【デート・ア・ライブ】 デート・ア・ガンダム -武×士道×グラハム- 【機動戦士ガンダム00】   作:LN58

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特別編3 狂三スターフェスティバル -七夕の密会-

――――――秋葉原

 

士道「8月7日」

 

士道「月遅れの本当の七夕」

 

士道「俺はまためぐあえた」

 

 

――――――“最高の精霊”と。

 

 

~~~

~~~~~~

~~~~~~~~~~

 

士道「いやぁ、まさか【無窮の剣】がああいった演出になるとは驚いた

 

グラハム『実に見応えのある演出となっていたな』

 

士道「まさかの主役に抜擢で、原典で未登場だった親父も出てくるし、搭乗機も抜群の強さで、性能面も原典より格段にパワーアップしていて言うことなし!」

 

士道「そして、もう一方の主人公もイメージ通りの強さだったし、敵のエースボーナスの発動キーになっているぐらい演出面の優遇っぷりも光っていたな!」

 

士道「設定面の補完も完璧で、原典ではよくわからなかった背景も理解できたことだし、概ね満足の出来だったぜ」

 

グラハム『惜しむらくは、あまりにも両者共にマイルドな宿命になっていたことか』

 

グラハム『私としては、“愛を超え、憎しみをも超越し、宿命となった上で、共に戦う道を切り拓く”展開がよかったのだが……』

 

士道「それと、姫様の存在感が増したのはいいけど、姫様って原典だと彼よりも親父の仇であったはずの騎士の方に――――――」

 

士道「あと、贅沢を言えば、ハーレムEDよろしく、余った3人娘の一人を同乗させることができたらよかったなぁ……」

 

士道「それと、前作では最強クラスだった“南極大帝”の初参戦ボーナスがなくなってしまったのがなぁ………………ズルいよ、アクセル隊長!」

 

グラハム『それどころではない! 何なのだ、あのカスタムボーナスは!? スタッフがふざけて設定したのではあるまいな!?』

 

士道「悔しいから前作をまたプレイして憂さ晴らしだ!」

 

 

 

ガチャリ

 

士道「……どうやら、俺とデートしていた“時崎 狂三”の遺留品はちゃんと持っていってくれていたみたいだな」

 

士道「もうこのロッカーに用はないな」

 

グラハム『待ちたまえ、少年。扉の裏に紙が貼ってあるぞ』

 

士道「あ、本当だ」ピラッ

 

士道「……何これ? イタズラ?」

 

 

――――――内容は『夏葉原(漢字3文字が中央)』『月(漢字1文字が下端)』『乳牛のコスプレ(キャラシールが上端)』であった。

 

 

グラハム『およそ時崎 狂三らしからぬ文面だが――――――、』

 

グラハム『そうか! “時崎 狂三”よ! きみの想い! たしかに受け取ったぞ!』

 

士道「え、わかったのか?」

 

グラハム『少年。その文は見られないうちに処分するぞ』

 

士道「わ、わかった……」

 

~~~~~~~~~~

~~~~~~

~~~

 

 

狂三「ごきげんよう、士道さん」’

 

狂三「またお会いできましたわね」’ニッコリ

 

狂三「見事、正解ですわ」’

 

士道「ああ。また会えて嬉しいよ、“狂三”」

 

士道「どうして 今日この日の この場所で 会おうと思ったんだ? 俺が来なくても一人で済ませられるような用事なんだろう?」

 

狂三「それはこれから少しずつ明かしていきますわ」’フフッ

 

狂三「さあ、今からわたくしと士道さんだけの秘密のデートを始めますわよ」’パシッ

 

士道「ああ」

 

 

ワイワイ、ガヤガヤ、ワーワー!

