猫シンクロ使いが行く遊戯王GX!   作:交響魔人

52 / 61
第52話!修学旅行、童美野町の罠!光海VS十代、雷丸VS万丈目

 

「…岩丸も負けた…。これで残るは雷丸だけ。」

「影丸様!」

 

 どうする、どうすればいい?いっその事総力を挙げて雷丸の護衛に回すか?そこで決戦を。

 

「影丸様!」

「…?どうし…」

 

 

 気が付くと、遊城十代が光海の目の前に居た。

 咄嗟に取り繕う光海。

 

 

「…久しぶり。デュエルアカデミア以来?」

「そうだな。なぁ、影丸。南に炎丸というのが結界を張っていた。そして他の所にも結界を張っている奴が居るんだろう。」

「初耳」

 

 

 すっとぼける光海。

 ただ残念なことに、光の結社の関係者らしき人物が名前を呼んでいるため状況的にも司令塔であることがもろバレである。

 

 

「俺はここで光の結社に指示を出している司令塔が居ると思って来た。」

「そう、頑張って」

「…お前なんだろう、影丸。斎王美寿知の配下。」

「大した推理、外れて居たらどうする?」

「その時はその時さ。デュエルアカデミアでの借りを返させてもらう!」

 

 

 大きくため息をつく光海。

 十代は破滅の光という存在を認識し、それを倒そうとしている。しかし光海が破滅の光という脅威を認識していることを知らない。

 

 光海は美寿知から真相を聞いているため、破滅の光という脅威を認識しているが、十代が破滅の光という脅威を認識している、とまで考えが及ばない。

 

 すれ違いが起きていることに、この時点で二人とも気づいていない。

 

「…遊城。当方はある脅威に立ち向かおうとしている。手を組まないか?」

「斎王に破滅の光がとりついている。そして、美寿知と同じ姓って事は血縁関係がある。だから、俺達を結界を使って倒そうとしているんだろう?」

「?!」

 

 光海は十代もまた真相を知っている事にここで気づく。

 だが、十代は光海が目を軽く開いた事で、光海が破滅の光側であると誤解する。

 

 目つきを鋭くしてデュエルディスクを十代が構えた事で、光海は交渉決裂を悟る。

 話し合うにしても、一戦交えねば話し合いのテーブルにすらつけない。

 

 

「…各員。西の雷丸の所に集合。何が何でも、彼を守り抜いて。」

「影丸様っ!」

 

 

 

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

十代 ライフ4000

手5 場 

光海 ライフ4000

手5 場 

 

 

「…遊城。当方には勝たねばならない事情がある。」

「そうまでして、この世界を滅ぼしたいのか!」

「違う、とだけ言っておく。当方の先攻、ドロー!ヒゲアンコウを召喚。魔法カード、カード・アドバンスを発動。デッキの上から5枚確認し、好きな順番でデッキに戻す。そして通常召喚をもう一回行える」

 

 だが、光海はろくに確認せず、デッキを戻す。

 

「何?」

「ヒゲアンコウをリリース。超古深海魚シーラカンスをアドバンス召喚。効果発動、手札のサルベージを捨て、デッキからオーシャンズ・オーパー三体とレインボーフィッシュを全て守備表示で特殊召喚。」

「一気にモンスターが埋まった!」

 

「フィールド魔法、真帝王の領域。当方のエクストラデッキにカードが一枚もなく、当方の場にアドバンス召喚されたモンスターがいるとき、相手はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚出来ない。」

「?!」

 

 デュエルディスクの一部を操作し、エクストラデッキにカードがない事を証明する光海。

 

 

「カードを一枚伏せ、ターンエンド。」

 

 アカデミアでのデュエルではエクストラデッキを全破壊&除外してきたが、今回はエクストラデッキからの特殊召喚を封じに来た。

 同じ手が二度も通じる相手と思っていないし、練り上げたエクストラデッキ破壊戦術は雷丸に託しているという事情もある。

 

 

 

十代 ライフ4000

手5 場 

光海 ライフ4000

手0 場 超古深海魚シーラカンス オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー レインボーフィッシュ 真帝王の領域 伏せ1

 

 

「前は轟雷帝ザボルグで根こそぎ破壊、大火葬でまとめて除外したのに、今度は封じるだけなんて優しいな。」

「E・HEROの融合モンスターも、猫シンクロのSモンスターも、場に出せなければ恐れるに足りない。」

 

 

 平然と告げる光海を、十代はじっと見つめる。

 十代が同年代の異性をじっと見つめている。このシーンだけ見れば、某レベル10の悪魔族は口から泡を吹いて卒倒するだろう。

 

 

「…俺はE・HEROアナザー・ネオスを召喚!魔法カード、R-ライトジャスティスを発動!真帝王の領域を破壊!」

「…これで、融合召喚が可能になってしまう。」

 

 

 やや悔しさをにじませる光海を、十代は再度見つめる。

 

 

「行くぞ、俺は手札のE・HEROエッジマンを捨てて、速攻魔法発動!超融合!」

「超…融合?」

 

