東方純愛小話   作:覚め

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生命力にステータスを振り切った主人公


第97話

 

霧の湖

 

「…あーだこーだ言ってるうちにもう一年近くここら辺で暮らしてる…」

 

「ミスティアの余り物と湖の水とかで生きてるもんねー」

 

「綺麗にするのにも一苦労だよ…ったく。はぁ…最近妙に紅魔館の連中が来るんだよね」

 

「モテモテ?」

 

「仕事の勧誘されてんの。紅魔館で働きませんかー?ってさ」

 

「ふーん。で、どうするの?」

 

「働くわけない。そもそも働けない。以上」

 

「それ相手にも言えば良いのに」

 

「もう言った」

 

まったくだ。まったく効果がないのだ。耳ついてんのか問いたいくらい効果がないのだ。それでもなお『そう言わずに』とか『働いてみましょう』とか、しかもそれが妖精から言われるってのがどうにも腹が立つ。

 

「…すまん、そろそろ寝るわ」

 

「まだ朝よ?」

 

「冬は寒いのさ。夜に寝ると凍死するんだ」

 

「妖精にでも頼んで一緒に寝て貰えば良いのに」

 

「そんなことするくらいならお前の友達の影狼って人にでも頼むさ」

 

「んな!?」

 

数分後

 

「…zzz」

 

「しかもすぐに寝たし…池のどっかに捨てられた毛布とかなかったかな…?」

 

「…姫、どうしたのこの人」

 

「夜寝ちゃうと凍死するんだって。今毛布とか探してるの」

 

「姫も甘いよねぇ…そうだ、蛮奇ちゃんとかだったらあったかそうなの持ってそうじゃない?」

 

「そうね!」

 

数時間後

 

「持ってきたよ」

 

「ありがと〜!」

 

「…?なんだ、また人が増えた?」

 

「お前より私の方が先だと思うんだがな」

 

知らんがな。さてどうしようかな、二度寝しようかな。それとももう昼だから紅魔館でも眺めてようかな。いや、どっちもロクなことにはならん。どうせ紅魔館見てたら仕事の勧誘が、二度寝したら今後ろにいる奴がうるさいだろう。

 

「釣りしてえなー」

 

「…姫、あんた確か結構前に釣竿が落ちてきてとか愚痴ってなかった?」

 

「あ!ちょっと待ってて探してくる!」

 

「…うまく利用すれば飯食っていけるんじゃね?」

 

「やってみな?」

 

「私達がぶち殺しに行くから」

 

「ヒェッ」

 

「…あったー!」バッシャン

 

「でかした」

 

「でも乾かさないと折れるでしょ」

 

「まぁたしかになぁ…どうしたもんか」

 

「私からすればなんでそれを使おうとしているのかを聞きたいんだけど」

 

「影狼ちゃん、浪漫だよロマン!」

 

「ロマンじゃねえよ有効活用だよ。後二、三日は放置だな」

 

「マジかよ」

 

「マジだ。にしてもチルノとか来ねえな」

 

「本当ねぇ」

 

その日チルノは来ることがなかった。ミスティアに話を聞くと『慧音先生を怒らせて頭突きを喰らい、首の骨がピシッと言ったため入院。明日には帰る』…だとか。チルノお前頭いかれてんじゃねえの?と思った俺を誰が責めようか。

 

翌日

 

「あたい復活!」

 

「おうチルノ。一昨日ぶりだな」

 

「だな!」

 

「慧音先生に頭突きくらって死にかけたって聴いたぞ。馬鹿め」

 

「なにい!?あたいは馬鹿じゃないもん!天才で最強だもん!どれくらい最強かっていうと二次関数とかフェルマーの最終なんとかも解いたもん!」

 

「それ間違えてるだろ」

 

「何故バレたし」

 

「バレるわ!」

 

「ちぇっ!…でさー!慧音が頭突きしてきてさー!」

 

「ほうほう」

 

「背中の骨まで見事に潰れかけてたのー!」

 

「ブファッ!?」

 

…慧音先生、やりすぎです…

 

「酷くない!?」

 

「酷いってレベル超えてるだろそれ…」

 

「だよなー!?人里のお偉いさんに傷害罪で訴えてやる!」

 

「殺人未遂の方が楽で良いぞ」

 

「もうふんだフン!」

 

「何変な意地張ってんだお前は。まったく…ん?」

 

空<雪です!雪です!

 

「雪降ってきてる!?木の下に隠れるのは確かダメだろ!?」

 

「どど、どうしよう!?」

 

「紅魔館に行くのは嫌だし、人里はもっと嫌だから…畜生とりあえず雪凌ぐか!」

 

「ガッテン!」

 

数分後 紅魔館門

 

「寒いです」

 

「俺もです」

 

「あたいは寒くない!」

 

「…はー、里にいた頃は防寒具なんて買ってもらえなかったからなぁ…そろそろ買わないと外での生活が厳しくなってくるかなぁ…」

 

「マフラーないんですか?」

 

「ないって言うか買っても取り上げられるっていうか…ま、そんな感じです」

 

「あ、人魚から贈り物があるの忘れてた!」

 

「?なんの贈り物だ?」

 

「毛布とコート!」

 

「あったかそうだなおい!」

 

そう言って俺はコートを着てその上から毛布で包んだ。だが寒すぎて少しマシなくらいだった。大寒波にもほどがあるだろとは言いたいが堪える。チルノも入ってきた。お前冷たいからやめなさい…門番さんも入ってきた。こりゃ追い出せんな

 

「…なんで入ってくるんですか」

 

「あったかそうだなって。ぬくぬく〜♪」

 

「そうですか…」

 

「あら?美鈴、毛布に包まって、どうしたの?門番ではなく雑談をしているように見えるけど…?」

 

「早急に戻ります!」

 

「…急いでんなぁ」

 

「で、あなたは働きに来たの?」

 

「いや、ただ雪が降ってきたから…」

 

「雪?おかしいわね…雪なんてまだ降ってないわよ?」

 

「日本の気候は山を挟むと変わるって話だからそれじゃない?」

 

「厄介ねぇ…もう少しわかりやすいと良いのに」ムー

 

「なーに言ってんだかなー…冬しかないところもあれば夏しかないところがあんだぞ死ぬぜ」

 

「こんな寒いのが年中!?そこで生きてる人頭いかれてるわよ」

 

…一つ思ったんだがいつのまにかお嬢様が出ておられるじゃないかうぇあえうぇ!?

 

「吸血鬼!?」

 

「そうよ。て言うか気がつかなかったの?」

 

 

 

 

 

 




どう考えても無理がある展開だなぁと思いました。
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