【デート・ア・ライブ】 デート・ア・ガンダム -武×士道×グラハム- 【機動戦士ガンダム00】   作:LN58

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第7話 世界の悪意 Bpart

――――――転校生:時崎 狂三の校内の案内が終わって、

 

カァー、カァー、カァー

 

士道「よし、ここまで帰って来られたな」

 

十香「シドー、今夜はハンバーグか?」

 

――――――

琴里「あ、私もそれに一票!」

――――――

 

士道「どうすっかなぁ」

 

グラハム『少年』

 

士道「ん」

 

 

崇宮 真那「鳶一――――――、“義姉様”に教えられた通り――――――」ブツブツ

 

 

士道「……女の子?」

 

士道「!」ビクッ

 

士道「まさか、また――――――」

 

グラハム『いや、それはない』

 

グラハム『だが、何なのだろうな? 何か、少年と似た何かを感じる――――――?』

 

十香「シドーの知り合いか? 何だ? どことなくシドーに似ている気がする?」

 

士道「……十香もそんなことを言うのか?」

 

士道「けど、それなら――――――」

 

士道「――――――!」ギリッ

 

士道「…………くそっ」

 

グラハム『………………』

 

――――――

琴里「おにーちゃん……」

――――――

 

真那「あ、あの……!」

 

士道「?」

 

真那「に」

 

十香「……『に』?」

 

 

真那「兄様ぁあああああ!」ムギュッ

 

 

士道「!!!?」

 

十香「え」

 

――――――

琴里「はあああああ!?」

――――――

 

グラハム『なんと!?』

 

真那「本当に会えた……」

 

士道「………………」

 

 

 

――――――自宅

 

真那「おお! ここが兄様の今の家でいやがりますか!」

 

真那「はじめましてです!」

 

琴里「……どうも」

 

真那「お家の方でいらっしゃいやがりますか? うちの兄様がお世話になっていやがります!」

 

十香「しかし、驚いたぞ。シドーにもうひとり妹がいるとは」

 

よしのん「隠し子ならぬ“隠し妹”! やるねぇ!」

 

士道「……人聞きの悪い言い方はやめろ」ハハッ

 

四糸乃「…………士道さん」

 

士道「十香、テレビを点けて デッキに電源を入れてくれ」

 

十香「うむうむ! まかせてくれ、シドー! ポチッとな!」ピッピッ

 

真那「おお!?」

 

――――――

グラハム「――――――『はじめまして』と言わせてもらおう」

 

グラハム「私の名はグラハム・エーカー。少年“五河 士道”とは日頃から懇意にさせてもらっている 2280年9月10日生まれの乙女座の旧ユニオン生まれの軍人だ」

 

グラハム「少年とは“武士道”を共に極めていくことを誓いあった間柄だ」

――――――

 

真那「こちらこそ、はじめましてです!」

 

真那「テレビ電話で海外の人とも仲良くやってやがりますか! さすがは兄様です!」

 

士道「そういうわけだから、ちょっと荷解きがすむまで代わりに相手してくれないか、グラハム?」

 

――――――

グラハム「その旨をよしとする」

――――――

 

――――――

グラハム「では、崇宮 真那といったかな? きみの趣味は何だ? 私の趣味は〈ガンダム〉だが」

――――――

 

真那「そうですねぇ。真那の趣味は――――――」

 

士道「………………」ガサゴソ

 

琴里「……士道」

 

士道「何だ、琴里?」

 

琴里「大丈夫よ。あなたは私の自慢のおにーちゃんなんだから」

 

琴里「だから、その――――――」

 

士道「何を心配しているのかと思ったら――――――、かわいい妹よ」ナデナデ

 

琴里「あ、こらぁ!」

 

士道「大丈夫だよ」

 

 

――――――俺は“五河 士道”だ。

 

 

よしのん「いやはや、たしかに見れば見るほど、士道くんとそっくりだよねぇ」

 

真那「当然です! 妹でいやがりますから!」

 

琴里「それはおかしいわね? 私も士道の妹なのだけれど?」

 

真那「ということは、まさか“義姉様”!?」

 

琴里「ちがうわ!」

 

琴里「士道はずっと前に五河家に養子に来たの」

 

琴里「私は義理の妹よ」フフン!

