猫シンクロ使いが行く遊戯王GX!   作:交響魔人

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アニメの十代VS剣山にて、ネクロ・ダークマンの効果に剣山がかなり驚いていました。
このことから剣山の地元には、E・HERO使いが居たのではないかと思っています。

作中で明言されていないので想像にすぎませんが。


第33話!十代VSティラノ剣山!そして虎之井の実力

 

「俊二先生も、何も初日をサボったくらいでここまで怒らなくてもいいのに…。まぁ、デュエルの約束をしたのにそれを勝手にすっぽかされたら嫌な気分になるよな…。」

 

 

 俊二は約束を破る事が相手にどんなイメージを、印象を与えるのかについて、デュエルの約束を一方的にすっぽかされたらどう思うか?と具体例を交えて説教していた。

 

 光里からは「サイバー流でこんな不真面目な事をしたら一週間デュエル禁止の上で反省文を書かされる」と言われたが、俊二は自分の考えを押し切った。

 今、十代の成長を妨げるわけにはいかない。

 

 

 

「あっ!オシリスレッドだ!」

「ん?」

 

 初めて見る顔に、十代は首をかしげる。狐を連想してしまうが誰だろう…。ああ、そうか。

 

「俺は遊城十代。オシリスレッドの二年生だ。新入生だな?」

「俺はオベリスクブルーの虎之井だ!」

「…しかし、ブルーなのに制服を随分と着崩すんだな。いや、万丈目も半年制服洗わなくても平気だから…もしかしたら取巻と慕谷も似たような物なのかなぁ?」

 

 万丈目が制服にたいして無頓着なために、とんでもない風評被害がブルー男子を襲う!

 

「行くぞ!デュエ」

「ちょっと待つドン!」

「だ、誰だ?」

 

 

 デュエルディスクを構えようとした虎之井に対し、新たな一団が現れる。

 

「遊城十代、間違いないドン?」

「あ、ああ。俺が遊城十代だ。」

「デュエルアカデミアのカリスマ、相手にとって不足は無いザウルス!俺はティラノ剣山!さぁ、俺とデュエルするザウルス!」

「それは構わないが…先に虎之井とデュエルしてもいいか?申し込んだ順はそっちが先だからさ。」

 

 だが虎之井はすぐに下がる。

 

「いや、剣山さんに譲ります!」

「いい心がけザウルス!さぁ、デュエルするドン!」

「…まぁ、いいか。行くぜ、ティラノ剣山!」

 

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

剣山 ライフ4000

手5 場 

十代 ライフ4000

手5 場 

 

「先攻は譲るドン!」

「俺の先攻、ドロー!俺はE・HEROワイルドマンを召喚!カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

 

 

剣山 ライフ4000

手5 場 

十代 ライフ4000

手3 場 ワイルドマン 伏せ2

 

 

「俺のターン、ドロードン!よし、手札から俊足のギラザウルスを特殊召喚!特殊召喚が成功した時、相手は自身の墓地からモンスターを1体特殊召喚できるドン!」

「でも、俺の墓地にモンスターは居ない。」

「その通りザウルス!そして速攻魔法、地獄の暴走召喚!お互いにモンスターを選択し、その同名カードをデッキ・手札・墓地から可能な限り特殊召喚するドン!」

「ワイルドマンは一体だけ、特殊召喚はしない。」

「ならば此方は俊足のギラザウルスを二体デッキから特殊召喚!そして俊足のギラザウルスを一体リリースして、暗黒ドリケラトプスをアドバンス召喚!」

「攻撃力2400!」

 

「バトル!暗黒ドリケラトプスでワイルドマンを攻撃!」

「くっ、破壊されるがここで罠発動!ヒーローシグナル!デッキからE・HEROプリズマーを特殊召喚!」

「攻撃力1700…バトル終了。俺はカードを一枚伏せてターンエンド!」

 

 

 

剣山 ライフ4000

手2 場 暗黒ドリケラトプス 俊足のギラザウルス 俊足のギラザウルス 伏せ1

十代 ライフ3100

手3 場 プリズマー 伏せ1

 

 

「どうですか、剣山さん!俺のカードは!」

「ああ、すごく役に立つドン!」

「ラーイエローなのに、ブルーの同級生が慕うのか…。」

 

 

 ふと十代は同級生に置き換える。三沢の取り巻きをする万丈目…絶対にありえない。

 雑念を振り払って、十代は眼前の相手に向き合う。

 

 

「行くぜ、俺のターン、ドロー!俺はプリズマーの効果発動!融合デッキからE・HEROネクロイドシャーマンを見せ、デッキからE・HEROネクロダークマンを墓地に送る!」

