東方純愛小話   作:覚め

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本日はどうなさいますかお客さま。
え?早鬼?
ということで。早鬼です。


第154話

 

地底

 

「今日のお風呂はスペシャルなお銭湯。そして頂くのは人間。素晴らしい。」

 

「そうだな。」

 

「…うわっおまっえぇ!?」

 

「なんだ?組長が妖怪の家に泊まったらダメか?」

 

「いや、うっ…おまっお前なぁ!!」

 

「なんだよ。白黒はっきりしない奴め。もしかしてアレか?一緒に風呂入ってるのが嫌なのか?」

 

「ちっげーわこのバカ!」

 

「バカ?酷い…」

 

え?何?そこで豆腐メンタル見せつけるの?は?いや、落ち着け、落ち着くんだ俺。ここで手を出せばどうなるか。考えろ。隣にいる奴は確か…勁牙組組長。ここでもし、奴を傷つけてみろ。一瞬で組全体が襲いにくる。脳筋な奴らと聞いているから、むしろ全力で筋肉を潰されるかもしれない。きつい、きついぞ。

 

「な、なんであんたが…」

 

「自分の胸に手を当てて考えてみることね」

 

「そこで女っぽい口調するなら俺の前で裸になってんじゃねぇ!」ゲシッ

 

「痛っ…酷いことするな。でも消極的な奴よりはマシかな…」

 

「ねえなんでお前蹴られて少し喜んでる顔してんの?あ、もしかして潰せるから?ごめんなさい、許して。」

 

「?勘違いをしているようだが、そんなことはしないぞ。」

 

「???」

 

じゃあ何しに来たのこの組長は。俺自身組とは関係ないよ。勁牙組とは関係ないし、むしろ健全な暮らしをしてきたし。薬?俺の庭に薬が?んな、んなバカな?俺か?やっぱ俺が原因か?もしかして勁牙組出身の奴に手出した!?そんな、そんなことはないぞ!?

 

「まあ、なんだ。鬼と出会いのも大概にしてね。」

 

「え、えぇ…?」

 

翌日

 

「まったく、なんだったんだ…あ、勁牙組と言えば最近ライバル組織のトップが身を固めたって…セメントで固めたのかな?」

 

「お前何言ってんだ?」

 

「うわびっくりした…驚かさないでくださいよ。お燐さん…」

 

「はー!?仕事中にちんたらちんたら新聞読んでブツブツブツブツ独り言言ってる奴が何言ってんだい?」

 

「…うわっそうじゃん!!やばっ!」

 

「そういやアンタ、勁牙組組長と二人一つの屋根の下で暮らしたんだって?」

 

「どっから聞いたんですかそれ。誤解ですよ。死ぬかと思いました。」

 

「そのまま死ねばよかったのに」

 

「今なんて言いました?一泊の恩使って地底ぶっ壊して差し上げましょうか?」

 

「ごめんな。冗談だよ。」

 

「…と言うよりも、なんですかあの人。」

 

「思いつきで行動する人らしいよ。」

 

思いつき…つまり計画性のない人ってわけね。脳筋組織のトップに相応しい、脳筋特化型か…いや待て、じゃあなんで俺の家に泊まって行った?思い付きか?なんで?『突撃、お前が寝床』とかやってるわけでもなさそうだし。地底にテレビないし。じゃあまじで何?

 

「…とりあえず、今日はちょっと勁牙組寄って帰ろうかなと。」

 

「死ぬよ、アンタ。」

 

「えっ」

 

「…嘘だよ。」

 

勁牙組

 

「うっす…」

 

「よく来たな!早速だがお前を勁牙組組員として…ん?えっ違う!?」

 

「動物霊だ…初めて見た」

 

「ん?えー?…よく来たな!突然だが今日からお前を!」

 

「お前を…?」

 

「勁牙組組長の婿として迎え入れる!」

 

「…は?…え?ん?んん?ちょっと待って?どう言うことでござんすか?」

 

「その通りだ!まあ、人間じゃないだけマシだが…まあ、仕方ないだろう!!」

 

「なくねーよ。組長出せやコラ。色々すっ飛ばしすぎなんじゃワレ。」

 

「組長〜、婿さんがお呼びですよ〜」

 

「おお、来たか!!やはり、こう言うことを八千慧に聞いておいてよかった!」

 

「八千慧…ライバルの…」

 

「私の評判と兼ね合わせて作ってくれたこの作戦!さあ、早くこっちへ来い!さあ、早く!」

 

「ちょっ、た、助げっ」

 

「…今、助けてと言ったか?こっち来い。」

 

「いだっ…いだいっ…」

 

「来るんだ!」

 

畜生が、なんでこうなったんだよ。あーもう全て八千慧って人のせいだ。今一瞬くっそ怖かったし。何したいのこの人。八千慧さんは何?相手の家へ行きどう言い手段でも良いから組へ連れてくることで成功させたの?何を!?こんなんで成功するなんて、○が入る文字だけだよ!?

 

「いたい、ごめんなさいっ…」

 

「ふーッ…お前も知ってる通り。私は思い付きで行動するタイプだ。このままお前が私をイラつかせていたら…痛いでは済まないぞ?」

 

「っ…」

 

「まあ、良い。謝ってくれたしな。さて、ここは私の寝室なわけだ。」

 

「あっ…ぇ…」

 

「そうキョロキョロするな。そうだなー、先ずはここに来させた理由について話そうか。」

 

「は、い…」

 

「まあ理由は簡単なんだ。お前が女の鬼とよく呑むから。お前が化け猫と呑むから。くらいだな」

 

「そんな理由で…」

 

「そう思うだろ?でもな、違うんだ。私からしたらそんなことがすごく嫌だったんだ。お前が私以外の女と戯れているのが嫌なんだ。だから、こうやって連れてきて、他の女と接触できないようにした。」

 

「そ、そうなんですか…」

 

「まあ、私の独占欲もあってか、もうここから出す気はないけどな。私はな。お前であれば良いんだよ。」

 

「俺ですか…どんな意味ですか?」

 

とキョトンとした感じで聞いてみると、後ろから釘がむっちゃ貼ってある椅子が出てきた。うん。やはり、妖怪は変なところで冷静になるらしい。これは、組長が作った特製の椅子だとか。ちなみに組長がって言ったらその釘に死ぬほど頭打ちつけられた。ここからは早鬼と呼ばなければならないらしい。

 

「これが、なんですか?」

 

「まあつまりだ。お前の顔、お前の声、お前の身体。どんな性格であれ、さっき言った三つが揃っていれば良いんだ。例え、その椅子に座って全身穴だらけになってもな。」

 

「…まさか」

 

「今から打ち付けることなんてしない。ただ、私に対して何かやったら…座ってもらうからな。」

 

「そんな、なんで」

 

「わからないか?良いか。お前が。私以外の女と。仲良くしてるから。」

 

「じゃあ一体どうすれば」

 

「生まれてからずっと私のところに居ればよかったんじゃないか?」

 

 

 

 




驪駒早鬼…私以外の女と喋ったな?もう信用できない。私の部屋で暮らしてもらう。
主人公…なんで、どうして…
八千慧…私 が や り ま し た 。
的な。
驪駒早鬼組長が八千慧組長に知恵を借りるなんであってはいけなさそうなんですが、乙女の恋心なら良いっしょ。
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