【デート・ア・ライブ】 デート・ア・ガンダム -武×士道×グラハム- 【機動戦士ガンダム00】 作:LN58
――――――6月上旬
士道「……ようやく6月だなぁ」
グラハム『どうしたのだ、少年? 楽しそうだな?』
士道「実は、6月30日にいよいよ『アレ』が発売されることになっているんだ」 ※2017年を想定しているのだが、もしかして発売延期になっていたのかな?
グラハム『ああ。それは楽しみではあるな』
士道「こういう時、〈ラタトスク〉の力を使ってフラゲしたい誘惑に駆られてしまうのが、権力に近いところにいることの怖い点だな」
グラハム『そうだな。私も独自行動を認められたライセンサーとして 軍人としてあるまじき振舞いをしていた頃があるから よくわかる』
士道「何にせよ、『アレ』がちゃんと3人分別々に用意されているか、楽しみだぜ」
グラハム『まあ、これまでのシリーズの傾向から言って、エンディング分岐はないだろうがな』
士道「そうなんだよなぁ。誰がベターハーフになるのか――――――、順当に言って彼女がそうなるのかなぁ?」
士道「なんか、思い出すな」
――――――
グラハム『そうだな。そんな話をしていたのは ちょうど あの頃だったな』
士道「あの頃から、ずいぶん変わったよな、俺たち……」
グラハム『時は未来に進むものだ。変わらぬものなど何もありはしない』
士道「ああ。あの時 無力だった子供が 少しは何かを掴めるようには なれたかな?」
グラハム『その言葉に全力で肯定しよう。少年、きみは この5年間で 大きく成長した。これからの活躍と成長を誰よりも楽しみにしているぞ』
士道「ありがとう、俺の守護天使」
キンコンカンコーン!
時崎 狂三「時崎 狂三と申しますわ」’
周囲「うおおおおおおおお!?」
士道「転校生か。稀によくあることなのに、毎度のように馬鹿騒ぎだな」
グラハム『まて、少年。この感覚は――――――』
士道「え、まさか――――――」ビクッ
狂三「わたくし、“精霊”ですのよ」’ニヤリ
士道「!!!!」
十香「え?」
折紙「!!」
狂三「みなさん、これからよろしくお願いいたしますわ」’フフフ・・・
――――――
琴里「こちらでも確認したわ」
琴里「まさか、本当に精霊だなんてねぇ」
琴里「まあ でも、好都合よ。ASTがちょっかい出してこないうちに好感度を上げてデレさせてあげなさい」
――――――
士道「じゃあ、時崎さん――――――」
狂三「士道さん」’
士道「……何だよ?」
狂三「士道さんも、わたくしのことを“狂三”と呼んでくださいませんか?」’
士道「わかった、狂三。それじゃあ、案内するから」
狂三「ありがとうございます、士道さん」’ニッコリ
十香「な、何なのだ、あいつは……」ジー
折紙「これ以上 悪い虫がつくのは勘弁……」ギリリ・・・
コツコツコツ・・・・・・
士道「これで学校の中は一通り見て回ることができたな」
士道「前の空間震で倒壊して直ったところはまだ点検中で入れないところがあるけど」
狂三「はい。士道さんのおかげで、バッチリですわ」’
狂三「そして、最後は屋上ですのね」’
狂三「さぞ夕焼けが綺麗なのでしょうね」’
士道「なあ、狂三」
狂三「はいですの、士道さん」’
士道「もういいだろう?」
狂三「………………」’ピタッ
士道「俺が何をしている人間なのか――――――、」
士道「俺のこと、最初からわかって近づいてきているんだろう?」
狂三「……ええ、士道さんのことは知っておりましたわ」’
士道「なら、狂三は精霊を辞めて人間になりたいんだよな? 俺がしていることは、その、
士道「……どうなんだ?」
グラハム『一通りの案内を終え、少年が精霊に対し 単刀直入にそう訊ね、頬を少し赤らめて視線を反らしたのは差し込む夕陽の陽射しのせいだけではなかった』
狂三「そうですわねぇ」’フフッ
狂三「ねえ、士道さん」’
士道「何だ?」
狂三「士道さんはわたくしの正体を知っても、一人の人間として、愛してくれますの?」’
士道「!」
士道「……努力する」
狂三「そうですの。でしたら――――――」’クルッ
士道「?」
士道「え」
士道「ええええ!?」カアアアア!