「げええっ?!ね、ネクロダークマン?!」

 

 突然嫌な顔をする剣山。

 

「な、なんだ?発動するカードがあるのか?」

「い、いや…別にないドン。」

「墓地のネクロダークマンの効果発動。1度だけ、E・HEROをリリース無しで召喚出来る。現れろ、E・HEROエッジマン!」

「うわあああっ!と、罠発動!落とし穴!これでエッジマンを破壊するザウルス!」

 

 ネクロダークマンに動揺しエッジマンに焦るとは、俺以外のHERO使いとデュエルしたことがあるのかな?と推測する十代。

 

「させないぜ!チェーンしてカウンター罠発動!神の宣告!落とし穴を無効にして破壊!」ライフ3100から1550

「くっ…」

 

「バトル!行け、エッジマン!暗黒ドリケラトプスを攻撃!」

「ううううっ!」ライフ4000から3800

「プリズマーで、俊足のギラザウルスを攻撃!」

「がああっ!」ライフ3800から3500

「俺はカードを一枚伏せてターンエンド!」

 

 

 

剣山 ライフ3500

手2 場 俊足のギラザウルス 

十代 ライフ1550

手2 場 プリズマー エッジマン 伏せ1

 

 

「俺のターン、ドロードン!俺は魔法カード、大進化薬を発動するザウルス!場の恐竜族の俊足のギラザウルスをリリース!これで3ターンの間、恐竜族の召喚にリリースは不要になるドン!現れろ、究極恐獣!」

「攻撃力3000!」

「しかも、相手モンスター全てに攻撃するドン!これで俺の勝ちザウルス!バトル!」

「甘いぜ!リバースカードオープン!速攻魔法、月の書!」

「つ、月の書?でもリバースモンスターなんてどこにもいないドン!」

「何言ってんだよ。俺は究極恐獣を、裏側守備表示にする!」

「なっ?!つ、月の書を…防御手段に?」

「へへっ、驚いたか?」

 

 

 かつて猫崎俊二がサイバー・ランカーズ相手に使ったプレイングを、まるでスポンジが水を吸収するがごとく十代は習得していた。

 

「…究極恐獣の守備力は2200、エッジマンの攻撃を受けたら400のダメージ、プリズマーの攻撃を受けたら1700で2100のダメージ。攻撃力1400のモンスターさえ出てこなければ、まだわからないドン!ターンエンドン!」

 

 

 

剣山 ライフ3500

手1 場 セットモンスター 大進化薬(3)

十代 ライフ1550

手2 場 プリズマー エッジマン 

 

 

「俺のターン、ドロー!魔法カード、戦士の生還を発動!墓地のワイルドマンを手札に戻し、召喚!」

「…さぁ、来るザウルス!」

「ああ!バトルだ、行け、エッジマン!セットした究極恐獣に攻撃!」

「……」ライフ3500から3100

「そして、プリズマーとワイルドマンでダイレクトアタック!」

「うがああああああっ!」ライフ3100から1400、1400から0

 

 

 

 

「さ、流石に強いドン…」

「ガッチャ!良いデュエルだったぜ!」

「…よし、決めたドン!俺は十代を兄貴と慕うドン!」

「ええっ?!」

 

 やや驚いた十代だが、断る理由はない。

 固く握手をする二人をみて、虎之井はそっとその場を後にする。

 

 

 

 

 

 

「全く、オシリスレッドの舎弟になるなんて…。こうなったらまた別の奴に取り入らないと」

「中等部ではそれでやっていけたのかもしれないが…。他人に取り入る事だけ考えていては、いずれ誰からも相手にされなくなる」

 

 独り言のつもりが聞かれていたことで、虎之井は振り返る。

 そこには見下しているオシリスレッド出身、猫崎俊二がいた。

 

 

「お、オシリスレッドが、オベリスクブルーの俺に」

「そこまで言うなら、これで語るべきだろう?」

「デュエル…」

「オベリスクブルーのデュエルエリートなら、オシリスレッドの卒業生如き一蹴して見せろ。」

 

 

 虎之井は俊二を睨みつける。

 虎之井家の家訓は、『長い物には巻かれろ』。

 

 強者にへつらい落ち目になればこれを見捨て、別の強者におもねる。

 そうする事で自分でする事を減らし、他人にさせることを増やす。

 

 

 サイバー流という強者を倒した、S召喚のテスターである俊二は虎之井家の家訓に照らし合わせれば、『強者』ではない。

 彼はオシリスレッドという『弱者』の卒業生、そんな底辺が。オベリスクブルーのエリートである『強者』たる自分を指導するなど、天地がひっくり返ってもあってはならない。

 

 

