東方純愛小話   作:覚め

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神が許さぬ限り俺は神を許す
というわけで神殺せそうなフランちゃん


第168話

紅魔館

 

「ねぇ」

 

「なんですか」

 

「貴方は私と一緒にいて不快にならないの?」

 

「今更ですか。なりませんね」

 

そう返すと妹様はご機嫌が良くなる。すこぶる良い。そんなお方を横目に白米を口に運ぶ。が、運ぶ途中で米が弾けた。え、なんで?左目に当たり悶える俺を見て笑い転げる妹様。どちらも転がっているのは共通点だろうか。つか誰の仕業だ。

 

「…妹様」

 

「な、何?」

 

「悪戯も程々にしていただかないと」

 

「何よ、弱いくせに」

 

「ずっと耳の中に指を突っ込みますよ」

 

「ごめんやめて」

 

「…というより、なんで僕はこうなったんでしょうか」

 

「私の部屋にいたら嫌?そんなことないわよね?」

 

「いや?そんなわけがありません。ただ、こちらに入ってから顔色が悪いって十六夜さんに言われるんですよ。テメーが配置したんだろって」

 

「…ふーん?」

 

「ま、本人も悪気はないんだろうけどさ。悪気がないのが余計に腹立つっていうか」

 

「へー。怒ってるの?」

 

「ええ。そりゃもう、プンプンと」

 

「ふーん?私に任せといて!」

 

「部屋の奥にあるお人形みたいにはしないでくださいよ?」

 

「わかってる!」

 

…翌日、十六夜さんは右腕がなかった。うむ、うむ。俺の方を見ると怯えてるのか睨んでんのかわからない目でこちらを見ていた。無論、睨まれる道理はないんだが。その後謝られた時は死ぬのかなと思ったさ。全力で走って逃げたよ。妖精たちからの視線怖い。

 

「ってことがありまして」

 

「えー?あんなに言い聞かせたのに?」

 

「あのな…だったらあの人はなんで片腕ないんだ?」

 

「だって、咲夜ってばいうこと聞かないんだもん。何を言っても『お嬢様が〜』ってうるさいんだもん」

 

「そう…でも、全身にまで行かなくてえらいね」

 

「そうでしょ!今度からむかついたことあったら教えて!フランが解決するから!」

 

「…それは、あまりなくて良いかな」

 

「えー!?」

 

「えーって…周りの人には健康でいてほしいからな。僕としては」

 

「なーんーでー!」

 

「なんでって…」

 

「貴方にはフランがいれば良いでしょー!」

 

「おっと聞かなかったことにしよう」

 

「なーんーでー!」

 

「今の会話がバレたらお嬢様にブチギレられてクビになるからです」

 

「クビになったからって、何よー!」

 

「…会えなくなります」

 

「それはやだー!」

 

「嫌なら我慢してください」

 

「…なんでぇー」

 

まだ納得しきらないか。子供というのはこういうのなのだろうか。全く、俺には理解できないと言っておこう。言っておくが、妹様に変な感情を抱いてるわけじゃないぞ。自分に言い聞かせるんだ。俺が妹様に?そんな馬鹿な…馬鹿な。

 

「妹様?」

 

「ねえ、どうすれば私の物になるの?」

 

「名前を書くのは…自分の物にした後ですしね」

 

「どーしよー」

 

「美鈴さんにでも」

 

「嫌だ」

 

「え?」

 

「い・や・だ」

 

「そんな強調しなくても…美鈴さんは経験豊富?とやらですよ」

 

「自分達で自分達の道を切り開くのが良いんじゃん!」

 

「妹様、自分達、とは妹様と…?」

 

「貴方!良いでしょ?だって、そうすれば貴方と一緒に二人きりで居ることが出来るじゃん」

 

「じゃんって…」

 

「ね、手出して」

 

「手?一体何を」

 

「んにゅっ」カムッ

 

「…血は吸わないでくださいね」

 

「んぇ?なんで?」

 

「死んじゃうかもしれないからですよ」

 

「それは嫌だな…ね、日傘持って!」

 

「はぁ…」

 

「お外行きましょ!」

 

「お外、ですか」

 

人里

 

「やっぱり目立ちますねえ」

 

「あ、団子!食べよ!」

 

「お待ちください、人としては紅魔館からここに来るだけで足ガックガクですから」

 

「そ、そう?それじゃあ、帰りは背負って行くね!」

 

「ありがたい限りで」

 

ちなみに、初めてのお外体験はお嬢様が無茶苦茶反対していた。でも、僕としては妹様には生き物らしくいてほしい、というのが本音だ。咲夜さんには怖がられているから何とも意見を言えないけどまあそれはこの際良くて。咲夜さんに話しかけると『謝ったでしょ?』と震えながら返される。なんでや。

 

 空

 

「ね、そういえばさ」

 

「ん?」

 

「なんで咲夜に声かけるの?怒ってたんじゃないの?」

 

「…なんか、睨まれたりすると嫌われてても何でもやっぱり気になるのよ。片腕ないのもさ」

 

「へー。私も片腕無くしたら気にする?」

 

「そりゃ、勿論。ものすごく心配しますよ」

 

「ウフフ、そう。嬉しい」

 

「お、もうそろそろ紅魔館ですね。美鈴さんは…あれ?」

 

「いないなー?」

 

「妹様が外に行ったからってお迎えせずにあくまでも普通の生活をってことか?」

 

「深読みしすぎ」

 

紅魔館

 

「早く寝ましょ!」

 

「一緒に寝るんですかぁ?結構疲れ溜まってるのであんまりお話しできませんよー?」

 

「それで良いの!そばにいること自体に意味があるからさ」

 

「…ふーん。んじゃ遠慮なく」ゴロンッ

 

「腕枕〜!」

 

「腕枕…腕枕?」

 

「寝心地良いな〜」

 

さて、俺は動けなくなってしまったが。妹様がいつぞや…そんなに前でもないけど言っていた自分の物の話だけど、自分なりに答えを見つけたらしい。喜ばしいことだ。それがあまり変ではないことを祈る。そう思いつつ訪ねてしまう。

 

「へぇ、それはどんな方法なんですか?」

 

「繋がりがさ、他の人と比べて圧倒的に濃かったらさ。それはもう私の物じゃない?」

 

「…え?」

 

そう言うと妹様は俺に跨る。どういうことをしたいんだろうか。俺の体に抱きついて眠る気か?

 

「パチュリーにも、聞いてみたの。なんだか嫌だけど、頼りになるのは間違いなかったし」

 

「失礼ではないかねそれは」

 

「それでね、結論から言うと。自分の物にするためにはその人との繋がりを決定的な物にしろって」

 

「決定的な物」

 

「それで、その存在が唯一無二の存在なのが一番良いって」

 

「だから子供と。やめなさい」

 

「やだ。抵抗するなら咲夜みたいに片腕なくなっちゃうよ?」

 

…はっきり言おう。俺は片腕無くしてもそんなに冷静にいられない。暴れまわるだろう。暴れ回ったらどうなるか?妹様は恐らく眺めるだけか、うるさいからともう一本消しに来る。ここは従うしかない…か。

 

「わかりました。でもそれは明日にしましょう。明日は休日ですから、疲れませんし」

 

「ほんと!?」




フラン…子供っぽいけどパチュリーの知恵が入っているせいで既成事実を知った
主人公…大人っぽく振る舞ってるけど実年齢は20代未満なせいでアッチの経験とかよく知らない
的な感じなんですよ。
お嬢様?知らない子ですね
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