 

 

士道「へえ、秋葉原って、今じゃ“ヲタクの聖地”とか“世界有数の電気街”ってイメージしかなかったけど、」

 

士道「昔は貨物駅だったわけだから、青果市場やら大衆食堂やらで“グルメの街”でもあったわけなんだな」

 

狂三「そうですのよ」’

 

狂三「ほらほら、見てくださいまし。グルメ雑誌にもこんなにも秋葉原の名店が書かれていますのよ」’

 

士道「そうなんだ。たしかに、こうして周りを見渡すだけでも いろんなジャンルの料理店が軒を並べているな」

 

士道「何ていうか意外だな。狂三はお嬢様っぽいから、こういった場所とは縁がないと思っていたけど」

 

 

狂三「わたくしも初めて来ましたわ」’

 

 

士道「え」

 

狂三「ここはわたくしではなくて、彼女のホームグラウンドだった場所ですわ」’

 

士道「――――――『彼女』?」

 

狂三「そう、彼女には72通りの名前がありましたから、何て呼べばいいのでしょうね?」’

 

士道「誰なんだ、それって?」

 

狂三「士道さんにはぜひ憶えていてもらいたい人ですわ」’

 

 

 

――――――人類を空間震の脅威から守り抜いてきた“正義の味方”のことを。

 

 

 

狂三「さて、ここですわね」’

 

士道「これってジャンク屋だよな? 初めて来たな、こういうところ」

 

ジャンク屋「ああ いらっしゃい。おや、見ない顔だな、お嬢ちゃんとお兄ちゃん?」

 

狂三「あなた、憶えています?」’

 

 

――――――まだここがヲタクの聖地となる前の電気街だった頃に秋葉原に舞い降りた“天使”のことを。

 

 

ジャンク屋「!!!?」

 

狂三「その当時の写真や作品を現在でも保管しているのが、その当時の商工会の役員だったあなただと聞いています」’

 

狂三「それを見せていただけません?」’

 

士道「な、何だ、それ?」

 

ジャンク屋「……驚いたな、お嬢ちゃん」

 

ジャンク屋「どこでそれを聞いた? いや、わざわざ それを見に 遥々 来てくれたのなら、追い返すこともないか」

 

ジャンク屋「じゃあ、上がりな。今日は店仕舞いだ」

 

ジャンク屋「俺の秘蔵のコレクションを披露する時がついに来たわけだからな!」

 

狂三「さあ、士道さん」’ニヤリ

 

士道「あ、ああ…………」

 

 

 

ジャンク屋「昔、秋葉原が戦後の闇市からの流れ物で成り立った電気街だったことは知っているか?」

 

狂三「もちろんですわ」’

 

狂三「今日みたいな“ヲタクの聖地”に改造したのも、あなただということも、ね?」’

 

士道「え」

 

ジャンク屋「そこまで知っているわけか。もう埋もれた過去だと思っていたのに、人生 何があるかわかったもんじゃないな」

 

狂三「わたくしもそう思いますわ」’

 

ジャンク屋「じゃあ、これがお目当ての“秋葉原の天使”の御姿だ! よく目に焼き付けるがいい!」

 

狂三「…………懐かしい」’ボソッ

 

士道「うわっ!? 格好からして強烈だけど、それよりも眼がメチャクチャ光ってるぅ!?」

 

グラハム『な、なんと!? 少年、これは――――――』

 

士道「え、どうしたんだよ?」

 

 

グラハム『少年! “秋葉原の天使”と呼ばれる この存在は 5年前のあの日に街を無差別攻撃した“白い悪魔”によく似ている!』

 

 

士道「なんだって!?」

 

グラハム『しかし、私の予想では、あれは――――――』

 

グラハム『となると、この“秋葉原の天使”とは“白い悪魔”に代替わりする前の精霊だったのか?』

 

グラハム『よく見れば、“白い悪魔”とは最初に目にした時の第一印象がだいぶ異なる』

 

グラハム『――――――二十歳ぐらいの若い女性。背丈も“白い悪魔”よりかなり大きいのがわかる』

 

士道「………………」

 

ジャンク屋「お、兄ちゃん、見惚れたか? 俺もあの時はそんなふうになっていたぜ」

 

士道「これって いつ頃 撮った写真なんです?」

 

ジャンク屋「あれはバブル時代――――――、」 ※バブル時代:1985年から1991年までの日本で起こったバブル景気の時代

 

ジャンク屋「わかりやすく言えば、ファミコンの爆発的なヒットで各種コンピューターゲームソフトを扱う店が増え始め、ゲーム関連の専門店も登場していた頃だった」

 

ジャンク屋「ピンと来ねえか。じゃあ、別の言い方をすれば――――――、」

 

ジャンク屋「音楽CDが普及しだした頃と言えば、実感が湧くか?」

 

ジャンク屋「あの頃はまだこんな風な美少女ゲームが大衆化することもなかった時代だった」スチャ ――――――【恋して マイ・リトル・シード】!

