ティアナ様は告らせたい~少女(一部女性含む)たちの恋愛頭脳戦~   作:アルブレヒト・ミュンヒハウゼン

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※魔物を食べます。露骨にはしてませんが抵抗ある方はここでブラウザを閉じていただければと思います。


Königin Steigend !!
ペコリーヌは超食べたい


 ギルド【美食殿】の四人はランドソル近郊のジュノー平野に来ていた。

 その目的は、ギルド管理協会からのクエスト依頼、そして自分たちのギルド活動のためだ。

 

 クエストの依頼内容は魔物討伐。街道沿いに魔物が出没するようになったため、それを撃退する。

 王都であるランドソルは人口密集地である。当然、一大消費地でもある。そして、食料を始めとする物資はランドソルやその近辺で生産される程度では到底賄えない。

 そのため、各地からの物資を円滑に運び込む必要がある。

 だが、この世界には魔物が多数存在している。たいていの魔物には縄張りがあるため、わざわざそこに踏み入らない限りは襲われる心配はほとんどない。

 だが、縄張りや餌場を追われるなど、彼らの生態系に変化が生じた場合、安全確保のため、あるいは飢えのため凶暴化することがある。

 そんな切羽詰まった状態で、餌が隊列を組んで進んでいる。しかも、通常の狩りでは考えられないことに、確実に倒さなくても餌にありつける。つまり、少ない労力で最大に等しい報酬を得られるのだ。狙うのは必然と言える。

 魔物が人口密集地に出没するのは一つの最適解だといえる。そして、いつでも物資が運び込まれる王都周辺はまさにうってつけの狩場、というわけだ。

 

 先頭を行く、仕立てのよいドレスの上からごつい肩当てを装着した長身の少女が憤る。

「わたしのお腹に入るべき食料が、魔物に横取りされるなんて許せません!!」

 栗色の長髪を大きく揺らしながらの発言に、

「別にあんたのお腹にだけ、じゃないけどね」

 最後尾を行く、ノースリーブを着た黒髪の少女が冷静に突っ込む。その頭には小さな三角形の猫の耳が、そして腰後ろにはしっぽが生えている。風もないのに揺れ動くそれらに、その場にいる皆が何も言わない。

 双方に挟まれた大小の人物のうち、小さい方が口を開く。

「主さまが飢えることは、わたくしの望むところではございません」

 緑の外套を羽織った少女の、柔らかそうな銀髪から覗く耳は尖っている。もちろん、誰も注意を向けない。

 この世界では、ヒューマン、獣人(ビースト)、エルフが共存しているのが当たり前だからだ。

 最後の一人、濃紺のマントを羽織った青年が、同意するかのように脳天気な声を上げる。

「みんなのご飯を守ろう」

 なんとも頼りない鼓舞に、

「おー!!」

 先頭の少女は快哉を上げ。

「……まぁ、やんないとあたしらも飢えるしねー」

 最後尾の少女は気だるそうに。

 そして、彼の隣りにいる少女は、

「主さまのおっしゃるとおりでございます。頑張りましょう」

 ふん、と小さく鼻息を漏らしながら、それぞれのテンションでクエストへの意気込みを見せた。

 

 とはいえ、クエスト自身はあっさりと終了した。

 可愛らしい少女たちとはいえ、この世界で生きていくためにはそれなり以上の戦力を有している。

 否。

 そうでなければ今回のような、戦闘を含む依頼をされることなどない。

 加えて、彼女たちの戦闘能力からすれば魔物の脅威度が小さかったこともある。商隊に帯同する護衛では荷が重い魔物だったが、彼女たち、特に獣人の少女がいたために難なく倒すことができたのだ。

 

 その戦闘終了後。

 ドレス姿の少女、ペコリーヌは満面の笑みを浮かべて獣人の魔法使い、キャルを見る。

「今回の魔物、ゼラチナは物理攻撃が効きにくい代わりに、キャルちゃんの魔法はよく効きますからね。助かっちゃいました♪」

 そう言いつつも、ペコリーヌの手腕は確かなものだった。

 彼女の動きは社交ダンスの種目の一つ、スローフォックストロットのようで、流れる動きとしっかりとした足さばきを使いこなして敵を引きつけ、そして翻弄してみせた。

 パートナーを務めた長剣を腰後ろに収めると、先の足さばきを駆使してあっさりとキャルとの間合いを詰める。そのままの動きで、キャルを捕獲するかのように大きく両手を開く。

「ありがとうございます、キャルちゃん~」

 対するキャルはその動きに対応できない。

「く、寄るな、くっつくな、抱きつくな~っ!!」

 一通り叫びながら拘束を解こうとあがくが、中背で動きの少ない後衛職の彼女が、長身で体力のある前衛職に敵うはずもない。

「あはっ、元気ですね♪」

 笑みをこぼすペコリーヌの抱擁はよりしっかりとしたものになる。

 

