Re:ゼロから苦しむ異世界生活   作:リゼロ良し

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いや~~ん(´∀`*)ポッ


なシーンは無いデス!




アァンッ!(゜o゜(☆○=(-_- )゙オラァ!!


丸裸

メイザース領土へと魔女教討伐に出陣する一行。

 

 

「―――良い顔をされるようになりましたね、ヴィルヘルム様」

 

 

地竜に共に跨り、ヴィルヘルムと並走する形となった所で声をかけるのはユリウスだ。

ヴィルヘルムの瞳は、まるで憑き物が落ちたかのようだった。

 

 

「以前、お会いした時とは別人の様です。……ラインハルトも、これで少しは救われる事でしょう」

「―――そう、ですな」

 

 

感謝を伝えた。

生きた意味を全うする願いを叶える事が出来た。

その後は、返しても返しきれない多大なる恩に報いる為に、剣を振るう。例えこの身が滅んだとしても、恩人に少しでも返せる機会を逃す訳にはいかない。

 

剣士として、剣として、今はクルシュと同等と評する御二方に報いる為に。

 

 

ただ―――ユリウスの言葉で、己の事を少し振り返る事は出来た。

 

忘れていた訳ではない。確かに心にしこりを残していた相手。

今代の剣聖ラインハルトに対して。

 

 

「私はあれに対し、真っ直ぐにあれなかった。あれに非が無い事も、悪気が無い事もわかっていたのに、どうしても許せなかった。―――いずれ、その報いを受けましょう」

「そうお考えになられるだけで、十分彼の心も安らぐ筈です」

 

 

苦いものをグッ、と堪えるヴィルヘルムの返答を、肯定するユリウス。

ラインハルトとは長い付き合いだ。彼ならば……とユリウスは信じている。

否、信じて疑わない。

 

 

 

そうして、ヴィルヘルムとの会話を切り上げた後、ユリウスは前を見た。

丁度、スバルとレムの乗った地竜が、他とやや間隔があいたの良いタイミングで、ユリウスは自身の地竜を操り、その横で並走。

 

 

「君にも、礼を言わねばなるまいね」

「うおっ!?? いっきなし、後ろから声かけてくるんじゃねーよ! ビックリするだろうが」

 

 

スバルは、過剰気味に驚いて見せた―――が、それは嘘だ。

クルシュが居れば1発でバレる安易な嘘。

 

まだ、素直に面と向かって話をする事に抵抗があるからこそ、持ち前の過剰反応と声の大きさで気持ちを誤魔化した。

直ぐ傍にはレムが居るのだ。英雄を目指すと宣言した。こんな自分でも愛してくれると言ってくれた大切な人が傍にいるのだ。

あまり、格好悪い事は言ってられない。

 

 

 

レムも、恐らくはスバルのその所作については解っている。理解している。

ユリウスと何があったのかは、レムも聞き入っている。もしも、自分の前でそんな事があったら――――と考えてしまったら恐ろしくもなるが、どういう意図で、そして何を齎してくれたのかを考えれば、……例え事実は変えられず、その事実に対し複雑であったとしても、感謝しかない。

 

口元を軽く吊り上げてレムは微笑む。

スバルもレムも似たモノ同士なのだ。何処となくそれが解り、心から繋がれたと思い、そして幸せを感じていた。

 

 

 

 

「それはすまなかった」

 

 

ユリウスは出鼻を挫かれた……と思う事無く、淀みが一切なく、流れのままにスバルに告げる。

 

 

「此度の白鯨討伐。……本来であれば王国騎士団が果たさなければならない宿願だった。各国が長年に亘って放置してきた厄災に終止符を打った事に、感謝を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むむっ、ツカサきゅん。今意図的にフェリちゃんの邪魔した?? スバルきゅんとユリウスの間に入ろーとしたの止めたでしょっ!?」

