【デート・ア・ライブ】 デート・ア・ガンダム -武×士道×グラハム- 【機動戦士ガンダム00】 作:LN58
●“未来人の幽霊”グラハム・エーカーの強さ
夢オチということで今作では片付けられてしまった2つの番外編における精霊との戦争〈デート〉――――――。
片方は原作通りに少年自身が繰り返される日常から覚醒して解決に導いたが、
もう片方は守護天使:グラハム・エーカーの介入とそもそもの仮想世界の成り立ちからしてコンピューターウイルスに勝ち目がなかった。
というより、どちらの世界も『少年にとって都合がいい』ように設定されていたため、最終的に戦争〈デート〉に少年が勝利するのは確定事項であった。
しかも、仮想世界の構築を主導したのが守護天使:グラハム・エーカーだとしても、
管理AIとして設定された人工精霊のアバターの出処となったコンピューターウイルスを事ある毎に容易く撃退してきており、
人格を持ったコンピューターウイルスは“ハム仮面”として恐れ、未完成だった仮想世界の隙間に裏世界を築き上げて潜伏する羽目となる。
MSパイロットでしかないはずのグラハム・エーカーがなんで精霊すらも圧倒できる強さなのかと言えば――――――、
結論:肉体の制約から解き放たれた幽霊だから。
そもそも、グラハムのMSパイロットとしての能力は 主役であるガンダムマイスターを 終始 凌駕しており、
互角の性能のMSを早々に与えられていたのなら、ガンダムマイスターが壊滅するレベルである。
【トランザム】状態の〈ダブルオーガンダム〉の動きに対応し(ただし、その時の乗機〈アヘッド〉はグラハムの反応に追いついていない)、
【トランザム】搭載機〈マスラオ〉に乗り換えてからの【トランザム】同士の攻防では、GNフィールドがなければ〈ダブルオー〉を一刀両断できていたほど。
そして、『公式が病気』と名高いドラマCDでは超兵を一方的にぶちのめすというギャグなのか本当なのか判断に困る圧倒的な強さと存在感を発揮。
というより、CBの仮想シミュレーターでのストーリーなのに、盟友と共に普通に登場していたあたり、AEUや人革の登場人物たちより遥かに優遇されている。
やりたい放題し放題の圧倒的なキャラパワーであり、影の薄いコンピューターウイルスごときなど一蹴できるのにも妙に納得できてしまえる。
そもそも、そのコンピューターウイルスもスペック上では精霊としては大して強い方じゃないことと実戦経験も人生経験も乏しいことから、
コンピューターウイルス以上に強大な現実世界の精霊を圧倒してきた グラハムと天使〈ガンダム〉の敵ではなかった。
つまり、ガンダムマイスター以上のパイロット能力を活かせる器があれば、現実世界でも暴れられるのも道理であったのだ。
それでも、裏世界のシミュレーターで再現された少年の意思を尊重して、
“本物”と呼べる人格を持ったコンピューターウイルスを救うのに快く助太刀するなど、
あくまでも〈デート・ア・ライブ〉の主役である少年の存在をどこまでも立てようとする名脇役ぶりが光る。
――――――言ったはずだ、少年! 『未来への水先案内人はこのグラハム・エーカーが引き受けた!』とな!
原作準拠ならば【或守インストール】はまだ先の話ではあるが、
本作における“現代のサムライ”五河 士道があーんなことやこーんなことを武家の棟梁として“養女”だと思っている精霊たちにするとは思えないので、
本作ではクロスオーバー設定を重視して仮想世界と管理AIの成り立ちから変えている。
●“現代のサムライ”五河 士道の強さ
一方、守護天使がコンピューターウイルスが仮想世界に築き上げていた裏世界において冒険していた頃(仮想世界は現実世界とは時間の経過が60分の1となっている)、
同時進行していた少年の夢の世界において、少年は守護天使:グラハム・エーカーがいないことから真っ先に仮想世界の可能性を疑ってかかっていた。
しかし、仮想世界を管理しているはずの守護天使と人工精霊からの反応がないことから、それとよく似た非日常空間にいることを認識するに至る。
そして、夢の世界“楽園”を維持するために出動する〈ガーディアン〉に果敢に立ち向かっていっては何度も殺され続けていた。
他にも死因になりそうなことは起きるには起きていたが、それらを全て躱した上で全ての死因が〈ガーディアン〉であるあたり、
“現代のサムライ”五河 士道の最期は戦場での死しかあり得ないようだ。
それが功を奏したのか、あるいはどう行動させても『夢の世界では五河 士道は〈ガーディアン〉に殺される』という結論に血の気が引いたのか、
繰り返される夢の世界の支配者の方から接触してくるようになり、夢の世界で起きたことを全て憶えている支配者の反応から真相に至る手掛かりを獲得している。
例え話としてだが、『どうして勝ち目のない戦いに身を投じるのか?』という疑問を投げかけられたことで、
それで『自分が〈ガーディアン〉に何度も殺されている』ことを見抜くと、リセット覚悟で目の前に現れた支配者にキスを迫ったのであった。
迂闊に前に出たことで自身の霊力が封印されそうになったことに危険を感じた夢の世界の支配者には躱されたものの、
夢の世界の脆弱性を認識するに至り、ここからまた何度も少年が〈ガーディアン〉に殺され続けることを繰り返すこととなり、
何度も殺され続けては前進し続けて、ついに夢の世界の真相にまで自力で辿り着くに至る。