 だがそんなあってはならない愚行を犯そうとしているなら…面倒だが叩き潰すしかない。

 

 

 

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

俊二 ライフ4000

手5 場 

虎之井 ライフ4000

手5 場 

 

 

「俺の先攻、ドロー!俺はゴブリン突撃部隊を召喚!カードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

 

俊二 ライフ4000

手5 場 

虎之井 ライフ4000

手3 場 ゴブリン突撃部隊 伏せ2

 

 

「俺のターン、ドロー!」

「ここで永続罠発動!最終突撃命令!これで場のモンスターは全て攻撃表示になるぜ!」

 

 このタイミングで発動する必要はないだろうと思う俊二。

 

 

「俺はモンスターをセット、カードを二枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

俊二 ライフ4000

手3 場 セットモンスター 伏せ2

虎之井 ライフ4000

手3 場 ゴブリン突撃部隊 最終突撃命令 伏せ1

 

 

「俺のターン、ドロー!魔法カード、光の援軍を発動!デッキの上からカードを3枚墓地に送り、デッキからライトロードと名のつくレベル4以下のモンスターを手札に加える!」

 

 

 墓地に送られたのは、エネミーコントローラー、偉大魔獣ガーゼット、魔導師の力だった。

 

 

「俺はデッキからライトロードマジシャンライラを手札に加え、召喚!」

 

 

 現れたのは、黒い髪を伸ばしたライトロードの一体。

 場に降り立ったライラはちらりと後ろを確認し最終突撃命令を視認。その後前を向き、俊二の場に伏せカードが二枚ある事に気づくと杖を構える。

 

「さぁ!必殺コンボをお見舞いしてやるぞ!ライラの効果発動!このカードを守備表示に変更し、相手の場の伏せカードを破壊する!右側のカードだ!」

「炸裂装甲が破壊される」

「はっ!お見通しなんだよ!ライラは守備表示になるが、再び最終突撃命令により攻撃表示になる!効果発動!その伏せカードも破壊だ!」

「チェーンして砂塵の大竜巻を発動。俺は伏せカードを破壊する」

「くそっ、スキルドレインが…」

 

 

 併用しているようだが、それではライラや偉大魔獣ガーゼットとシナジーが合わないと思う俊二。

 カードプールが足りない為、併用しているのかもしれない。

 

 

「フン、やはりオシリスレッドだな!炸裂装甲が対象になった時に発動していれば、ライラを守備表示に出来たのに!」

「気が付いたか」

 

 

 このデュエルは勝つ事が目的だが、虎之井の現在の実力を把握する事も目的である。

 プレイングミスではあるが、これは次への布石だ。

 

 

「教師面するなっ!バトルだ!行け、ゴブリン突撃部隊!セットモンスターを叩き潰せ!」

「マジック・ランプのリバース効果発動。裏側守備表示モンスターのこのカードが攻撃された時、その攻撃を他の相手モンスター一体に代わりに受けさせる。」

 

 

 マジック・ランプが霧を噴出すると、ゴブリン突撃部隊は混乱。

 そんな彼らの視界に、人影が映った為そこに向かって突撃。こん棒を振り下ろす!

 

 

 霧が晴れるとゴブリン突撃部隊の目の前には、頭にたん瘤をこしらえたライラが、目を回しながら「きゅう」と声を漏らし、仰向けに倒れこむ。

 そんなライラを見ながら『俺何かやっちゃいました?』と困惑するゴブリン突撃部隊。

 

 

「あんな雑魚モンスターにっ!」ライフ4000から3400

「さて、どうする?」

「…ターンエンドだ」

 

 

 

俊二 ライフ4000

手3 場 マジック・ランプ 

虎之井 ライフ3400

手3 場 ゴブリン突撃部隊 最終突撃命令 

 

 

 

「俺のターン、ドロー!これは…カードを2枚伏せ、ターンエンドだ」

 

 

 

 

俊二 ライフ4000

手2 場 マジック・ランプ 伏せ2

虎之井 ライフ3400

手3 場 ゴブリン突撃部隊 最終突撃命令 

 

 

「俺のターン、ドロー!俺は不屈闘士レイレイを召喚!さらにフィールド魔法、ガイアパワーを発動!これで場の地属性モンスターは攻撃力が500ポイントアップ!これでお前のライフを削り切れるぜ!」

「……」

「バトルだ!行け、ゴブリン突撃部隊!今度こそ、そのランプを粉々にしろ!」

「罠発動!マジック・アーム・シールド!俺はレイレイのコントロールを得る!」

「げえっ!」

 

 ゴブリン突撃部隊の前にレイレイが立ちはだかる。

 急に止まれず襲うゴブリン突撃部隊に対し、迎撃するレイレイ。相打ちとなって消滅する。

 