「あ、あははは……、やっぱり解っちゃいました?」

「当たり前じゃにゃい! だってだって、あくまで白鯨討伐はカルステン公爵の主導―――クルシュ様のお手柄にゃんだよ! 誤解されちゃったら困っちゃうじゃんっ! それと討ったのはヴィル爺、それも大事! ―――確かに? ツカサきゅんも戦果としてはトップに立つ男の子にゃけど、重要なのっ! いっくら、ラムちゃんが睨んでも、ここは譲ってあげにゃーい!」

 

 

ぷりぷり怒ってるフェリス。

いつの間にか絶対零度の様な視線を向けるラム。

 

クルシュの有益に関してはどんな事があっても譲る気が無いフェリスは、今回に限ってはラムの威圧に対しても真っ向から受けて立つ様だ。

 

 

「オレもスバルも、そこは固執するつもりは無いよ。形式上、決めなければならないのであれば、オレは喜んで辞退する。エミリアさんには悪いケドね。……でも、今回のに限ってはそんなものじゃないんだ。ユリウスとスバルの関係の事だからね。いつまでも忌諱してられない事はスバルだって解ってる筈だ」

 

 

そういうと、ツカサは2人の背中を見た。

口元は当然見えないから、何を言っているのかまでは聞き取れないが、恐らく会話は進んでいる事だろう。

 

 

「バルスのバカが無謀にも、ユリウス様に勝負を挑んでボコボコにされた。これ以上恥を晒すような真似をレムの前でもするなら、ラムが矯正してあげるわ」

「あはは、大丈夫大丈夫。きっと、大丈夫」

 

 

 

何も心配いらない。

ツカサはそう言って笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――どっちかってーと、兄弟の戦果の方がでけーから、オレなんざ霞んで消えちまうよ」

「……例え、力で彼に敵わなかったとしても、君の存在が白鯨の討伐、その為の大きな原動力になった事には間違いない。きっとそれはこの場に居る者全員、クルシュ様やアナスタシア様もお認めになる筈。一翼を担った。君のおかげで、もう人々は霧に怯える日々を忘れる事が出来る。―――感謝を」

「…………」

 

 

解っている。

スバルも解っているんだ。

本当の意味で、感謝をしなければならないのはどちらなのかを。

 

 

「オレも、ありがてぇと思ってる。援軍を寄越してくれた事も、それに―――王都での事も」

「……? 手酷く痛めつけて、その上で痛めつけた相手に有難い、と思うのかい? キミは」

「オレに んな趣味はねーっての!! お前だって解ってそれ言ってるだろっ!??」

 

 

ユリウスにとっては大真面目だったのかもしれないが、その軽口が、最後のスバルのシコリを取り除く。

もう、何も止めるものは無い。

 

 

「あん時、騎士を軽んじた事は、オレが悪かった。強い想いや勢いだけじゃ無理だった。……謝ります」

「――――こちらこそ。非礼を詫びよう。あの時の言葉と、その行い。全てを撤回する事はないが」

 

 

ユリウスは、あの時の事を振り返る。

 

丁度後ろに居るスバルと同じ異国の男。

王都に希望を齎してくれた英雄。

実際に剣を交えたからこそ解るその頂。

 

スバルとどうしても比べてしまうのだ。

 

だからこそ、今この場で心から詫びなければならない。

 

 

 

「君を侮った事だけは、……心から」

「ッ―――――」

 

 

 

それが口から出た出まかせでも無ければ、軽い言葉でもない。

最優の名を持つ騎士からの、心からの言葉に感銘を受けるスバル。

 

 

軽く俯き、そして頭をかき……いうか言うまいか、迷っていた事柄を。今決意をして口に出した。

 

 

「お前は、何の事か解らないって言いそうだが、それでも聞いてくれ!」

「――――? ああ、聞こう」

「お前は、命の恩人だ。……オレ達兄弟の命の恩人。感謝しなきゃならないのは、オレの方だ。……随分、言うの遅れてちまったが」

 

 

 

手足を見る。そして最後の額の一撃はツカサが防いでくれたのは違いないが、紛れもなく精神に来る一撃だった。

 

 

