東方純愛小話   作:覚め

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さくらって良いですよね。一年で決まった時期に人に見てもらえるんですから。
散る時も見てもらえるんですから。人間なんて、散る時誰も見てくれませんよ。誰が見るもんですか。


狐と男 2

 

人里

 

「おいおい…紫様が新しい式神つけたんだって?」

 

「確か狐様だって聞いたが…」

 

「あー…良い人だったけどなぁ」

 

「あ、お前遭ったことあるのか?」

 

「会ったことあるよ。面白い人だった」

 

「人ってお前なぁ」

 

そして主人公のお家!

 

…あれ?結構前から藍さん普通に式神やってなかった?あれ、どうだっけ?…?

 

「じゃ、藍さん」

 

「わかっている」

 

「…今度は唐揚げですね」

 

「はやくっはやくっ」

 

「八雲さん…あ、紫さん、落ち着いて」

 

「隣に藍がいるから八雲って呼べないものね〜」ニヤニヤ

 

「…チッはぁ…やりますよ」

 

数時間後

 

「出来ましたよ紫様」

 

「待ってました!」

 

「どうぞお食べください」

 

「あれ?ここら辺に…あった。頑張ったお礼においなりさーん」

 

「!」ガバッ

 

「うわっ!?」ドサッ

 

「…藍はいなり寿司には目がないのよねぇ」

 

違う、絶対そう言う問題じゃない。俺の胸に手がある。外の世界の本かここは。地味にくすぐったい。こいつは一体なんなのか…

 

「むぅ。鍛えてるのか?」

 

「ちょっ胸揉みながら言うことじゃあないでしょうよ。あとくすぐったい」

 

「…そうか?」

 

「とりあえず…あっいなり寿司…」

 

「お、ありがたい」

 

「…ドッキドキしたぁ」ヘタッ

 

「仕返ししても良いのよ?胸揉んだりしてさ」

 

「残念ですがそんなきったねぇモン触るくらいならぶん殴った方がマシです」

 

「男とっては嬉しいことだと思ったのだけれど」

 

「女に対して…少し、嫌でしてね。まぁ理由としてはその程度ですが」

 

「何?失恋話?聞かせてくれるかしら?」

 

「…甘食っと。まぁ、俺結構嫌われてるじゃないですか」

 

「え?そうなの?」

 

「そそ。ずっと嫌われてて。まぁ…人間好き嫌いあるモンですからね。仕方なし仕方なし」

 

「言うわね…」

 

まぁ、俺としては話したくないからここで終わるんだが。水…甘食美味い

 

「ま、それが原因でしてね」

 

「どゆこっちゃ」

 

「知られたくないことって訳です。紫さんもあるでしょう、そんなこと?」

 

「…まぁ、あるけど」

 

「私もあります!」ブンブン

 

「…と言っても、僕は疲れました。長生きしすぎたんです。長生きなんてするモンじゃありません」

 

「ん?長生き?」

 

「はい。もうかれこれ300年ばかし」

 

「あなた立派な妖怪じゃない!」

 

「…そう思ってたんですけどね。力も足の速さも味覚も。どれも人間なんです。寿命だけが妖怪なんです。嫌われる理由なんて、そんなモンです」

 

「そうだったのね…」

 

「…ん?だが待てよ?なんで妖怪が生殖行為を?」

 

「藍、それは野暮用というやつよ」

 

「俺は人間と人間の子ですよ。突然変異ってやつです…あと2個…」モグッ

 

「甘食をそんな噛み締めるように食べなくたって…あ、唐揚げあと一個…」

 

「お稲荷さんもうなかった…」

 

翌日

 

「…いだっ」

 

「大丈夫か?まさか包丁で怪我したなどではあるまいな?」

 

「んなことするのは藍さんくらいでっせ…腕つった…」

 

もう俺のばか。なんでこういう時に限って腕つるかな…はっきり言ってドチャクソ痛い。肩は平気なのに、なんでだろうか?

