猫シンクロ使いが行く遊戯王GX!   作:交響魔人

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アンチリスペクト物で、サイバー流を倒した後の顛末は大変な気がします。アカデミアの改革をしようと思ったら、サイバー流の教えに染まった生徒を改心させて、新しい教師を入れて引継ぎ作業をして…。

廃校にして別の所で作り直した方が早い気がします。

一部セリフを修正しました。マイナーな効果ですが、クロノス校長ならば古代の機械巨竜の効果を把握していないのは残念すぎるので。


第27話!デュエル・アカデミアを改革せよ!前編!我謝透子、アカデミアへ!

 才災をクビにしたものの、デュエル・アカデミアの新体制はろくに確立できていなかった。

 才災校長の『似非ペクト』に染まった生徒でも過激な者は退学したが、それでも結構な数が残った。

 

 教師陣も完全に入れ替え、という訳にはいかない。クビにするにしても、引継ぎ作業だけはして貰わねばならない。

 入学試験で『過激な思想』とされた受験生を不合格に、そして実技でいじめの対象を選抜する動きに加担していた教員は問答無用でクビになった。

 最後まで才災校長の指示で従っただけ、と自己正当化をしていたが、海馬オーナーの怒りを増大させるだけだった。

 

 海馬瀬人を怒らせるという才能においては、彼らは城之内克也よりも上であろう。

 

 

「…兄さま。クロノス新校長では荷が重いんじゃないか?」

「モクバ、そんなことは分かっている。秘書を雇わせれば。」

「でも。才災校長のやり方にドン引きして、教育実習生は誰も来てくれない状況で、秘書になってくれる人はいるかな?」

「おのれ、才災め…。ここまで災いをもたらすとは。鮫島追放を傍観したのは、俺の判断ミスだな…。」

 

 こればかりは認めないといけない。そして、繰り返してはならない。

 

「瀬人様!秘書候補のリストが完成しました!この中の誰かなら役に立つかと。」

「ふぅん…。」

 

 

 渡されたリストを見る海馬オーナーだが、どれもこれも凡庸でしかない。

 新人かつ戦力、という厳しい条件ではあるが、クリアして貰わねば話にならない。

 

「ん?犬上村出身。猫崎と同じだな。」

「猫崎というと、俊二か!」

 

「瀬人様。その者は猫崎俊二の兄、恭一と婚約した我謝 透子という女です。すでに役所に届け出は出していますが、かの村では結婚式を挙げるまで新しい姓を名乗らない事になっているとか」

「我謝…か。」

「その者と知り合いかどうか、俊二に連絡したところ…故郷では恋人の弟という事で大事にしてくれた人とか。髪の毛が黒でなければ迫害するという狂人の村で、何故こんなまともな感性を持っているのか…。」

 

 髪の毛の色で差別をする風習を狂人と称する海馬コーポレーションの社員だが、犬上村とて、この現代日本において社員教育に拳銃の撃ち方がある会社には言われたくないだろう。

 

「とりあえず、こいつを呼べ。あの人工AIのテストにはちょうどいい。」

「はっ!」

 

「人工AI?また作ったの?」

「そうだ。最も…開発者はかなり精神的に参ったようだがな」

「ええ?!」

「見ればわかるぞ、俺としては二度と見たくないが…。採用・不採用はモクバに任せる。」

「わかったぜい!」

 

 

 

 海馬コーポレーションの一室。

 そこにスーツをビシッと着こなした、古風な女性が入室する。

 

「我謝 透子と申します。」

「よく来てくれた。デュエルアカデミアの校長の秘書を募集しているのだが…。志望動機は?」

「はい。」

 

 義理の弟が通っていた事で興味があった事。結婚式と嫁入り資金の為、まとまった金を稼ぐ必要があり、秘書検定を持っていた自分がこの度志望した事を話す。

 

