「おい、貴様」
俺は呼ばれたのでそいつの方を向いてあげた。因みに俺を呼んだ奴の名前は十神白夜。俺は十神きゅんって呼んでる。
十神きゅんは『超高校級の御曹司』と言われてる。ここ、テストに出るぞー。
「此処で何をしている」
……何って
「ヨーグルトをブチまけてる途中だが?」
何がいけないんだ?
「何故!貴様が!"俺の部屋"でヨーグルトをブチまけているんだ!」
「俺はただ、『昨夜は腐川さんとお楽しみでしたねっ!』っていう画像を十神財閥の現社長に送ろうしただけだが?」
「巫山戯るなっ!!」
…はぁー
「落ち着けよ、十神きゅん」
「俺は十神白夜だ。断じて十神きゅんなどではない!」
全く、さっきから怒って。カルシウム足りてないんじゃない?
「もう、送った後なんだ」
「なっ!?」
ピリリリ…ピリリリ
「はい、白夜です。……なっ!?アレは知り合いのイタズr…なっ、待って下さい!」
ツーツー…
「誰から?」
「社長からだ」
十神きゅんのお父さんからか。
「何だって?」
「『…卒業おめでとう。私は結婚に反対したりはしない』らしい」
良かったね、腐川さん。お義父さんに結婚認めて貰って。
「…俺はこれからどうやって立ち直れば良いんだっ!」
十神きゅんは何故か、四つん這いになっていた。
「いいか、十神きゅん。
───諦めは肝心なんだぜ?」
俺はこれでもかと良い笑顔で言ってあげた。感謝しろ。
「……加賀美。
──元はと言えば、貴様の所為だろうがァァァアアア!!」
ゴメン、何言ってんのか分かんない。
次の日。
「なぁ、十神きゅん」
俺は自分の部屋にいる十神きゅんに話しかけた。
「なんだ?」
「俺の部屋で何やってんの?」
俺がそう問い掛けると、十神きゅんはフッと笑った。
「見て、分からないのか馬鹿が。ヨーグルトをブチまけてる途中だ」
うわっ、ちっせぇ。それでも御曹司(笑)かよ。
「貴様には借りがあるからなやり返s──」
「あっ、もしもし。警察ですか?」
「──おいっ!」
「不法侵入です。しかも、犯人は男で俺の部屋で白くてドロッとした物をブチまけているんです。えぇ、白くてドロッとしたアレを部屋の至る所に」
放課後、十神きゅんは学長室に呼ばれていた。
「ぐすっ…ぐすっ…。お、俺は十神財閥の御曹司、十神白夜だぞ。な、なのに何でこんな風になってしまったんだ」
「あっ、十神きゅんが泣いてる。学園長の説教、そんなに怖かったのか?取り敢えず、写メっとこ」
ピロリロリン
「よしっ、上手く撮れた。クラスメート全員に送っとこ」