この、ちゃーんって伸ばす時のうざい感じ、伝わってますかね
アリス宅
「…で、御用は?」
「魔理沙が昔何かやらかしたことを聞かせてもらえる?」
「はー!美人なお魔女さんに誘われるからって来てもあんまり良いことねーな!」
「あら、魔理沙のことになると露骨に反応するのね」
「…関係なんてありませんよ」
そう。俺と魔理沙には関係がほとんどない。今に限るが。いやぁ〜、魔理沙ちゃんの大きくなったら結婚してとか可愛かったな〜!ま、子供の頃のお話なんだし、どーせ今は香霖堂って言う店の主人に熱を出していることだろうな。羨ましい。
「貴方、大きい勘違いをしているわよ」
「勘違い?それはそのまま反射魔法でも放って威力増倍で返しますわ」
「…魔法を知ってるのね。使いたくないって普通は言うのに。何で?」
「知ってるだけじゃない。使える。指先に火を灯すくらいだがな。これがちょうど良いんだ」
「煙草?」
「ああ煙草さ。最近のものは美味い」
「ふーん?私の家に魔理沙が来る時の話をしましょうか?」
「お、そう言うのを望んでたんだ」
「彼女ね…ここに来るたびに貴方のことを喋るのよ」
ほほう、そりゃどんな。と聞くと、やれ最近煙草を吸い始めたとか、煙草の煙が苦手で近寄れなくなったんだとか。終いにゃ昔は良い人で、自分がかつて身を置いていた商店でもかなり優秀な奴だったのに、クビになったとか。私も手を尽くしたのにとか。
「女ってのは怖い生き物よ。それが魔女だと特に…いえ、彼女の場合は魔法使いね」
「はー…あ。最近はどんな話題も面白くないねぇ」
「嘘は吐くし邪魔であれば殺すし。貴方が不思議なくらい」
「魔女は独占欲が強いのかね。少なくとも可愛い子に気に入られるのは嬉しい」
「…そう。貴方の目には魔理沙は可愛く写るのね」
「アリスさんは?」
「そりゃ勿論、綺麗よ。彼女の美貌に靡かない男はいないってくらいにはね」
「魔理沙が喜びそうだ」
「ただ」
「?」
「そんな美しい彼女が、幼い魔理沙が、自分なりに気を引こうとした相手、気にならない?」
「…いや、良い。聞きたくない」
「そう。用はそれだけよ。そろそろ魔理沙が来るかも?」
「どうやら当たりらしい」
「あら、分かるの?」
「煙草を魔除けに使ってたんだけど」
「おお、お前か」
「ここら辺には煙草の煙を漂わせた筈だけど?」
「おう。自己主張が激しくて助かった」
「…利用されたか」
好きな奴のことは全て愛する。と言った彼女は俺の飲み掛けの紅茶を一口で飲み、アリスの家を適度に荒らして出ていった。俺はいくら何でもやりすぎだろうと思い片づける。その最中、アリスには次会う時には気をつけなさいよと言われた。女は怖いからと付け加えて。魔女には警戒心100%なんだがね
「ほいじゃ、また」
「次はないと思うけど」
紅魔館
「アリスさんの所から流れてここへ。と来たんだが」
「お先、だぜ」
「俺もある程度魔法は使える。姿どころか気配を消す魔法なんかは、起きてる門番さんにも有効だったんだが」
「なら、使うのが遅かったな」
「…早く持って帰ってくれるかしら?」
「困ったね。俺は育児を託されるほど父性を持ってないんだが」
「良いわよ。どうでも。彼が来たから帰ってくれる?魔理沙。貴女と彼だったら、彼の方が先に約束してたの」
「…わかったよ」
「ご理解が早くて助かる」
「そりゃどーも。好きな人の真似だ」
「ほほう、魔理沙にも春がきたか」
「あら、春が来たのは貴方じゃない?」
「良い加減名前ってもんを」
「覚えても無駄ね」
「まあ人は短いしな。仕方ない」
「じゃあ、始めましょうか」