 

――――――

グラハム「実妹だろうと、義妹だろうと、少年のことが大好きでしかたないのは同じようだがな」

――――――

 

琴里「う、うるさい! 馬鹿兄貴は口出しすんなっての!」

 

真那「……なるほど なるほど」

 

琴里「な、何よ?」

 

真那「だいたい兄様が どういった環境で暮らしているのか わかってきやがりました」

 

琴里「あ、そう」

 

琴里「それで? まだあんたの身元が確認できないし、あんたが士道の実の妹かどうか疑わしいのだけれど?」

 

――――――

グラハム「そうだな。たしかに似てはいるが、何か少年ときみの関係を裏付けるものを提示することはできないものかな?」

――――――

 

真那「あ、それはですね!」スチャ

 

真那「これです!」 ――――――ロケットペンダントの古ぼけた写真を見せる。

 

琴里「…………?」

 

十香「おお! これが幼い頃のシドーか!」

 

よしのん「へえ! 見せて見せて!」

 

四糸乃「か、かわいいです……」

 

――――――

グラハム「すまないが、私にも見せてもらえるだろうか?」

――――――

 

真那「わかりました。はい、どうぞ」

 

――――――

グラハム「ほう……」

 

グラハム「たしかに、よく似ている」

 

グラハム「しかし、これは――――――」

――――――

 

琴里「……他人の空似なんじゃないの?」

 

真那「いえ、兄様は“兄様”です」

 

真那「ぼんやりとした記憶ではありますが、兄様がどこかへ行ったことだけは憶えています」

 

真那「寂しかったですが、それ以上に兄様のことが心配でした」

 

真那「だから、こうして元気な兄様と会えて、私は、私は――――――」

 

琴里「はいはい。お涙頂戴の感動の再会ねぇ」

 

琴里「でも、これだけは言っておくわよ、真那」

 

真那「?」

 

 

琴里「士道はうちの家族なの! それを 今更 連れて行こうだなんて させないわ!」

 

 

四糸乃「琴里さん……」

 

十香「そうだぞ! 私はシドーとずっと一緒にいたい!」

 

よしのん「四糸乃もだよ!」

 

四糸乃「あ、はい…………」

 

 

真那「そんなつもりはねえですよ」

 

 

琴里「え」

 

真那「兄様が幸せに暮らしているなら、それだけで真那は満足です」

 

真那「こんなに可愛らしい妹さんや、お隣さんに、海外の兄貴もいやがるようですし」

 

琴里「な、なによ? 一応はわかっているみたいじゃない……」

 

 

真那「まあ でも、みなさんがどれだけ兄様を想っていようとも、実の妹には敵わねえですけれど!」エッヘン!

 

 

一同「」カチン!

 

――――――

グラハム「どうやら、今ので戦いのゴングが鳴り響いたようだな」

 

グラハム「恐れ知らずなところも、たしかに少年によく似ているな」

 

グラハム「だが、あの写真――――――、21世紀にもなって――――――」

――――――

 

琴里「へ、へえ、そうかしら?」

 

真那「いや、そりゃそうでしょう? 『血に勝る縁は無え』ですから」

 

琴里「でも、『遠い親戚より近くの他人』とも言うわよね?」

 

十香「そうだそうだ! 私はシドーといっぱいデェトしているんだぞ!」

 

よしのん「ほらほら、四糸乃だって いっぱい士道くんの手料理をご馳走になっているよねぇ?」

 

四糸乃「あの……、私は……、その…………」ポッ

 

真那「」カチン!