「…わかった。続いて今から我が海馬コーポレーションが開発した、人工AIを搭載したデュエルロボと対戦してもらう。」

「機械とデュエル、ですか?」

「不満か?」

「い、いいえ!驚いただけです。申し訳ございません。」

「…こちらだ。」

 

 

 

 

 

 入室した我謝の前に、デュエルロボが現れる。

 

 

「では、今からデュエルを始めて貰う。先攻は我謝さんからだ。」

 

 我謝はデュエルディスクを構える。

 

 その様子を、窓ガラスからモクバと海馬コーポレーションの社員、それに女性のアメリカ人とダイスのイヤリングをつけた青年が見守る。

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

??? ライフ4000

手5 場 

我謝 ライフ4000

手5 場 

 

 

「私の先攻、ドロー!私はグリーン・ガジェットを召喚!効果発動!そしてこの効果にチェーンして速攻魔法、ご隠居の猛毒薬を発動!相手に800ポイントのダメージを与える!さらにチェーンして、速攻魔法サモン・チェーンを発動!」

「……」

「サモン・チェーンで通常召喚を三回可能になる!ご隠居の猛毒薬で800のダメージ、そしてレッドガジェットを手札に加える。」

 

 効果ダメージを与えると、相手のロボが反応する。

 

「……貴女には、リスペクト・精神は無いのですか!」ライフ4000から3200

「えっ?」

「バーンなど卑怯です!モンスターとの戦闘ダメージで戦いなさい!」

 

 

 え?これが海馬コーポレーションの考え方なの?と茫然とする我謝。

 というか、社長さんって破壊輪使っていなかったっけ?あと、混沌帝龍も。自分が使うのは良くて、使われるのはダメ?

 これは…収入が良さそうと思った為応募したが。

 

「…レッド・ガジェットを召喚、イエロー・ガジェットを手札に加えて召喚、グリーンガジェットを手札に加える。カードを二枚伏せてターンエンド!」

 

 

 

「お、おい!もしかしてあれって!」

「はい。才災前校長の考え方を再現したデュエルロボ。正式名称は、サイバー・才災。」

「なんであれを再現…ああ、この思想に賛同するなら排除か。」

「まだテスト段階ではありますが。ややプレイング面で才災を再現できていません。」

 

 その社員のセリフに、アメリカ人の女性と、耳飾りにダイスを使っている青年が怒る!

 

「ガッデム!何を言うのよ!あの思想を再現するのがどれだけ大変だと思っているのよ!」

「レベッカの言う通りだよ!そもそも、リスペクトと言いながら相手の戦術を罵倒するAIが何で必要なんだ!」

 

 

 開発にあたり、レベッカと御伽は才災師範の考え方を再現したAIを開発するために、講演会における才災の発言を編集した2時間のDVDを3枚、一気に視聴させられた。

 新手の拷問である。

 

 

「それが今回の海馬コーポレーションの依頼です。そもそも、高打点の機械族で相手を圧倒するという戦術を使う決闘者なら、貴女も詳しいのではないですか?ミセス・ムトウ。」

「キースと、あんな狂った似非ペクトを一緒にしないで!」

「あれと一緒にしたら、キースから名誉棄損で訴えられるよ?」

 

 

 

サイバー・才災 ライフ3200

手5 場 

我謝 ライフ4000

手2 場 グリーン レッド イエロー 伏せ2

 

 

「私のターン、ドロー!サイバー・ドラゴン・コアを召喚!デッキから魔法カード、エマージェンシー・サイバーを手札に加え、発動!デッキからサイバー・ドラゴンを手札に!魔法カード、機械複製術を発動!デッキから現れろ、二体のサイバー・ドラゴン!」

「このデッキは…光里さんの。」

 

「光里っていうと…。」

「猫崎俊二の妻。どうやら面識があるようですね。」

 

 

「魔法カード、パワー・ボンドを発動!場のコアとサイバー・ドラゴンを融合!現れろ、サイバー・ツイン・ドラゴン!さらに融合を発動!場と手札のサイバー・ドラゴンを融合!現れろ、サイバー・ツイン・ドラゴン!」