 だが、どこからともなく低く長い、ぐぅ、と気の抜けた音が鳴り響く。

「お腹、空いちゃいましたね」

 音の主であるペコリーヌは、今までの笑顔に羞恥を乗せる。

 えへへ、と追加でつぶやきながらキャルを解放する。

 ペコリーヌから逃れたキャルは、肩で息をしながら泣き言を漏らす。

「アホリぃーヌうぅ……いつか仕返ししてやるうぅ……」

 心がけは素晴らしいが、結果につながらないので誰も反応しない。

 

「さて。キャルちゃん分は補充できたので」

「なんなのよその成分!!」

 ペコリーヌは後ろにいる小さなエルフに声をかける。

「コッコロちゃん、手伝ってもらえますか?」

 名指しされたコッコロは、戦闘に使用していた槍の穂先を丁寧に拭う手を休め、小首をかしげる。

「わたくしにできることなら、なんなりとお申し付けくださいまし」

「無視すんなー!! いや説明されても困るけど!! あたしが!!」

 ペコリーヌは笑顔で答える。

「ご飯の準備です♪」

「そっち!? そっち答えたの!? あたし成分への回答はー!!

 てゆーか待って。もう展開読めたから待ってー!! あたし帰るー!! 帰って報酬もらってそれでご飯にするー!!」

 

 ペコリーヌは先程倒した魔物へと歩み寄り、しゃがみこんで手に取る。でろり、と手の中で垂れそうになるが、慌てることなくもう片方の手ですくい上げる。慣れた手付きだ。

 コッコロに見せるように手を広げながら説明する。

「今回の討伐目標兼報酬の、ゼラチナです」

「しれっと無報酬だったの明かされたー!! ちょっとアホリーヌ!! そんな話全っ然聞いてないわよ!? だから荷物多かったのね!?

 『魔法の得意なキャルちゃん。この携帯用お櫃に保温魔法お願いします☆』なんて言われてちょっとうれしくなってかけた過去のあたし、あんたは馬鹿よ!!」

 食にかけては用意周到なペコリーヌより、いつも通りちょろいキャルが悪い。

 

~ゼラチナ~

 物理攻撃が当たりにくいとってもヌルヌルなゼリーの()()

 

「ゼラチナの体はその名の通り、ゼラチンのように柔らかいんです。ただ、生きている時は体を維持するためにある程度の硬さがあります。わたしやコッコロちゃんの武器でも倒せる理由はそれです。まぁ、ご存知の通り効果は薄いですけどね。

 そのため、死んでしまうと更に柔らかくなってしまい、刃物で解体することができません」

「……無駄に詳しいわね」

 相手にされず寂しくなったのか、嫌そうに顔を歪めたキャルが二人へと歩み寄る。

「そこで、ワイルドに手でちぎってしまいます♪」

「そこで諦めますー、じゃないのがあんたよね!!」

「いやぁ~」

「褒めてない!!」

 ペコリーヌは手を斜めにしてコッコロに見えやすくすると同時、空いている親指の腹で一部をつつく。

「ここの部分、注意して見てください」

 コッコロにはつついている部分と、それ以外の部分に明確な違いが見て取れた。

「内側の一部の色が異なっています。こちらは?」

「はい、これが消化器官です。

 実はゼラチナには毒腺があって、消化器官に癒着しているんです。それも食べる、って人もいますけど」

「いるの!?」

「みんなで食べるので、今回はやめておきますね☆」

「あんたなの!? てか、その言い方だと確実に何度も食べてるわよね!?」

 キャルの非難には一切触れず、ペコリーヌはゼラチナを草の上に置く。

 

 縛めを解かれたゼラチナはでろん、と広がる。

 ペコリーヌはその口の部分に指を添え、

「まず口の下に指を突っ込みます。そこからそのまま下に動かしてください。多少裂けちゃっても大丈夫です」

 言葉の通りの動きを実践する。

「うぇー……ダメ。グロいわけじゃないけどなんかダメ」

 見ているだけのキャルに対し、コッコロは何の躊躇もなくペコリーヌの行動に倣う。

 だが、何の抵抗もなくするり、と通ってしまうことに違和感を覚えたのか、コッコロはその動きに不安を滲ませる。

「これで……大丈夫でしょうか。万が一、主さまのお口に毒が入っては」

「えっと……うん、上手です。きれいに取れてますよ。流石コッコロちゃん」

 ペコリーヌはコッコロの手元のゼラチナの状態を確認し、太鼓判を押す。

「お褒めに預かり恐縮です。

 ……お腹? の部分まで開くことができました。このあとはどうすれば?」

 その問いかけに、ペコリーヌは行動と言葉で示す。

「人間で言う喉の部分にできた隙間に指を入れます。で、身と消化器官を剥がすようにそのまま下に動かしてください」

「おぉ、すんなりと剥がれます。さっき仰っていた、死んでしまって柔らかくなったからできることなのですね。

 今掴んでいるものは消化器官、でございましたか……ぷるぷるしておりますね」

 

