Complement Rainbow!   作:門矢零

2 / 9
今回は3回に亘って、メインヴィランのダークキラーヒディアス出生の秘密を、自分の独断と偏見で書いていきたいと思います。
拙いストーリーになるかもしれませんが、よろしくお願いします。


第2回 ヒディアス物語/闇の遺産(レガシー)【前編】

「ヒディアス」という名前にはおぞましい、見るも恐ろしい、ぞっとするという意味が込められている。

これは、そんな彼がいかにして生まれたのかを描いた混沌の物語である────

 

 

 

怪獣墓場。

そこは、多世界解釈における複数の宇宙に跨って存在する、定常的な空間の歪み。

次元を超えて様々な怪獣たちの魂が流れ着く、宇宙の吹き溜まりとも言える場所だ。

 

その中でも一際広い、数千万もの怪獣の魂が漂流している浮遊大陸に、ウルトラマンタロウの姿はあった。

 

タロウ「この辺りだな。強烈なマイナスエネルギーが感知されたのは」

 

宇宙で異常な闇の波動をキャッチしたタロウは、それを辿って怪獣墓場までやってきた。

そして周辺を調査しているうちに、徐々に邪悪な気配が強まっていくのを感じて、タロウは浮遊大陸へと降り立った。

 

その時、不思議なことが起こった。

タロウの周辺、浮遊大陸の地中から蒸気のような紫色のモヤが噴き出し、それらが一点に集まっていく。

 

タロウ「これは……」

 

紫色のモヤの中から現れたのは、ウルトラ戦士と非常によく似た姿をした、灰色の邪悪な巨人だった。

「カラータイマー」・「アイスラッガー」・「ウルトラホーン」・「プロテクター」などのウルトラ兄弟のそれぞれの身体的特徴を取り入れたような意匠が多く、それらのパーツが肥大化し歪んだ外骨格として暗黒の身体を内包している。

 

タロウ「この強烈な闇のパワーは……貴様は何者だ⁉︎」

???「我はウルトラダークキラー。ウルトラ兄弟に倒された者達の怨みから生まれし者。」

 

闇の巨人はそう名乗ると、右腕のアイスラッガーをタロウに向けて飛ばす。

タロウはそれを弾くと、戦闘の構えを取った。

 

タロウ「怨みから生まれた……?お前もタイラントやグランドキングのように、怪獣達の怨念の集合体だというのか?」

ダークキラー「我をそいつらのような本能だけで動いている奴等と一緒にするな。“ウルトラ”の名を冠する者は全て抹殺する…‼︎」

 

するとダークキラーは一瞬でタロウの眼前に迫り、強烈なパンチを叩き込む。

タロウは後方に大きく吹き飛ばされ、岩場に勢いよく叩きつけられる。

 

タロウ「グウッ……」

 

タロウは立ち上がって体勢を立て直す。

 

ダークキラー「どうした?お前の力はそんなものか?」

タロウ「クッ……」

ダークキラー「本気で来い」

タロウ「ならば……行くぞ!」

 

タロウはその場から力強く跳躍し、ダークキラーに飛び蹴りを喰らわす。だがそれで終わりではない。

ダークキラーの体を蹴ると同時にその反動を利用して再度跳躍し、もう一撃飛び蹴りを喰らわせた。そしてまた再度跳躍して、三撃目の飛び蹴りを喰らわせた。

 

タロウの得意技である『スワローキック』を応用した、『スワロー三段キック』がダークキラーに炸裂した。

だがダークキラーは小さくよろけただけで、殆どダメージになっていないようだった。

 

ダークキラー「我は怨念の集合体。どんな攻撃を受けようとも傷一つつかん!」

 

ダークキラーは周囲に強い衝撃波を放ち、思わず後退りするタロウ。

 

ダークキラー「今度はこちらから行くぞ。デススラッガー!」

 

ダークキラーはタロウ目掛けて両腕のアイスラッガーを飛ばす。

それぞれ赤と青のオーラを纏った二本のスラッガーを防ぐタロウだが、その衝撃でよろめいてしまう。

 