 

真那「いやいや、所詮 義妹も隣人も所詮は他人ですし」

 

真那「その点、実妹は血を分けてますからね!」

 

琴里「なに、わざわざ強調してんのよ!」

 

十香「………………」

 

十香「なあ、グラハム……?」

 

――――――

グラハム「何かな、十香?」

――――――

 

十香「実は言い出しづらかったのだが――――――、」

 

十香「さっきから『ギマイ』『ジツマイ』と言っているのだが、何のことだ?」

 

四糸乃「……お米ですか?」

 

――――――

グラハム「なに、簡単なことだ。それは――――――」

――――――

 

よしのん「ピンポン ピンポーン!」

 

――――――

グラハム「なに!?」

――――――

 

よしのん「ちなみに丼にすると、それはそれは禁断の果実のような味がするとか」

 

十香「おお! それはぜひ食べてみたいぞ! 今度 シドーに作ってもらうとしよう!」

 

――――――

グラハム「これは見誤っていたかもしれないな……」

 

グラハム「やはり、四糸乃は心はすでに一人前のレディだったか……」

――――――

 

士道「おまたせ――――――」ガチャ

 

琴里「血縁がなんぼのものよ!」

 

 

琴里「実妹じゃ結婚だってできないじゃない!」

 

 

真那「え」

 

士道「え」

 

琴里「え」

 

十香「?」

 

四糸乃「あ……」

 

――――――

グラハム「ほう」

――――――

 

琴里「――――――!」ドン!

 

琴里「とにかく、今の妹は私なの!」

 

真那「実の妹の方が強いに決まっていやがります!」

 

琴里「それは“妹”関係ないじゃない!」

 

士道「え、何? 何の話? どうして琴里と真那が張り合っているんだ? なあ、グラハム――――――」

 

琴里「士道! ねえ、あなたは――――――」

 

真那「――――――実妹と義妹、どっち派でいやがるですか!」

 

士道「はあ? どっちだっていいだろう、そんなの?」

 

士道「サムライってのは養子縁組なんて珍しくないし、実の家族や親戚同士で殺し合うことだってしているんだから」

 

 

――――――大切な家族なら実妹だろうと義妹だろうと関係ない。護るだけだ。

 

 

真那「兄様……」フフッ

 

琴里「そうだった。あんたはそういうやつだったわよね……」ヤレヤレ

 

十香「ということは、私はシドーの家族なのか。そうか……」ホッ

 

四糸乃「大家族です……」エヘヘ・・・

 

――――――

グラハム「気持ちの整理がついたようだな、少年……」

――――――

 

士道「ところで、真那。『わざわざ 俺に会いに来た』ってことは『近いところに移ってきた』ってことなんだよな?」

 

士道「なら、俺も生き別れた実の妹がどんな家庭で育っているのかを見ておきたいんだけど」

 

士道「学校はどこなんだ? 家はここからどれくらいの場所だ? 電話番号とか教えてくれるか?」

 

真那「それはちょっと……」

 

琴里「……人に言えないようなところなわけ?」

 

真那「そんなことは…………」アセアセ

 

真那「特殊な全寮制の職場というか…………」アセアセ

 

四糸乃「働いているんですか?」

 

真那「それは、そうなんだけど、アルバイトで…………」アセアセ

 

士道「…………真那」ジー

 

真那「あ、いや、そういうことじゃなくて――――――」アセアセ

 

 

士道「わかった。詳しいことは言わなくてもいい」

 

 

士道「けど、無理だけはしないでくれよ」ギュッ

 

真那「あ、兄様……」ホッ

 

琴里「士道……」

 

 

士道「もし嫌になったら、いつでも俺のところに来い。また一緒に住もう、俺のかわいい妹よ」

 

 

真那「兄様……」

 

真那「はい!」

 

真那「今日は本当に兄様に会えてよかったです!」

 

真那「また会える日を楽しみにしてやがりますから、その日まで どうかお元気で――――――」

 

 

 

士道「…………実妹、か」

 

グラハム『ずいぶんと大きく出たものだな』

 

士道「別に。特殊災害指定生命体と一緒に暮らすんだから、生き別れの妹ぐらい、なんてことないだろう?」

 

グラハム『しかし、自ら少年に接近してきた精霊に、生き別れの妹か……』

 

士道「ああ。同じ日にやってくることがあるもんだな……」

 

士道「………………」

 

グラハム『前々から思っていたのだが――――――、』

 

グラハム『乙女座の私にはセンチメンタリズムな運命を感じずにはいられない』

 

グラハム『〈デート・ア・ライブ〉を遂行する少年にとって精霊との対話は人類の未来が掛っているだけに気が抜けないものだが、』

 

