東方純愛小話   作:覚め

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妖夢のお爺ちゃん「切ればわかる」
妖夢「マジ?」
今回の犠牲者「嘘だと言ってよ爺ちゃん」
な感じで進める妖夢です。


第175話

人里

 

「無駄に反射神経良くて助かってる」

 

「大人しく切られてください!そうすれば分かりますから!」

 

「出始めに真剣白刃取りぃ!」バチィンッ

 

「…馬鹿ですか?」スーッ

 

「あぶねっ」

 

なんでこうなってるか疑問に思った野次馬の皆さん。俺もです。この子に落とし物を渡して、その後この子の前をチンタラ歩いてたら急にお覚悟って。何?チンタラ歩いてる間ずっと葛藤してたの?辻斬りに物を渡しちゃったのかな?俺が悪いの?

 

「せいっ!」

 

「鉄の処女!」

 

「この!」

 

「巫女呼んでよこれ!俺まだ死にたくないよ!」

 

「にいちゃん、避けまくってそれはないだろ」

 

「野次馬この野郎!」

 

翌日

 

「…今度は辻斬りと茶を飲むのか」

 

「まあ、すいません…」

 

「どうでもいいさ。さて、聞いていいかな」

 

「私が答えられることならなんでも」

 

「何処、ここ」

 

「冥界の中にある白玉楼という屋敷の中です」

 

「へー。冥界なんだ?」

 

「驚かれないのですね」

 

「いや、俺って昨日切り捨てられた?」

 

「あぁ、その点は…えと、まぁ…私がここに連れてきたと言いますか」

 

「誘拐してきたと言いますか」

 

と言うとナイスバディな女の人が出てきた。変に和風で、この屋敷には合っている。が、それよりもこっちの女の子だ。無論、間違いなく俺を斬りつけてきた昨日の少女な訳だが。昨日とは違ってなんとも大人しめな感じだ。気持ちが昂ってやらかすタイプなのだろうか。

 

「で?君の名前は?」

 

「わ、私の名前は魂魄妖夢と申します!スリーサイズは」

 

「妖夢ね。俺の名前はコジ。スリーサイズは」

 

「ぃえ、私のスリーサイズを」

 

「お前のスリーサイズより後ろの女性のスリーサイズが知りたい」

 

「え?」クルッ

 

「妖夢ちゃんにも春がきたのねぇ」

 

「…幽々子様のスリーサイズは」

 

「ちょいちょい!?」

 

「なるほど、浴衣を着ててもわかるデカさはそれほどデカかったからか…」

 

「ちょっと!?」

 

「で!ですね!」

 

「ああすまん。俺を斬りつけてきた理由を聞きたいな」

 

「あー、それは」

 

「妖夢ちゃんはお爺ちゃんからの教えとして、頭に何か引っ掛かったら切ればわかるって教えられたのよ」

 

「へぇ〜。お爺ちゃんは見かけないから死んだとして、お父さんお母さんも…同様っぽいね。本当にお爺ちゃんなのかは知らんとして」

 

「鋭いわね」

 

「真剣白刃取りが出来るくらいには勘がいいぞ」

 

「できないわよ、あれ」

 

「そうなの!?」

 

もー!と妖夢が叫び、幽々子さんは撤退した。まあ先程の話を聞けば、妖夢が俺に対して何か引っ掛かってしまい、それがきっかけで切り掛かって来たと言うわけだ。なんだそれ?一目惚れ?馬鹿な。恋する乙女は強いと言うが、それが本当ならこの子は一振り2キロ程の物を扱えるほど恋をしていると言うことになる。化け物か。

 

「それでですね」

 

「何?一目惚れしたので付き合ってください?」

 

「…そう、でもありますが、そうでもないんです」

 

「ほう?」

 

「あの日、コジさんと出会ったのは私の半霊の方なんです」

 

「半霊?」

 

「この子です。白い玉の…半霊と言いますが」

 

「ははは、馬鹿言え。俺はその白い玉を人に見間違えたと?」

 

「そうではありません。私はこの子にお買い物を頼んだんです。こんな感じにして」

 

「うわ、本当に人になった」

 

「まあ自分の意思もあるのですが…」

 

「す、す」

 

「戻ってもらいますけど、この子には刀を護身用に一本持たせてあるんです」

 

「二人で一人ってわけ」

 

「はい。まぁ、半霊なので私と同じ感性ですし。私も貴方を見たら一目惚れをするのかとも思ったんですが」

 

「実際そうではなかったと」

 

「そうなんですよ。だから不思議で」

 

そう言って話を続ける。妙にその白いのが何をしたいのか知らんが人になって妖夢の後ろに隠れている。まるで狐だ、と思っていると、突然立ち上がられ、変なことを言われた。これは変すぎるので要約すると、私達と付き合ってみないか、と言う物だった。半霊の方が顔を少し曇らせたのは見間違いだろうか

 

「悪い話ではないと思いますが」

 

「半霊には許可取ったの?」

 

「昨日のうちに話はまとめて置きました」

 

「なるほど。良いよ、でも冥界にずっといるのは」

 

「じゃあこちらへ」

 

「…半霊の方か」

 

「私はここで鍛錬を続けていますので。何か御用があれば半霊の私へ」

 

「理解〜」

 

「では、行きましょうか」

 

「聞きたいんだけどさ」

 

「なんですか?」

 

「なんか我慢してる?」

 

「まさか。貴方と居られるだけで嬉しいです」

 

「半端なところで満足してんなぁ」

 

「半端…ですか」

 

「半霊じゃない方が消えたらさ、お前はどうなんの?」

 

「…気にはなりますが」

 

「実行には移せんわな。自分が消えるかもしれんし」

 

「まあそうですね」

 

「半端で止まってたら気持ちも半端になるから我慢はして欲しくないんだが」

 

「どうやら欲も半人前のようです」

 

「…」

 

そういえば冥界にずっと居て良いのだろうか?なんてことを考えながら、それから2年近くが経った。どうやら居て良いらしい。幽々子さんは曰く、『貴方は何をとっても薄いからじゃない?』らしい。影が薄いと言う意味だろうか。それはともかく、半霊とじゃない方が似すぎて間違える。半霊は間違えられる度に少し怒るのだが。じゃない方は、間違えられた時に彼女が悲しみますよとしか言わない。感情は共有してないみたいだ。

 

「…あの」

 

「何?」

 

「私が何をしても怒らずに優しくしてくれますか?」

 

「ん、そりゃね」

 

その日の夜

 

「さーて、おトイレ、おトイレット…ん?」

 

「は…は…」

 

「んー…半霊か?」

 

「はい。分かってくれましたね」

 

「刀を鞘から出して、侵入者か?」

 

「いえ、違います。生身の方を、殺して来ました」

 

「…え?」

 

「生きてる方に何かと言われてたんです。色事はするなとか」

 

「ほー、あの子、そっちの知識もあったんだ」

 

「でも、生きてる方がいなくなれば、私は何も言われません」

 

「だから殺したの?」

 

「はい」

 

「…良い子ね、良い子」

 

「えへへ」




半霊の方の妖夢…この人となんでもしたい。でももう一方が邪魔!
じゃない方の妖夢…やめてくださいね?そういうのはやめてくださいね?
コジさん…辻斬りと暮らすのも良いよなぁ
幽々子…やりやがったよ!!あいつやりやがった!!
的な。
ほんと、じゃない方死んだら半霊どうなるんでしょうね。
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