 キャルは既に背を向け、遠くに見えるランドソル、そしてソルの塔を眺めている。気を見計らったユウキは焚き火台を使って火起こしを始めた。

 

 他の二人は作業を続ける。

「細かいことは分からないですけど、ゼラチナがぬめるのは生きている時だけらしくて。死んでしまうと徐々にぬめりがなくなるんですが、その分鮮度がどんどん落ちてしまいます。なので、素早く解体しなきゃいけません。

 コッコロちゃんの手際がよくて助かります」

「なるほど。ペコリーヌ様は博学でらっしゃいますね。流石でございます。

 ところでこの解体方法、何かに似ていると思っておりましたが、今思い出しました。まるでおさ」

「やめなさいコロ助具体的な食材挙げるの!! 次からそう見えちゃうから!! マジでお願い!!」

 湿り気を帯びたキャルの声を受け、コッコロは手を止めずに薄く笑みを浮かべる。

「キャル様は繊細でございますね。

 ……お可愛いこと」

「コロ助にdisられた!? というかそういうキャラじゃないでしょあんた!?

 えーん、ユウキー、みんながいじめるー」

 キャルから指名を受けたユウキは、いつもの笑顔でキャルを迎える。

「よしよし」

 ちなみに、ユウキは口で言っているだけだ。

 たったそれだけなのに、普段一切浮かべないゆるんだ笑顔になるキャルに対し、コッコロはそちらを一切見てもいないのに、普段通りの温度を感じさせない顔のままだ。

 否。

「……」

 無表情のはずなのに、顔のパーツの陰影が濃くなり、無言の圧力が徐々に増幅されていく。

 見ようによっては非常に迫力があるものの、ペコリーヌは気付かないフリをしてコッコロに作業を促す。

「キャルちゃんはユウキくんに任せるとして解体を進めましょう?」

「……はい。鮮度が、落ちてしまいます」

 完全に棒読みだ。

 ペコリーヌは内心で苦笑する。

(コッコロちゃん寂しそう。でも、これも必要なことですからね)

 

 ユウキと出会った頃、彼は記憶喪失で常識すら危うかった。そんな彼をここまで育て上げたのはコッコロだ。

 ただし、彼女のユウキへの接し方は少々依存気味なところが見受けられる。彼を甘やかすのは彼女の生来持つ包容力なのでしょうがないとしても、彼が他人と交友を持つことに眉をひそめるのは行き過ぎている、とペコリーヌは思う。

(確かに女の子ばかり、というのは心配になりますけどねー)

 その心配が何に起因するかはあえて考えず、思考を切り替える。

 

「消化器官は持ちにくいので、口元を持って、そのまま斜め上、奥に押し込むように引っ張ってください。

 あ、力加減に気をつけてくださいね。強すぎると消化器官が破けてダメになってしまいますから」

 すると、ユウキに慰めてもらって元気を取り戻したのか、はたまた意趣返しなのか、再びキャルが口を出す。

「コロ助ー、ダメにしちゃっていいわよー。むしろしなさい。こう、ドバーッと!!」

「ふむ、押すのか引くのか悩みましたが……」

 キャルに促され、コッコロが動く。

「ドバーッ、よドバーッ!!」

 だが、

「抵抗なくするり、と取れるものですね」

 キャルの期待も虚しく、あっさりと消化器官を取り去ることに成功する。ちなみに、上に引っ張った。

 面白くないのはキャルだ。ダメにしてくれさえすれば、魔物など食べずに済む。

「あぁもう、コロ助は仕事が丁寧で偉いわね!!」

 半分本音が含まれた嫌味だ。何をするにも一生懸命で真面目な年下の子に言うのは趣味が悪いと分かっている。分かっているが、

「ふふ。キャル様に褒められてしまいました」

「キャルちゃんは優しい子ですからね♪」

 こうやっていつもからかわれるのだから、嫌味のひとつくらいは言わせてほしい。

 それはそれとして。

「あーもー何言ってもポジティブシンキングな連中めーっ!!」

 受け止めてくれるのは嬉しいが、堪えてくれないのは悲しい、と思うのは贅沢なのだろうか。いや違うな、こいつらスレてないだけだ。

 

 煩悶とするキャルを尻目に、二人の作業は続く。

 ペコリーヌは手慣れた様子で解体を続ける。

「こうすると頭の、食べにくいところも取れるのでおすすめです」

「勧めなくていいわよ!! 次はないもの!!」

「ふむ。頭も取れると、まるでゼ」

「だーかーらーやめてコロ助!! 具体的なのはホントやめて!!」

 キャルの声が再び湿り気を帯びる。

「……食べられそうな姿になりましたね」

 コッコロちゃんは優しい、とペコリーヌは胸中で笑顔になる。別に意地悪しているつもりはない。

 確かに、なにかに例えるのは失礼に当たる。とはいえ、それで例えた先のものが食べられなくなる、というのは行き過ぎだと思う。全く同じならどちらを食べるか考えものだが、そもそも味は違う。ならば両方食べればいいではないか。