「攻撃力5600と2800、そして二回攻撃出来る…」

 

 

 

 それを見ていた社員が反応する。

 

「…サイバー・エンド・ドラゴンを複数体並べる、というのは出来ないのですか?」

「何を言っているんだ。あの盤面なら、サイバー・ツイン・ドラゴンを優先するだろう。」

「ああもう~!この後、伏せカードをろくに警戒せずに攻撃するんでしょ…。嫌になるわ。こんな出来のプログラムを組んだなんて、絶対ダーリンに知られたくない…」

 

 

 

 

「バトルフェイズ!これがリスペクト・デュエルの力です!まずはイエローガジェットを攻撃!」

「罠発動!万能地雷グレイモア!攻撃してきた相手モンスターの中で、一番攻撃力が高いモンスターを破壊!」

 

 攻撃力5600のサイバー・ツイン・ドラゴンが大爆発をする!

 

「除去カードを使うなんて、卑怯です!サイバー・ツイン・ドラゴンで攻撃!」

「…」ライフ4000から2400

 

 イエローガジェットを破壊される。

 

「続いてレッドガジェットを攻撃!」

「……手札のグリーン・ガジェットを捨てて、罠発動!ライジング・エナジー!場のレッドガジェットの攻撃力を1500ポイントアップ!これで相打ちにする!」

「私のサイバー・ツイン・ドラゴンが!ガガガ、カードを一枚伏せ、ターンエンド。エンドフェイズにパワー・ボンドの効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。」ライフ3200から400

 

 

サイバー・才災 ライフ400

手2 場 伏せ1

我謝 ライフ2400

手1 場 グリーン 

 

 

「私のターン、ドロー!速攻魔法、サイクロンを発動!その伏せカードを破壊!」

「さ、サイバネティック・レボリューションが!」

「…バトル!グリーン・ガジェットでダイレクトアタック!」

「が、ガガガガガ」ライフ0

 

 

 

 ライフが尽きるサイバー・才災。

 

「貴女は、バーンカードを使った上に、モンスターを除去するカードを使いました。このデュエルは無効、いや、反則負けです。」

 

 雑音を垂れ流した後、サイバー・才災は機能停止する。

 もはや怒りより、困惑する我謝透子。

 

 

「デュエル終了。おめでとう、貴女の勝利だ。」

「ありがとうございます。」

「モクバ様、判定は」

「ああ、採用だ!」

 

 だがそれに対し、我謝は首を振る。

 

「申し訳ございませんが、この内定は辞退します。」

「な、なぜなんだぜい!」

「…海馬コーポレーションには海馬コーポレーションの考え方があるのでしょうが、リスペクトを掲げながらバーンや除去を否定、しかもその上で高打点で殴り倒そうとする。そのような教育をする学園で働く気はありません。」

 

「モクバ様。これは…」

「ああ。我謝さん、事情を話すぜい!実はな…」

 

 事情を聴いて、ようやく納得する我謝。

 

「そういう事だったのですね。俊二は苦労したでしょう。」

「そうなんだぜい。才災を追い出した後の新体制構築だけど、やはり人手が足りない。海馬コーポレーションはサイバー流の残党潰しと、サイバー狩りを名乗ってイカサマする連中を討伐したりと忙しいんだ。」

「わかりました。浅学非才の身ですが、お役に立って見せましょう。」

 

 

 一礼する我謝。一方後ろの方で、御伽とレベッカに対し、海馬コーポレーションの社員が報酬を支払うが、二人はひったくるように受け取ると、その場から肩を怒らせて去っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 デュエルアカデミア。新体制の構築と前任者が一切引継ぎ作業をせず放り出したツケを、クロノス新校長は全力で支払わねばならなかった。

 