 

人里

 

「くぁっ…三日振りだな」

 

「それはおかしかろう」

 

「仕事がないんだ。もう、やる必要もない」

 

「…?気になってたんだがお前なんの仕事をしているんだ?」

 

「仕事か?…さて、なんだったかな。もう忘れた、甘食買わなきゃ」

 

「お前も大概甘食好きだな」

 

「紫さんはお酒好きでしょ。日本酒の」

 

「否定はせんが」

 

「…ん?なんですか店主さん?」

 

「あんた、連れてきてるの噂の式神かい?」

 

「んぅ?…あぁ、そうですね。甘食ってあります?」

 

「ああ、あるが。狐…噂は本当だったな。一個おまけだ」

 

「おお、あんがと」

 

…今日、紫さんたちに隠していたことがバレる予定の日だ。まぁ、これの推理なんてアテにならんが目安だ目安。

 

お家!

 

「…酒売りなんて、もうやらなくなったな…」

 

「大丈夫か?」

 

「…藍さん、紫さんとこにいなくて良いのか?」

 

「今日は自由にして良い日だ」

 

「そうか…」

 

「なんでそんなに他人に気を使う?」

 

「そうでなきゃやってられんからだ。いっつも、自分のことで後悔してんだ。良いだろ別に…100年くらい、他人に気を遣っても…」

 

「私は別に構わないが」

 

…寿命だけが妖怪な俺の友人は死んだ。それからずっと妖怪相手に媚び売ってきたんだ。もう、寝ていたい

 

「zzz」

 

「…寝たか」

 

「なんてな!」

 

「うわっ」

 

「ま、さっさと帰ってくれ。家に居られると気分が悪い」

 

「え」

 

「紫さんがいる時も、藍さんがいる時も気持ちが悪いんだ。寝させてくれ。気分が悪くて眠れないんだ」

 

「…そうか。わかった」

 

どうやら藍さんはわかってくれたらしい。これで紫さんも二度とここに寄らないでくれると助かる。そうしてくれないと眠りにつけない。

 

翌日

 

「…」

 

「やっほ。来たわよ」

 

「…藍さんから何か話は」

 

「?ないわよ」

 

「…そう。帰ってください。出来ればもう二度と来ないでください。正直、家にいられるだけで気分が悪い」

 

「あら、そうなの?それじゃあ尚更ね」

 

「…」ゾワッ

 

「藍も来てるわよ」

 

「紫様、帰りましょう。彼の邪魔になっているんですから」

 

「嫌よ。あなたもここに居なさい」

 

「…もう、数年は一人で居たい」

 

「彼もああ言ってます」

 

「だめよ。絶対にだめ。藍、居なさい」

 

「…甘食…」

 

「さて、どうしましょうか?」

 

「…」

 

「あなたと私の出会いを話しましょうか?それともあなたが生きてきた人生のお話?」

 

「…耳栓、まだあったかな」

 

「逃がさないわよ」

 

「…っと。これで寝れる」

 

「…紫様、そのお話は本当にする必要があるのですか?」

 

「あるわよ。このまま一方的に断られたって納得がいかないでしょう?」

 

「そうですが…」

 

…かなり眠たくなってきた。耳栓もすれば話は聞こえぬまい。どんな声すら耳に入らんのだ。俺の勝ちってやつだ

 

「…」

 

「なぁ」

 

「今日は甘食じゃなくてえびせんべいの気分」

 

「おい」

 

「藍、彼は逃げているのよ。見えてても手が届かない場所に逃げたのよ」

 

「ここへ連れてきたのは紫様です」

 

「痛いとこつくわね…」

 

「…料理を教えてもらった借りだ。お前を、救ってやる!」ゴツンッ

 

「!?ら、藍!?あなた、何して」

 

「紫様。帰りましょう。私がなんとかします」

 

 

 

 

 




カッキーン!ホームラァァァアァァ!
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