!!!」

まぁ、走っている俺の方がバカだって気づいたのはこの一秒後なんですけどね。

「みーつっけたー」

ハイ、案の定IS、『ミステリアス・レイディ』を展開してあっという間に追いついて来ました。ってかなんでこの世界の住人そうホイホイとIS展開できるんですかねぇ、、、、学校じゃ許可なしの展開厳禁って書いてあっただろうがよ、、、、

「全く、なんで逃げるのさー?」

「、、、、それよりもIS展開して大丈夫なのか?学則には厳禁と書いてあったが」

「生徒会会長なのでオーケー」

あーもうめちゃくちゃだよ、、、、、

「ま、それは置いといて、だ。

────三七城黒騎くん。君のIS、ラインバレルに不可解な点がいくつも見られたため、生徒会会長権限を行使し強制的に調べさせて貰います」

さっきまでの飄々とした様子から一転、こちらに大型の槍、『蒼流旋』を向けて殺気を放つ。

「、、、、やるのならアリーナでやろう。その方が被害が少ない」

俺は策を考えるための時間稼ぎとして、アリーナへの移動を提案する。

「オッケー。まぁその間に逃げようって考えてても、逃がさないからね?」

ヒェッ!?怖い怖い怖い!?蒼流旋を向けながらその笑顔はヤメロォ!!!

いやマジでどうしよ、、、、想定してた『最悪』が今来やがった、、、、

逃げる?無理。ソッコーでブッ殺される。

一か八か戦闘?、、、、馬鹿言え!?最強に勝てるわけないだろ!?

交渉?あの様子じゃ聞いてくれそうもない、、、、

オワタ\(^o^)/

もう何も思いつかねぇ、、、、平和的な解決法も、武力による解決法も分かんねぇ、、、、

もうだめだ、、、、おしまいだァ、、、、

時は残酷かな、そうこう考えているうちに既にアリーナへ足を踏み入れていた。

ちなみにきっちりとシールド貼られてたので逃げられない。詰みです。

「最後に一つだけ聞いておくけど、それを大人しく渡して貰えるかな?そうすれば余計な戦闘は避けられるのだけど」

最後の忠告、といった様子で蒼流旋を俺に向けて構え直す。

「、、、、悪いが」

────こうなったらヤケクソだ。お前が最強だろうが、大人しく渡す訳にはいかない。

「お断りだ」

俺は瞬時にラインバレルを纏い、先手必勝と言わんばかりにすぐさま【オーバードライブ】を発動する。

こうでもしないと、勝てるかもしれないという希望的観測さえもできないからだ。

そしてそのまま、圧縮転送フィールドを発生させた手を楯無に向けて突撃する。

「んー、それは残念。じゃあさっきの言葉通り、実力行使に移らせていただくよ」

瞬間。

「がっ、、、、!?」

耳に爆発音のような音が聞こえると同時、背に衝撃と痛みが走った。

見ると、少しの水が空中にたゆたっているのが見えた。

清き熱情(クリア・パッション)』。ナノマシンを扱うIS、『ミステリアス・レイディ』が持つ攻撃手段の一つ。

ナノマシンを含ませた水を操作し、その水にエネルギーを送り込み高温の熱を発生させることにより水蒸気爆発のような爆発を起こし敵を攻撃する。

その有用性は、いかなるISを含めたとしても軍を抜く。

痛みによって思考が鈍り、俺はバランスを崩して地面へ墜落する。

「どう?私の『清き熱情』の味は」

楯無が、空中で俺を見下しながら余裕の表情を見せる。

「、、、、死ぬほど不味い」

俺も余裕を見せるように、起き上がりながら楯無の言葉にそのまま答えてみせる。

「へぇ?じゃあ味覚がおかしくなってるのかもね。もっと味わったらどうかな?」

楯無が指をパチンと鳴らす。

すると、俺の周りにうっすらと白い霧が発生する。

、、、、、不味い。連続で俺に『清き熱情』を食らわせる気だ。

流石にそんなことをされれば、ラインバレルは破損したとしてもすぐさま自己再生で治るがそれを上回る速度で破壊される。そうなれば自己再生も意味をなさない。

さらに、その際発生する痛みに耐えられないかもしれない。俺は痛みに耐える訓練などは行ったことがないただの人間だ。もし気絶したとしても【Dーゾイル】が気付けをしてくれるかもしれないが確証は無い。