 

士道「ああ なるほど…………」

 

ジャンク屋「白物家電の方が主流の時代で、家庭用パソコンが販売されるまではパソコン業界なんてベンチャー企業みたいなものだったんだぜ」

 

ジャンク屋「当然、今の萌えの文化の気配なんて一切なかった 電子機器マニアの溜まり場みたいな雰囲気の場所だったんだ」

 

ジャンク屋「そんなある日、クリスマスや正月でもないのに そんな破廉恥な格好をした女性が秋葉原に現れたわけよ」

 

ジャンク屋「ネットもまだ普及していなかった時代だったが、それを見た当時の衝撃は俺を含めて凄まじく、」

 

ジャンク屋「一時は“秋葉原に舞い降りた天使”として評判になって、“天使”を一目見ようと野次馬共がこの秋葉原に雪崩込んできた時期があったんだぜ」

 

士道「え!?」

 

士道「ちょっと待てよ――――――」

 

グラハム『5年前から再発した空間震――――――、それと共に現れるとされる精霊がバブル時代にも姿を見せていたとはな』

 

グラハム『だが、この御仁が言うように、情報の伝達が迅速な高度情報化社会は21世紀になってから本格化したわけなのだから、』

 

グラハム『実は、『空間震が無かった』とされていた時期にも起きていた可能性はゼロとは言い切れんな』

 

ジャンク屋「驚いたか? 実は、その都市伝説に肖って“天使”を拝ませる いかがわしい商売が秋葉原で成立し始めていたのさ」

 

士道「え」

 

狂三「なるほど。けれども、“天使”のブームは一瞬で終わってしまいましたから、メイド喫茶にシフトしていったわけですのね」’

 

ジャンク屋「そういうことだ。まさしく一瞬の輝きにしか過ぎなかったものだったが、」

 

ジャンク屋「“天使”を目撃した俺たちが受けた衝撃と興奮は 時代を越えて 形を変えて 現代でも息づいているわけなのさ」

 

狂三「そういった いかがわしい商売を強力に支援して、“ヲタクの聖地”に変えたわけですのね、あなたは」’

 

 

狂三「それが“秋葉原に舞い降りた天使”という都市伝説の真相でしたのね」’

 

 

士道「………………」

 

ジャンク屋「都市伝説なんかじゃねえ! そいつは紛れもなく現実に舞い降りた奇跡なんだ!」

 

ジャンク屋「実際、そいつは当時の市場に出回っていた製品の遥か上を行く性能の発明品の数々を造っていたことだしな」

 

ジャンク屋「こいつを見てくれ。今じゃなんてことねえ性能だが、スマートフォンの原型とすら言えるようなタッチパネルを搭載したゲーム機だ」

 

ジャンク屋「まあ、ゲームの内容としてはマイコン時代のゲームの猿真似にしか過ぎねえものだが、」

 

ジャンク屋「タッチパネルだぞ! バブル時代に! ニンテンドーDSで普及したものをファミコンの時代に、だ!」

 

士道「た、たしかにそいつは凄いな……」

 

士道「じゃあ、その“天使”はいったいどこへ――――――?」

 

ジャンク屋「さあな? しばらくは秋葉原の町中を彷徨いていたようだが、地上の人間と親交を結んで一人の人間として振る舞うようになっていたようだ」

 

ジャンク屋「けれど、こうして俺の許に時代を先取りした発明品の数々が集まったように、秋葉原のどこかで腕をふるっていたのはたしかなようだ」

 

ジャンク屋「それこそ天下の任天堂にスカウトされていたのかもしれないな……」

 

狂三「…………そうですわね」’