「手足折られた挙句に、頭まで割られそうになるわ、歯ぁ折られるわ、ボロッボロにした相手が命の恩人とか、何トチ狂ってんだ? って案件かもしれねぇ。……それでも事実なんだ。……だから、感謝してる」

「…………」

 

 

確かにスバルが言う様に意味が解らない、何の事か解らない、と客観的に本当の意味で知らない者が聞けばそうなるだろう。

打ちのめされた姿は、最早知らない者の方が少ないのだから。

 

それでも感謝の言葉を打ちのめした相手に打ちのめされた側が言った。

 

 

そして、スバルは解らないだろう、と言っていたがユリウスには、その意味は解っていた。

 

解ったからこそ、だからと言ってあそこまで痛めつけて、痛めつけた相手に逆に感謝をされる事になろうとは思いもしなかったから、言葉が見つからなかったのである。

 

 

「はい!! 感謝の言葉はここまで!! ユリウスには無茶苦茶感謝してたとしても、だ! だから、感謝=好きって、なる訳でもねーからな! ……オレはお前が嫌いだよ最優の騎士。……物凄く」

「………ああ、そうだな。それで良い。私も君と友人になれる気はなかなかしないのだから」

 

 

 

吹っ切れたようなスバルを見て、ユリウスは笑って見せた。

友人になれるか否か、それをこの度の戦いで見極めようと、心に決めながら。

 

 

「兄弟の友達は友達、と言う訳にはいかなかったのか? スバル」

「う、うっせーよ! しゃーねーだろっ! 男には色々とあるんだよっ!」

「ハッ、取るに足らない、魔獣畜生にも劣る自尊心(プライド)なんて、バルスには必要無いわ」

「相も変わらず毒舌絶好調だな、姉様!! 兄弟と一緒について来れて、心底嬉しいってか!?」

「はいっ! レムも嬉しいです。スバル君や姉様、ツカサ君と最後まで一緒に居られて。スバル君の吐息も、くすぐったいですが、もうレムにとってはご褒美になってます!」

「っっ~~~~!! そ、それはそれで恥ずかしいから、次から口に出す前に申告してくれ、レム!!」

 

 

ツカサが合流し、途端に賑やかになる。

メイザース家のお抱えメンバー、エミリア陣営は、数にしてみれば少数ではあるが、底知れないナニカを、ユリウスは垣間見た気もした。

 

そして、白鯨にも勝るとも劣らない世界にとっての厄災を退けに行く戦いの前とは思えない程の陽気さ、お気楽さも。―――それが、何よりも頼りがいがある、と言うものだ。

 

そして。

 

 

「―――見えてきたな」

 

 

 

景色が変化した。

朝を迎える街道の彼方に、薄く見え始めたのは緑の木々。

長い長い平原の終わりと、ロズワール邸やアーラム村を囲む大森林の入り口。

 

それは、魔女教との総力戦。あの狂人と再び相まみえる機を迎える事を意味する。

 

 

 

「リカード、ユリウス、ヴィルヘルムさん」

 

 

 

ツカサは先頭組に走っていて、尚且つ皆の指揮者でもある2人に声をかけた。

集団で、このまま森へと突入するのは目立ちすぎるからだ。

 

あの時、オットーと共にこの森へと足を踏み入れた後、暫くして直ぐに連中に見つかってしまった。

 

あの時とは状況が違うとはいえ、万全を期す必要があるから。

 

 

 

ツカサの指示通り、森の入り口にて警戒を強めながら、討伐隊は歩を止めた。

 

 

 

「ん――――、じゃあ、ラム。やるよ」

「ええ」

 

 

ランバートから降りると、軽くその頬と頭を撫でる。

応えるかの様に、ランバートは、ツカサの手に己の頬や頭を擦り寄せると、離れていった。

 

 

掌に神経を集中させ、マナを集中させた。

 

数秒後、逆巻く風が沸き起こる。

それは、ほんの僅かな害意の稚気すら感じられない、寧ろ心地良い朝の風――と思える程のもの。

 

 

「テンペスト」

 

 

ツカサがそう呟くと、まるで閃光が走り抜けたかの様に、彼の手の中の風が周囲に散らばった。

 

