あの月
「…え?また出撃?」
「らしいよ。まーたあの妖精が来たんだって。頑張るしかないけどさ…」
「…クソだな」
「同感だ」
ヤベー奴が現れるやべー月面
「…ぬんっ!と」
「お前のやる気の入れ方変だよ」
…言わんでくれ。一応傷つく。とは言ったものの、俺自身あのやべー妖精に対して何かしようとも思ったことはない。毎回あいつと出会いはするんだが、俺は通り過ぎてる。あいつが死ぬと困るんだ。訓練をサボる時間が減るから。
「ま、やる気なんかないんだけどね」
「嘘だろ」カチッ
…今なんでハンドガン俺に向ける?
「さて、戦争の始まりだ野郎ども」
「別に妖精はどうってこと無いんだけど待ってなんか一人増えてない?」
「双眼鏡双眼鏡…黒と赤の服着た金髪女がいるぜ」
「ヒューそりゃきっとナイスバディなんだろうな」
「ちなみにこっち見」バヒューン
「…喉元やられちゃって。はー…こうなったら特攻だ!」ヤケクソ
「イッツルナティックターイム!」
なんて事言いやがる。今隣で喉元撃たれた友人がいるんだぞこんちくしょう。まあ良いやめんどくさい。撃て!撃て!隣の女もついでに撃て!
「うわっ」バサッ
弾<微塵になりました
「嘘やん」
「貴方ね?今私を撃ったのは」
「うわっびっくりした」
「…2倍にして返してあげるわ!」
「あー待ってくださいよ友人様!」
「…とりあえず酒飲むか」
「どうしたの?」
「私が狙ってるんですからね!!」
「何故?」
「私といっつも出会うのに通り抜けてるんですよ!絶対目合ってるのに!」
「あらあら…」
「…え、マジ?」
「ん?」
「え、俺狙われてんの?」
「ソウだよ!毎回通り過ぎるから腹立って!」
「いや知らねえけど…そんなピチピチタイツで恥ずかしく無いのか?」
「こいつデリカシーというのが無いぞ」
「想像以上に変だった」
「失敬な」
とりあえず酒飲もうとして飲めてないのは置いといて。俺狙われてんの?マジで?え、やだ死にたく無い。
「んー…考えるのめんどくせ。あーもう寝よっかな〜。どうせなら寝てる間に闇討ちとかで死ねないかなー」ドサッ
「…なんだかすんごい腹立つわね」イラッ
「友人様は手を出さないでよ?」
「分かったわ。他の奴らで発散してくる」
「…行ったかな」
どうだかな。ただただ殺してくれねーかなーなんて思ってる。だって俺そしたら永遠に眠れるもん。眠るって心地いい!え?戦場では寝てはいけません?知りませぬ。俺は寝る!寝るんだよぉぉおぉぉ!
「どうやらあの人行ったっぽいね。酒飲む?」
「おさけはダメってご主人様に言われてるの!」
「ふーん。ご主人様ねぇ。あー、お前より上の奴が存在するとか考えると少し頭痛くなってきた」
「そんなことよりあそぼ!」
「…ガキだな」
「なんだと!?」
「…もうそろそろアイツが来るぞ」
「え」バゴッ
「ちゃんと戦いなさい!」
ヤッホー来たぜ兵士のアイドル鈴仙ちゃん。今俺を見てるような冷たい目がヒヤリハットな感情にさせてしまうのだとか。知らんがな。とりあえず俺は兵隊の中でも下っ端だからお目にかかることなんてないんだが。成績優秀なアイドルさんにはね。
「…酒飲む?」
「飲まないわよ!ほら、早く立って!」
「…はいはい。弾はかなり残ってるんで…どうです?要ります?」
「自分のために使いなさい!」
「チッ。ざけんじゃないよ」
「ふざけてるのは貴方でしょ!」ババババ
「どけーい!」ゲシィッ
「へぶっ」
「…おー鈴仙ちゃん飛ぶね〜」
「あんたの隣はあたいのもんだ!」
「嬉しい主張なんだがね…そういうの、嫌いなんだよ」スッ
まあ、どんな手があろうとも倒せって言われてるから。倒そうとしたけど全く効きませんでしたってのもアリだよね。手榴弾足元にぶん投げたってよ。俺はバチ当たらねえよな。鈴仙ちゃんが言わない限り
「何それ?」
「どうか、死を」ポイッ
ドッカーン!と俺の腰が飛ぶ。やはり上半身は飛ばない。手の指がいくつか飛ぶくらいだなんでだこのやろう。
「…これが奥の手?」
「そ。もう腰から上もないから遊びも」
「気に入った!」
「え?」
「お前の自爆するついでに相手を殺そうとするやり方!気に入った!」
「…」
「お前をあたいのにしてやる!この戦争が終わったら!!」
「嬉しい施しなんだが…ことわ」
「は?」
「…断る」
「なんで?」
「月はいいぞ。タダ飯食えて、酒ももらえて…」
「だから?」
「…その松明、俺は見ねえぞ」
調べてもないがなんとなく危険だと思ったので見ないことにしました。の意味だがそれっぽく言えばそれっぽく聞こえるだろう。目を瞑るくらいしかできないが
「…見て」
「嫌だ」
「見なさい」
「断る」
「見ろ!」ガシッ
「痛っ!?」チラッ
「…ほら、ルナティックタイムだよ」
「シュールすぎる」
「それじゃあ狂ってね」
「は?」
待て、なんか頭の中がぐちゃぐちゃにされていく気がするぞ。目を瞑れ。なんでだ。なんで目が開くんだ。おいこら。ちくしょう腕も動かねえ!どうなってんだおい!この…!
「て…め…」
「すごい!あたいの松明の火見てここまで耐えれたの、貴方が初めて!やっぱりすごいね!」
「あ…」
「…さて。さっさと連れて帰るかぁ。ご主人様に怒られないと良いなぁ…友人様にっ!?」ヒット!
「置いていきなさい…その男を」
「怖いなぁ…ああ、怖いなぁ…あたいの大切なこいつが、その武器で壊されちゃうのが怖いなぁ…」
「…っ」
「えーと…これだ」
「!?」
「目、瞑ってろよ!」
「え!?」
「っ!」
馬鹿め。俺が大人しく捕まると思ったか。アレはちゃんと見なきゃダメな代物だろう。急に視力悪くなったから助かった。そして今投げたのは閃光弾じゃない。スタングレネードだ。確か違った気がする。
キーンと耳鳴りがしてたまらんなぁ
「…っと。へへっ。ガキは騙しやすくて楽だ。あ、アイドル気絶してる」
「…ねぇ。今のでダウンすると思った?」
「え?」
「いけないなぁ。悪い子にはお仕置きしなくっちゃ」
「聞こえてんのか?」
「何言ってるか聞こえないけど…多分、謝ってるんだよね?」
「聞こえてねえのかよ」
「でも、謝ってももう遅いから。フフフ…」
スタングレネードと閃光弾は違うらしいです。
視力クッソ悪いのになんで鈴仙ちゃんって分かったんだろうね。
クラピ…頭のイカれた奴発見!保護します!!精神
主人公…お前に死なれちゃ困るんでな(イケヴォ)精神で通り過ぎてたら魅入られた死す。