 速攻魔法の融合と聞き、訝し気に見つめる光海。

 

「相手モンスターを融合素材に出来る!俺はアナザーネオスとシーラカンスを融合!」

「…超融合の効果にチェーン、シーラカンスの効果発動。場のレインボーフィッシュをリリースし、超融合の効果を無効にして破壊。」

 

 

 指示を出す光海だが、シーラカンスは動かず超融合の渦に吸い込まれていく。

 

「…?」

「残念だったな。超融合にチェーンすることは出来ない!」

「なっ!」

「現れろっ!」

 

 白紙のカードが、変わっていく。

 

「E・HERO アブソルートZero!」

「…攻撃力2500…!」

 

 光海の場には4体の魚族が居る。

 まだ数ターンはしのげる。

 

 

「このカードの攻撃力は、場の水属性モンスター一体につき500ポイントアップする!」

「?!」

「バトル!アブソリュートでレインボーフィッシュを攻撃!」

「…罠発動。ポセイドン・ウェーブ。攻撃を無効にし、当方の場の魚族・海竜族・水族の数×800ポイントのダメージを与える。」

「なっ!うわああああああっ!」ライフ4000から800

 

 

 ライフを大幅に削られた十代はゾッとする。彼女は融合召喚を封じていたが、攻撃力を上げての強行突破を狙えばワンターンキルされていた。

 

 

「へへっ、凄いな。」

「驚いた。まさに、融合を超えた融合。超融合というのも頷ける。」

「…ターンエンドだが、その前に教えてくれ。世界を滅ぼしたいのか?」

「違う。その逆。」

 

 

 混乱する十代。

 

「…斎王琢磨に、破滅の光が憑依。その存在が、世界の破滅を目論んでいる。」

「そこまで知っていて」

「美寿知様にとっては兄に当たる。兄を救うために、当方達は結界を張った。」

「なんでだよ!」

「遊城十代を、破滅の光が警戒している。それを倒した功績をもって接触。後は結界を張り逃げられないようにして叩き潰すのが美寿様と当方の計画。」

「はぁ~…それを最初に言ってくれたら、協力したぞ?」

「美寿知様の動きは見張られていた。ゆえに接触が出来なかった…。」

 

 

十代 ライフ800

手2 場 E・HERO アブソルートZero

光海 ライフ4000

手0 場 オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー レインボーフィッシュ 

 

 

「…このデュエルはどうする?」

 

 十代の言葉に対し、不思議そうに首をかしげる光海。

 

「事情を知った今、俺達が戦うのは」

「遊城。まさかとは思うが、勝ったつもり?」

「えっ?」

「だとしたら…」

 

 

 スッと眼が鋭くなる光海。

 十代は影丸理事長の事を思い出す。同じだ。影丸理事長が、最後の言葉を残した時の眼と。

 茨の道を切り開くという覚悟を決めた者の瞳に宿る輝き。

 

 

 

 

「舐められたものだ。当方は最初から勝つつもりでいる。」

「…野暮なことを言ったな。ごめん。」

「世界の命運云々以前に、当方達はデュエリスト…。当方のターン、ドロー…。ターン、エンド」

 

 

 

十代 ライフ800

手2 場 E・HERO アブソルートZero

光海 ライフ4000

手1 場 オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー レインボーフィッシュ 

 

 

「俺のターン、ドロー!くっ。」

 

 ミラクル・フュージョン。だが場にはアブソルート、墓地にはアナザーネオスとエッジマン。

 まだ、光属性と地属性を使った属性融合モンスターは無い。

 

 アカデミアに帰還したら、休んでいた分のレポートと補修漬けでろくに時間が取れなかった弊害がここにきて響く。

 

「バトルだ、E・HERO アブソルートZeroで、レインボーフィッシュを攻撃!」

「……」

「ターンエンドだ」

 

 

 

十代 ライフ800

手3 場 E・HERO アブソルートZero

光海 ライフ4000

手1 場 オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー 

 

 

「当方のターン、ドロー。永続魔法、エクトプラズマーを発動。ターンエンド、エクトプラズマーの効果で、場のオーシャンズ・オーパーをリリース。750のダメージを与える」

 

 一体のオーシャンズ・オーパーが大きく頷き、その身を勝利のために捧げる!

