「ふむ、、、」
自分が起きて数時間考えたのちにでた第一声である。
せっかく妖狐という確認もとれたので男の子なら絶対に憧れるであろう魔法とかファンタジーなことが出来ないかなーと考え色々思考を巡らせていた。いや妖怪なので妖術といったほうが正しいか。
まあそんなわけで色々思考錯誤しているとものすごい頭痛と共に脳に何かが刻まれ何が起こったのかを自分なりに状況整理している最中である。
どうやらさっき起こった頭痛は能力の発現を使用する者に教えるメッセージのようなもので頭痛が治まると自分の頭の中に『ありとあらゆる物を創り出す程度の能力』というなんとまあめちゃくちゃ使いやすそうな能力の名前が浮かび上がってきた。
そして試しに皿をイメージするとなんと皿を創り出すことに成功したのだ。
どうやら自分の目でみて仕組みを大体理解していると基本的には創り出すことができ皿の他にお椀や箸なども創ることが出来た。
よしこんなに物を創り出せるのなら『アレ』も出来るだろう。
実は言っていなかったが俺は結構なミリオタなのだ。
なら試す他ない、、、、
「来い!我が愛銃ガバメッッッ!?」
と痛々しいセリフで自分が1番好きな拳銃M1911 コルトガバメントを創り出そうとすると何故か頭痛とものすごい疲れが出て言葉が詰まった。しかもガバメントは創り出せていなかった。
どうやら複雑な機構をしている物などはたとえこちらが理解していてもそれを創る時の脳の処理とエネルギーを必要になるらしい。
いや妖怪だから妖力か。
当然といえば当然だ、条件なしに創り出すなら例えばガンダムとかの構造を熟知していればガンダムがノーリスクで創り出せるというとんでもない能力だし。
と少し落胆しつつも脳の処理はおそらく練習で何とかなるだろうし妖力は年をこすごどに少しずつ増えているのを感じていたたためおそらくガバメントを創り出すのも時間の問題だろう。
よし切り替えようおそらくこんな能力も身についたのだ。他にも妖術とか変化とかも使える可能性がある。
創り出す能力のお試しはここら辺にして他のことが出来るか確認しよう。
そうだなあやはり妖狐の妖術といえば火だろう狐火とかあるし。試しに他の木に燃え映らないよう木の枝を運びその木の枝を燃やすイメージで妖力に意識を持っていくとなんと木の枝が燃えた。
これは自分の予想通りに成功し少し感情が高ぶるのを感じたのだが自分の毛の色が黒だからだろうか炎の色が真っ黒である中心が青白いのがなんとも不気味だ。
そう思っていると木の枝が灰も残さず消えた。なんだろう燃えるというより喰らうといったほうがいい気がするが炎には変わりないのでよしとしよう名前は『黒炎』とかでいいだろう。
さて次に妖狐なら出来そうなことで『変化』を候補にいれておいたのでさっそくやってみよう。
というか出来ないと正直困る。この世界の人とも絶対に交流はしてみたいので
人に化けることは出来て欲しい流石にこんな姿だと人に怖がれるどころか退治なんかされる可能性もあるので絶対に欲しい。
そんな心配も杞憂に終わり変化は以外と簡単にできた。
自分の前世の肉体をイメージしていたらいつの間にかなっていた。
流石に数百年ぶりの人の体なので動かすのに違和感はあったものの上々であるがさすがに尻尾と耳は駄目なようだ人にはないパーツなので自然に出てしまうようでこれも練習して隠すしかないなと思いつつ今日は寝ることにした。
昨日はよく寝ていた。妖力が枯渇したためか寝る時間が少々多くいつもなら日が上がる前に起きるのだが、今日は日が上がり少し時間がたって起きていた。
ここは野生の世界甘えは効かないので日の上がる前に起きることを決めていたのだが相当疲れていたようだ。
妖力の使いすぎには注意しようと心の中で決めた。
200回目の春が来た。
一応自分は約200歳ということでいいのだろう。
能力のほうは徐々にうまく使えるようになっていき今では火縄銃ぐらいなら少しの負担だけで使えるぐらいには成長した。
ガバメントは未だに出来た試しがない時間は掛かるだろうと思ったがいつになったら創り出せるようになるのだろうか。
妖術は黒炎しか出来かったのだが空を飛ぶこともできるようになり順調だ。今では何もイメージしなくても物を燃やしたり火を浮かせたりすることが出来るようになった。
変化もかなり苦戦はしたものの尻尾と耳を隠すことに成功した。
どうやらこの妖術と変化に関してはこの妖狐の体の基本スペックのようでそんなに妖力も消費せず燃費がいい。
変化で姿を完全とは言えなくてもほぼ人の姿になれるようになったのでそろそろ村を目指しのんびり旅でもしようと思った。
如何せん何もやることもないし暇なので退屈なのである。
そう決めた後の自分の行動ははやくとりあえずこの山とはおさらばしのんびり狐の姿で歩くことに決めた。
別に人の姿がいやとかではないがこの姿で暮らした時間が長いのでこっちで生活するほうが楽なのだ。
