東方純愛小話   作:覚め

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ああ、死ぬ
ヤンデレに愛されたいとは言ったがヤンデレに殺されるほど愛されたいとも言ったぞ
ああもう最高
ほんと最高
そんな人生送りたかったなぁ
…幽々子様ってやりましたっけ?


第123話

冥界

 

「…ここはどこっすか」

 

「冥界よ?」

 

「じゃ僕は誰っすか」

 

「貴方が知らないのなら私も知らないわね」

 

「そーりゃそーだ」

 

…さて、名無しの権兵衛となっている私だが。この女、誰だ。気になる。目覚めたら目の前にいたから気になる。…まあ、欲を正直に吐き出すなら、胸がデカいからとでも言ってしまうが。確かここは冥界だったか…あ、死んだのか!

 

「全く嫌なことになってしまったな」

 

「死んだ、それだけが不幸じゃないのよ?」

 

「どうにも空腹を感じられん。空腹が最高のスパイスと聞いたことがあるのだが」

 

「よく知らないわ、それ。でも、そんなものを吹き飛ばす美味しい料理があるのよ」

 

「なんだと」

 

「美しい体をした女の子もね」

 

「ガキか」

 

白玉楼

 

「妖夢〜」

 

「なんでしょ幽々子様〜…誰連れてきてるんですか!?」

 

「お客さまよ?さ、料理を早く出してちょうだい?」

 

「あんたも大概苦労してんのな」

 

「連れてくる前に言ってくれれば…ん?」

 

「どした?」

 

「…死んでるんですね、貴方」

 

「らしいな。どーせ生まれ変わるなら天使の衣でも着たいがな」

 

「いえ、多分もう生まれ変わりませんよ」

 

…は?なにを言っているんだこの娘は。死んだら輪廻だったかなんだったかで生き返るのではなかったのか。それともそんなものは元からなかったのか?地獄行きか天国行きしかないのか?なら私は天国行きが確定されているな。うむうむ

 

「…あ、そう言うことでしたか。すいません」

 

「え、どう言うこと?」

 

「愛されていると言うことです」

 

「ちょっと〜!?」

 

「やばっ!」

 

「さて…幽々子さんだっけ」

 

「幽々子ですとも」

 

「…どーなってんのこれ」

 

「冥界なのにご飯が出ることについてかしら?」

 

「それもそうなんだが…」

 

「そう?それじゃあ…」

 

「それじゃあってまだ心当たりが」

 

「膝が震えてること?」

 

「!?」

 

「私は貴方になにもしてないのに、どうして貴方は私を見ただけで膝が震えるのかしら?」

 

「生前何かされたんだろ、多分」

 

「あら、鋭いわね」

 

「当たってんのか?」

 

「でも最初にやったのは貴方。私が見てないとすぐ別の女と歩くんだもの」

 

「俺…ね。俺が浮気ねぇ」

 

「だから頭きちゃって。殺しちゃったのよ」

 

「殺したのか」

 

「でも、浮気されたのはこっち。一回や二回じゃないのよ?数えるだけでも両手じゃ足りないわ」

 

「その時の俺が付き合ってない、とか言い出したんじゃねえの?」

 

「あら、また当たり」

 

なんだろうか。なんか、戻ってこれない領域まで踏み込んでしまいそうだ。正解を当てると膝の震えも小さくなるし。これが奴の能力か!と言えれば良いんだが、多分違うし。言葉の節々に甘さを感じるっつーか、どこか誘われてる気分…?

 

「だから、今度は逃さないつもりなのよ?」

 

「…お食事ですっ」ゴトッ

 

「多いな」

 

「美味しそうだわ〜♪」

 

数日後

 

「…適応してきちゃってるなこれ」

 

「良いじゃないの、別に」

 

「良くはねえと思うんだがな」

 

「貴方が私の物であればそれで良いんだし」

 

「…俺は物ですか」

 

「幽々子〜!」スッ

 

「うおびっくりした」

 

「紫…もう少しマシな登場は出来ないの?」

 

「あら…お邪魔だった?」

 

「良いんじゃないんすか?別に…」

 

「用事がないのなら帰って頂戴」

 

「何よ幽々子、冷たいわねぇ」

 

「早く帰って」

 

「…わかったわよ、空気が読める紫さんは退散しま〜す」スッ

 

「どうなってんだあの女…つか冷たすぎねえか?」

 

「例え親友であっても絶対に渡さないわ。生前、取られかけたしね?」

 

「生前かぁ…」

 

「生前の記憶がないんだもの、知らなくて当然ね」

 

「知らなくて当然て言うか、本当に何一つ覚えてないんだな…」

 

「頭を刀で刺して直ぐに殺したんだもの、覚えてる方がおかしいわよ」

 

「…意外と力強い殺し方で」

 

日本刀で頭刺されて、その刺さった部分に記憶に関する大事なやつがあったんだろう。どーせそうなんだ、俺は知らん。しかし、生前の俺が幽霊にビビるやつとは思えんし、女と親密になる術を知らんだろう。と言うか、知ってた気がしない。

 

「…そんなもんかね」

 

「そんな物よ」

 

「妖夢ちゃんに聞いてみるか」

 

「は?」

 

「妖夢ちゃんどこでしたっけ」

 

「なんで妖夢に聞くのかしら?」

 

「なんでってそりゃお前第三者からの意見が」

 

「そんなことする必要ってあるのかしら?」ガシッ

 

「必要って…離せよ」

 

「嫌よ。これで離したら貴方は妖夢と…」

 

「そんなことにはなんねえと思うからさ、手を」

 

「あと、妖夢はもう当分帰ってこないし」

 

「じゃあどこに?」

 

「…さあ?」

 

その頃紅魔館

 

「た、たすけてくだしゃい…」

 

「なんで…?」

 

白玉楼

 

「…じゃあ、どうしようかね」

 

「好きな人と二人っきり。これは私の夢なの」

 

「夢ねぇ…夢であってほしいけどねぇ」

 

「…そんなに文句があるなら別に良いのよ。閉じ込めるだけだし」

 

「用意周到がすぎるぞ」

 

閉じ込める、そう言った幽々子の言葉通り、俺は出れなくなった。どうなってんの、これ。窓ガラス叩いてる感じがするけど、そうでもない感じ。幽々子が飯を運ぶが、今は監禁状態だ。食欲が全くない。さて幽々子はそんな俺を見てどう思ったのか、今度は一緒に寝るようになった。何やってんだこいつ。

 

「…♪」

 

「これって風呂とかどうすんだ?」

 

「私が毎晩タオルで拭いてるから大丈夫よ」

 

「いつの間に…」

 

「ここにさえいれば、貴方は私なしだと今まで通りの生活ができないのよ?それって素敵じゃない?」

 

「素敵じゃないと」

 

「ていっ」スパァンッ

 

「いっ!?」

 

「…これ以上は譲れないから、文句言うたびに叩く。覚えておきなさい」

 

「覚えておきなさいって…」

 

「ちなみに10回毎にバットだから」

 

「!?」

 

 

 

 

 

 

 




幽々子様→我が行動全てが愛
主人公→生前付き合ってた(らしい)が、浮気をして死亡。死んでからは3人しか出会ってない。
ちなみに主人公は生前幽々子と付き合ってない。幽々子の思い違いで監禁されたので逃げてただけ。
…亡霊から逃げ続ける男って地味にすごい気がする
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