東方純愛小話   作:覚め

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2話投稿。
庭には鶏が2羽2話投稿している


被害者小傘と容疑者

命蓮寺

 

「…ん?みんなどうしたの?」

 

「ああ、小傘でしたか。見てくださいよ。酷くないですか?」

 

「うーん…匂いはきついね」

 

「おい、俺はなんで連れてこられたんだ?」

 

「なんでこんなに匂うんだろう。ひどいとかのお話じゃないよこれ。臭いよ。激臭だよ」

 

答えろよ。せめて一言二言でいいから答えてくれよ。おのれ妖怪め…こちとら頭ポリポリポリスだぞ。なんでこんなになってんだか…

 

「って!みんなにわちきの彼氏伝えようと思ったのにー!」ブー!

 

「ぶふぁっ!?」

 

「ええ!?」

 

「…ちょっ、ま、待って。誰、それ。妖怪?妖怪だよな?俺じゃないよな?」

 

「え?アナタだよ?」

 

「」チーン

 

「ほー!とうとう小傘もですか!うんうん!…あれ?ってことは命蓮寺メンバーで相手を捕まえてないのって…」

 

「星とマミゾウさんだけだね!」

 

「…無垢故、ひどい言葉も重みが違ってくるのか…」

 

「あはは!」

 

ていうかこいつ何気に酷いこと言ってんぞ。大丈夫か金髪さんや。ていうか手を離せ。くすぐったい

 

「…でも、おかしいよね。わちきナンパされたのにさ」

 

「…それなのに忘れられた、と」チラッ

 

「そーそー。酷くなーい?」

 

「…待て、俺はナンパなんてしたことないぞ。ずっと前に一回だけだ。それも妖怪じゃなく人だ」

 

「?だってあんなに情熱的だったもん。忘れられないよ」

 

「は?いや、だから」

 

「最近ストーカー被害にも遭ってるんでしょ?可哀想に」

 

「おい、こいつ聞いてんのか」

 

まるで人の話聞きませんって感じだ。耳ついてるくせに『もんがまえ』だけはないものか。いや、鼓膜の話だったか?

 

「…ストーカー被害に遭ってるならわちきが助けるよ」

 

「青春って良いですねぇ…」ポポポ

 

「これのどこが青春だあんた。ていうかなんでストーカーのこと知ってんだよ」

 

「ずっと見守ってたから当然でしょ?それに、わちき前見たもん。あなたをずっと見る目」

 

「は…何言ってんだか…そりゃお前だろうが」

 

「え?何を言っているの?」

 

「小傘さん、惚気話なら他でやってください。羨ましくて目も向けられない」

 

「あ、ごめんなさい!行きましょっか!」

 

「あ?ま、待て!急に走るな!」

 

小傘宅

 

「はぁ…はぁ…」

 

「体力なさすぎ!もうちょっと付けようよ!」

 

俺は妖怪じゃないんだがな…というかこれでも里の男どもと比べると少しは優れてるはずなんだが…

 

「おまえっ…はやすぎ…」

 

「え?そうだった?ところで、わちきとの出会い思い出した?」

 

「思い出せるかよ…」

 

「そんなぁ。ひっどーい!」

 

「なんで俺が見知らぬ奴との出会いを」

 

「わちき頑張ったのに」

 

「え?」

 

「わちきはあなたの言う通り頑張ったのに。ずっと、一緒に居よう!って言ってくれたのに」

 

「は?」

 

「わちき、あなたに襲われたんだよ?でも、それも良かったの」

 

「何言ってんだ。俺は…」

 

「あなたに打たれても、それが良かった。なのに、突然居なくなって」

 

「俺は違う。お前を襲ったのは俺じゃない!」

 

「嘘つかないでよ!じゃあ!わちきはあの時何したの!?」

 

「っ…」

 

「わちきもできれば忘れたいの!でも貴方がずっと頭に居るの!」

 

「知るかよ!?」

 

急に叫んだと思ったらなんだこの妖怪!?てめぇ本当なんなんだよ!?こっわいな本当!クソが力強いせいで何もできねえ!

 

「なんで!わちきはあなたをこんなに想ってるのに!」バギッ

 

「あがっ」

 

「なんで!ようやく会えたと思ったのに!」ボゴッ

 

「いだっ」

 

「わちきの恋を馬鹿にして!」バチィンッ

 

「あばっ…ってー…ざけんなお前!こんのクソ妖怪が…」

 

「させないよ!」グサッ

 

「あっ〜!?」

 

「はぁ…ひぃ…ひひ…」

 

「な、なんだよお前!手にナイフなんてブッ刺しやがって!」

 

「だって、外の世界だとこれが基準らしいから」

 

「あぁ!?外の世界と幻想郷は別だろうが!」

 

「…おかしいな。外の世界だとこれでおとなしくなったのに」

 

「なるわけあるか!」

 

「…あぁ!片手だけだからか!ごめんね!わちき間違えてた!」グサッ

 

「あぁっ!?」

 

数時間後

 

…もう疲れた。抵抗する気にすらなれん。怖い。殺されたくねえし。てかなんなんだよこの妖怪。俺、結局訳もわからず腕に釘打ち込まれて終わりじゃねえか。包丁はどこいったんだよ…

 

「あ…」

 

「あ、足の分は…もうないや。ね、これでわちきのこと見てくれる?」

 

「何言ってんだお前…あ!やめろ!踏むな!」

 

「何回言っても…なんでわからないかな!」ダンッ

 

釘<踏まれたからもっと深く行く

 

「あぁ〜!?」

 

「…また落ち着くまで時間がいるかな。それとも口を封じちゃえば良いかな」

 

数十分後

 

「…ぎっ…」

 

「で、わちきのこと見てくれる?」

 

「わかった、見る。見るから、この釘外してくれ」

 

「は?」

 

「え、なんだ、おい、その手に持ってるのは」

 

「わかったって何?渋々従いますみたいな良い振り、私は嫌だよ!」ブンッ

 

そっからはあまりにもセンシティブだから文面で伝えよう。俺の体に刺さった釘目掛けてハンマーが飛んできたんだ。いや、ハンマーなのかな?相手は刀打ってる身だから、その途中で使うやつかもしれない。そんなのが釘目掛けて飛んできた。クソ痛かった。

 

「…そんな言い方!ないでしょ!」ブンッ

 

「いぎゃっ」バキッ

 

あ、釘外して腕に当たった…

 

「…ね、もうわちきのこと見てくれなさそうだし。良いよね」

 

「は…?」

 

「わちき、もう我慢の限界なんだ。でも、あなたは変わらずわちきに我慢させるね」

 

「だから、何言ってんだ。このままじゃ読んでくれる人が」

 

「だから!もっとやって良いよね!やめてって言っても絶対にやめないから!」

 

「…あ、これもう死んだな」

 

その日、鍛冶屋を営む妖怪の家で鈍い音が何回もしたという。尋ねた妖怪が言うには「愛が煮詰まった場所」だと言う。しかし、他の妖怪は「曲がりくねった愛の末路」とも言っている。真実は知らん。

 

 

 

 

 

 

 

 




真実は知らん。
こう言う終わり方好きです
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