というより、少年がダメ元で言った『繰り返されている世界の事実を引き継ぐこと』を支配者自身に約束させることができたのが決定打となった。
なぜなら『少年の幸福こそが全てを優先する』という性格の支配者であったため、
少年の幸せな世界を維持するために『どうあっても〈ガーディアン〉に殺され続ける』という世界構造の矛盾に耐えられなくなり、
どういった条件であれば少年が幸福でいられるのかを迂闊にも本人から聞き出そうとしてしまったのが崩壊の始まりであった。
つまり、少年の口八丁に乗せられて自分で自分が支配する世界を壊すように誘導させられたのである。
それにより、『仮想世界とは似て異なる繰り返される世界に閉じ込められている』事実を持ち越すことに成功し、
あとは、繰り返される世界で起きた出来事の全てを記憶している夢の世界の支配者の反応を見て 今回の周回での攻略方針を決めるだけであった。
なぜ『夢の世界の支配者が身近な人物である』という記憶を持ち越していないはずの少年がその正体を見抜けたのかと言えば、
実は、精霊との戦争〈デート・ア・ライブ〉を経験してきた“現代のサムライ”五河 士道ならではの結論であった。
なぜなら、“五河 士道”という少年は学校内での「恋人にしたい男性ランキング」では52位であり、
〈デート・ア・ライブ〉が始動する四月一○日までは女性から言い寄られたことがない“モテない存在”だと認識していたからであった。
つまり、自身の周りに集まってきた女の子はいずれも自身の懸命な行動によって自分にデレた女の子――――――(鳶一 折紙もそうであることを知っている)、
言うなれば、少年が自分から努力して勝ち取った信頼によってしか女性関係が構築されていないはずなので、
何かしてあげた憶えもないし、そういった思い出について訊くと決まって誤魔化してくる――――――、
ほぼ無条件で自分の身の回りの世話をしてくれるような幼馴染の存在が一番のイレギュラーであると思い至ったわけである。
そこから、繰り返される世界を利用して、己の武者修行の場として武芸を磨き上げ、
炎の精霊〈イフリート〉の攻略の際に発現した天使〈ガンダム〉の力を引き出せるように修練を重ね、
〈ガーディアン〉を様々な手段で討ち倒していっては確かな手応えと充実感を得て、
更なる“武の高み”へと行けることに想いを馳せて、やっつけ負けの末のリセットを受け入れていった。
そして、惚れた弱みに付け込んで、夢の世界の支配者から前回の死因や戦法をそれとなく聞き出して、次の対策を講じていった。
夢の世界の支配者としては〈ガーディアン〉がリセットを重ねる毎に様々な手段で討ち倒されていくことに対処するべきであったが、
〈ガーディアン〉突破のために試行錯誤を積み重ねていっている時の少年から確かな充実感を検知していたため、
『少年の幸福こそが全てを優先する』性格が災いして何もできず、少年の成長ぶりを一緒になって喜ぶ他なかった。
――――――そうなのだ。ここでも守護天使:グラハム・エーカーによって歪んだ性質が突破口を開くことになったのである。
だからこそ、その最後は呆気ないものとなった。
“いつかは壁を乗り越えていく”成長する喜びを分かち合うようになってしまった夢の世界の支配者は自分の役割が終えたことを悟り――――――、
否、壁の前で立ち尽くしてしまった少年がその壁を乗り越えていくようになるのを見届けるのが自身の役割であったことを思い出し、
少年を夢の世界から現実世界へと送り出す最後の試練として 天使〈
同じく天使〈
――――――〈ガンダムエクシア〉! 未来を切り拓く!
「思い出したよ、凜祢」
「お前はずっと見守っていてくれていたんだな」
「俺が5年前のあの日から武者修行をするようになって、何度も死ぬような無茶ばかりをして――――――」
「いや、本当に死んでいたことが何度かあったんだな」
「その度に 時間を巻き戻して 俺のことを生き返らせて、こうやって壁を乗り越えていくのを見届けてくれていたんだな」
「うん、そうだった。私はずっときみのことを見ていたよ。そして、試練を乗り越えて新しい世界へ旅立っていくきみを何度も見送ったよ」’
「大好きだった。目標に向かって死ぬことさえも受け入れて前に進み続ける リセットされても輝きを失わない きみの頑張る姿が」’
「だから、おめでとう、士道。今度もまた きみは壁を乗り越えたよ」’
「ありがとう、凜祢。俺、行くよ、また」
「また会えるかな、士道?」’
「会えるさ、きっと。こうして夢の中で」
「だから、俺の家の合鍵はずっと持っていてくれ」
「俺も お前から夢の世界の合鍵をもらって ここまで辿り着いたことだし」
「士道のこと、応援してきてよかった」’
「だから、現実世界でも幸せになってね!」’
――――――これまでも! これからも! ずっと! 士道のこと、応援しているから!
●夢の世界の支配者:園神 凜祢のスペックデータ
名前:園神 凜祢
識別名:〈ルーラー〉
総合危険度:SS
空間震規模:S
霊装 :S
天使 :SS
霊装 :不明(知恵の木)
天使 :凶禍々楽園〈エデン〉
●電脳世界の支配者:或守 鞠亜のスペックデータ
名前:或守 鞠亜
識別名:〈フラクシナス〉
総合危険度:--
空間震規模:--
霊装 :AA
天使 :--
霊装 :疑似霊装(空中戦艦〈フラクシナス〉)
天使 :--