木々を躱し、岩や倒木を縫い、風を追い越しながら、この森林の隅から隅まで、余す事なく広がり続けた。

 

 

 

そして僅か数十秒後――――。

 

 

 

「いた」

 

 

 

早速ツカサの風の結界が感知した様だ。

目を見開いた。

 

 

「ラム。森の西側。……例の洞窟に居るのは間違いなし。そこから少し南に……行った所にも控えてる」

「了解――――――」

 

 

ツカサの言葉を聞きつつ、ラムも千里眼を発動させた。

彼女と波長の合うモノと視界を共有する能力。

波長が合えば、森の生き物、魔獣をも含めて全てと視界を共有する事が出来るのだ。

 

そして、更に付け加えると、ツカサに介して千里眼を施す事で、ツカサのテンペストと連動させる事も出来るのだ。

どう言う理屈なのかは正直不明。

 

クルルが出来ると言い、ラムは愛の力だと断言し、ツカサはより強く繋がる事が出来たと喜んだ。

 

 

サーチ能力は、更に精度を上げた。

テンペストで触れた生き物の中のラムと波長の合うモノを優先的に千里眼で映しだす事が出来る。

 

 

 

だから――――。

 

 

 

「見えたわ」

 

 

 

あの黒装束の集団を最短にして迅速に見つけ出す事が出来るのだ。

 

 

 

「王国の潜入任務とかがあれば、ツカサきゅんとラムちゃんにぜ~~んぶ、依頼した方が良いにゃん、って騎士団長に進言した方が良いレベルだよね~、これ」

 

 

呆れる程の精度に、最早笑うしかないのはフェリス。

軽口を言えてるのはフェリスだけであり、他の者達も感銘・感心・感動等を余裕で通り越して、呆れるしか出来ない、と言うフェリスの意見に同調する勢いである。

 

 

 

「呆けてるのは結構だけど、皆にも覚えて貰うんだから。―――ユリウス、頼むよ」

「ああ、承知した」

 

 

続いて、この魔法には続きがある。

 

ラムの千里眼とツカサのテンペストが繋がり、更なる外部からの駄目押し。

 

最優の騎士ユリウス・ユークリウスの力がそこに加わる。

 

 

男女の愛の力を前に、無粋極まるとユリウスも思わなかったと言えば、嘘になるかもしれないが、常に最善を尽くさなければならないのも事実だから、何も言わず行使した。

 

因みに余計な茶々をスバルは入れたりしていたが、もれなくラムからの駄目だしと言う名の一撃を受けて、弾き出されたりする。

 

 

「イン、ネス。―――ネクト」

 

 

ユリウス・ユークリウスと言う騎士。

嘗てツカサと相対した時に見せた真の実力は、身体能力の高さや剣の腕だけではない。

 

 

六属性全ての準精霊を操る《精霊騎士》その姿こそがユリウスの本来の姿だ。

 

 

そして、ネクトとは陰陽を司る準精霊インとネスの力。

系統魔法を掛け合わせた言葉を介さずとも、他者に伝える事が出来る高等魔法である。

 

 

 

『バルスの役立たず、死になさい、でも、ツカサが苦しむのは駄目。バルスの役立たず、死になさい、でも、ツカサが苦しむのは駄目。バルスの役立たず、死になさい、でも、ツカサが苦しむのは駄目。バルスの役立たず、死になさい、でも、ツカサが苦しむのは駄目。バルスの役立たず、死になさい、でも、ツカサが苦しむのは駄目。バルスの役立たず、死になさい。死ぬ手前まで行きなさい』

『スバル君と共に在りたい。……出来る事なら、レムも一緒に戦いたい。いつまでも一緒に。離れるのはとても辛いです』

 

 

「うおおおおお!!!! なんだこれなんだこれ!?? つーか、言葉にしなくても基本毒舌全開なのかよ、姉様は!! レム! ありがたいけど、今回に関してはマジで村の皆と一緒に聖域に誘導の役目は全うしてくれ! 頼むから!」

