Re:ゼロから苦しむ異世界生活   作:リゼロ良し

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サブタイがアレですが……

デスデスデス!!
愛デス! 愛ナノデス!! おのれおのれおのれ~~~!!!

な、皆大好き、ペテさんはまだ出てきませんでした。失礼を(*- -)(*_ _)ペコリ


魔女教

 

 

 

 

 

「額の紅玉、緑玉の輝き……」

「……オレを知ってるのか?」

「ボクが知る通りの存在なのだとするなら、少々形態(フォルム)が違う様だがね」

 

 

 

巨獣は、低く、大気を鳴動させているかの様な声を轟かせた―――が、目の前の人外にはさして効果が無いかの様に、平然と立っている。

並大抵の存在であるなら、周囲のマナを喰らいつくしているも同然なこの場において、まともな状態で、五体満足な状態で居られるワケが無い。

 

 

 

「―――まぁ、それはボクも同じ(・・)なんだが」

 

 

 

軽くため息を1つ起こし、暴風となりて人外に靡くが、それも まるでそよ風が如く、だ。

 

その人外の体表面には、目に見えない何かで覆っているかの様に、如何なる干渉をも受け付けない様になっている。

 

 

 

「薄々……そして、今はっきりと解った」

 

 

 

額の紅玉がこれまでにない程の輝きを見せた。

赤く燃える様なその輝きは、白銀の世界においても決して衰えず、消えず、生命に満ち溢れていた。

もう長らくこの世界に存在してきた巨獣だが、それは初めての経験だ。

色を言うのなら、類似するものは幾つか候補に挙がる――――が、何かが根本的に違う。

 

 

そう―――初めて会った時と同じ感覚だ。

 

 

 

 

 

 

 

「お前―――……パック、か?」

 

 

 

 

 

 

 

真白の世界を 紅玉、そして緑玉、更には瞳の黒玉が三位一体となり、周囲を染め上げる。

 

そして、名を呼ばれた直後、巨躯を持つ四足の獣は、その灰色の体毛を総毛だたせた。

それはまるで、全身を痙攣させるように。ただただ身体を震わせた。

 

 

全身に迸るのは、圧倒的憎しみ。

 

 

「ボクは君が憎いよ。……そこまでの力を持ちながら、ボクとは違い、契約に縛られてない存在でありながら………。…………口惜しい」

パック(お前)に憎まれる覚えは無いのだが……。話を聴かせてもらえるか?」

「今更話した所で、全ては手遅れだ。……あの娘(・・・)が眠った今……」

 

 

あの娘―――と言った途端、再び猛烈な吹雪が周囲に沸き起こる。

いや、吹雪等生易しいものじゃない。絶対零度を纏った竜巻、ただの災害だ。

 

 

「…………まさか、エミリア……――――」

「―――あの子のいない世界など、存在する価値もない。あの子を守れないこの身も、守れると信じたお前も、お前が今守ろうとしている連中も、皆、同罪だ」

 

 

 

最後の言葉を口にする前に、目の前の巨獣……パックが肯定した。

エミリアと契約で結ばれている、厳しい契約、と言う話は聞いた事がある。それがこの事態を齎した。

そこまでは納得する事が出来た……が、認めたくはない。

 

 

 

「何故だ? 何故彼女が? 一体何があった!?」

「同じ事は言わせるな。―――今更何を言っても手遅れだ。僕は契約に従い、世界を凍土に染める。……それこそが、この身の誓い」

 

 

 

 

「ふっざけんじゃ、ねぇぇぇ!!!」

 

 

 

 

 

その時だ。

猛烈な吹雪の中を、嵐の中を逆らう様に縫ってやってくる影があった。

 

 

突然の乱入者に、少々驚きを見せたのはパックだけであり、人外は予期していた様で、別段慌てる事は無い。

 

 

乱入者……スバル。そして、その直ぐ後ろにはラムやレムが居た。

 

 

あの巨大な氷の盾の中に居たのは、この3人だったのだ。

 

 

拭けば散る様な、それ程までに軽く儚く散る命であるスバルが、この死地へと飛び込む理由など、1つしかない。

 

 

 

