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本当にありがとうございます
原作読み直そうと思ったら少し前に売ってしまったんですよねー……これからどうしようか……
―――――――陸
今日の授業がようやく全て終了し、現在は放課後
一夏とクロノ、箒ちゃんは聖に授業で分からなかった所の特別講義を受けていた。
俺はと言うと、さっさと家に帰ろうとはしたのだが……教室の周りに女子たちが囲んでいるので動けずにいた
別に帰ろうとしたらモーゼが海割って歩くが如くの道が出来るとは思うが、何人かは俺の家まで普通についてくるだろう
一夏あたりが居れば生け贄として差し出してその隙に帰る所ではあるがそれも不可能。
あまり胃に負担を掛ける事はしたくない、と言う事で教室待機安定だった
「――まぁ、このぐらいで良いだろう」
どうやら聖せんせーの特別授業は終わりを告げたらしい
とは言っても、状況は初期と全く変わっておらず、女たちが大勢押し掛け、きゃいきゃいと小声で話し合っている。
「ああ、織斑くん達。まだ教室にいたんですね。よかったです」
「ん?」
声の主を捜してみると、副担任の山田先生の姿を見つけた。相変わらず背が低いなぁ
「えっとですね、四人の寮の部屋が決りました」
そう言って部屋番号の書かれた紙をそれぞれ手渡す山田先生。
IS学園は全寮制だ。しかも俺たちは前例のない男のIS操縦者(1人は魔導師だけど)と言う事で、無理矢理に寮へ入れるのはある意味必然的とも思えた。
と言うより、原作を知っているから寮に入れられるのは大体分かってはいたけど……
まさか、全員別部屋だとは思ってなかったな
分けようなんかいくらでもあっただろうに
例えば、俺と一夏、クロノと聖で一部屋ずつとか
「……部屋、ですか?」
一番怪訝な表情をとったのはクロノだった
いや、怪訝と言うか、額に汗が浮かんで――あぁ、エイミィに撲殺されるからか
「随分と急ですね……。荷物は一回家に帰らないと準備できないので今日は帰っていいですか?」
「あ、いえ、荷物なら――」
「私が手配しておいてやった。ありがたく思え」
なんでそんなに冷静なの一夏ェ
そして、いつ現れたし千冬姉
もう少し考えようよ
半ば無理矢理気味に俺たち全員が別々の部屋になってるんだぞ?
1人部屋なんて確率は皆無だろうから確実に、そして高確率で知らない女子が居るんだぞ?
そこから導き出される答えって何だと思う?
――死ぬぜ?クロノが
「箒、今日は久しぶりに姉も呼んで食事をするか」
「そ、そうだな……姉さんなら、IS学園の学生寮に入るぐらい容易いだろうしな」
「…………」
聖と箒ちゃんはまず話を聞こうねー?
なんか、今から嫌な予感がするなぁ……
「えっと、それじゃあ私たちは会議があるので、これで
皆さん、ちゃんと寮に帰るんですよ。道草くっちゃダメですよ」
やはり山田先生はメルヘンの国の住人……学校から寮まで五十メートルほどしかないのにどうやって道草すると言うだろうか?
そして千冬姉はいつの間にか消えていた
なんつーか、説明するだけしたら勝手に消えてるモブキャラみたいだと思ってしまった俺を許してほしい千冬姉――
「――がふっ!?」
不意に何処から兎もなく現れた出席簿が俺の脳天に襲い掛かって来た
しかも、その後回転しながら何処かに消えていくとかなんてブーメラン機能……
「ふー……」
聖が何処かに連絡をとった後(まぁ、十中八九束さんだろうけど)に帰るぞ……と俺たちを一瞥して歩き出した。
さっさと女たちの視線から解放されたそうにしていたので、俺たちもさっさと先を行く
「エイミィへの良い言い訳が思い付かない……」
寮までの道程でも騒がしい声が聞こえたような気もするが、エイミィへの言い訳と言う難事件へ懸命に1人で挑んで苦しんでいるクロノとお上りさんみたいに辺りを見ている一夏の2人と話ながらという形で無視をした。
俺もさっさと部屋に行ってゆっくりとしたい――って
「そうだ……俺たちの部屋には未知なる存在が居るんだった……」
「春秋は何号室なんだ?」
「俺か?
