東方純愛小話   作:覚め

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一輪さんです。
元人間らしいですよ。アタックしたら行けるんじゃないですか?
主人公の名前、今回は○○で行きましょう。


第169話

命蓮寺

 

「いや〜一輪さん」

 

「何?」

 

「お酒は飲めないからって炭酸水で済まそうとする人なんか居ませんよ」

 

「い〜や!いるね!」

 

「居て欲しくないですよ」

 

「なんでよ!」

 

一輪さん、なんか酔ってる?あれ、もしかして酔ってる?なんか顔が赤いし。んー、これは酔ってるな。うん。変な人やね。なんで炭酸水で…あー、うん。はいはい。お酒でしたね。聖様って呼んでる人に怒られなければ良いけどね。

 

「んー?何手を止めてるのよ。飲みなさいよ。ただの炭酸水でしょーが!」

 

「残念、お酒です。アルコール度数の低いお酒…ですね」

 

「甘酒が許されてるんだから低かったら良いでしょ!」

 

「えぇー?」

 

「それに、お酒の勢いがないと喋れないこともあるし?」

 

「ほほう、それは一体?」

 

「貴方のことを言ってるんだけど?」

 

「おや、俺でしたか」

 

「そーよ!どーせ、どこどこの女は口説きやすいとか、そう言うネタ持ってるんでしょ!」

 

「一輪さんは絡みやすかったですね」

 

「ほーらー!」

 

「いちり…」

 

「んぁー?…!?ひ、聖しゃま!?」

 

「いえ、良いのですよ。恋愛にうつつを抜かすことも必要でしょう」

 

「いやいやいや!?ち、違いますって!聞いてます!?」

 

おやおや、一輪が恋愛にうつつを抜かすとは。変なこともあるもんだな。相手は誰だろうか…あ、こう言う時って大体その場にいる人間だよな。ってことは俺か。いかん、顔が赤くなってきた。そう感じたらもっと赤くなってくる。耳の先まで真っ赤な気分だ。

 

「…」

 

「な、なんかごめんね!聖様が変なこと言っちゃってさ!」

 

「言われるとなんか意識しだすよなー」

 

「んな!?今まで意識してなかったの!?」

 

「単なる飲み友達だと思ってたよ。それにお前、どーせ彼氏とか自力で作れる容姿だし」

 

「は?私には○○さんしか居ないんですけど」

 

「おー、嬉しい嬉しい。それじゃあ明日」

 

「今の言葉聞いてそれ?」

 

「うっせうっせ。妖怪様の気持ちに返事するのは覚悟がいるんだよフツーは」

 

「ふーん?良い返事が来ることしか考えてないから」

 

「我儘な妖怪ですことね」

 

「じゃ、明日」

 

 翌日 人里

 

「ん…」

 

「返事」

 

「…!?」

 

「今日でしょ」

 

「いや、そうだけど…お前、人里来て良かったの?」

 

「聖様に一応って言われたんだけどね。でも、○○さんのことなら許してくれるでしょ」

 

随分と厚い人望だことで…答えは残念ながらノーだ。と言いたいのだが、なんだか言ったら一生後悔しそうで。最悪なことは一輪の様子が変で、断ることでそれが悪化するやつだったが、一輪の様子は至って普通だ。よし。妖怪様に対してノーだ。ノー。言え。言うんだぞ。

 

「答えは残念だけど」

 

「ふ──────ん?」

 

「なっ」

 

「へぇ───?」

 

「一輪?」

 

「ね、なんで?やっぱり、○○さんからすれば都合の良い女が有象無象に居るから?それとも、もう付き合ってる人がいるの?その人は誰?○○さん、教えてよ」

 

「一輪、落ち着け。俺はな。妖怪と人の寿命の差が気になるんだ。飲み仲間とは」

 

「違う」

 

「え?」

 

「飲み仲間じゃない。ねえ、寿命が原因ならさ。○○さんも妖怪になってみる?そしたら寿命の差なんてそんなにないでしょ?」

 

「飲み仲間じゃない、か。いや妖怪になるのもな」

 

「…そう。でもさ、○○さんは彼女さんとか、都合の良い女が有象無象に居るわけでもないよね?」

 

「まあ、な。居ないけど。なんか悲しく聞こえてくるぞ」

 

「じゃあ、良いよね」ガシッ

 

「は?おい、一輪?」

 

「式はさ、やっぱり挙げたいよね。村紗のやつも、まさかって言ったりしてね」クスクス

 

「離せよ、おい。ちょ、手首痛いって」

 

「え、なんでさ。○○さんには彼女さんも何も居ないんでしょ?」

 

確認みたいに言われても、なぁ。悲しいけどさ。とにかくこの手をどうにかして離してもらいたい。腕を回したりしてるのに一輪は何も起きてないと言った顔をして俺を引き摺る。行き先は多分寺だろう。飲み仲間とだけしか思ってなかったけどな。

 

命蓮寺

 

「ちょっと、お前ら」

 

「何ですか?」

 

「どーなってんの、これ」

 

「私たちに聞かれましても…まあ、一輪も我慢の限界だったのでしょう」

 

「どこが限界だったのやら」

 

「ね、○○さん。今日から私と一緒に寝るからさ、私の部屋に案内するね」ガシッ

 

「痛っ」

 

「貴方たちの未来に幸があることを祈っていますよ」

 

「い、痛いって。一輪、そんなに強く握んな」

 

「すぐ前までは飲み仲間としてしか見てなかったとは言えね、私以外の女とそんなに話さないで欲しいかな」

 

「そりゃ、無理な話だろ。一輪、俺はこれからこの寺で暮らすってんなら一輪の通訳が無しでは生きては」

 

「それで良いじゃない。○○さんは良いことを言いますね。そうしましょう。」

 

「ぇ…」

 

「私にだけ言うの、素敵じゃん。○○さんもそれが良いから言ったんでしょ?ごめんなさい、それに気付けなくて」

 

いや…あー、うん。そうだよ。こっちこそ言葉足らずですまん。なんてなるか。この野郎。なんとかして話を途中で止めなきゃ。聖様って慕われてるあの人ならなんとか行けそうなものだが。無理なものなのだろうか…自分の仏教徒だからと甘やかすのだろうか。それは是非ともやめて頂きたい

 

「一輪、あのさ」

 

「何?○○さんが私を拒絶するの?照れ隠しで言っちゃったんでしょ?分かってるって」

 

「まあ、その、なんだ。あれは照れ隠しとかじゃなくて、本当に」

 

「…そう。でも、○○さんには彼女とか居ないんでしょ。じゃあ良いでしょ?」




雲居一輪…彼女さん居ないなら良いよね。
主人公…彼女さん居なくてもダメだよね。
的な。
まあ、妖怪が人間に負けるわけがないんで。しゃーない、ですね。
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