食事などはしなくてもよくて食べることは出来るし満足感も得るが妖狐になる前のように腹が減ることもないので面倒なのでやっていない。それにしても何故腹が減らないのだろうか光合成でもしているのだろうか不思議だ。
そんなことを考えつつただ歩いていくと誰かが完全に自分のことを呼んでいた。
「おーいそこのキツネーおーい2本尻尾のキツネー」
久々に人語を聞いて高揚するがそんな気持ちを抑えつつこちらに走ってくる人?いやあれは妖怪だろうか頭に角が生えている者の方向に振り返りこっちに来るのを待っていると。
「フー。ダメだぜあんたあっちは人の住んでる村がある。あんたみてーな派手な妖怪が来ると大騒ぎだ。あー自己紹介がまだだったな俺は鬼の陽鬼っーもんだあんたは?」
やはりこの子供は鬼のようだ陽気な鬼だから陽鬼なんだろうか。
というより妖怪にも名前があるのか俺も自己紹介をって。
ん?自分の前世の名前が思い出せないというか前世の親の名前もどうやらそこの記憶は曖昧らしい。正直いまはこの狐なのだ少し悲しいが仕方ないだろう普通だったら記憶などないしな。
「あー陽鬼だったか、すまない俺にはまだ名前がない。あと知らなかったとはいえ人の村に近づいてしまったのも謝罪しよう。」
一応謝罪と名前がないことを陽鬼に伝える。
「じゃあんた新入りだね。うーん名前がないのは困るな。あんたがいいなら俺が名前付けてやってもいいけどどうだい?」
と陽鬼から提案される別に子供だからといって変な名前はつけないだろうしここは提案にのろう。
「あ、あんた俺の姿みて子供って思っただろうこれでも俺は1000年は生きてるから多分あんたの先輩だぜ。」
マジか、、、この姿で1000年も生きてるとは信じ難いが陽鬼がそんなしょうもない嘘をつかない性格とは分かるのでおそらく嘘ではないだろう。
「それはすまないなんせ容姿がそれなんだから仕方ないだろう。さっきの名付けの話だがこちらからもありがたい提案だし受けるよ。」
「まあ仕方ねえ。こんな姿でこんな喋り方だからね。よし!あんたの名前俺が考えてやる!あーえーっとなちょっと待ってくれよ、、、」
なにやらちゃんと自分の名前を考えてくれているらしい。普通に嬉しい正直クロとかペットみたいな名前付けられたらどうしようと思ったが普通にありがたい。
「よし決まった!あんたの名前は『旭(こく)』だ!」
旭の意味は確か朝のぼる太陽だったかこの体の色とかけてつけた名前なんだろうがなかなかいい意味の名前である。
ちなみに意味を聞くとあんまり考えていなかったらしくたまたま俺の後ろに太陽があって旭という名前を思いついたらしい。
意味を聞かなかったほうがよかったかもしれない、、、だが名前は気に入ったので素直に受け取っておこう。
「まあなんだ俺は今日から『旭』という名前で通させて貰うよ。」
「おう!よろしく旭!」
と元気よく陽鬼が返事をしてくれた。
「じゃ旭という新しい仲間の為にきょうは宴会だね!皆ー!新しい仲間が出来たから宴会するぞー!」
と陽鬼がいうと後ろにいた俺と陽鬼の話が気になった奴らが大勢集まっていたので全員元気よく返事をしていた。どうやら陽鬼はこの妖怪達のまとめ役のようだ。
とすぐに妖怪達の隠れ家に案内され酒を勧められて遠慮しようとしたが押しが強く飲まされた。酒を前世の頃飲んでいないので少し不安だったが味の善し悪しは分からないが何故か体がフワフワした感覚になりそれを楽しんだ。
酒は人の村からたまに貰いにというよりは盗みにいっているようで、酒が大量にあるらしい。
「ひゃう!?」
凄く変な声がでてしまった。一体何が起こったかというと陽鬼がよった勢いで俺の尻尾をモフろうとしていたらしくそれに自分がびっくりして変な声がでてしまったのだ。
前世からめちゃくちゃくすぐりには弱かったのだがまさかこの体だと尻尾が弱点だったとは、、、我慢は出来るもののいきなり触れるとさすがにびっくりするので今後はいきなり触らないでくれと陽鬼には頼んだ。
まさか尻尾が弱点だったとは、、、どこかの戦闘民族のようだ。
そこから10年がたちそろそろこの居心地がいいところからもおさらばしようと考えていたことを陽鬼に話すとか。
「そうか旅かーうんいいと思うぜ。あんたがやりたいことをやりゃいいさ。あんたがいないと寂しくなるがまあ仕方ないだろう。あ、でも見送りは全員でしてえから行く時はいってくれよな!」
と相も変わらず10年前と同じような雰囲気でいってくれた。陽鬼の目はどこか寂しそうだったが陽鬼のことだ。大丈夫だろう。
そして明日にはここをたつことを伝え明日の為に寝た。
この10年で色々なことがあった。妖怪達はみんな酒と喧嘩が好きで1番強かったのが陽鬼だった。俺も陽鬼と何回かやり合ったが全敗だ。だが陽鬼が戦い方のコツを教えてくれたことによって前とは格段に自分の戦闘能力が上がったことを実感し本当に陽鬼には感謝しかない。
そんなことを考えつつ大勢の仲間達から見送られ俺は旅にでた。