 ……論点がずれた。キャルの、そういう繊細なところも気に入っているという話だった。

 

 これで下ごしらえは完了だ。ペコリーヌはコッコロが処理を施したゼラチナを見る。

 初めてにも関わらずロスがほとんどない。手際の良さと丁寧な仕事のおかげだ。それをわざわざ誇らないのが彼女の良さであり、物足りないところでもある。

「捕獲時とそう変わらない大きさなので、主さまもキャルさまもおかわりできますね」

 その一言に、キャルとユウキの動きがぎこちなくなる。

 先に動いたのはキャルだ。

「あ、あたしはそんなに食べないからペコリーヌ、存分に食べなさい」

 だが。

「みんなで食べよう」

 ユウキがやんわりと、しかししっかりとした口調で促す。

 なんだかんだでユウキには弱いだけでなく、食に対してペコリーヌとは異なる意味で思い入れのあるキャルは、

「うっ……」

 言い返すことも拒むこともできず、言葉に詰まる。

 諸々を知っているペコリーヌ、そしてコッコロの二人は、

「『みんなで食べよう』☆」

「『みんなで食べよう』でございます」

 ユウキの言葉、そして口調を借りて畳み掛ける。

 果たして。

「あーもう!! 分かったわよ食べるわよ!!」

 キャルはあっさりと折れる。

「その代わりちゃんと味付けして!! なんかこう……丼ものみたいに!!」

 これから食べるものが魔物である、と自覚しないためのオーダーだ。濃い味にしてご飯に乗せればなんとか食べられる、という発想はいかにも……

(……?)

 キャルは一瞬、違和感を覚える。

(いかにも……なんだろう、忘れている、否、思い出せないことが、あるような……)

 だが、

(……フツーのこと、よね。おかずでご飯食べるのって)

 常識すら疑うところだった。

 否。

 魔物をご飯のおかずとして食べるのは常識ではない。強いて言うなら珍味、しかもかなりの好事家の所業だ。

 そして、その好事家のひとりはここにいる。

 ペコリーヌは満面の笑みを浮かべ、サムズアップしてみせる。

「おまかせあれ☆」

「任せたくなーい!!」

 

 

 二人が何らかの曲を奏で始める。

「ちゃららっちゃちゃちゃちゃー♪」

「ちゃららっちゃちゃちゃちゃー、でございます♪」

 少々外れた音程ではあるが、なんとなく昼前なんだなぁ、というのは伝わってくる。何の曲かは思い出せないが。

 その曲をバックグラウンドに、キャルが固まった笑顔を浮かべて口上を始める。

「皆様こんにちは。

 今日は新鮮捌きたてのゼラチナを丼にして」

 ぴたり、と口の動きが止まる。

 だが、

「ちゃららっちゃちゃちゃちゃー♪」

「ちゃららっちゃちゃちゃちゃー、でございます♪」

 BGMが逃すまい、と空高く響く。

 キャルも気丈だ。二人の思惑を知ってか、続けようと口を開く。その顔はひきつっているが。

「ゼラチナを丼にしていた、いた……」

 次の言葉を言う前に、

「やっぱりいただきたくなあぁーいーっ!!」

 涙目になり、予定にない言葉を叫ぶ。

 だが、フレームインしてきたペコリーヌが後を引き継ぐ。

「材料はこちらです☆」

「すーすーめーんーなー!!」

 何を言うか。進めないキャルが悪いのだ。

「あたし一人で進めるんじゃないの!?」

 昼前の番組では二人でやるので間違ってはいない。ただ、キャルの降板が決まったのでもう一人必要となる。

 もちろん、後枠はコッコロだ。

「こちら、主さ……食べ盛りの男性向け、一人前の分量でございます」

 

ご飯(炊きたて保温)…240g

ゼラチナ(捌きたて)…240g(一匹)

酒         …大さじ1

醤油        …大さじ1

砂糖        …大さじ1

みりん       …大さじ1

油         …小さじ1

 

「ちょっとユウキ、笑顔が固いわよ?

