【デート・ア・ライブ】 デート・ア・ガンダム -武×士道×グラハム- 【機動戦士ガンダム00】 作:LN58
●光と影の精霊 -希望と絶望の戦い-
※本作は【デート・ア・ライブ】の二次創作なので、原作には無い本作独自の要素を差し障りのない程度にぶっこんでおります。
※本作の年代は『6月5日(月)』から推測して2017年と仮定し、それを踏まえての30年間の影の歴史を描いております。
本作において、影の精霊:時崎 狂三にまつわる存在として その存在が仄めかされていたのが、
本作オリジナルの精霊となる“72通りの名前を持つ”光の精霊(故人)であり、
彼女の存在が影の精霊:時崎 狂三や【デート・ア・ライブ】世界に大きな影響を与えたという設定となっている。
30年前に起きた『ユーラシア大空災』――――――、
その半年後の『南関東大空災』から時を隔てて 5年前から天宮市を中心に空間震が発生するようになるまでの平和の時代:ミッシングリンク――――――、
その時代を生きた“正義の味方”の体現者となる精霊が光の精霊〈アークエンジェル〉である。
この先の【デート・ア・ライブ】の展開を知っている読者ならば、光の精霊が本編開始以前に故人となっている経緯には察しがつくはずである。
また、なぜ影の精霊〈ナイトメア〉が情報の精霊〈シスター〉の存在と能力を把握して接触を試みようとしていたかの理由付けにも利用されている。
その答えは光の精霊〈アークエンジェル〉が影の精霊〈ナイトメア〉自身も使ったことがない【十一の弾】【十二の弾】の効果を把握していたからであり、
静粛現界や空間震のやり方を〈ナイトメア〉に教えたのも〈アークエンジェル〉だが、
どう考えても一個人で検証して把握しきれるようなものではないため、『情報の分野に強い精霊と協力していた』と推測していた。
生前の光の精霊〈アークエンジェル〉は光の速さで世界中で発生する空間震を抑止して回っていた他、
精霊にさせられた人間の保護や人間社会に紛れて悪事を働いていた精霊の討伐も行っており、
その在り方にかつての“正義の味方”への情熱に〈ナイトメア〉が突き動かされて共同戦線を張ることもあったようである。
しかし、影の精霊〈ナイトメア〉の天使は『影』=『時間』=『寿命』を代価に発動するものであり、
更に、〈ナイトメア〉の行動原理が自分に親友を殺させた〈始原の精霊〉への復讐であることを把握していたため、
ある程度の信頼関係や仲間意識はあったようだが、情報の精霊とは絶対に引き合わせることはなかったのである。
事実、〈ナイトメア〉が〈始原の精霊〉への復讐心から〈アークエンジェル〉が保護していた精霊に手を出したことで袂を分かつことになる。
これにより、光と影の2人の精霊の壮絶な戦いが繰り広げられることになり、
光の速さで飛来する〈アークエンジェル〉の追撃を〈ナイトメア〉は影に潜り込んで必死でやり過ごすこととなる。
しかし、“正義の味方”を目指していたが故に強い復讐心に囚われていることも理解していた〈アークエンジェル〉としては、
自身が世界中で発生する空間震の抑止のために1箇所に逗まれない事情もあったが、
強大な天使を持つ〈ナイトメア〉がいつしか“正義の味方”に戻ることを信じていたようであり、
結果として〈ナイトメア〉を討伐しなかったことで大量殺戮を許してしまうことになる。
精霊となってからの数年、世界中で起きる空間震をたった一人で抑止してきた彼女の功績は凄まじいものがあり、
本作の〈ナイトメア〉時崎 狂三にとっては決して忘れることができない恩人・盟友・好敵手として記憶されることになる。
また、彼女が命懸けで保護してきた精霊のほとんどがいずれは死に絶えることになり、
それによって、静粛現界のやり方を知らない新たな精霊が次々と誕生していき、
彼女の死が再び世界に空間震の恐怖を招くことになり、同時に時崎 狂三の中の最後の良心も死に絶えることとなった。