 

 

 

コツコツコツ・・・

 

狂三「羨ましいですわ」’

 

士道「え」

 

狂三「彼女はまさしく『光』でしたの。たとえ一瞬の輝きであったとしても、人々の記憶の奥底に残り続ける永遠の存在――――――」’

 

狂三「結局、わたくしは『影』でしかなかった。こうして彼女よりも生き永らえていても、誰からも憶えていてもらえない存在――――――」’

 

狂三「それは〈わたくし〉自身でさえも――――――」’

 

狂三「いいえ、そもそも〈わたくし〉自身が全てを“なかったこと”にしようとしているのですから、そうなるのも当然ですわね」’

 

士道「狂三……」

 

士道「そんなこと、あるわけないだろう!」

 

 

士道「お前は“最高の精霊”だ! 俺はこのまま“お前”だけを奪い去りたいぐらいだ!」

 

 

狂三「士道さん……」’

 

士道「そうなって欲しいから、他の狂三たちの後押しを受けて こうして俺の隣にいるんだろう?」

 

狂三「本当に士道さんには隠し事ができませんわね」’フフッ

 

狂三「ええ。過去のある一瞬の『わたくし』を無造作に再現する以上、〈わたくし〉自身にさえもムシャクシャした感情をぶつけたくなる『わたくし』が出てきますわ」’

 

狂三「そもそも、〈わたくし〉自身が〈わたくし〉を嫌っているのですもの。集団で反抗されてもおかしくはなくってよ?」’

 

狂三「でも、士道さん? 一人の存在として真っ当に生きることができない“わたくし”としては こうして一緒にいるだけでも幸せ――――――」’

 

士道「来いよ! “お前”の人生の墓場を永遠の光に変えてやるから!」パシッ

 

狂三「え」’

 

狂三「し、士道さん、いったいどこへ――――――」’

 

グラハム『少年。きみは一時の迷いだと言ってはいたが、妹君の時にちょっとした気紛れで調べておいて正解であったな』

 

士道「ああ、まったくだ」

 

 

――――――俺はとんだプレイボーイだよ。

 

 

 

 

コツコツコツ・・・・・・

 

狂三「まったく、士道さんったら、本当に素敵な方ですわね」’ニコニコ

 

狂三「――――――『人生の墓場』だなんて巷では言われているものに余命幾許もない“わたくし”を誘うなんて、なんて素敵な殿方なのでしょう!」’

 

士道「俺が何をしているか知った上で近づいてきたんだ。それぐらいの覚悟はしていただろう?」

 

狂三「そうですわね。でも まさか、ここまでだなんて思いもしませんでしたわ」’

 

狂三「本当に士道さんは最高ですわ! 最高ですわ!」’

 

狂三「でも、残念ですわ。せっかく士道さんが選んでくれた下着を着て来ているのに……」’

 

士道「悪いな。傍から見て 堂々と何股もかけている遊び人だけど、そういった夜遊びはしない主義でさ」

 

士道「それでさ、狂三?」

 

狂三「はいですの」’

 

 

士道「俺は精霊を救えるかな?」

 

 

狂三「………………」’

 

士道「もちろん、 “最悪の精霊”時崎 狂三のことも救いたい。けれども、決断すべき時が来たら俺は――――――」

 

狂三「士道さん。いいのですわ」’

 

狂三「〈わたくし〉は〈わたくし〉が嫌いなんですの。自分と同じように精霊にさせられた親友を手に掛けてしまった時から“正義の味方”の理想は潰えた――――――」’

 

狂三「けれども、次に“わたくし”が目覚めた時に出会った光の精霊――――――、」’

 

狂三「“秋葉原の天使”と崇められた彼女がいてくれたからこそ、“わたくし”はもう一度“正義の味方”で在り続けることができましたの」’

 

狂三「そして、士道さん。あなたは再び絶望した〈わたくし〉の影を照らす“希望の光”ですわ」’

 

狂三「もしその“光”さえも〈わたくし〉が拒絶するようであれば、もう〈わたくし〉のことはあきらめてくださいまし」’

 

士道「……わかった」

 