 ……もしかして、量が少ないんじゃない?」

 声だけの出演となったキャルが自身の食事量の削減と、先程の意趣返しを兼ねた論点のすり替えを行う。

 すると、

「それはいけません」

 悲しいかな、十一歳のコッコロには明確な悪意への対処ができない、というよりは主さまが第一、という献身が先走った。

「いつでも主さまには笑顔でいていただきたい。それがコッコロの願いでございます。

 ですので、ペコリーヌさま?」

 従者として正しい行動を取る。そう、笑顔のためだ。

「おっまかせください♪」

 

~追加~

 

ゼラチナ(捌きたて)…120g(一匹の半分)

 

 どん、と。

 自身が捌いていた半分を、ユウキへ譲る。

「味はもともと濃い目にしてますから、追加しても大丈夫です。それに増えた分風味は増すので、もーっと美味しいですよ☆」

 美しい譲り合いの精神は、ユウキの精神を蝕む。

 それを理解しているキャルは、先ほどとは真逆、声を踊らせる。

「ぷっ……ユウキー? 『王女』様のご厚意よ、きちんと賜りなさいねー?」

 ユウキは自分の胃が強化できないかと研鑽を始めた。

 

 ペコリーヌは慣れた手付きで調理を開始する。

「熱したフライパンに油を敷きます」

「油小さじ一杯、でございます」

 コッコロはすかさずアナウンスを入れる。それと同時、ペコリーヌの手元に捌いたゼラチナを滑り込ませる。戦闘と同様、見事なサポートだ。

 軽く頭を下げながら、そのゼラチナを手に取る。

 その手付きは、正面の見えない誰かに見せるかのようだ。

「捌きたてのゼラチナは柔らかいので、まずは火を通してある程度形を整えます」

「ゼラチナ一匹と半分、約500gでございます」

「(増え、てる……)」

「(ぶふっ)」

 ユウキの絶望の怨嗟とキャルの吹き出した音は、投入されたゼラチナとフライパンで熱せられた油が奏でる協奏曲(コンチェルト)によってかき消される。

「いい音ですね♪」

 ペコリーヌを困り顔で睨むユウキに、人差し指の腹を噛み、声を殺して笑うキャル。

 その二人を気にすることなく、ペコリーヌは続ける。

「フライパンをきちんと熱しておけば、表面が一気に焼けます。こうすることで内部の水分を逃しません。

 ゼラチナはぷるぷるとした食感も大事なんです」

 ゼラチナが焦げ付かないようにフライパンをやや大きく揺すると、言葉の通りにぷるり、と表面が揺れる。

 その様子に、

「(うげー……)」

 魔物食を蛇蝎のごとく嫌うキャルは顔を歪め、

「ふむ」

 主さまが求めるなら何でもするコッコロは感心したように見入る。その主は未だ困り顔を崩していない。

「コッコロちゃん、この調味料を全部混ぜてもらえますか?」

 フライパンを操りながら、空いている右手で複数の木のボウルを指す。小さなそれらには様々な液体が入っている。

 そのうちのひとつ、黒みがかった液体の入ったボウルを手にしたコッコロは小さくうなずく。

「承知いたしました」

 素早く、丁寧に透明な液体の入ったボウルに注ぎ、軽く混ぜていく。

 簡単な作業ゆえあっさりと終えると、手持ち無沙汰なコッコロはボウルを斜めにしたり混ぜるのに使った匙で掬ってみたりしながら、この液体の正体に当たりをつける。

「こちらは……照り焼きソース、ですか?」

 その言葉に、ペコリーヌは破顔する。

「その通りです♪

 実はゼラチナだけだと味が薄いんです。ご飯と一緒に食べるなら、見た目も濃い方がいいかと思いまして。

 ちなみに、私の一番好きな味なんです」

「そもそも魔物は食べない!!」

 声は別録なので、作業者のペコリーヌには聞こえていない。

「片面に焼き色がついたので、ひっくり返します」

 宣言するや、ペコリーヌは半身になり、軽く腰を落とす。

 自然すぎるその動きは、戦闘での中衛を担うコッコロ、そして後衛を担うキャルには見慣れた動きだった。

 腕はそのままに、胸をぐい、と張ると、

「見てて見てて……"プリンセスストライク"!!」

 掛け声と同時、一気にフライパンを上へと振り抜く。

 相応の質量が空気を押しのける低い音が響いたことで、キャルが反応を示した。

「……は?」

 抜けた声を上げつつ、視線は既に上空へと向けられている。頭頂部に耳がついているのは飾りではないと証明できた。

「いやキャラ立てのためにあるわけじゃないから!! 生えてるから!!

 じゃなくって、わざわざ(ユニオンバースト)使うなぁ!!」

 

 キャルよりワンテンポ遅れてコッコロが視線を上に向けると、青一色の空の中に茶色い点が見えた。その大きさは握りこぶし程度なので、かなりの高空にあることになる。

 ひっくり返すために宙に飛ばす。その技はそう難易度の高いものではない。ただ、そこまで高く飛ばす必要は皆無だ。何しろ、普通のキッチンではやろうにも天井が存在する。

 ここは野外なので天井がないために出来る芸当ではあるが、出来たとしてもやらない。なぜなら、高く上げれば上げるほど、再びフライパンに収めるのが困難になる。まず、風の影響を大きく受けるためだ。上空で、ほんの少し風であおられただけでも、手元に落ちてくるまでには大きなズレとなる。しかも大小二つだ。同じタイミングで飛ばしたとしても、大きさが違うために落下のタイミングは変わってくる。

