問題児と悪魔の妹が異世界から来るそうですよ?   作:亡き不死鳥

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4000文字いっちゃった

おかしいなぁ、恐怖の弾幕ごっこやれなかったからこっちでレミリアの憂さ晴らしにされる美鈴書きたかったのにどうしてこうなった?


紅魔館

 

 

「あー、楽しかった♪」

 

「ちょっと疲れたけど、たまにはいいわね。こうやって遊ぶのも」

 

「うん。楽しかった」

 

「あぁ、箱庭のファーストゲームにしちゃ上等なもんだったぜ」

 

「黒ウサギも久しぶりにはしゃいでしまいましたのですよ!……まぁ弾幕はまだ怖いですけど…」

 

 

 

☆☆☆

 

同刻

 

弾幕ごっこを終えた五名が歓談している時、異世界の封鎖された郷の紅い館の食堂に5名の人と人外が集まっていた。その場にはどこか真剣な空気が漂い、上座に座る主が喋り出すのを待っていた

 

「……昨夜、フランがこの館から消えたわ」

 

薄い青色の軽いウェーブのかかった髪を弄りながらこの館の主、レミリア・スカーレットは紅い目を細め不満気な声を隠さずに言い放つ。昨日軽い仲違いで別れた夜にフランの部屋を訪れたが部屋にいる様子が無く、門番に聞いたところ館の外には出てないという。メイドを使い館中を探させても見つからない。フランが魔法を幾つか学んでいるとはいえ、誰にも気づかれず館の外に移動するなど不可能だ。つまり今の所八方塞がりな訳だ

 

「…やはり門番の美鈴が見逃したのでは?妹様は日光の下でも動けるシールを貼っているのでしょう?でしたらまず一番に館の外に出掛けようとするのではないでしょうか」

 

主の不満にレミリアの後ろに控えたメイドの十六夜咲夜が答える。銀髪が軽くかかった赤い目が門番である紅美鈴を睨みつける

 

「や、やだなー咲夜さん。昨日は本当に寝てませんって。太極拳や妖精と遊んだりしてましたので起きてましたよ!それにフラン様程の方が出ようとしたらいくらなんでも気づきますよ」

 

美鈴は華人服とチャイナドレスを2で割ったような服と腰まで伸ばしたストレートの赤い髪を揺らしながら必死に否定する。『気を操る程度の能力』を持ち、気の動きを察知できる美鈴には遊びながらでも紅魔館に近づく輩を確認することなど造作もないのだ

 

「レミィ、一応私達に気づかれず館の外に出る方法はあるじゃない」

 

「……ええ、分かってるわよパチェ」

 

『レミィ』『パチェ』とレミリアと親し気に話すのは本に掛かる自分の紫の長髪を後ろに払いのけ本を読み続ける魔女、パチュリー・ノーレッジだ。

 

パチュリーの言う館の誰にも気づかれずに外に出る方法、それは全員の頭に真っ先に浮かび上がり、しかし対応出来ないので他の案を模索するしか出来ないといういやらしい奴の仕業だという予想だ

 

「スキマ……ですかね?」

 

パチュリーの後ろに咲夜と同じように控えた小悪魔がそう呟く。そう、幻想郷の管理人であり、境界を操り誰にも気づかれず幻想郷中を移動できる能力を持つ八雲紫という妖怪がいるのだ。胡散臭いことで有名だが、能力によるスキマを突然開き相手が驚くのを見て楽しむなど可愛らしい面もある妖怪だ。しかしなかなか厄介で此方から見つけることが難しいのだ。本人はスキマで何処へでも行くし、家も通常の方法では見つからない特殊な結界が貼られている。犯人がスキマだった場合相手のアクションを待つしかないのだ

 

「あのスキマババァが……フランに何かしたらただじゃおかないわよ」

 

レミリアが殺気混じりに呟き再び食堂が沈黙で包まれた

 

 

 

 

「スキマからこんばんわ」

 

 

 

 

「殺せ」

 

「幻符「殺人ドール」」

 

「火符「アグニシャイン」」

 

「気符「星脈弾」」

 

「え、ちょ、まっ、きゃぁぁぁ!」

 

レミリアの命でナイフ、炎、気の弾幕が食堂の机の上に突如現れたスキマから出てきた金髪の女性に襲いかかった。

 

「やったか?」

 

「まず無理でしょうね」

 

「ま、そうでしょうね」

 

レミリアが咲夜の答えに頷く。この程度でやられるような奴が幻想郷の管理人をやれるはずが無いという、ある種の信頼のようなものだった

 

「結界「魅力的な四重結界」 」

 

それに答えるように三種の弾幕が襲った場所から声が聞こえた。そこには鮮やかな色の結界により身を守った妖怪の賢者、八雲紫がただずんでいた。

 

「全く、少しは話を……え?」

 

「で、フランをどこにやったの?」

 

「お、お嬢様!?」

 

「……はぁ」

 

先程まで紅魔館の主らしくカリスマを放っていたレミリアが紫に詰め寄りまるで子供のような表情で怒鳴り始めた。実際見た目は10歳児程度の見た目なのだが一瞬の豹変で咲夜と紫も困惑した。パチュリーだけはそんな様子をみて少し嬉しそうに溜息をついたのだが

 

「フランは!?変なことしてない?痛いことしてない?どこに連れてったの?何が目的なの?なんでフランなの?ねえ!何とか言いなさいよ!」

 

「ちょ、まって、答え、る、から、手をは、なし、な、さい。いやほんと、助け、て!」

 

紫の襟首を掴み前へ後ろへブンブンと振りながら今度は泣きそうな表情で問い詰める。紫も話そうにもうまく言葉が喋れず三半規管が狂い始めなす術がなかった。

 

