東方純愛小話   作:覚め

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神霊廟、続き!


神霊廟と初々しい奴 3

 

神霊廟

 

「…もう帰してくれよ」

 

「可愛いなぁ」

 

「可愛いわけあってたまるか」

 

「そう言わずに。私と一緒に…」

 

はて、どうしてこうなったのやら。もはや足枷がついているところには痣が付き、首輪があるところは日焼けでもしているのだろう。こんな生活に慣れてきてしまっている自分が嫌いになってくる

 

「太子様」

 

「なんでしょう屠自古」

 

「…わたしにも、その…」

 

「良いでしょう」

 

「ありがとうございます」

 

「…ああ、やっぱ俺の人権完全無視なアレね」

 

「では翌日に」

 

「わかりました」

 

翌日

 

「…んがっ。なんだか昨日は倒れるように寝たな…」

 

「ああ、それは私の仕業だ」

 

「うわっ」

 

「どうした?」

 

「…登場回数少ない緑の人だ…」

 

「まずは心だな」

 

そう言って何が始まるかと思ったら…ん?待って、なんか足ついてないこの人!?あれ、前確か足はついてなかったよね?ん?どうなってんだ?

 

「?ああ、足か。これは術で付けただけだ。気にするな」

 

「そ、そうでしたか」

 

「ところで…」

 

「え?」

 

「太子様と布都とはどんなことをしたんだ?教えてもらおうか」ニヤリ

 

「何もしてない…と言うか、太子に至っては寝ただけで…」

 

「そうか。それじゃあ私がお前の初物を」

 

「やめなさ」バチッ

 

「あ、言い忘れてたが今日1日でお前を教育しろとも言われていてな」

 

「待て、待たんか」

 

「その反抗的な態度、改めさせなければな」

 

「ちょっ、それは文字数が1800くらいじゃないとあんまり続かないってアッ!」バチィッ

 

「…身も心も教育しなければ、な!」バチィッ

 

「い、痛いって、落ち着いて」

 

「いつからお前は私に言い聞かせることができる地位になったのか知りたいな」バチィッ!

 

「ほわぁっ!?」

 

数時間後

 

「で、私たちのことはなんて言うんだ?」

 

「…えっと」

 

「これくらい即答できてもらわなければな」

 

ちょっ、待ってくれる気配すらないのかあんたは。さながら熱血教師、言い方を変えれば生徒殺し。まるで外の世界で嫌われる体育会系教師の如く俺に圧をかけてくる。ご主人様って言えば良いんだっけ…?

 

「ご、ご主人様…」

 

「うむ、妥協して、だな」

 

「妥協か…」

 

「ん?」

 

「ご主人様、なんでもありません」

 

「よろしい」

 

…はっきり言ってここまでする必要あるのか?

 

翌日

 

「屠自古!」

 

「ん、どうした布都」

 

「zzz…」

 

「教育結果は!?」

 

「あまり上手くいかなくてな。私たちをご主人とまでしか言わせれてないんだ」

 

「…お主ちょっとズレてるの」

 

「そうです。名前で呼ばれるのが良いんですよ!」

 

「太子様…では1000歩譲って様付けで呼ばれるのはどうですか?」

 

「!」

 

「良いな!良いな!」

 

「決まりですね!」

 

「何が決まりだい」

 

「は?」ピクッ

 

「あ、いや、別に反抗的な意思があってとかじゃなくて、あ、えっとその、なんと言うか」

 

「見苦しい言い訳じゃな」

 

「大半があの、えっと、が占めている。それに頭の中では恐怖が渦巻いている…ここで救いの手を差し伸ばせば彼は…」

 

「太子様、それは通りすがりでしか効果が出ませぬぞ」

 

「…それだ!」

 

「ん?」バチィッ!

 

「はーっはーっ…いっつ…」

 

翌日 人里

 

「久しぶりの人里…」

 

「太子様が仕方なくと言っていたからな」

 

「自由…」

 

「ああ。首輪はじーぴーえすって言うので現在地ってのがわかるらしいから流石に剥がせないが」

 

「やった…!」

 

と、喜んでいたのが1時間前の話だ。金をもらい、菓子を買ったり玩具を買ったり…子供との遊びにも混ざったりと。さながら寺子屋に通う子供のように人里を遊んでいた。残りの金はまだ半分近くあると言うところで…

 

路地裏

 

「けほっけほっ…」

 

「お金いただき〜♪」

 

「あの女にゃ敵わんがお前みたいなよわっちい奴が金持ってるってなったら誰だって狙うさ」

 

「え…」

 

「さ、あの女にバレないように逃げるか」

 

「そうだな」

 

「あ…なんで…」

 

弱々しいとは言えこちとら1ヶ月近く運動すら許されてないんだぞ…?

 

「大丈夫か!?」

 

「あ…」

 

「こうなるか人里には連れて行きたくなかったというのに…屠自古、布都、追いなさい」

 

「わかりました」

 

「殺してくれる」

 

片方殺気ダダ漏れだぞ。とは言いたいがぶん殴られて力も何も出ん。流石に運動しないとまずいかな…と考えは巡れどあまり続かない。それに眠くなってきたし…

 

翌日 神霊廟

 

「あ…」

 

「起きたか!?よかった…どこが痛むか?」

 

「口の中が少し」

 

「口の中か…」

 

よくよく考えりゃ人里って悪い噂もあるんだから襲われて当然か…

 

「…あいつらもやりすぎたな。布都、少し制裁を加えてきます」

 

「わかりました」

 

「…緊急時に呼ぶくらいしてくださいよ太子様!?」

 

「屠自古も、頼みましたよ」

 

「はい!」

 

「さて、お主も大変な目に遭ったの。犯人はちゃんと捕まえておるから安心して良いぞ」

 

「ありがと…」

 

「これでわかっただろ?人里にお前のように弱々しい奴が行ったら襲われるんだ。だから、ここにいるべきだと私は思う」

 

「屠自古のようにとは言わんが」

 

「おい待てこら」

 

「…人里に居ては自分の首を絞めるだけ、神霊廟にいることを守ってくれれば苦しむことはないと…思う」

 

「思うって」

 

「スッキリしてきた」

 

…俺のようにって…つまり俺結構弱々しく見えるのか?たしかに腕が細いし足取りもおぼつかないけど…そうなのかなぁ…?

 

「で、だ。今後のことだが…」

 

「あ、太子…」

 

「ん?どうした?何か言いたいことでも?」

 

「住んでも良いかな、ここ」

 

「…神霊廟にか?ああ勿論だとも。私もその話を出そうとしていたんだがね。これからはこの首輪も要らなさそうだ」サワサワ

 

「ん…」

 

首輪<俺はお前の頑張り知ってるからよ…!

 

この首輪ともお別れか…そう思うとなんだか寂しくなるのは何故だろうか。習慣というやつか。全く人間って怖いな

 

「フフッ。本当に可愛い奴だな…」

 

「…あんなにも鮮やかに終わらせるかの…?」

 

「太子様が男二人組に頼んだなんて、口が裂けても言えないだろうからな…」

 

「うーむ…あの殴られた跡、見ただけで腹が立ってくるの。ちょっと殴ってくる」

 

「ああ、私も行く」

 

 

 

 

 

 

 




幸せってなんでしょうね!
少なくとも不幸ではありませんよね!?
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