 加えて、フライパンは硬い。受け止めることができても、柔らかいゼラチナがその硬さによって形を損なってしまう。せっかく緩くとはいえ焼き固めたというのに、何を考えているのだろうか。

 だが、コッコロの予想を裏切り、ペコリーヌは横に一歩と半分体をずらしただけで落下地点へと回り込む。動きを読み、相手の攻撃を受け止める耐久役(タンク)ならではだ。

 そして、時間差があるにも関わらず、二つの塊をあっさりとフライパンで受け止める。その動きは"プリンセスストライク"の振り下ろしの動きそっくりだ。

「戦闘の応用でございますね」

 ほうぅ、と息を吐き出す。

 刃物は刃筋を立てなければものを切り裂くことはできない。そのため、真っ直ぐに上げ、真っ直ぐに下ろす動きは基本であり、大剣を得物とするペコリーヌにとっては慣れ親しんだものだ。今更失敗するはずなどない。その結果、二つであっても落ちてくるタイミングが異なるだけで、ほぼ同じ位置に落下させたのだ。

 とはいえ、素材の硬さの問題は如何ともし難い。これはコッコロの推測になるが、キャッチの瞬間に手首、更に肩や腰、膝を使って衝撃を和らげたのだろう。そのくらいの動きはやってのける。戦闘技術としてではなく、食の追求のために。

「お見事です、ペコリーヌさま」

 事実に対しての評価だ。決して食べ物への対応にではない。というかもう少し他の努力をしてほしい気もする。何しろ攻撃は少々威力が足りない。

 ともあれ、食材は無駄にならなかった。主さまが飢えることはない、と安堵したところで、

「あ・ん・た・ねぇーっ!! うまく行ったから良かったけど、失敗したらどうするつもりだったのよー!!」

 なぜかキャルが憤慨する。

「おやキャルさま、ご心配なされているのですか?」

 コッコロの問いに、一瞬だけ何を言われた分からない、という顔をしてから、

「…………あ」

 短くつぶやくと、静かに膝を抱えてうずくまる。

 当分声の出演のみになるだろう。静かで結構。

 

「さて、コッコロちゃん。先程混ぜてもらった調味料をいただけますか」

 フライパンを覗き込むと、薄く焼き色のついた面が見える。きちんと裏返っているようだ。

「お酒、お醤油、お砂糖、みりんそれぞれ大さじ一杯を混ぜたもの、でございます。

 これを一緒に入れてしまうので?」

 てっきり別に加熱すると思っていたので、意外に思う。

「はい。実は柔らかいのでフライ返しは使えないんです。そして、焼きすぎると今度はゼラチナ特有の口当たりが消えてしまいます。なので、素早く進める必要がありまして」

「ふむ。

 ただ単に"プリンセスストライク"を繰り出したわけではなかったのですね」

 その理屈なら手元で小さく飛ばした方が諸々早い気もしたが、いろいろな考え方があるものだ、と小さく頷く。コッコロひとつ賢くなりました。

 ペコリーヌがフライパン内のゼラチナを端に寄せて隙間を作る。そこに調味液を流し込むと、じゅう、という水分が蒸発する甲高い音が響く。

「ん~いい匂いがしてきました。この匂いだけでご飯三杯いけちゃいそうです。やばいですね☆」

 確かに、この匂いはたまらない。

 素振りをしていたユウキや、膝を抱えてルールー言っていたキャルも顔を上げ、鼻をひくつかせる。

 フライパンを揺すりながら、

「調味料に火を入れつつスプーンで掬って」

 再び、食欲を刺激する音と匂いが立ち上る。

 そこで、コッコロは気付く。

「おや、照り焼きの香ばしい匂いだけではなく、どことなくお肉の焼ける匂いもしてきました」

 

 コッコロの言う通り、肉の焼ける時の香りが辺りに漂う。

 その事実に、キャルはペコリーヌを見る。もちろん、彼女は肉など焼いていない。焼いているのはゼラチナだ。間違いない。

 隠して焼いているかも、と一瞬疑ったものの、彼女は高潔だ。こと食事に関して独り占めをすることだけは絶対にしない。

 それに、聞けばきちんと答えてくれる。

「……ホントね。ねぇ、どうして?」

 期待通り、ペコリーヌはでかい胸を張って口を開く。

「ふっふっふ。実はゼラチナは内部に骨がないので、全身を支えているのは全て筋肉なんです。

 そして、この筋肉は常に動き続けることを強いられているので高タンパク。そして溜めこむほど脂肪がありません。

 つまり、低カロリー高タンパクなヘルシー食材なんです。魔物食界隈では有名なお話なんですよ」

 なのに、なぜそんなに胸がでかいのだろうか。胸筋? いやあれは脂肪だ。事ある毎に揺れるから。

「そんな界隈があるのね。知りたくなかったけど。でも、低カロリー高タンパクってことは」

 満足そうに大きく頷く。ほらまた揺れた。

「見た目からあまり注目されてきませんでしたが、今後はダイエット食材としてどこでも食べられるように、って研究が進んでいるんですよ。

 今回は一足先に、キャルちゃんに食べてもらおうと思いまして」

 出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいるペコリーヌに言われると嫌がらせの類だろうかと邪推してしまう。

