東方純愛小話   作:覚め

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お前が俺に着いてこようとして、着いていけないのと
人生を楽しもうとして、全力を出し切って走り切れない
どっちも大して変わらん
って僕の友達が言ってました。
新作の狐やりたいけどまだ先にして今回は布都ちゃん


第109話

 

人里

 

「…?なんだ、それ」

 

「お、お主か。これはな?太子様が言っていた…なんだっけ?」

 

「お前が忘れてどうするよ…何?人間失格…?変なタイトルだな」

 

「この作者はこれをなんたら稿して1ヶ月くらいで死んだと聞いておる」

 

「ありゃま不吉な…」

 

作者は読んだことがありません。…ん?待てなんだ今の。それはそうと人間失格なんて変な本を太子様とやらはよくもまぁこいつに渡したな。本なんて読まないタイプだろこいつ…と言うより、なんでそもそもそんな外の本がこの幻想郷に…

 

「中身は普通の恋愛小説じゃがの」

 

「お前今変な語尾だった?」

 

「?」

 

「…まあ良いか」

 

翌日

 

「…今度はどうした布都」

 

「むぅ…いや、変な本を拾ったのでな」

 

「捨てとけ。落ちてる本ほどばっちい奴はない」

 

「銭は?」

 

「ばっちい。んなことより飯食うか?少し余ってんだ。3口くらいだけど」

 

「それは余ってるとは言えないぞ。それに!我は昼飯までにお腹を減らしておくのじゃ!」

 

「お前も大概変な奴だな。類友ってやつか?」

 

「なんだか今酷く罵倒された気がするぞ」

 

「気のせいだ。さて、どんな本だ?」

 

「…?ああ、これか。さっき読んだがの〜…なんとも妙に重みがある本じゃった。鈴菜庵と言う書店にはなかったがのう…」

 

「なんて本だ?」

 

「…天狗記者と人間」

 

「そんな本聞いた覚えねえな。新しい本が出たら文々。新聞に載ってるはず…?」

 

「肝心の内容は…」

 

その本の内容はなんとなんと。人間に恋をした天狗記者がどうにかして人間の気を1秒でも長く自分に留めたかったそうな。でも、その後に仲良くなって妖怪の山にも来るようになってと、段々と距離が狭まったが最終的には人間が帰ることを許さず監禁してしまった…と言う話だ。

 

「怖い本だな」

 

「?我は良いと思うぞ?」

 

「お前やめろよ怖いなぁ…」

 

「何故?」

 

「お前は馬鹿正直だから、いつかその本に書いてあることを実行しそうなんだよ」

 

「…そうかの」

 

「ところで、挿絵とかはあるのか?」

 

「ああ、挿絵というより写真が」

 

「見せてくれ」

 

パラパラとめくって見つけた!…ん?

 

「写真…だな」

 

「じゃのう。筆者はどうやってその写真を撮ったのか…?」

 

「…待て、なんかおかしいぞ」

 

「ん?」

 

「この本、めくるほど字が乱雑になってる」

 

「おお、本当じゃ」

 

「…なんてな。嘘だ。ほらみろお前は馬鹿正直じゃないか」

 

「ぬぅ…もっと馬鹿になったらどうするのじゃ!」

 

「責任取るよ」

 

翌日

 

「今日は神霊廟に行こうぞ!」

 

「神霊廟…?」

 

「我の家じゃ!」

 

「家ね、家。わかった。お前の家がどんなのか見せてもらう」

 

「なんじゃと上から目線で」

 

「そういう人間ですから」

 

神霊廟

 

…どうしても他人の家に来てしまうと緊張する。あー、なんで断らなかったんだ俺。そう思いながら布都に抱っこされて来た。見た目は子供頭脳も子供だが仙人であるのだ。空も飛べるはず…多分。というかお前らどんな手法で飛んでんの?

 

「どうしたのですか布都」

 

「我の友人ですぞ!」ドヤァッ

 

「ども友達その1です」

 

「…?」

 

「我の部屋は…どこじゃったかの」

 

「お前が忘れてどうすんだ」

 

「太子様〜今日の夕は…!?布都が男連れて来てる…!?」

 

「我をなんだと思っておるのじゃ!連れてくるとしたら屠自古の方じゃろう!」

 

「んだと?」

 

それから俺は返されたとさ。太子様に乗って帰ったとさ。

 

一週間後

 

「…ん?」

 

「起きたか」

 

「おう、おはよう。でここどこだ?俺はお泊まり会なんてした覚えはないんだが」

 

「じゃあの」ガチャンッ

 

「…おい?布都?ちょ、おい?」

 

シーン…

 

「布都…?」

 

『今日の飯じゃ』

 

「…電気はある…トイレもある…それ以外なんもねえ!?」

 

翌日

 

「意外と暮らせるもんだな…風呂がないのはちょっと嫌だけど」

 

「元気か?」

 

「…布都か。俺をここから出してくれよ。お前があの天狗記者と人間みたいな本を読んで影響されたなんて馬鹿言ってないでよ」

 

「そんなこと言っとらん。というか、毒されてもおらん」

 

「…そうか?」

 

「そうじゃ。というよりお主、我の夫なのだからシャキッとせい」

 

「…おい」

 

「なんじゃ?今更取り消せないぞ?」

 

「俺は…いつお前の旦那になった?」

 

「なんじゃ?忘れたのか?」

 

…え、そんな約束したか?俺の記憶力よ全力で巡れ…!脳を、限りない速さで…!わからん!そんなことあったか?俺はそんな約束をしてないはずだ。結婚する〜なんてことも言ってないはず。俺が何かしたのか?

 

「…?」

 

「やはり忘れておるか。我はお主のせいで馬鹿になったのだぞ?」

 

「どういうことだ?」

 

「お主に馬鹿にされたせいで」

 

「何言ってんだか」

 

「とにかく、その時責任を取ると言っておるのじゃ」

 

「…言ってない」

 

「嘘をつくな」

 

「言ってない」

 

「やめるのじゃ」

 

「俺はそんなこと」

 

「ふんっ!」バチィッ

 

「いづっ…なんだよ、おい」

 

「忘れても特に構わぬ。我はお主が手に入れば良いのじゃ」

 

「は…?何言ってんだお前は…」

 

「わからなくても良い。我は、お主の感情などどうでも良いのじゃ。」

 

「と、とにかくここから出せって」

 

「いやじゃ。お主がそれを望んでいようとそれは無理なのじゃ」

 

「なんでだよ?」

 

「…」

 

その時、布都は俺がここに来てからむっちゃくそ笑顔でこう言った。

 

「お主がいつまでもここに居られるようにするためじゃ」

 

…はっきり言おう。誰か、助けてくれ。

 

 

 

 




布都…本の通りにしたら愛情爆発女の子だもん
主人公…おばあちゃんは言っていた。「本を捨てたらバチが当たるよ」って。
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