 

 

届くはずのない距離と心の思念波がとんでもない勢いでスバルに流れてきた。

比較的に近かったからか、特に鬼姉妹の心の声は大音量だ。

 

そして、やや遅れて……

 

 

『なるほど、凄まじい力です。力を合わせるとここまで強大なものに成り得るとは……、まだまだ学ぶべき事が多い。……だが、今は魔女教徒の位置を確実に把握する事に集中を』

『これ、頭もしんどいわ。あっかんなぁー、あんな兄ちゃんが頑張ってくれとんのに、頭に加えて傷しんどくなってきたとか、情けない事極まっとるわ。泣き言いっぺんでも聞かれたら、傭兵引退もんやで、これ』

『おおお、たのしそーだな! すごーー景色見える! すごーーー!! ミミ、空飛んでる!? すごーー!! すごーー過ぎて、お腹空いてきたーーー! リンガたべたーーい』

『集中しなければならないのに、お姉ちゃんがお腹空かせた顔になっちゃってます。……僕がこんなに苦労しちゃうのは、お兄ちゃんがいないから。甘やかしたらいけないのに、甘やかさないと面倒になる気がするのが辛い所です』

『ご命令だから仕方にゃいけど、クルシュ様が心配だにゃー! 色んな意味で? ツカサきゅんの事狙っちゃってるって……、側近として?? 戦力として?? にゃよねにゃよね?? …………まさか、まさかにゃけど、ツカサきゅんが嫁に来るとか……?』

 

 

 

「くぅうぅぉぉっぉ!!」

 

「スバル。どうやら君は精霊との親和性が高すぎる様だ。だが今は、情報を皆に伝えるのを優先させるから、深呼吸をして耐えてくれ」

 

 

スバルだけが盛り上がってしまっている様だが、生憎全員がスバル程では無いにしろ、森全体の情報が入り込んでくる。ツカサのテンペストで感じられたモノが、ラムの千里眼で見た光景が、頭の中に入り込んでくるが故に、中々に混乱している状態だ。

 

 

 

 

 

だが、その苦行を乗り越えた先に、得られるモノの大きさは計り知れない。

 

 

 

 

「敵さんの拠点が完全に解ったわ。……更にゆーたら、どうも村に紛れ込もうとする気満々の不届きモンもおるみたいやな」

 

 

敵の位置を完全に把握。

更に言えば、ツカサが言っていた敵か味方かまでの区別はテンペストでは無理だ、と言っていたが、それをラムの千里眼がカバーしてより完璧に仕上がった。

 

 

「……魔女教(アイツら)に紛れるなんて、随分解りやすい。全く隠す気が無いのか、って思うくらいだ」

 

 

ツカサもぎりっ、と歯を喰いしばる。

行商に化けた魔女教の姿もハッキリと解った。顔に焼き付けた。

化ける事によって、何をしようとしているのか。……簡単に想像が出来る。

 

 

「魔女教幹部。―――総大将と思しき存在だけは確認出来ませんでしたな」

 

 

ヴィルヘルムがそう呟くが、その点はツカサが抜かりない。

いや、ツカサだけじゃない。レムもラムも、スバルも解っている。

 

 

「怠惰の居場所は大体検討がついています。……一先ず、最短で安全に村に急行。エミリアさんにも同時進行で説明して、万全の準備で、敵を殲滅しましょう」

 

 

悪辣なる怠惰ペテルギウスの姿を、千里眼であっても写さなかったのは、僥倖と言えるかも知れない。

 

怒りで、どうなるか解らないから。

 

そして、その怒りはスバルにも覚えがある。

潰された亡骸。

涙と血でグチャグチャになった正視できない程傷付けられた子供達。

 

女子供まで惨殺し尽した魔女教徒。

 

 

 

そして、2度も(・・・)―――エミリアを殺した。

 

 

 

 

「つまり、連中を丸裸に出来たって訳だ。………次はオレ達で何もかも先回りして潰す。地獄を見た分、10倍にして、返してやろうぜ」

 

 

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