「さて、タレも絡まったようなので、出来上がりです!!」

 香しい香りを放つフライパンを炎から離す。

「さーユウキくん、コッコロちゃん。ご飯をよそった丼を持ってきてください。みんなで一緒に食べるので、四つに分けますね」

「さあ主さま、こちらをどうぞ。大盛りでございますよ」

「わぁい」

 ……喜んでいるようで何よりだ。

 ユウキの笑顔に勇気をもらったキャルは、自分の分をよそおうとするが、

「キャルさまの分もよそっておきました」

 静かな笑みを浮かべるコッコロから、少しだけ盛りの少ない丼を渡される。つまりそれくらいは食え、ということだろう。ダイエットなんだから糖質制限したいのだが……え、脂質制限の方がいいの? ふーん。あでも、できれば今は摂食制限の方が……。

「どうぞ」

 有無を言わさないコッコロに、きちんと礼をする。

「あり……が、とう……」

 目から溢れる水は……気遣ってくれることへの喜びから来るものだろう。そう思わないとやっていられない。

 

 ゼラチナが盛られた丼は、匂いだけなら非常に美味しそうだ。だから困る。

 ただ、見たらダメだ。既に散々見たが。

 率直に見た目をつぶやく。

「うぅ……ぶよぶよしてて」

 ユウキがその後を続ける。

「おいしそう」

 全然意図しない内容だったため、思わず突っ込む。

「ホントにそう思ってる!?」

「ペコさんの料理はいつもおいしいよ?」

 ……それは、認める。ただし普段の料理だ。これは普段ではない。

 やるせなさを伝えようと口を開きかける。

 すると、

「やーんありがとうございます☆ そう思ってくれているんですね。

 ……チュウ、していいですか?」

 ペコリーヌはかろうじて疑問形にしているだけで、腰を落としてすぐにでも動ける、否、抱きつける体勢になっている。口も、どことなく尖らせているような気がしなくもない。

 絶対にさせない。そう伝えようと口を開きかける。

 すると、

「めっ、でございますよペコリーヌさま」

 コッコロは腰に手を当て、怒ってますポーズを見せる。よかった。流石コッコロママ。不純異性交遊はいけないとオモイマス。

 せっかくなのできちんと味方する。

「そうよ、言ってやりなさいコロ助!!」

 こちらの意図を読んでか、コッコロは小さくうなずいて見せる。

「ご飯が冷めてしまいますよ」

 全然意図しない内容だったため、思わず突っ込む。

「そっち!?」

「それ以外に何がありますか?」

 ある。大ありだ。だが、それを冷静に説明すると……その、いろいろとこっ恥ずかしいことになる。それに、コッコロからの視線が刺々しくなる可能性もある。ここは秘するが花、というやつだろう。

「え、えっとぉ……あ、そぉね冷めちゃうわね!! さぁ、いただきましょう!!」

「?」

「いいんですよユウキくん、気にしなくて」

 この場においてキャルと想いを同じくするペコリーヌは、あえて流すことにした。

 

 そう。

 戦う場所はここではない。

 

「それでは♪」

『いただきます』

「……まーす」

 

 ユウキは笑顔で食べているものの、

「うん、おいしい」

 感想が端的すぎて、あまり情報が増えない。

 コッコロを見ると、既に小さな匙を口に含んでいた。

 

 ペコリーヌのように、量を食べられればいい人間の意見は総じて美味しいかまずいの二択での感想になってしまい、レビューというか単純な評価とは言えない。そもそも、ペコリーヌは食べ物は美味しいしか言わないので一切参考にならない。心構えとしてはまっすぐで羨ましい。

 その点、コッコロは言葉を多く重ねてくれる。ユウキの好き嫌いで語ることもあるが、基本的には客観的だ。

 そのため、彼女の評には素直に耳を傾けることにしている。

 

「ふむ。

 以前ペコリーヌさまと戴いた時はあんかけでしたね。とろとろの餡とゼラチナが似た食感だったのを覚えております。

 今回は……焼いた部分は軽い歯ごたえがあり、中身はとろみが強く感じられます。ですが固形なので、少し違和感がありますね。

 ……やはりというか、ゼラチナそのものに特徴となるような味はございませんね。癖がないと言うべきでしょうか。

 照り焼きくらい強い味わいであれば、気にすることなく食べられるかと」

 最後の一言は、完全にキャルを意識しての内容だ。

 問題ないこと、そして食べなければ終わらないことを示唆している。

 

