VS
ルーミアちゃん
お外
「お、人間だ」
「ん、その声は」
「貴方は食べても良い人間なのかー?」
「食べられるのはお前、なのだー」
「…飽きた」
「おう、だろうな」
「大体、瞼を縫い付けた人間なんて食べてたら変な味するのだ」
「そうなのか…え、そうなの!?」
「絶対そうなのだ」
さて、説明しよう。俺は暗闇が大好きな男。I LOVE 暗闇 だ。ちなみに、俺が瞼を縫い付けているのはそれが理由であって、決して相手の心が読めるようになるとか、相手の動きが音の反動で分かるなんて能力のために縫ったわけではない。無論、そんな能力はないわけだが。
「はー、お前も物好きだな」
「私は一応妖怪だから人は皆逃げて行ってしまうのだ」
「へー、よくわからん」
「左様、なのかー」
「全く俺もやばい人種に入るのかな」
「瞼を縫い付けた人間は美味しくないのだ。食べるとしたらその糸抜いてからなのだ」
「ウッソだろお前」
「ちなみに私は周りを真っ暗に出来るのだ」
「嘘だろお前、お前の能力は俺と出会うために生まれたと言っても」
「でも目が縫い付けられているから本当か嘘か教えてあげられないのだ」
「…そこら辺は、あれだ。博麗の巫女さんに」
「なーんでー!」
ふむ、怒らせてしまった。妖怪なので少し怒るだけでも自分からしたら大変怖い。恐ろしい。のでやめてもらいたい気持ちだが、まあ、無理という奴だろう。出会ってもはや十は軽く超えた会話の場なのに、今初めて能力知ったし。こいつが見えたら話も違うんだろうなぁ
「変人の沼に浸かるのは辞めておいた方がいいのだ」
「変人と言ったか?お前、そりゃアレだよ。…変人という名の大人しい人だよ」
「そういう奴に限って大体大人しくない人なのだ。でも信じてあげるのだ」
「なんて奴だ。こいつ」
「でも、何で博麗の巫女が出てくるのだ?」
「俺は外来人、という奴らしいからな。縫い付けて直ぐに来たから勝手がわからないけどね?」
「それなら仕方がない…のかー?」
「でも…そうだな、俺がここに来てから知り合ったのはお前が2番目じゃないか?」
「何で疑問系なのかー?」
「うーん、音も気配もなく出てくる神出鬼没な紫、という人がいるらしくてな。そいつとすれ違っていたら多分三人目だ」
「なんでそんな奴に負けなきゃいけないのだー!」
「負けるってどういうことだこら」
そう思いながら駄弁ってると、まあ、幻想郷に来てから特に見たことのない『ヨウカイ』なる者が来たのか、はたまた落石があったのか、俺の意識は飛んだ。最後の記憶はルーミアがなにかを蹴っていたので、多分ヨウカイ。
永遠亭
「…?」
「あら、目が覚めたのね」
「あれ、んー…目が…」
「ええ、そのままだと目に悪いから。外してあげたわよ」
「…なんでそんなことを」
「貴方を連れてきた子の要望ね」
「ルーミアかな?」
「長い間光を見てないから視界が変でしょうけど、頑張ってね。じゃ、退院!」
「んな適当な」
お外
「ルーミアにはやられたな」
「やられた?守ってあげたのだ。妖怪が来たから蹴り殺したから、むしろ感謝されて当然、だ」
「しっかし、目が見えるようになるとなんとも…変な色してんな」
「うるさいのだ。それじゃあ、前言った能力を見せてあげるのだ」
「いや、ちょっと待って」
「ん?」
「やばいことになったら博麗の巫女さんに頼んでね。助けてもらおうかなって」
「私が信用ならないのかー?」
「いや、そういうわけじゃ」
「じゃあ良いのだ。呼ぶ必要なんてないのだ」
「…ルーミア、でもな。妖怪とか」
「それなら一生心配はいらないのだ」
「え?」
「前の出来事で確信したのだ。貴方みたいな変人は、強い者が護って当然なのだ!」
は?と、咄嗟に出た俺の口は褒めよう。ただ、それを理性で止めれなかった俺が憎い。その一言でルーミアは俺の目の前へと出てきて、一瞬で周りが暗闇になった。俺が前まで見ていた世界に近い。が、やはり恐怖は出る。ルーミアは何故博麗の巫女を必要ないと言い切ったのか?はてなマークなら30個は軽く浮かび上がる。
「る、ルーミア」
「一生ここにいるのだ。私が守って、私がお世話をしてあげるのだ」
「ルーミア、あのな。俺の世話はやべーぞ。靴下とか」
「そんなもの、必要ないのだ。この暗闇の中なら光はないのだ。だから、服を着る必要なんてもっとないのだ」
「じゃあ、博麗の巫」
「博麗の巫女はいらないのだ。いらない。貴方には必要ない。分かる?」
「説得するんじゃないっての。とりあえず、人里には」
「行かなくて良いのだ」カプッ
「んなっ?」
「いらないのだ。むしろ、行ったら貶されるのだ」
「は、はぁ?」
「狭い人里の噂なんて広まるのが早いのだ。私が適当に噂を流せば、良い具合に話が誇張されていくのだ」
「ああ、習ったわそれ…」
「だから、大人しくここで」
しかしそうとも行かないと腕でルーミアを退かす。妖怪なのに腕一本で退かせたのはルーミア自身が油断をしていたからだろうか。巫女さん曰くではあるが、なんと暗闇の中ではルーミア自身も目が見えないらしい。逃げるならそこがチャンス、というわけだ。
「い、いまだぁい!」
「ダメなのだ」ガシッ
「!?」
「…ダメ、ダメなのだ。ここから出るのは、ダメなのだ。だから、やめて、諦めて、私のものになるのだ」
「ルーミア、けどな。いきなり消えたらな…誰だって不思議に思うし、博麗の巫女さんも」
「それは心配ないのだ。外来人は食べても良い。これが幻想郷のルール、なのだ」
「だからいなくなっても良いと」
「そうなのだ。だからもう諦めるのだ。ここで私と一生を共にするのだ」
「ルーミア、良いか?俺はこれでも焦ってるんだ。だから」
「嫌なのだ。貴方の大好きな暗闇ならあるのだ。だからここにいて欲しいのだ。貴方の大好きなものがあるから、良いでしょ?」
「!?」
「ね、言って。ここで良いって。外の世界なんか行かず、暗闇の外からも出ないって、ねえ」
「ルーミアか?お前、なんか声が」
「良いから言って。ねえ、お願いだから」
ルーミア…私の能力使ったら私のそばに一生いてくれるかな?
主人公…暗闇大好き。目を縫ったのは厨二病的な理由ではないよ。
EX(準)ルーミア… 愛のお陰で能力の中途半端な部分が良くなった(暗闇の中でもなんとなく特定の人間の場所がわかる)し、そのおかげで少し封印が取れかかってしまってEXルーミアになりかけてる
的な。
EXルーミアって、実在するんですかね。こう、レミリアとフランの成長した後の姿、的な。
昔も出しましたけど。