…ま、あんな亡霊忘れられるのが関の山って奴ですよ。
冥界
「…あんまり記憶がねえな」
「あら、それじゃあ名前は?」
「…だめだな。覚えてない」
「そ。まぁ天国行きだから自分の名前くらい考えておかないと後悔するわよ?」
「天国じゃなくて地獄に行きたいんだがなぁ」
こうやって駄弁っているように見えるだろお前ら。誰に話しかけてるかは知らんが、そう見えて実は今胃と闘っている。胃痛がいつつ…なんつって。
「しょーもな」
「???」
「まあ良いか…ん?そういやでかい桜あるなぁ」
「ああ、あれ?前異変起こしたことあるからあまり近づいちゃだめよ」
「すげえ桜だな…さて、縁側に寝っ転がって昼寝でも」
『お二人とも〜ご飯の時間ですよ〜』
「!」バッゴリッ
「はぐぅあ!?」ゴギュリッ
…足首踏まれた!足首ゴリって言った!後飯って言った?あの匂いか?…逃げろ!
「足首痛いし立てない!」ズケッ
「どうしたんですか。ゆーゆーこーさーまー!」
「足首がぁぁぁぁぁ!」
「…もしや」
「おのれあのザ・幽霊みたいな三角巾つけやがって…!」
「幽々子様切りますので早めに出てきてくださいよー!?」
「待ってなんでそうなるの!?」
亡霊説明中…
「…ってわけ!」
「ようは昼寝しようとしたらご飯になって勢い余って足首を踏みしめて蹴ったと」
「そ、そうだけど」
「間違いは?」チラッ
「ないです」
「…そろそろ幽々子様も成仏せねばなりませんね」
「どうやって成仏させるのかしら?」
「博麗の巫女」
「ごめん本当に成仏させようとしてるなら謝るから踏みとどまって?」
「わかりました」
「よかった…」
「守矢神社にします」
「そう言う意味じゃないのよ!」
「じゃあ命蓮寺ですか?極楽浄土に興味がありましたか!」
「全然違うから待って!?」
…俺、なに見せられてんだろう。多分茶番なんだよな。なんだろうな。なんだかよくわからない感じにはなっているがどうでもいい。俺は寝る
「おやすみ〜」
「え?」
ガララッと閉める。これ本当は洋式の扉じゃねえのか?
「…zzz」
「ってちょっと待ったぁ!」ガララッ
「良いわよ彼の分も私が食べるから」
「ご飯食べてくださいよぉ!?」
「霊は食べなくて良いのよ」
「それなら幽々子様の食事も抜きにしましょうか」
「起きて!」
「ん…あ…やっ…」
「…幽々子様、寝てる男性を相手に欲を出すのはあまりにも」
「違うわよ!?」
「あー…どした?」
「タメ口…ご飯よ。起きないと私のご飯抜かれちゃうから」
「けほっけほっ…すまん無理」
「遮るように咳しやがって殺すぞ」
「死んでたんよバーカ」
「ああ!?」
「あー」
「絶対舐め腐ってる絶対」
「幽々子様、落ち着きください」
「今に見てなさい!あなたを必ず天国送りにしてくれるわ!」
「…そ」
その日の夜
…眠気はあるのにあまり寝付けない。不思議な夜もあるもんだ。いや瞼閉じても寝れないだけだけどさ。
「ん…」
「妖夢、こっちよ」ボソボソ
「わかりました…」
「添い寝よ添い寝。こうすれば人の温かさに気がついて天国へ」ボソボソ
「あまりにも浅はかです」ボソッ
「…あなた私の従者?」ボソッ
次の日の朝
「あ、寝れた…で。なんだこの嫌な予感しかしない状態は」
「あら、起きたの?…フフ、添い寝よ。こうすれば人の温かさを」ギュッ
「…すまん、少しきつい」
「なんですって?」
「かなり身体がきつい」
『幽々子様、そろそろ朝ごはんです』
「わかったわよ〜」
「ようやくいなくなった。はぁ…女ってのは怖いな。布団から一歩も出たくない」
『料理お持ちしました』
「…え?」
「失礼します」ガララッ
「運ばなくて良いんだが」
「私の気がすまないので。では」ガララッ
…これ、食べなきゃダメか…俺の記憶にこびりついてる食事風景ってのはお粥食ってるだけなんだがなぁ…
「…美味い」
数十分後
『回収しに参りました』
「どうぞ」
「失礼するわね」
『…お残しがあったら幽々子様に押し付ける気でしたが、良かったです』
「!?」
「…さて。寝るか」
「あら、食後の運動は?」
「俺の知ってる食事後だと特になにもしなかったな。せっせと動いてたんだ。寝る」
「特にって…」
数日後
「お前なんか最近毎日来ないか?」
「あら、そうかしら?」
「…気のせいだったかな?」
カレンダーにでも書き記すかな…いや、流石にそれをやったらおしまいだろう。色々と。それに冥界ってカレンダーいらなさそうだから元からなさそうだし。
「気のせいよ。さて、今日はなにをしようかしら?」
「今日も俺は寝るから邪魔するな」
「それはないでしょ?」
「あるんだなそれが」
「…そう」
なんだ今の間は。少し怖いじゃないか
「さて、そろそろ寝なければ色々ときつい」
「なにがきついの?」
「夜に寝過ぎる」
「ああ」
「そうなの」
「…ふふっ」ギュッ
「!?」
「どう?ここ数日で天国に行きたくなったかしら?」
「…天国は行きたくないな」
「そう。それでいいのよ」
「は?」
「だって私、閻魔様からのお告げとか嘘よ?友人に協力してもらって幻覚見てもらったけど」
「え?」
「私が殺すと亡霊になるのよ。だから、言ったでしょ?」
「なにを?」
「末長くって。さ、そろそろ行きましょうか」
「オイオイオイオイ。イカれてるぜあいつ」
「妖夢。口でも縛っておきなさい」
「わかりました」
「んぐっ!?」
なんだこれ!?ていうかなんで俺なんだよ!?
「…あなたを選んだ理由はずっと働いてばっかの姿が好きだったから。考えも友人よ。殺した理由は…そうね。私のものにしたかったから」
「ぬぬ…!」
「無理よ。波の鬼でも外せないんだから。ほら、私のものになりましょ?」
「んがっ!?」ゲシッ
「おうっ!?」
「…ぁ」
「そう。そこまで私のことが嫌なの?それじゃあ…体にみっちりと教えてるしかないわね」ニヤリ
俺自身何かなにやらわからねえ!