 ここまでされたのだ。

 意を決して匙を手に取る。

 丼もので匙を使うのは少しだけ違和感があったものの、柔らかいなら構わないだろう。

 覚悟を決めたにもかかわらず、手は軽く外へと動く。やはり忌避感が強い。そしてペコリーヌからの期待が籠もった眼差しも強い。というかもう食べ終わっている。

 その視線を振り切るかのように手を大きく動かし、そのままの勢いでご飯の上に乗っている薄茶色の物体に匙を突き立てる。

 

 掬いとったものを観察する。

 コッコロの言う通り、確かに少し奇妙な感触だ。固体のはずなのに、液体に近い触感。少しだけ傾けてみても、垂れたり伸びたりしない。形が変わりそうで留まる、という感じだろうか。まるで……と考えそうになり、慌てて打ち消す。

(例えない。例えないわよ何が何でも!!)

 繊細だとは思わないが、例示した物を見た時に「魔物と似ていた」と思い出すと食欲が減退しそうなのでやりたくないのだ。

 とはいえ、触ってみた感触からすると別物で、例示した物に似ているのは見た目だけだ……と、記憶の書き換えを行う。

 

 既に掬ってしまったし、他の面々は既に食べている。

 となれば、食べなくてはならないだろう。

 再び意を決し、匙を頬張る。

「キャルちゃんが!! キャルちゃんが食べましたよママ!!」

「わたくしはペコリーヌさまのご母堂ではございませんが……大変喜ばしい瞬間です」

 いちいちうるさい。あとコロ助あんた12歳よね? ご母堂なんて言い方普通知らないんだけど!?

 

 少々醤油が先走っているものの、その後から甘みとコクがくる。これはペコリーヌが作る照り焼きソースの味だ。間違いない。

 その後、舌の上にねっとりとした感触のゼラチナが来る。確かに、そのものの味はほとんど感じ取れない。照り焼きソースの醤油が強いのと、油で炒めているのも加わり、探りにくいのだ。

(んんー……)

 否。

 肉に近い、タンパク質の味が感じ取れる。それが醤油とみりんの風味と絡み合い、より照り焼きの味を濃く感じるようにしているのだ。

 この味にはご飯だ。間違いない。

 ひとさじ、ご飯と一緒に食べる。

 ……うん。

 

「キャルちゃん、ちゃんと食べてくれてますけど……どうですか?」

 味に関しては素直に伝える。それは料理を作ってくれる人に対しての礼儀だ。

「……ブヨブヨしてる見た目はちょっと苦手だけど、味は悪くない。ご飯と合わせてるから食べや……食べられないこともないかしら。ただ、単体でってなるともう少し工夫がほしいわ」

「えぇっと、気に入ってくれたのはいいんですけど」

「気に入ってない!!」

 魔物など気に入ってなどいない。二度と食べるか、と何度も思う。それを思うのが何度目かなんて覚えていない。

 ただ。

「おいしいですか?」

 そう、問われると。

「美味しいような気がするわ」

 アンタが作ってくれたから、と言いかけて、

「……皆で食べているから」

 言い換える。

 まだ、そこまであけすけには言えない。

 でも、いつかは。

 

 普段のものに大満足を追加した笑みのペコリーヌは続ける。

「おかわり、どうですか♪」

 だが、

「あ、それはいいわ」

 先ほどとは打って変わり、完全に醒めた表情を浮かべ、明確に拒絶した。




登場人物

ユウキ
主人公。ヒューマン。記憶喪失。「体は大人頭脳は子供」を地で行く。
魔法少女やお姫様に憧れるという、今のご時世に優しい設定。きらーん☆ ただし絶倫[要出典]。
みんな違ってみんな好き。深い意味はない。

ペコリーヌ
ヒロイン。ヒューマン。いろいろあって人との縁が途切れているも、その正体は【検閲】
記憶喪失である主人公に、自身と同じような境遇であることに共感を覚えて気になっていく。
告ったけど、小学生相手だったので細かいところが伝わっておらず、改めて実力行使しようと考えている。

キャル
ヒロイン。獣人。獅子身中の虫。常識人なので周囲のボケを拾いまくる。わかりやすいツンデレ。
みんなとご飯を食べることが何よりも大切で、ギルドメンバーを好ましく思っている。第一部ではものすごい苦労人。
告ったけど、どさくさかついつものツンデレが出てしまったので、改めて振り向かせようと考えている。

コッコロ
ママ。12歳だけどママ。エルフ。ドレッドノート級天然。ユウキに対する包容力がパない。
ユウキを「主さま」と呼び、おはようから夢の中まで健気に尽くす。ユウキの知り合いが女の子ばかりで気をもむ。
ママなので主さまの幸せを願っているが、自称お姫様やツンデレ獣人、拾ったばぶばぶドラゴン族(出演予定なし)には荷が重いので、やはりわたくしが……と考えている。
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