ダークキラー「終いだ。ダークキラーシュート!」

 

タロウが体勢を崩したところに、ダークキラーは追い討ちとして胸のカラータイマーにパワーをチャージし、極太の破壊光線を放つ。

タロウは『タロウバリヤー』を張ってこれを止めるが、耐え切れずに光の壁がガラスのように砕け散り、後方へと吹き飛ばされてしまった。

 

タロウ「グアアアッ‼︎」

 

片膝を突くタロウのカラータイマーが赤く点滅し始める。

 

ダークキラー「呆れたものだ。本気でやっているのか?」

 

ダークキラーは再びパワーをチャージし、止めの『ダークキラーシュート』を放つ。

万事休すと思われたその時だった。

 

タロウの目の前に四つの光が現れ、敵の光線を受け止めたのだ。

その正体は、ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック、ウルトラマンエースの4人だった。彼らはバリアを同時に展開して、タロウを守っている。

さらにそこへゾフィーが降り立った。

 

ゾフィー「まだいけるな?タロウ」

タロウ「はい!」

ゾフィー「よし、これを受け取れ。」

 

立ち上がるタロウに、ゾフィーは右腕に装着してきた十字型のブレスレット、『ウルトラコンバーター』を与えた。ブレスがタロウの右腕に移ると、カラータイマーの点滅が止まり、赤から青に戻った。

ウルトラコンバーターには活動エネルギーを蓄える機能があり、これを使うことでエネルギーを回復することが出来るのだ。

 

ダークキラー「面白い。まとめて始末してやる」

 

ダークキラーは既に破壊光線の照射を止めていた。

対峙するダークキラーとウルトラ6兄弟。

 

先に動いたのはダークキラーだった。両腕から『デススラッガー』を繰り出す。

 

「デュワッ!」 「トワァ!」

 

これに対し、セブンとエースがそれぞれ『アイスラッガー』と『バーチカルギロチン』を放って迎え撃った。

ダークキラーと6兄弟の間で技と技がぶつかり合い、爆発が起こる。跳ね返ったアイスラッガーがセブンの頭部に戻った。

 

ダークキラー「小癪な……ハァッ!」

 

ダークキラーは負けじと無数の光弾、『キラークラスター』を飛ばす。

 

「ヘアッ!」 「シェアッ!」 「ダアッ!」

 

ウルトラマン、ジャック、ゾフィーの3人がそれぞれ『ウルトラアタック光線』、『ウルトラショット』、『Z光線』を放ち、ダークキラーの光弾を相殺する。

そしてタロウがダークキラーに向かって走り出し、強烈な右のパンチを見舞う。そこから両手で何発も連続パンチを打ち込む。

ダークキラーは反撃として紫のオーラを纏わせたパンチをタロウに喰らわせる。

 

タロウ「グアアアッ⁉︎」

 

後ろへと後退するタロウを受け止めるウルトラマン。

 

ゾフィー「皆、我々のエネルギーをタロウに集中し、一気に奴を倒すのだ!」

 

ゾフィーの言葉にウルトラマン達は頷き、ウルトラ5兄弟は掌から金色の光をタロウに注ぎ込む。

タロウはエネルギーを受け取りながら両腕を組み、開いて胸を張る。

 

タロウ「行くぞ!スーパーウルトラダイナマイト!」

 

タロウは全身を燃え上がらせてダークキラーに突進、しがみついた。

 

ダークキラー「ヌゥッ……離せ……」

 

ダークキラーはタロウを振り解こうとするも、タロウは決して力を緩めない。

 

タロウ「タアアアアアア!」

ダークキラー「グッ……グオオオオオオオオッ‼︎」

 

ダークキラーは断末魔と共に大爆発に呑み込まれて消滅し、タロウはその場で徐々に肉体を再生させ、やがて復活した。

 

タロウ「ハァ、ハァ……勝った……」

 

 

 

これが、ウルトラ戦士とウルトラダークキラーの因縁の始まり。

そして、時は移り変わってゆく────

 

 

続く。




評価・感想・お気に入り登録よろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。