 

狂三「士道さん。今の〈わたくし〉の目的は『“第2の精霊”に会うこと』ですわ」’

 

 

士道「――――――“第2の精霊”?」

 

グラハム『おそらく、我々が〈デート・ア・ライブ〉の攻略対象として数えたものではなく、』

 

グラハム『正真正銘 人類史上2番目に観測された特殊災害指定生命体という意味なのだろう』

 

狂三「わたくしが静粛現界や空間震を起こせるのも私を導いてくれた“天使”から教わったからですわ」’

 

狂三「そして、その“天使”もまた、力の使い方を“第2の精霊”に教わったそうでして」’

 

狂三「それだけじゃなく、光の精霊はその能力を最大限まで発揮することで光の速さで移動することができますの」’

 

狂三「ですから、空間震の前兆が確認された瞬間に光の速さで空間震を鎮めに行く――――――、」’

 

狂三「まさしく士道さんの追い求めていた“人類に味方する精霊”という理想の体現者でしたのよ、彼女」’

 

士道「!!」

 

狂三「そんな彼女がいなくなってから空間震が人間社会でも取り沙汰になってきましたの」’

 

士道「だから、5年前から――――――」

 

狂三「そういうことですの」’

 

グラハム『なんと!? 30年近く人類が空間震の脅威から忘れることができた時代を築き上げていたのは“天使”のおかげであったというのか!?』

 

グラハム『いや、さすがに『30年近く』は言い過ぎか。『5年前から遡ること数年に渡って人知れず平和を支えてきた』といったところか』

 

狂三「もちろん、そんな活動ができていたのはほんの数年のことですし、それ以前に起きていた空間震を止めることなんて彼女でも無理――――――」’

 

狂三「いいえ。光の速さを超えればタイムスリップするぐらいのことはできると彼女は言っておりましたわね。やらなかっただけで」’

 

士道「なっ」

 

狂三「そう、士道さんが生まれる以前の 情報伝達技術が飛躍的に高まっていたバブル時代の頃に、」’

 

狂三「たった一人で世界中で起きていた空間震を止めて回っていた強大な精霊がいたのですわ」’

 

 

狂三「しかし、士道さん。そんな光の精霊ですら、わたくしを精霊に変え 親友を殺させた 全ての元凶〈始原の精霊〉には勝てなかった…………」’

 

 

士道「!!」

 

狂三「5年前から空間震が表沙汰になったことで〈わたくし〉はそれを悟りましたわ……」’

 

狂三「その頃にはすでに袂を分かっていたにしても、打倒〈始原の精霊〉の望みを託せる唯一の相手がいなくなったことには本当に堪えましたわ……」’

 

狂三「そこから完全に壊れてしまったのですわね、〈わたくし〉は……」’

 

士道「狂三……」

 

 

狂三「士道さん。“秋葉原の天使”に精霊の力の使い方を教えたという“第2の精霊”は確実に情報を持っていますわ」’

 

 

狂三「わたくしのことを警戒して一度も会わせてはくれませんでしたけれど、」’

 

狂三「彼女自身 一度も使ったことがない 光の速さを超えたタイムスリップのことや、」’

 

狂三「わたくし自身も『時間』消費が重すぎて使ったことがない【十一の弾】【十二の弾】の正確な効果をなぜか知っていたことが何よりの証拠ですわ」’

 

狂三「わたくしが『影』、彼女が『光』ならば、おそらく その精霊は『情報』あるいはそれに通じる能力の天使を持っているはずですの」’

 

狂三「ですから、その精霊を探してくださいまし」’

 

士道「けど、今となっては………………それってバブル時代の話なんだろう?」

 

狂三「いいえ、士道さん。今回『わたくし』が初めて彼女の縁の地である秋葉原を訪れた理由がおわかりですの?」’

 

士道「!」

 

 

士道「もしかして、さっきの! その当時の“秋葉原の天使”の写真から“第2の精霊”の手掛かりを見つけられたのか!?」

 

 

狂三「ええ」’

 

狂三「さすが、あの方は“秋葉原の天使”に纏わる全てを独り占めしてきた噂に違わぬマニアでしたわ」ニヤリ’

 

士道「え」

 

狂三「いかがわしい商売――――――、あの方も欲に塗れた大した俗物でしてよ?」’

 

狂三「今頃、〈わたくし〉が押し入って、士道さんには見せなかった本当の秘蔵コレクションが暴かれていますわ」’キヒヒ!