そのままの状況が続きレミリアが落ち着くまで小一時間かかった

 

 

 

☆☆☆

 

 

「……じゃあそろそろ話していいかしら?」

 

「ええ、勿論よ」

 

あれから咲夜と美鈴がレミリアを慰めパチュリーが説得し事なきを得た。紫がレミリアの対面に座り乱れた髪と服を直しながら話を切り出した

 

「まず始めにこれだけは言っておきましょう。フランドールを攫ったのは私では無いわ」

 

「そんな!じゃあフランは誰が!」

 

「落ち着きなさい、レミリア・スカーレット。犯人までは分かりませんがヒントはあります」

 

「ヒント?」

 

「ええ、これです」

 

スッと懐から一枚の手紙を取り出した

 

「手紙……よね?それが?」

 

「これをフランドールの部屋から見つけましたわ」

 

「そ、それにはなんて!?」

 

 

「『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる、その才能を試すことを望むならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの“箱庭”に来られたし』と、このように書かれています。これをどう受け取るかは貴女次第ですが」

 

「………」

 

レミリアは2つの事が気になっていた。一つは『箱庭』。恐らくそこにフランがいるのであろうことがわかる。そして何よりも……

 

「悩み多し……か」

 

手紙を信じるならフランは悩みが多かったことになる。いや、信じる以前に分かっていたことだ。フランの『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』。さらにあまり精神年齢が高くないことに加え、内に眠る狂気を持て余し抑制が出来なかったフラン。そんな妹をレミリアは外に出すことが出来なかった。幻想郷の敵になってしまえば此処にフランの居場所はなくなる。フランからしたらレミリアがフランを仲間外れにしているように見えただろう。だけど…

 

「あっさり捨てられる程嫌われていたなんてね……アハハ」

 

乾いた笑いが浮かぶ。紅霧異変の後、運命を少し操り霊夢と魔理沙を館に来るよう仕向けた事があった。予想通りフランは二人に弾幕ごっこを仕掛け目一杯遊んだ。その夜、その事を話したフランは満面の笑みを浮かべとても楽しそうに話してくれた。

 

「私じゃあの笑顔を作れない……私じゃあの子を…」

 

「そんなことありません」

 

レミリアが呟いた独り言に美鈴がいつになく真剣な表情で割り込んで来た

 

「お言葉ですがお嬢様、フラン様がお嬢様を嫌いになるなどありえません。ましてや紅魔館を捨てるなど絶対にないです!」

 

「……でも、実際フランは消えたわ」

 

「そのことなんだけど、いいかしら?」

 

今度は仕切りに手紙を見ていたパチュリーが言葉を発した

 

「この手紙、転送魔法陣が仕組まれていたわ。これを開いて一定時間経つと勝手に作動する仕組みになっていたから、一概に妹様が選択したとは言えないんじゃないかしら?」

 

「…ほんと?」

 

「ええ、本当よ。それにかなり高度な術式だわ。この私が魔法の発生に気づかないなんて…」

 

「ではやはり妹様は誘拐されたのでしょうか?」

 

「私もその可能性が高いと思っています」

 

咲夜の疑問に黙っていた紫が答えた

 

「外界に連れ去られたのか、はたまた魔界か、それとも異世界に連れ去られたのかは定かではありませんが幻想郷にいないことだけは確かです。私の庭で私の分からないことはありませんから」

 

持っていた扇子を開いて顔の前にやり、挑戦的な目をレミリアへ送る。幻想郷外のことで何かをするには紫の存在が不可欠。それに対しプライドの高いレミリアがどんな反応をするのか。

 

「紫、お前の能力でフランを探せるの?」

 

「さあ?どうかしら?」

 

「そうか」

 

誤魔化す紫に納得したような表情をレミリアは浮かべた。それを不審におもっているとレミリアがいきなり頭を下げた

 

「頼む。私の妹を、フランを探すのに協力して」

 

「……私にそのメリットはあるのかしら?」

 

「見つけてくれたら私がなんでもしよう」

 

「あら、今なんでもって言った?」

 

「ええ、なんでもよ」

 

「………」

 

ジッと下がったレミリアの頭を見続ける。紫は人を見る目はあると自負している。もしレミリアに『死ね』と命令すれば恐らく自ら死ぬだろう。それ程までにフランドールの存在がレミリアにとって大きいのだと今更ながら理解した

 

(これは少し、フランドールを軽視し過ぎたかしら。それにしても、妹のために必死になる姉。なんか可愛いわね)

 

頭をあげる様子のないレミリアに小さな笑いが浮かんだ。そして開いていた扇子をパチン!と閉じた

 

「いいでしょう。幻想郷は全てを受け入れるわ。たとえそれが最悪の悪魔の妹でも、ね。幻想郷の『仲間』を連れ戻すために全力を尽くすと約束しましょう」

 

「……ありがとう」

 

「うふふ、どういたしまして。なにか分かったら知らせるわ。それでは」

 

立ち上がると一礼し、現れたスキマに入って行った。

 

「……それじゃあレミィ、私は図書館でこの手紙について調べておくわ」

 

「手伝います」

 

「私は門番に戻りますかね」

 

「お嬢様、紅茶とケーキをご用意しました。少し休まれてはいかがですか?」

 

妹を探そうとしてくれるパチェ。普段通りに振る舞う美鈴。自分を気遣ってくれる咲夜。改めて素晴らしい家族だと実感した。だからこそフランにこの気持ちを気づいて欲しい。

 

「パチェ、小悪魔、美鈴、咲夜」

 

だから待っててね、フラン

 

「頼りにしてるわよ」

 




シリアスなんて書けないよ…
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