俺は……っと、2031だな」
一夏の質問にポケットへ押し込んでいた寮の部屋番号が書かれた紙を改めて見直し答える。
ちなみに、聖が1036でクロノが1033
そして――
一夏と箒ちゃんが1025だった
なんでそこだけ無駄に原作に沿ってるんだよ……
基準が全然分かんないなぁホント
「い、一夏と相部屋……」
「おう、よろしくな箒」
「頑張れ、箒」
知り合いなだけマシだと思えるのは俺の感覚が早くも麻痺しているからなのか
そして、俺だけ2階で3人は1階とか……
確か2階って2年生の寮区じゃなかったっけ?
そんな事を考えているうちに寮に着いてしまい、俺は気合いを入れて聖たちと別れた
この時の俺は、この後すぐ展開される惨劇をまだ知る良も無かった……。
―――――――
「此処、か……」
ドアに表示されている数字と紙に書いてある数字が合っているかを何度も確認してから、息を整える。
取り敢えず、ノックしてさっさと――
「………?」
なんだ?今の感じ?
悪寒に似た感覚が一瞬だけしたような気がした
俺も俺で気が滅入っているのだろうか……
他の女子生徒に見付かっても面倒なので手早くノックをしてからドアを開ける
「お帰りなさい。ご飯にします?お風呂にします?それとも、わ――」
ガチャン。
ドアを反射的に閉じて状況を整理する為に頭を回転させる
部屋番号は何度も確認したから合ってる
相部屋なのも分かっていたから女子がいるのは問題ない……
が、ドアの向こうに居た人間が問題だった。
俺の記憶が正しければ、あの人は――
「お帰りなさい。私にします?私にします?それとも、わ・た・し?」
「どうして……」
俺の部屋に居たのは、IS学園生徒会長こと更識楯無その人で……
あまりの不幸さに叫びたくなった俺は――
抵抗する間もなく部屋に引きずり込まれたのだった……。
―――――――
――聖Side――
春秋と別れたのち、俺はクロノの対応に追われていた。
早くなんとかしないと文字通りクロノがお亡くなりになる為、何処かで話し合いをしたい……のだが、話し合いをする場所がない
「俺たちの部屋でやれば良いんじゃないか?」
「いや……」
魔法と言う存在とクロノたちのような魔導師の存在を知らない以上、一夏たちの部屋であろうとも問題がある
この問題が想定以上に俺を苦しめていた
他の場所は誰が聞いているか分からない上にIS学園に通う男と言う立場上、監視やパパラッチは必ずと言っていいほど確実に存在する……
そして、互いの部屋には知らぬ女子……
これはもう――
「クロノ……エイミィには、せめて苦しまないようにするよう提言しておこう」
「手を合わせて憐れまないでくれないか……?」
こんなに早くクロノと別れの時が来るなんて……
人生、何が起こるか分からないとは良く言ったものだ。
「だから、遠い目で頷きながら僕を見ないでくれないか?」
春秋にも伝えておこうと携帯を取り出すと、図ったように携帯が鳴る。
相手は……エイミィだった
「もしもし?」
『もしもし?聖くん?
クロノくんから連絡が来ないんだけど、今日の授業って全部終わってるよね?』
そして俺はこれから約30分、クロノの生殺を賭けた交渉を開始する事になり、様々なモノを犠牲にしたのは、また別の話……
――聖Side End――
―――――――
ここまで読んでくださった皆さんに感謝を!
これからもよろしくお願いいたします