そして、黒幕が布石として各国に技術提供して設立させていたCR-ユニット運用部隊:ASTが本格的に活動するようになる。
精霊としての外見は5年前の大火災の時に守護天使が目撃した“白い悪魔”よりも大人びたものであるらしく、
一目見て“天使”と周りが思うほどの神々しさを感じさせると同時に破廉恥な霊装を纏っている。
秋葉原に降り立った際に撮影された“秋葉原の天使”の写真では二十歳ぐらいの若い女性で身長も高めである。
また、両眼が異様なほど輝きを放っているのも特徴で、これも彼女が人間ではないことを一目でわからせる要因となっている。
精霊が現界する際に起こるはずの空間震が観測されずに秋葉原に無意識に降り立ったことや、彼女が造ったとされる時代を先取りした発明品の数々から、
元々はバブル時代の“世界有数の電気街”でしかなかった秋葉原に足繁く通っていた技術系の女子大生ではないかという推測が成されている。
彼女の降臨が秋葉原を“世界有数の電気街”から“ヲタクの聖地”に創り変える原動力となったらしく、
彼女の存在は都市伝説として バブル時代の終焉によって次々と倒産する前の出版社の雑誌などでも 度々 取り上げられることがあったという。
その戦闘能力は『光の速さで移動できる』とされているのでそれだけで強大である。
しかし、元々 精霊の中でも戦闘能力が低い方である上に まだまだ力を蓄えていなかった頃の〈ナイトメア〉と互角の勝負をしているあたり、
一方的な相性や能力の差はなかったらしく、天使〈刻々帝〉相手に消耗戦になるぐらいには粘り強い戦いができる天使であったため、
外見がよく似ている“白い悪魔”よりも 当の“最悪の精霊”と似たような特殊能力特化の精霊であったようである。
ある意味において、両者の関係は『光あるところ影あり』――――――、
光の速さで悪い精霊を駆逐する〈アークエンジェル〉から逃げ切れるのは、強い光で出来る大きな影に潜むことができる〈ナイトメア〉だけなのには納得である。
一方で、自身が空間震を抑止してきたことで静粛現界で人知れずに現界して悪事を働いていた精霊の討伐も数多く行っているため、
どんな能力の天使と戦っても一定の戦力を発揮できる非常に汎用性の高い天使であったことが推測できる。
そもそも、精霊の中では弱いとされる〈ナイトメア〉時崎 狂三でさえも貫手で〈バンダースナッチ〉を安々と破壊できるぐらいなので、
光の速さで繰り出される〈アークエンジェル〉のパンチ・キック・タックルは即死級の威力があると思われる。
ただ、その程度の能力で〈ナイトメア〉が怯むわけがないため、実際には、〈始原の精霊〉の打倒すら可能にする もっと恐ろしい能力があったらしい。
ただし、〈アークエンジェル〉自身は“悪は絶対に許さない”という徹底的な排除を掲げる“正義の番人”ではなく、
特殊災害指定生命体“精霊”になってしまった悲哀を抱きながらも“人間”であることを決して捨てない在り方を追究していたらしく、
人間の寿命を糧にして強大化する“最悪の精霊”を相手にしても、事情を把握していたこともあって、最後まで非情になりきれなかった。
また、精霊の討伐も行っているが、同時に精霊の保護も行っているため、本質的には誰も殺したくない一心で活動してきている。
強大な精霊の力に振り回されることなく、かといって正義の番人にもなりきれない中で、
自分にしかできない『世界中の空間震の抑止』にもっとも力を注いで、結果として人類が空間震を忘れるほどの平和な時代を築き上げたことになる。
後の時代に空間震が多発して人間と精霊が殺し合う状況へと移り変わったことを識る〈ナイトメア〉時崎 狂三にとっては、
まさしく彼女の存在こそが自分が成ろうとして成れなかった“正義の味方”の体現者として記憶に残り、
だからこそ、“現代のサムライ”五河 士道によって“最高の精霊”時崎 狂三が生き返ることになったのである。
――――――希望の光は新たな時代に形を変えて受け継がれていたのである。