俺は急いで言葉を紡ぐ。

「オーバーライド発動!!!発動間隔、ワンセコンドリピート!!!」

叫び、ラインバレルの装甲を展開し放熱板を出現させ、オーバーライドを実行する。

楯無の右隣に転移し、『ミステリアス・レイディ』に触れて装甲を削ろうとする。

────だが。

「な、、、、っ!?」

「クセがわかり易すぎるんだよねぇ。そんなんじゃ躱されちゃうぞ?」

楯無は俺の出現場所がわかっていたのか、後ろへ引いて腕を回避する。

そして俺の喉元には、蒼流旋の穂先が置かれていた。

「ちぃっ!!!」

次は楯無の後ろへ転送し腕を伸ばすが、今度はおちょくるようにくるりと一回転して回避した。

そして、また蒼流旋の穂先を喉元に向けられる。

「分かったでしょ?君じゃ私に勝てない。だから大人しくそのISを渡して」

最後の慈悲、とでも言うように楯無が俺を見る。

もう、強さの差は圧倒的だった。俺がどうしようが楯無には指一本触れられない。

だけども。

「、、、、お断りだな。貴様のような暴力で全てを解決する女に渡すISなんぞ一つもない」

俺はその、最後の慈悲さえも断る。

それを受け入れてしまったら、俺は俺でなくなってしまうような気がした。

「、、、、、そう。────なら怪我は覚悟してもらわないとね」

直後、俺の全身に衝撃と痛みが走る。

全身を焼かれるような痛み。

ラインバレルが、俺の体がどんどん壊れていくのを感じる。

「がぁっ!?あああああああっ!?!?」

そう苦悶の声を発することしか出来ない。

痛い。痛い。熱い。痺れる。

目もやられ、周りが何も見えなくなる。

「、、、、、あ、、、、あ」

辛うじて、そう小さく声を出すことはできたが体は動かなかった。

視界には、あちこちが壊れてビーッという電子音を鳴らすラインバレルのパラメーターが表示されていた。

「、、、、ほら、勝てなかったでしょ?」

楯無が、俺を見下ろす。

無力感による悔しさが、俺を襲う。

 

────力を。

 

────もっと、力を。

 

────最強を倒せるほどの、力を。

 

────俺に寄越せ。ラインバレル。

 

────もう、無力なのは嫌だ。

 

────大切な人の形見さえ失うのは、御免だ。

 

そう願うと、視界に映る景色が急に変化した。

辺りは真っ白で何も無く、俺は誰かに膝枕をされているようだった。

先程まで感じていた痛みは、ない。

「、、、、、黒騎。安心してくれ。お前に襲いかかってくる理不尽は、俺が消してやる

、、、、もう、傷つけさせない」

男の声が、真上から聞こえた。

だが、この声は、、、、聞いたことがある。だけど、誰の声だ?

だが、もうそんなことはどうでもいい。

心地いい。眠い。

俺はその眠気を受け入れるように、瞼を閉じる。

段々と、意識が微睡む。

そして、俺は誰かと『交代』する。

 

 

「、、、、ふぅっ、やっと眠ったみたいね。まったく、手間取らせてくれちゃって」

更識楯無は、そう愚痴を零しながら目の前のIS、『ラインバレル』を持ち上げその顔を覗き込む。

「、、、、全身装甲。まともに『清き熱情』を食らったのにこのダメージ。

、、、、、やっぱり、知らない技術の宝庫とでも言うべきかしら」

そう呟き、ラインバレルを引き摺るように牽引し、その場から立ち去ろうとする。

「帰って調べないと、、、、ああやることが増え」

と、憂鬱げに言っていた時だ。

急に、腕の感覚が『無くなった』。

「っ?」

楯無はラインバレルを牽引していたはずの腕を見る。

 

そこにあったはずの『ミステリアス・レイディ』の腕が、綺麗さっぱり消えていた。

 

更に、その腕で掴んでいたはずのラインバレルの姿までもが見えなくなっていた。

「っ!?」

だが、流石国家代表と言うべきか、すぐさま蒼流旋を持ち直し警戒態勢に入る。

楯無は、センサーの反応には無い、誰かからの明確な感情を感じ取っていた。

猛烈な殺意。それが自身に向けられている。

「、、、、さぁて、どこから来るのかしら?」

「よぉ、クソアマ。今日はいい月が出ているな。絶好の殺し日和だ」

楯無の直上から、声が聞こえた。

顔を上にあげ、『それ』の姿を見る。

『それ』は、月を後ろに、こちらを見下しながら腕を組み王のような雄々しい雰囲気を醸し出す。

その姿は、ラインバレルにそっくりだが違う。

先程まで黄金に輝き、金の粒子を振りまいていた放熱板は真っ赤に染まり血のような粒子を流し、目の黄色の双眼にはバイザーが装着され、赤の単眼へと変貌していた。

それは、先程まで相手にしていた三七城黒騎とは比べ物にならないほどの威圧感を出している。それこそ、最強である自身さえ怖気付くほど。

「さぁ、第二ラウンドを始めようか。

────徹底的に嬲ってやるよ。俺の息子を傷つけた罰としてな」

そこで、楯無は気付く。

自分が相手にしていたのは、黒い騎士という高貴なものではなく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────最悪の『鬼』を相手にしていたのだと。




はい、いかがだったでしょうか。
主人公に関係ないところは排斥しまくってるので、今回は短めです。
さて、それじゃ次回に向けて最強のラインバレルの戦闘を書きますか!!!
次回はガチと書いて本気でやります。
それでは次回まで、( ゚д゚)ノシ サラバジャー
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