グラハム『“みなしご”である少年にとって、母親の存在もまた 忘れられないものか』

 

士道「どうして、俺の周りの女の子は みんな“精霊”とは無関係ではいられないんだろうな……」

 

士道「俺はどうしようもなく“世界の悪意”ってものを感じている……」

 

 

士道「どうして生き別れの妹が俺が助けようと思っていた精霊を殺さなくちゃならないんだよ!」

 

 

グラハム『………………』

 

士道「わかるか!? 『狂三を殺したその足で すました顔で 生き別れの兄に会いに来た』ってことなんだぞ!?」

 

士道「折紙がふらりといなくなっていたから 堂々と精霊であることを明かした時崎 狂三を殺しにかかろうとしていたのは 何となく予想がついていた」

 

士道「でも、こんなことがあるのか!?」

 

士道「結局、俺も真那も母親に捨てられて、こんな、こんなぁ――――――」ポタポタ・・・

 

グラハム『少年、救えなかった命のことは明日までには忘れることだ』

 

グラハム『でなければ、“鳶一 折紙”と同じになる』

 

士道「わかってる。わかってるよ。全てを救えるだなんて思い上がったことだ」

 

士道「でも、俺のところへはるばる訪ねてきた二人が、どうして 殺す・殺される だなんて…………」

 

グラハム『だが、少年よ。信じられないことだが、今でも“時崎 狂三”の気配を私は感じ続けている』

 

グラハム『いや、そもそも、何かがおかしいと思っていたのだ』

 

グラハム『――――――『霊装を展開していないから霊力がこれまでの精霊に比べて弱い』と感じていたが、そうではない』

 

グラハム『あそこまで無防備を晒している精霊の存在を なぜ〈ラタトスク〉が把握していなかったのか――――――』

 

グラハム『そして、崇宮 真那は 現在 自衛隊のASTに三尉という身分で所属していることがわかっているが、』

 

グラハム『同時に、イギリスの世界最大の顕現装置(リアライザ)企業:DEM社から出向していることが明らかとなっている』

 

士道「DEM社――――――、デウス・エクス・マキナ・インダストリー――――――、」

 

士道「各国の軍隊にCR-ユニットを納入しているAST最大のスポンサーだ……」

 

グラハム『そうだ。同じ時期に 時崎 狂三と崇宮 真那がきみの目の前に現れたのは ただの偶然ではあるまい』

 

グラハム『秘密結社〈ラタトスク〉がアメリカの世界最高の顕現装置(リアライザ)企業:アスガルド社を母体にしているように、』

 

グラハム『世界各国のASTを支援して精霊の情報をどこよりも多く集めているのはイギリスの世界最大の顕現装置(リアライザ)企業:DEM社なのだからな』

 

 

グラハム『DEM社が我々の〈デート・ア・ライブ〉に武力介入しようとしているようだ』

 

 

士道「…………!」

 

士道「そんなことなら、最初から出会わなければよかったんだ……」

 

士道「くそっ! くそぉ!」

 

グラハム『少年……』

 

 

士道「俺はいつまで“みなしご”だったことを引き摺っていかなくちゃならないんだ!」

 

 

士道「俺は俺を生んで捨てていった本当の母親のことが今でも大嫌いだ」

 

士道「できるならば、思い出したくもない! 存在そのものを“なかったこと”にしたいぐらいだ!」

 

士道「それなのに、また俺は忘れ去ろうとしていた過去と向き合わなくちゃならないのか?」

 

グラハム『何かが起こり出す種は常に人知れずに蒔かれていき、最悪と思われるタイミングで芽吹いていくものだな』

 

 

士道「また1つ、“現代のサムライ”に至るための苦難に直面したってことだよな、これは」

 

 

士道「でも、俺はそれでも敗けられない!」

 

士道「たとえ、生き別れの妹や世界中の人たちの怒りを敵に回しても!」

 

士道「それが特殊災害指定生命体“精霊”全てにまつわる悲劇を防ぐ最善の方法だと信じて!」

 

 

――――――俺と俺の守護天使は俺たちの戦争〈デート〉を遂行する!

 

 

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