 

士道「狂三……」

 

狂三「ですから、士道さんにも いずれ その精霊の手掛かりが――――――」’

 

狂三「!」’ドクン!

 

士道「狂三? どうした!?」

 

 

狂三「そして、“わたくし”の役目もここまでですわ」’フフッ

 

 

士道「どういうことだよ、それ!?」

 

狂三「知っての通り、“わたくし”は〈わたくし〉に反逆した危険分子の再現体ですわ」’

 

狂三「“わたくし”の存在を知れば、当然〈わたくし〉は“わたくし”を始末しようとしますわ」’

 

狂三「けれども、わたくしたちの中には あの時の懸命な士道さんの姿を見て、再び“希望の光”を見出した『わたくし』もいっぱいいたのですわ」’

 

 

狂三「だから、今回の秋葉原への潜入任務にわたくしたちが“わたくし”を送り出してくださいましたの。片道切符で」’

 

 

狂三「全て士道さんのおかげですのよ――――――」’フラッ

 

士道「狂三!」ギュッ

 

狂三「士道さんのおかげで、何もかもが壊れてしまう前の 在りし日の“時崎 狂三”の姿を憶えてもらうことができましたの」’ポタポタ・・・

 

狂三「そして、できれば、わたくしの初めてと士道さんの初めてを――――――、そういった女のワガママや未練もありますけれどね」’ハハッ

 

士道「そればかりは今はダメだ。『色男 金と力はなかりけり』っていうからな。その前にやるべきことを果たさなければならないんだ。わかるだろう?」

 

狂三「わかっておりますわ。わかっておりますわ」’

 

狂三「これは1年一度会うことが許される彦星や織姫よりも悲しみに満ちた恋物語――――――」’

 

狂三「でも、これが“幸せ”というのですのね……」’

 

狂三「こんなにも気持ちが通じ合える相手がいることが嬉しいだなんて――――――、」’

 

 

――――――本当に士道さんは“わたくし”のことを幸せにしてくださいましたわ。

 

 

士道「あきらめるな! まだ何か手はあるはず――――――」

 

狂三「また士道さんの心を奪っていけるだなんて、わたくしは本当に罪な女ですわね」’フフッ

 

狂三「ですから、今日は月遅れの本当の七夕ということで、星に願いをかけて」’

 

 

 

――――――士道さんとまたいつか会えますように。

 

 

 

士道「ダメだ! 消えるな! まだ俺はお前に――――――」

 

狂三「士道さん」’グイッ

 

士道「!」ズキュウウウウウウウウウウウウウン!

 

 

士道「――――――」

 

狂三「――――――」’

 

 

士道「狂三……」

 

狂三「さようなら」’

          

狂三「士道さん、〈絶望(Despair)〉を“希望(Desire)”で照らしてくださいまし」’ニッコリ

 

狂三「」’スゥーーー・・・・・・

 

士道「あ、ああ…………」

 

士道「狂三……、狂三……、狂三……!」

 

士道「狂三ぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」

 

士道「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

 

グラハム『…………悲劇は繰り返される』

 

グラハム『だが、これは死ではないのだ、少年』

 

グラハム『進むのだ! きみには平和の祈りを背負って前に進む義務と未来を切り拓く力がある!』

 

士道「わかってる! わかってるさ! わかってるよ!」ポタポタ・・・

 

士道「忘れない! 忘れてなんかやるもんか! “お前”が生きていたことの証のために!」ググッ

 

士道「これからも俺は精霊とデートしてデレさせる!」

 

士道「それが俺と俺の守護天使がなす〈デート・ア・ライブ〉だ!」

 

 

 

――――――世界の歪み! 俺とグラハムと天使〈ガンダム〉が断ち切る!

 

 

 

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