東方純愛小話   作:覚め

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お燐ちゃん。
死体回収って結構面倒臭いと思うんだけどなぁ。


第159話

 

地上

 

「…お燐さんも大変なことで」

 

「んー?なにがだい?」

 

「だって、死体回収なんてさ。重いじゃん」

 

「人間の君には重いだろうけど、妖怪のあたいからしたら楽々よ!」

 

「へー、妖怪ってそんなもんなんだ」

 

「そうそう。だから困ったことがあったらこのお燐さんをもーっと頼りなさい!」

 

「はぇー」

 

「君が殺した死体ならさ、いくらでもタダで受け取ってあげるよ♪」

 

「昔の人は言いました。タダより怖いものはないと。」

 

そう言い返すとかーっ!とやられた感を出して自分の猫車(そういうらしい)を掴んでどこかへ行ってしまった。全く、俺が殺した死体だなんて一言も言ってないんだがなぁ。いや、間違ってはない。一人殺してから選択肢にずっと出てきたからな。しゃーない、しゃーない。

 

「って訳なんですよ巫女さん、殺さないで」

 

「殺す訳ないでしょ。私も一応お燐とは仲が良いし」

 

「…じゃ、あいつの弱みでも握ってます?握ってたら教えてください」

 

「教えたところであんたには握りきれないわよ。欲の話なんて、酷いもんでしょ」

 

どうやらかの死体運びで有名なお燐さんは欲がヤバァイらしい。どれくらいヤバァイのかは知らないし、知りたくもないのだが、欲が弱みだなんてまるで人間のような性格をしてらっしゃる。俺自身お燐さんとは仲が良い…方だとは思う。うん。

 

「あ、そうそう」

 

「なんですか?」

 

「あんた、お燐はあれでも妖怪だから。危険を感じたらすぐに逃げなさい」

 

「危険を感じた時にはもう逃げ切れんでしょ」

 

「…言い方を変えるわ。生き残る意地を見せなさい」

 

「了解しましたぁ!」

 

「まぁ、一番は関わらないことよ。あんなモノと関わってたら、腐るから」

 

「俺が殺したってことになってる死体について誤解だって伝えてくれます?」

 

「嫌よ」

 

翌日

 

「1日でこんな死体が増えるものかね。」

 

「増えるもんさ。一度地底に来てみるかい?ほら、死体に紛れちゃってさ。」

 

「そうしたら最後、燃料になるんだよ。嫌だ嫌だ」

 

「そ、そんなことないよ!あたいだって分別くらいはするさ!」

 

「そういう奴に限って分別しないんだ。俺ぁ知ってんだぞ?そのせいで掃除のおばちゃんが困ってんのも知ってんだぞ」

 

「ごめんそれはあたい知らないな」

 

「…わかった。地底に行けば良いのね?」

 

「そう!思い立ったが吉日、行こう!」

 

思い立ったが吉日、さあ行こう。しかし、そうは問屋が卸さない。地底に行くにはかなりの手順が必要だ。そう、だからお燐さんの頑張りすぎに終わるのだ!今計算したが、俺は地底に行かない!その前に博麗の巫女がって来ないままなんか地底行ってない?大丈夫?

 

地底

 

「よっと。」

 

「おんぶさせてすまんね」

 

「良いよ良いよ。毎日1体くれるお返しにゃ」

 

「ん、そう。なら良いや。じゃあさ、地底で何するか教えてくんない?」

 

「終活」

 

「…俺、働いてるけど」

 

「いや、違うよ。終わりに活動の活って書いて終活」

 

「俺、終わるの?」

 

「そ!いや〜、我ながら妖怪だな〜って部分なんだけどさ。あたい、君が欲しいの」

 

「俺かぁ。3億から」

 

「速攻で集めて払うよ。それくらい欲しい。いや、欲しいは違うかもね。好き?かな」

 

「なんですと」

 

「今までさ、あたいは君が持ってきてた死体を部屋に置いてたんだけど。あ、やっぱ引いちゃうよね。でもさ、そうしないと君を感じれなくて。もう困ってさ〜。で、思いついたわけ。君をホルマリン漬けにしちゃえば良いって!」

 

「いや、でもそうしたらホルマリンの保存とか、結構手間が掛かるぞ?」

 

「あたいにはそれが良いんだよ。だって、君のお世話してるみたいでさ。ね、じゃあ終活しよ!」

 

「終活って一体何を」

 

「あたいに向かって日頃の愛を告げるのと、死神に捕まらないようにあたいの手の中に残ることかな」

 

「でもそうしたら」

 

「悪霊になられたら困るんだにゃー…あ、そうだ!あたいの体に入れて二重人格行っちゃうか!」

 

なんてハイテンションだ。俺はご覧の通り訳の分からない感じだと言うのに。俺はホルマリン漬け、死んだ後霊となっても、人格としてお燐の体の中。巫女さんにはもっとはっきりと言ってほしかったぜ。全く、これじゃもう手遅れよ。悲しい。

 

「…ねえ、お燐さん」

 

「何?」

 

「俺が嫌だって言ったらさ、どうなるかな?」

 

「どうなるか?んーとにゃ…まあ、大人しく死ぬまで一緒か…にゃ?」

 

「あ、じゃあ」

 

「でも、それはもしもの話で、現実に起こったら何するかなんて、分からないなー」

 

「…」

 

「あ、何か言おうとしてたっけ。言って良いよ?」

 

「お前に渡した死体、俺が殺した訳じゃ」

 

「知ってるよ?むしろ知ってなきゃおかしいでしょ。あたいの目がそんなに節穴に見える?だとしたら悲しいなー」

 

「と、とりあえず、俺は」

 

「さ、あたいに日頃の愛を!」

 

「ぅ」

 

「?どうしたの!さあ、ほらぁ!」

 

落ち着け、落ち着け俺。ここで愛を告げてみろ。一生ホルマリン漬けな上、妖怪の体に入れられて一生を終え…た後を!妖怪として生きれるか?そもそもお燐さんのような体に入ったとして、二人目の人格としてどうなる?怖い、怖いし不確定要素が多すぎる。やっぱやめておくべきだ。うん、そうだ。やはり、やめとこう。

 

「お燐さん、ごめん。ちょっと俺には少しホルマリン漬けになる勇気が」

 

「あっそ」

 

「え?」

 

「じゃあさ、あたいはどうすれば良いの?」

 

「え、お、お燐さんが?」

 

「あたいの勇気、あたいの心、どうすれば良いの?」

 

「ぇーっ…」

 

「簡単だよね。君が身を一つ犠牲にしたらさ、私が満足するんだよ。良いでしょ?」

 

「よくない、良くな」

 

「じゃ、はじめよっか!」フンッ

 

「ぃっ」ゴドッ

 

 

 

 

 




お燐…貴方の死体が欲しい。
主人公…死体?え、知らない。
私…11点
的ね。
まあ、この後彼は気絶したままホルマリン漬け。空気が足りず気絶して逝った霊はお燐の体へ。
お陰でお燐を見るたびに二人分の思考が入ってくるわ。片方はすごく苦しんでるけど。
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