「ま、まだ終わらないノーネ…。」

「クロノス新校長、秘書が到着しました。」

「秘書?なんの話なノーネ?」

「海馬オーナーが、人員を手配してくれたとか。」

「そ、それは大助かりなノーネ!」

 

 

 

 我謝 透子は激怒した。必ず、かの邪知暴虐な海馬オーナーを成敗せねばならぬと決意した。

 彼女には海馬コーポレーションの現状もわからぬ。故郷で蝶よ花よと大事に育てられ…普通に野良仕事や家事も手伝っているし、獣道を普通に走ったりと割とアグレッシブだったりするが。

 一応故郷では素封家の末娘である。

 

 突然押し付けられた仕事の山。指導してくれる人も居ない。

 それでも必死に内容を振り分け、引継ぎ作業に取り掛かる。

 

 引継ぎ作業なのに、前任者が居ないという。何故クロノス校長の前任者が居なくなったのかを知った我謝は、この日初めて義弟である俊二を呪った。

 

 ここさえ、ここさえ乗り切ればという想いは天に通じた。

 

 ただ、寿命を数年前借りした。そんな疲労感と達成感に包まれながら、パイプ椅子に思いきりもたれかかる。

 

 

「よくやってくれたノーネ。」

「…終わりですよね?少し、休んでもよろしいですね?」

「その通り、ゆっくり休むノーネ、シニョーラ我謝。」

 

 

 もはや自室に行く元気も気力もなく、机に突っ伏して、死んだように眠る我謝。

 

 

 

 だが、その安らかな眠りは、突如妨げられた。

 

「起きるのでアール!」

「?!ま、また追加の仕事ですか!」

 

 起こされて、慌てて周りを見渡す我謝。

 

 

「全く、吾輩を呼び出しておきながら、校長は居ない上に職員は寝ているし…どうなっているのでアール?」

「…大変、大変失礼しました。私はクロノス校長の秘書、我謝透子です。」

「ふむ、マドモアゼル我謝。」

「恐れながら、私は結婚しております。」

「なんと!では新しい姓は、何というのでアール?」

「猫崎です。」

「では、マダム猫崎。クロノス校長を呼ぶのでアール。吾輩は、ナポレオン。このアカデミアの教頭に着任したのでアール!」

 

 そんなナポレオン教頭に、親し気な目を向ける我謝。

 

「かしこまりました。」

 

 猫崎俊二の故郷では、嫁いだ女性は結婚式を挙げなければ、相手方の『姓』を名乗るは許されず、相手方の『姓』でその女性を呼ぶ村人は、すくたれ者のそしりを受ける。

 ゆえに、愛する人の姓を呼んでくれたナポレオン教頭に対しての第一印象は良い。

 

 最も、ナポレオン側にそんな意図はない。マダム猫崎の故郷の事情など知らないし興味もない。結婚したのならば相手方の姓で呼ぶ、という常識に従っただけである。

 

 

 

 

 着任の挨拶、現状のデュエルアカデミアに関する情報を共有した後。

 

「しかし、新人が来たナラーバ。」

「そうですね、直接対決あるのみかと。」

 

 

 けげんな顔をする我謝。

 

「それは、この私とマダム猫崎にデュエルをしろと!」

「そういう事なノーネ。」

 

「それが、ここの流儀ならば従いますが。」

「フン、ならばちょうどいいのでアール!吾輩の実力を、アカデミアに見せつけられるのでアール!」

 

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

我謝 ライフ4000

手5 場 

ナポレオン ライフ4000

手5 場 

 

 

「ムフフ、世界の広さを吾輩が教えてやるのでアール!吾輩の先攻、ドロー!吾輩はまず、マシンナーズ・ソルジャーを召喚!」

「自分の場にモンスターがいない時に召喚に成功した時、手札のマシンナーズを特殊召喚出来るモンスター…となると狙いは。」

「そう!現れるのでアール!マシンナーズ・フォートレス!」

「攻撃力2500!」

「このカードが戦闘で破壊されたとき、相手の場のカードを一枚破壊!また、このカードが相手のモンスター効果の対象になった時、相手の手札を確認し、その中から1枚を捨てる!まるで吾輩のように優秀なモンスターなのでアール!さらに永続魔法、機甲部隊の最前線を発動!カードを一枚伏せ、ターンエンドなのでアール!」