「エミリア、エミリアが死んだだとっっ!?? ふざけた事抜かしてんじゃねぇぞ、パック!!」

「――――守って貰えるばかりの君がいきり立つな。……だが、丁度良い。………君の罪を教えようか」

 

 

 

ギロリ、と視線をスバルに向ける。

その時点で、死に至りそうな冷気がスバルを襲うが、目の前の人外の加護が行き届いているのだろう、スバルを凍らせる事も出来ない。

 

 

口惜しい―――と、パックは感じながらもただただ、スバルに憎しみの視線を向けながら告げていく。

 

 

 

 

 

「君の罪。……リアとの約束を破った事だ。……精霊術士にとって結ばれた約束がどれほど重たいモノか、君は理解が足りないらしいな。……ただ吠えているだけの今の様に。……軽はずみに契約を破り、リアを傷付けた。………貴様はオレの娘を好き放題に踏み躙ったんだ!!」

 

 

 

 

 

冷気が利かないのなら、物理的に潰す。

雪崩の様に迫るパックの巨体は、周囲の大地を踏み荒らし、僅かに残った木々を散らし、口に収まりきらない程の犬歯を更に剥き出しにして。

 

スバルが立つ大地そのものを食いつぶす勢いで迫る……が。

 

 

 

「先に話してるのは、オレだ。……無視しないで貰いたい」

 

 

 

居た筈の場所に、そこにはスバルはいない。

スバルだけでなく、傍に控えていたレムやラムも同じく。

 

 

踏み潰した筈、その筈なのに、もうそこには誰も居ない。

幻術の類でも見せられたのだろうか? と予見したが、どうやらそうではない様だ。魔術はマナに干渉して起こるもの。周囲のマナを喰らい尽くしていっている今の状態を前に、幻術等意味を成さないだろう。

 

 

 

 

人外の持つ、長い長い尾が、3人を優しく包み込み、引き寄せていた。

動作の起こりさえ知覚できない程の速さで。

 

 

 

 

「君は――― 一体何なんだろうね。……クルル。いや、ツカサと言った方が良いのか?」

「……………」

「ボクの直感は正しかった筈なんだ。今の君の力をまざまざと見せられて、よりそう思うよ。……君なら、リアを守ってくれる。……そう、思っていたのに。それだけの力がありながら………」

 

 

 

 

唸り声に混じって聞こえてくるのは、憤怒とそれをも上回る程の悲痛に満ちたモノだった。

 

 

 

「エミリアを失った悲しみ。……その気持ちくらいは、オレにも解る。……だが、パック。お前は間違っている」

「……ほう? 正しくないから、とでもいうか?」

「正しくない? もっと事は単純だ。お前はただの八つ当たりで世界を滅ぼそうとしてるんだから」

 

 

 

正しいか、正しく無いか、何故そんなセリフが出たのかは解らない。

だから、そこには反応をせず、ただ実際に起きている、起こしている事実を叩きつける。

 

 

「お前が娘を想うのと同じく……、この世界には一体どれだけいると思ってるんだ? 子が親を、親が子を。―――精霊だろうと、人間だろうと、誰かを慈しむ気持ちに大差は無い筈だ」

「たかだか十数年生きた程度の小僧が、ボクに説教とは笑わせる。……と言いたいが、君はよく解らない人外だったね」

 

 

 

契約を執行する身であるだけの存在となったパックに感情論は通用しないだろう。

それが通用するなら、世界を滅ぼすなんて事自体する筈がないのだから。

 

説得は不可能。

 

ならば、やる事はただ1つだけだ。

 

スバルも、尾に包まれたが、無理くり這い出して、再び横に立った。

 

 

 

「もう一度聞くぞ。――――彼女に何があった? 今日、誰が彼女に手を掛けた?」

「話せよパック! いったい何処の、どいつ、なんだよ!! エミリアをっっ!!」

「それを知ってどうする? リアを手に掛けた奴らは既にこの世界には居ない。……魂まで凍てつかせた」

 

 

 

頑なに詳細を話そうとしないパック。

いや、無駄な事はしない、と言う方が正しいだろう。

 

話した所で、既に仇は取っている。無意味だと。

 

 

 

 

