「お嬢様、主役ではございませんよ」
博麗神社
「…よう」
「久しぶりね。見なさいよこれ。このこうまかん空前の結婚ブーム」
「んぁ?とは言ってもお前二人結婚しただけだろ」
「…それもそうね」
さてこの新聞はどこかが歪曲してんのか元からこの緩やかカーブなのか。ともかく二人だけなのに空前のブームとは…?
「文々。新聞も嫌なこと書くねぇ。結婚してない有力者もいるって言うのに…」チラッ
「ちょっと待てなんでこっち見た今」
「…いや、なんでもない。後お賽銭箱に金入れるから退いてくれるかな。なんで賽銭箱の上で寝てんの?」
「落ち着くのよ」
「金か。金が欲しいのか」
「そうよ悪かったわね!」
この博麗の巫女、金にうるさいぞ。多分二千円出してやっとご利益が来るのだろう。外の世界の千円カットと同じような匂いを感じる。
「ほれ、五千円」
「ごっ5,000円…これさえあれば1ヶ月は安泰ね…」
「外の世界で1ヶ月一万円生活ってのがあるんだが知ってるか?」
「知らないわよそれ」
HAHAHAこの貧乏巫女め金の使い方が器用過ぎる
「…さて。そろそろ帰るかね」
「なんで?」
「は?なんでってお前そりゃ…アレだろ。やること終わったから」
「んじゃ、やる事増やせば良いのね?」
「…?なに言ってんだか。自転車に乗って帰るんだが」
「夜になると妖怪が活発になって時速50kmは出るのよ」
「泊まらせていただけないでしょうか」
「良いわよ。宿泊費30,000円ね」
「くそう」
すっかり夜になった上に三万も取られるのか…出費が痛い。水道代とかも別で出たら俺は今月かなりキツくなるんだが
「…と!するところだけど、あんたなら今のところ200円で良いわよ」
「おお!そりゃありがたい」
「…意外、理由聞かないのね」
「理由?んなもん巫女さんのことだ野暮用って奴だろ」
「巫女…」
「そいじゃ、お部屋の案内でもしてもらおうか」
「え?ああ、任せなさい」エッヘン
「なにを無い胸張ってんだか」
「うるさい」
「おっとそりゃ失敬」
その夜はもうきたので深夜!
「アスファルトに咲く…いや、アスファルトを裂く?」
「なにそれ強すぎでしょ。アスファルトって幻想郷でも割と貴重なんだけど」
「ダイヤモンドよりも希少だっけ?」
「いや、それほどじゃ無いわよ」
流石にダイヤモンド超えはなかったか。だが本当にそうかな?…妖怪の山とかから取れそうだな…上手い時期に売れば10gでも3000行くかもしれん…」
「あっ!足攣った!」
「…なにやってんだか」
「いや痛いんだよ…さて、寝るとしますか」
「おやすみ」
「おやすみなさい…って俺布団ないのか」
「寝転がりなさい」
「くそう」
翌朝
コケコッコーと聞こえてきそうな朝日が登る時間だ。登り切ってはいない。
「あ、そうそう。巫女さん、最近俺…」
「…なんでそこで溜める?」
「最近弟が付き合い始めたんですよ」
「は?」
「付き合うってすごいことなんですね…行き遅れ感が半端ねぇ」
「え?ちょっとどういうこと?」
「…家族の中でお相手いないの俺だけってことです」
「私と付き合いましょう」
「なに言ってんだ巫女さん」
「良いじゃない!よかればと思ってさ!」
「あんたとそんな仲良くないだろ」
「ただ浮気はダメよ。他の女と喋るのも極力最低限にしてね。それと私を絶対に愛して」
「おい、なんで付き合う前提で話が進んでんだつか愛が重い」
「後これはできればなんだけど、なにもしなくて良いから私の口移し以外で口の中に食べ物入れないで」
「もしもしポリスメン?犬走さん?博麗神社にやべー奴がいまして」
…この巫女さんいけない奴だ。アレだ。時間とかなりふり構わず愛してくれとか言ってくるパターンだ。
「来ました」フル装備
「早いね」
「あんた、さっき言ったこともう忘れたの?異性との会話は最小限に。そう言ったでしょ…?」ゴゴゴゴ
「…どうやら私の出る幕ではなさそうですね」
「ま、待って!犬のおまわりさん待ってください!助けて!」
「は?」ガシッ
「あうっ」
「…失礼しました。それでは」
「これは調教が必要ね」
「え?調教って…え?」
数時間後…ちなみに余談ですけど主人公くん外来人ではありません。
「すまんかった」
「わかれば良いのよ♪」
「おーい!」
「チッ」
「お客様に失礼だろうが」
「霊夢!…あれ?なんか知らない奴がいるけど…良いか。一人行方不明なんだが…曹仁って言ってな」
「知らないわよ。行方不明者を探すのは不得意なのよね…」
「釣れないなぁ…ま、仕方ないか。それじゃ!」
「…邪魔ねあいつ」
「ヒェッ」
…今思ったんだが俺っていつ帰れるんだろうか…帰れなかったら家族に報告もクソもないと思うんだがなぁ
「俺っていつ帰れ」
「なにを言ってるの?あんたはずっとここにいるのよ?」
「ハッハーこいつぁとんだ世紀の大泥棒だ。大の大人一人泥棒するとはね」
「なんだか言ってることはわかんないけど結婚はOKってこと?」
「まぁ、多分」
「それならよかった」
「…ああ、そうなると新聞屋にも言うのか。俺もなんか一言欄くれるのかな」
「くれるんじゃない?」
「…博麗の巫女が知らない男と一緒にいると聞いて」
「情報が早い」
「それほどでも」
「…あんたわかってんの?」ニコッ
「本当に申し訳なく思っております…」
「え…妻が家庭の全てを握っていると言うことで?」
「いや、別にそう言うんじゃ」
「はい!その通りです!」
「…ちょっと来なさい」
「え?」
その後、俺は文々。新聞の前に現れることはなかった。亀甲縛りで上に吊るされている。エロとか思う奴がいるだろうがこれは元は拷問器具だ。つまりどう言うことかって?今から見せてやるよ。覚悟しな
「お仕置きの時間よ。ほいっ」ブンッ
「目が回って血管の中の血が偏って力が上手い具合に入らん」
「…とりあえず20回コースね。こればっかりは絶対止まんないから」
「え?」
地獄見てんなぁ…(他人事)