 

 

我謝 ライフ4000

手5 場 

ナポレオン ライフ4000

手2 場 フォートレス ソルジャー 機甲部隊の最前線 伏せ1

 

 

「私のターン、ドロー!手札からレッド・ガジェットを召喚!効果発動!デッキからイエロー・ガジェットを手札に加える。この効果にチェーンして連鎖爆撃を発動!さらにチェーンして速攻魔法、サモン・チェーンを発動!」

「な、ナパー!」

 

 

「こ、これは…ガジェットデッキに、サモン・チェーン?!」

「逆順処理に入れば、我謝さんは三回の通常召喚に加えて、ナポレオン教頭に800のダメージを与えられますね。」

 

 クロノス新校長も響緑先生も、古風な感じがする彼女が思いもよらぬ戦術をとったことに驚く。

 

「チェーンが無ければ、効果処理に入ります。三回の召喚権を得ます!連鎖爆撃で800のダメージ!」

「ぐううっ!」ライフ4000から3200

 

「イエロー・ガジェットを召喚し、デッキからグリーン・ガジェットを手札に加えます。」

「ふ、フン!確かにガジェットはあの決闘王、武藤遊戯も使う優秀なモンスターでアール!でも、そのモンスターには欠点があるのでアール!」

「ええ、その通りです。」

 

 

 馬鹿にされたにも関わらず、真摯な対応をする我謝。ガジェットの欠点は多い。

 ライオウ相手ならサーチが出来ない。王虎ワンフーが相手の場にいれば展開しても破壊される。上げればキリがない。

 

「時にマダム猫崎。戦に必要な3つの力は何か知っているでアールか?」

「私は1に補給、2に情報、3つ目に技術力と考えていますが。」

 

 ふと、この質問を夫にしたらどういう返事が来るのかと思った我謝はこの日の夜に電話を掛けたところ、

『1に優秀で冷静沈着な参謀将校、2に火力、3に機動力』という答えが返ってきた。

 

 

「ならばご教授するのでアール!戦に必要なのは1に戦略、2に機動力、そして最も必要なのは『決断力』なのでアール!しかし、ガジェット達には機動力があれど、攻撃力が足りないのでアール!それでは、攻撃という決断が出来ないのでアール!」

 

「…ご教授、ありがとうございます。では、私のデッキの『決断力』をご覧に入れましょう。」

「ナヌ?」

「場のレッドとイエローをリリース!古代の機械巨竜をアドバンス召喚!」

 

 現れた古代の機械巨竜に、レッドガジェットとイエローガジェットが組み込まれていく!

 

 

「確か、古代の機械巨人と違い、特殊召喚が可能な古代の機械モンスターの一体…。グリーンが貫通効果を与えて、レッドとイエローの効果は…」

「お勉強が足らないノーネ!レッドガジェットをリリースした場合、相手に戦闘ダメージを与えたトーキ、400ポイントのダメージを与えるノーネ。そして、イエローガジェットをリリースした場合、モンスターを戦闘破壊した場合、600ポイントのダメージを与えるノーネ!覚えておくノーネ!」

「は、はい。」

 

 

 全くと言っていいほどガジェットをリリースして古代の機械巨竜をアドバンス召喚する決闘者がいない為、響先生はその効果を咄嗟に答えられなかったが、古代の機械使いであるクロノス新校長は即答する。

 

 

「バトル!古代の機械巨竜で、マシンナーズ・ソルジャーを攻撃!」

「ぐうううううっ!」ライフ4000から2600

「レッドガジェットをリリースした事で、古代の機械巨竜の効果発動!戦闘ダメージを与えた時、400ポイントのダメージを与える!さらに、イエロー・ガジェットをリリースした事で、古代の機械巨竜が相手モンスターを戦闘破壊した時、600ポイントのダメージを与える!」

「な、ナヌー!」ライフ2600から2200、2200から1600

 

 だが、ナポレオン教頭の場に新たな機械族が出現する!