だから、人外は更なる行動に出た。

 

 

視線でラム、レムに合図を送る。

すると、2人は意図を察し、スバルを担ぎ上げると、後方へと飛んだ。

 

 

「っっっ、お、お前ら何をっっ!??」

「ダメです、これ以上はダメです、スバル君!!」

「それはこっちのセリフよ、馬鹿バルス! 大精霊様に感情のまま向かっていって、命を落としたらどうなるか、もう忘れたと言うの!? エミリア様の事は……ラムにも解る。でも、ここで馬鹿な真似をしたら、全てを失ってしまう。それくらい解りなさい!!」

 

 

ラムとレムは、その身に宿した()のお陰で、抗う事が出来ている。

永遠に……とまでは言えないが、手筈通り。対話が出来るのなら、原因を追究出来る位なら、持たせる事が出来る事は確認出来た。

 

だが、スバルに関しては話は別。

 

アーラム村で譲り受けた剣を持ち、あの守りの風を纏わせてはいるが、圧倒的に魔法を使う技術が不足しているが故に、ラムやレムの様にとまでは行かない。

傍に彼が居たから、何とかなっているが、本来ならあの一瞬で氷漬けにされて終わっていた可能性だって否めないのだ。

 

 

 

そして、人外は3人が背後に回った事を確認すると、ゆっくりと両手を広げる。

長く大きな尾が身体に纏わる様に包みこむと、更に額の紅玉の輝きが増した

 

 

 

「お前と話をしていてももう、無駄なのは解った。……後は、自分で、自分達で調べる事にするよ」

「ボクと一戦交えた後に、って事か? それこそ無駄な事だ。もう、何も残ってない。誰一人、残っちゃいないんだから。……暴食も道中暴れているし、な」

「お前が知る必要は無い。……本来なら、以前までなら、パック。お前を連れて行く(・・・・・)事も考えていたが、お前の本性を知れた今、その選択はもうしない」

 

 

言っている意味が解らず、パックはその巨体の頭部を傾けた。

 

 

 

「ボクを連れて行く……、どういう意味だ? ……いや、どうせボクに先は無い。君の様な人外も、剣聖も居る。―――それに、君が言った様に、ボクと同じく娘を想う親は五万と居るだろう事くらい解っているさ。……だけど、ボクの全てはあの子が死んだ時に終わったんだ。もう、情もそこで死んだ」

 

 

 

―――全ては終わったんだ。

 

 

 

パックは再び世界に対して、今度は人外に対してではなく、そこ以外の全てを狙って世界を蹂躙しようとしたその時だ。

 

 

 

 

「時を統べるモノ。そして数多の幻獣の主――――クルル・ド・ルシルフィル」

 

 

 

 

バリッ、バルッ、とまるで雷が飛来したかの様に、否、縦横無尽に暴れ狂っているかの様に鳴り響きだした。

 

 

 

 

「これより、世界を巻き戻す。……お前が暴れる以前にまでな」

「―――――……は?」

 

 

 

 

 

何者の説得も効かない。

ただただ、世界を凍土へと沈める事だけを、世界を道ずれに消滅する事を望む終焉の獣が、初めて動揺の色を見せた。

 

歪む空間、白く染めた筈の空間が、より強い白? で塗りつぶされていく。

 

 

 

 

 

「―――これが最後だ。何があったのかを教えろ。………エミリアを、彼女を救いたいと少しでも思うのなら」

 

 

 

 

 

 

信じられるワケが無い。

時間の移動は破格の力だ。

如何に強力な精霊がいたところで……、時を巻き戻す事など出来る筈がない。

 

 

だが、理屈じゃないナニカをパックは感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして―――戻る刹那の瞬間。

消え入る様な声が、吹雪とはまるで正反対の温かな春風となって、皆を包んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔女教(・・・)

 

 

 

 

 

 




覚悟パックン! あちょーー!! ちゅどーーんっ!!

⇒流石に それはさせません( ´艸`)



エミリアが◎んだ?? あ゛あ゛ア゛ーーーーーー!! 発狂死。

⇒考えてましたが、戻れます戻ります+精神捻じり潰された身なので、そこは耐えるww
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