狂三「わたくしの大切なところを見ても平気でいられます?」’ススッ ――――――スカートを徐に捲くり上げていく。
士道「は」
士道「あれ」
士道「あ――――――」
士道「だ、ダメだ、そんなことぉ!」
狂三「!!」’ビクッ
狂三「もう士道さんったら、びっくりしましたわよ。おかげで心臓が飛び出しそうになりましたわ」’
士道「心臓に悪いのはそっちの方だろう!?」ドクンドクン・・・
士道「そ、そういうのはしっかりとした手順を踏んでからだ!」ゼエゼエ
狂三「照れ屋さんなんですのね」’ンフッ
士道「そんなに急ぐなよ。まだ俺たちの関係は 今日 始まったばかりだろうに……」ゼエゼエ
狂三「そうでもないのですのよ」’
士道「?」
狂三「わたくしは士道さんのことを知ってから、ずっと焦がれていましたわ」’
狂三「だから、こうして一緒に居られて、すごく幸せですわ」’ギュッ
士道「あ」
狂三「ねえ、士道さん」’
狂三「わたくし、士道さんにお願いがありますの」’
狂三「聞いてくださいまして?」’
士道「……話すだけ話してみろ。きっと何とかなるかもしれないからさ」ドクンドクン・・・
狂三「ありがとうございます、士道さん」’
狂三「ああ やっぱり 士道さんは最高に素敵な方ですわね」’ニヤリ
士道「う……」
ガタッ!
十香「きゃっ」ドタッ!
折紙「うっ」ドテッ!
士道「あ、十香。折紙」
狂三「……あらあら、お二人して何をなさってますの?」’
十香「そ、それはこっちのセリフだ!」
折紙「学校で手を握る必要はないはず。今すぐ放すべき」
士道「そ、そうだな。公衆の面前での過度なスキンシップは控えるべきだぞ、うん」
狂三「わたくし、ひどい貧血持ちですの。そこで優しい士道さんがわたくしに手を貸してくださったのですわ」’
士道「おいおい、いくら何でも それは見苦しい言い訳――――――」
折紙「――――――」フラッ
士道「え」
折紙「貧血」
士道「ええ……」
十香「何だ、二人共、情けないな」
十香「あ」
十香「シドー、私も実はヒンケツなのだ」フリフリ
士道「そうなのか? 全然そうは見えなかったけど、実は意外と無理をしているのか? 大丈夫か?」
十香「うむ。実は、あまりお尻の肉付きが良くないのだ」
士道「え!?」バッ
狂三「あ」’
十香「し、シドー?」
士道「十香、いったいどうしたんだ? 殿町あたりが変なことを吹き込んだのか!? だとしたら、絶対に許さないぞ、殿町!」ガシッ
十香「ど、どうしたというのだ、シドー?」ドキドキ
士道「あのな、十香? 人前で、お尻のこととか、堂々と言っちゃダメなんだぞ。そういうのは保健の先生とかお医者さんだけにしような?」ハラハラ
十香「あ、ああ、わかったのだ……」ホッ
折紙「士道、私にも。夜刀神 十香にもスキンシップをとったのだから、このままだと不公平」
士道「わかったわかった。折紙も体調管理はしっかりしろよ。エナジードリンクに頼るだけじゃなく、食事の管理もしっかりとな」ギュッ
折紙「気をつける」フフッ
狂三「貧血――――――、ヒンケツ――――――、貧尻――――――」’
狂三「ああ なるほど……」’クスッ
狂三「まったく、士道さんったら、噂以上に可笑しい人ですわね」’
狂三「まあ、今日のところはこの辺にしておきましょう、士道さん」’
――――――本当は二人きりの方が良かったのですけど。
グラハム『………………』
グラハム『――――――精霊“時崎 狂三”、か』
グラハム『少年、今度の精霊は今までとは根本的にちがうタイプの精霊だ』
グラハム『彼女は人間社会に溶け込んで活動することができる知恵と狡猾さを身に着けている』
グラハム『となれば、人間を超えた力を持つことを自覚したことで 良からぬことを企んでいるやもしれん』
グラハム『それに、精霊の霊力封印ができるきみという存在は世界的に見てもトップシークレットなのだが、』
グラハム『あの精霊はそれを熟知していると見える』
グラハム『これは、これまでの決して多くはない我々の活動〈デート・ア・ライブ〉を間近で監視し続けていたからこその確信なのか、』
グラハム『あるいは、我々の活動記録があの精霊の許に流出していることが考えられる』
グラハム『こちらとしても、時崎 狂三がどのような天使を顕現させる精霊なのかを早急に見極めなければならないな』
グラハム『何にせよ、油断は許されない相手ということだ、少年』
グラハム『しかし、少年に霊力封印されて反応がない夜刀神 十香とちがって、』
グラハム『精霊の反応を隠そうともしない時崎 狂三をASTがこのまま見過ごすはずがない――――――』