「ぐっ…ターン、エンドだ」

 

 

 

 

俊二 ライフ4000

手2 場 マジック・ランプ 伏せ1

虎之井 ライフ3400

手2 場 ガイアパワー 最終突撃命令 

 

 

「俺のターン、ドロー!マジック・ランプの効果発動、手札からランプの魔精ラ・ジーンを特殊召喚!」

「ま、まだ、まだライフは…」

「ラ・ジーンをリリースして、偉大魔獣ガーゼットをアドバンス召喚。バトルだ、ガーゼットでダイレクトアタック!」

「うわああああああっ!」ライフ0

 

 

 

 ライフが尽きた虎之井は膝をつく。

 ある雑誌に「マジック・ランプを使うと一風変わったソリッドビジョンが展開される。どうなるのかは君の眼で確かめよう!」という一文があったため試してみた。

 

 

「ま、負けた?オシリスレッドに?」

「中等部の事情はよく知らない。だが、何故スキルドレインと最終突撃命令を併用する?」

「そんなこともわからないのかよ!俺のデッキは攻撃したら守備表示になるモンスターが多い、だからそのデメリットを打ち消すこの二枚の永続罠を使っているんだ!」

「だが、ライトロードマジシャンライラや偉大魔獣ガーゼットは、場にスキルドレインがあると効果が無効になってしまう。」

「その辺りは、プレイングでカバーすればいいだろう!」

 

 まぁ、それはそうなのだが。今のデュエルを見る限りまだまだ不十分だ。

 

 

「俺なら、最終突撃命令に寄せる。」

「おい!打点不足はどうすればいいんだ!」

「偉大魔獣ガーゼットでゴブリン突撃部隊をリリースすれば4600打点になる。ガーゼットやライラといった優秀なモンスターを入れるならスキルドレインは別に要らないだろう?」

「なんで、人のカードに要らないとか言えるんだ!」

「もしも両方使いたいならば攻撃終了後守備表示になるデメリットモンスターを中心に、魔導師の力などの装備魔法で強化する方向がいいだろう。その場合は4枚目のスキルドレインという形で最終突撃命令を」

「う、うるさいうるさい!オシリスレッドが!これ以上俺のデッキにいちゃもんをつけるなら、お前よりもっと上の人に、ナポレオン教頭に報告して問題にするぞ!それでもいいのか?」

 

 どうだ、言ってやったぞと俊二をニヤニヤしながら見る虎之井。

 半透明で虎之井の傍に浮かんでいるライラは、俊二の表情を見て嘆息する。

 

 

「…そうか。それがお前の答えか。」

 

 

 冷え冷えとした眼。傍らで見ているライラはこの教師が虎之井を見限った事を悟る。

 この教師はまだ若いなりに、同年代の虎之井を気にかけてわざわざ来てくれたのだろう。だが教師と言っても人間。

 こちらからオシリスレッドの落ちこぼれの癖にと見限っているのに、関心を持てというのは身勝手過ぎる。

 

 俊二としては光の結社に専念しつつ、ユベルが絡んでくる三期、さらにはダークネスまで見据えなければならない。

 その上でOCG経験者として後進の育成に少しでも手助けしたいと考えていた。だが、こういう態度を取られては…。

 

 

「虎之井。出席したくないなら出席しなければいい。最もその場合は出席日数が足りなくて降格になるかもしれないとだけ伝えておく。」

「フン、それでいいんだ!」

 

 

 そんな虎之井を悲し気に見るライラ。

 

『このパックも屑カードばっかりじゃないか、そろそろまともなカード…攻撃力1700か。ん?守備表示にする事で魔法・罠カードを破壊する…よし、こいつは当たり!となると…このツイスターはもう用済みだな。』

『くっそー!また負けた!何か、何か手は無いか…?そういえば、こいつ1ターンに1度じゃあ無いのか。って事は…』

『ライラを守備表示にして、右端の伏せカードを破壊!炸裂装甲か!最終突撃命令で攻撃表示に!もう一度守備表示にして、右から二番目の伏せカードを破壊!アヌビスの裁きか!最終突撃命令で攻撃表示に!守備表示にして左端の伏せカードをはか…?!コザッキーの自爆装置だと!ちいっ…!最終突撃命令で攻撃表示に!守備表示にして通行税を破壊!最終突撃命令で攻撃表示に!守備表示にして魔力の枷を破壊!最終突撃命令で攻撃表示に!』

 

 

 …思う所はあるが、今の所持者は虎之井。最終突撃命令とのコンボで活用してくれている以上、もう少し様子を見よう。そうライラは決意した。

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