 

「?!」

「こ、ここで機甲部隊の最前線の効果発動!吾輩の場の機械族モンスターが戦闘で破壊されたとき、デッキから破壊されたモンスターと同じ属性で攻撃力の低いモンスターを特殊召喚。現れるのでアール、ピースキーパー!」

「カードを一枚伏せ、ターンエンド」

 

 

我謝 ライフ4000

手2 場 古代の機械巨竜 伏せ1

ナポレオン ライフ1600

手2 場 フォートレス ピースキーパー 機甲部隊の最前線 伏せ1

 

 

 

「吾輩のターン、ドロー!速攻魔法、手札断殺を発動するでアール!互いに手札を二枚捨てて、二枚ドローするのでアール!ヌフフ、これでグリーン・ガジェットも墓地送りなのでアール!」

「手札入れ替えで対処されたのは、初めてです。流石ですね、ナポレオン教頭。」

 

 ナポレオン教頭はコンビネーション・アタックとフォーメーション・ユニオンを、我謝はグリーン・ガジェットと貪欲な壺を捨てて二枚ドローする。

 

「ヌフフ、永続魔法発動!禁止令!吾輩は、リミッター解除を宣言!」

「えっ?!機械族デッキなのに…」

「バトル!吾輩は、マシンナーズ・フォートレスで攻撃!」

 

「モンスターを特攻させるつもりなノーネ!」

「禁止令でリミッター解除を封じたのは…あっ!」

 

「なるほど、その伏せカードはマシンナーズ・フォートレスを蘇生させるカード、リビングデッドの呼び声でしょう?」

「ナヌっ!ヌフフ、ご名答、確かにこれはフォートレスを復活させるカードでアール。この攻撃で吾輩は500のダメージを受けるが、古代の機械巨竜を破壊したうえで、機甲部隊の最前線からマシンナーズ・スナイパーを特殊召喚し、この伏せカードでフォートレスを蘇生させて追撃。吾輩の勝利でフィニッシュという訳でアール!」

「リビングデッドでは無いとすると…いいえ、この伏せカードをリミッター解除と思われたようですが…。こちらです!手札の収縮を捨てて罠発動!ライジング・エナジー!」

「ナヌー?!攻撃力を1500ポイント上げる罠カード!ま、ままま不味いのでアール!」

「これで攻撃力は4500!私の勝ちです!」

「わ、吾輩の辞書に、敗北などという言葉は~!!」ライフ0

 

 

「…伏せカードは、時の機械タイム・マシーンでしたか。危なかったです。」

「スプレンディード!素晴らしいノーネ!実技の授業を担当する気はありますーか?」

「フフ、ご冗談を。私を過労死させたいのですか?」

 

 二コリ、とほほ笑む我謝。

 

 だが、その瞳は一切笑っていないことに、響先生は気が付いていた。




拙作の世界では遊戯とレベッカが結ばれています。割とお似合いだと思ったので。

AIは進化していますが、不確定要素の多い遊戯王だと素晴らしいプレイングが出来るAIが出来上がるのは難しそうです。


ナポレオン教頭の、「戦に必要な3つの力は何でアール?」という質問は個人的に好きです。というのも、コード〇アスや、幼女〇記など架空戦記物の主人公に投げかけた場合、それぞれの個性を感じさせる返答をしそうだからです。

…ヤ〇・ウェンリーなら「敵の6倍の兵力、完全な補給と整備、司令官の意志を誤またずに伝達する指揮系統」と返すと思いますが。


次回は、主人公とヒロインがデュエルをします。
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