そう言って始まるお話。魔理沙がここ最近貴方の話をする。その内容はどれも昔の貴方への憧れ、恋心。貴方もそろそろ、いや、手遅れかもしれないが身を固めるべき。昔に戻って魔理沙とくっ付け。だとか。初恋は忘れられない。それは分かる。だが今は香霖堂に夢中のはずだ。俺は関わらない。
「他人の恋路は踏み躙りたくない」
「…私が貴方を好きだと言ったら?」
「俺は20年後に死ぬね」
「寿命を削って姿を隠すつもりね。そう言うこと」
「貴方の話題が出る度に魔理沙は本を盗まなくなったわ。できれば一生話題に出る立場でいてくれる?」
「無理だ」
「でしょーね。貴方のことだからそんなことだろうとは思ったわよ」
「魔理沙め、賢しくなった」
「あら、貴方の古巣の時と同じでしょう?」
「…はて?」
「昔とはやり方を変えているだけ。思いは一緒よ。アリスにも同じ話をされたようだけど?」
「初恋ってのは忘れられんからな」
「初めてにして最後になるかもね」
「…初恋の人間と共に居られる確率は100分の1だ」
「あら、1%でもあれば良いじゃない」
「くーそーがっ」
「彼女は努力家ね。でも貴方はそれを受け入れないのね」
「努力は面倒い。ちなみに俺の初恋相手を教えてやろう」
「どんな人間なの?」
「マジかよ。お断りって言って終わるのかとばかり」
「予想が外れてどんな気分かしら?」
知るかばーかと逃げるように立ち去る。紅茶が出んのだ。早めに出て行ったって問題ではない。人里につけば慧音に変なことを言われる。いつも通りだ。もう慣れた。が、今回は違う。今度はこちらに寄った際には魔理沙からの伝言を頼まれているらしい。ウチに来い。出待ちではなくする側に回ったと言うわけか。わかりやすい
魔理沙宅
「ほーれきてやったぞ」
「きたか」
「おうよ。この俺様の…どうした魔理沙」
「好きな人の全てを愛する」
「それがどうした」
「好きな人の真似をする」
「すると何だ、お前は髪の毛を白く染めるのか?」
「髪を染めるのは考えた。でも、私自身が好きな人で満足したいんだ。好きな人に似てる奴なんかじゃ満足できないんだよ」
「なるほど」
「だから…私と一緒に」
「断る。俺は」
「そう言うだろうと思ったよ」
「…思われてたか」
「まあ、な。心配するな。私も鬼じゃない」
「ドアが開かないんだけど」
「私と一緒に捨虫の術と捨食の術を学ぶか、ここで私と一緒に死ぬか」
「二つに一つ…どっちにしようかね」
「この二つを学んで、私と一緒に魔法使いの種族に」
「ならん。というよりなれない。俺を何だと思ってるんだ。早くドアを」
そこまで言いかけて、そうだドアを燃やせば開くのではと熱してみるも無駄。酒を無断で借り、ぶっかけ、燃やしても無駄。ドアは木製に見えるが、どうやらそうではないらしい。となると、本当にここで死ぬのか。10代にしては大した覚悟だ。窓も開かない。俺以上に使える魔法で、窓も開かなくなっているんだろう。ドアも燃えないのは魔法だ。魔法なんぞ日常生活の援助程度のものだと思っていたが、どうやら違うらしい。使い方次第ではこうなるとはな。
「…さて、死にたくないから開けてほしいんだが」
「だめだ。私と一緒に死ぬんだ」
「…あーあ。美人さんと一緒に死にたかった…」
「それについて何だが」
「なんだ?」
「私じゃダメなのか?」
「…ダメだな」
魔理沙…昔の貴方大好き!!今の貴方愛してる!!愛してる人の真似したいけど、真似だけじゃ気分収まらない!!
主人公…美人さん大好き。魔理沙?…子供の頃知りすぎて、なぁ?
的な。
昔を知りすぎてちょっと…って感じになってる関係。好きです。
叶わぬ恋。私の好きな言葉です。