 

「ぐううううっ!」ライフ800から50

 

 残りの二体は、油断なくアブソルートを睨む。

 どちらかが残ればエクトプラズマーにより、十代のライフは尽きる。

 

 

 

十代 ライフ50

手3 場 E・HERO アブソルートZero

光海 ライフ4000

手1 場 オーシャンズ・オーパー オーシャンズ・オーパー エクトプラズマー 

 

 

「俺のターン、ドロー!よしっ!E・HEROワイルドマンを召喚!魔法カード、ミラクル・フュージョンを発動!墓地のエッジマンとワイルドマンを融合!現れろ、E・HEROワイルド・ジャギーマン!」

「全体攻撃できる、E・HERO…」

「バトルだ、行け、ワイルド・ジャギーマン!オーシャンズ・オーパー2体を攻撃!」

「…破壊されたオーシャンズ・オーパーの効果で、マザーフィッシュとサウザンドアイズフィッシュを手札に。」

「アブソルートZeroで、ダイレクトアタック!」

「っつ!」ライフ4000から1500

「ターンエンド、すまない、ワイルド・ジャギーマン。エクトプラズマーの効果でワイルド・ジャギーマンをリリース!1300のダメージを与える!」

「……」ライフ1500から200

 

 

 

 

十代 ライフ50

手2 場 E・HERO アブソルートZero

光海 ライフ200

手3 場 エクトプラズマー 

 

 

「当方のターン、ドロー。魔法カード、貪欲な壺を発動。墓地のレインボーフィッシュ、三体のオーシャンズ・オーパー、ヒゲアンコウをデッキに戻し、二枚ドロー。」

 

 ここで、モンスターカードを引き当てられれば。あるいは死者蘇生を引ければ。だが…

 

 茫然とする光海。引いたのは2枚目のサルベージとカード・アドバンス。

 

「…カードを2枚伏せる。ターンエンド。」

 

 

 

 

 

十代 ライフ50

手2 場 E・HERO アブソルートZero

光海 ライフ200

手3 場 エクトプラズマー 伏せ2

 

 

「貪欲な壺で引いた二枚か…俺のターン、ドロー!バトルだ、アブソルートZeroでダイレクトアタック!」

「…負け、か」ライフ0

 

 

 

 ショックを受けていたが、ややあって立ち直る光海。

 

「大丈夫か?」

「…アムナエルから教えられた。敗北というのは、負けて自分を見失う事。自分を見失わなければ、活路はある。」

「…とりあえず、俺を倒したという事にして破滅の光を包囲しないか?」

「そんな小細工が通じる相手では無い。遊城、当方は当方で破滅の光を阻止する手立てを探す。」

「ああ、わかった!」

 

 

 

 

 

 司令塔である影丸がデュエルを始めてしまい、光の結社側は司令塔を失い、混乱の極致にあった。

 元々実力が低い彼らを、影丸光海と四帝がそれぞれ統率していたからこそ曲がりなりにも対抗出来ていた。

 しかし四帝の内三人が倒され、光海という司令塔を失った今、烏合の衆に成り下がってしまった。

 

 

 

 

「い、雷丸様!報告します、影丸様が敗れたと」

「!そう、か…。」

 

 プロデュエリストを目指し、アカデミアに入学しようとして不合格。

 この作戦が成功すればプロデュエリストであるエド・フェニックスのマネージャー、斎王様の下でプロになれるチャンスだったのだが…。

 

 

「フン、お前がこいつらのリーダーか?」

「…万丈目準」

「ほう、俺様を知っているのか。」

「お前は知らないだろうが、俺は知っている。俺が予選突破すらできなかった大会で、優勝していたのを観客席で見ていた…」

 

 どの大会か、咄嗟に思い出せない万丈目。

 

「だからこそ、ここで勝つ!行くぞ、万丈目!」

「こいっ!」

 

 

 

「「デュエルッ!!」」

 

雷丸 ライフ4000

手5 場 

万丈目 ライフ4000

手5 場 

 

 

「俺の先攻、ドロー!俺はモンスターをセット!カードを二枚伏せ、ターンエンド!」

 

 

雷丸 ライフ4000

手5 場 

万丈目 ライフ4000

手3 場 セットモンスター 伏せ2

 

 

「俺のターン、ドロー!俺は手札から雷帝家臣ミスラを特殊召喚!」

「雷帝…家臣?」

「さらに相手の場に家臣トークン(雷族・光属性・Lv1・攻撃力800守備力1000)を守備表示で特殊召喚する。そして雷帝家臣をリリース!雷帝ザボルグをアドバンス召喚!」

「雷帝ザボルグっ!」

 

 実物は持っていないが、そのカードの強さを万丈目は知っている。

 

 

「効果発動、お前のセットモンスターを破壊!」

「ちっ、超電磁タートルが」

「厄介な…。ここで、雷帝家臣の効果、このカードがアドバンス召喚の為にリリースされた場合、通常召喚に加えて一度だけアドバンス召喚出来る。ザボルグをリリース。轟雷帝ザボルグをアドバンス召喚!」

「?!まさか、そいつはアドバンス召喚したモンスター一体のリリースで出せるのかっ!」

「その通りだ。轟雷帝の効果で、自身を破壊!そして効果発動、自身の効果で光属性モンスターを破壊したとき、そのレベルと同じ枚数だけ、エクストラデッキのカードを墓地に送る!」

「エクストラデッキ破壊…?!そうか、その手があったか!」

 

 

 猫崎俊二の【猫シンクロ】に対抗する手段を、万丈目は万丈目なりに模索していたがこの戦術は思いつかなかった。

 

 

「更に!光属性をリリースした事で追加効果発動!お前が墓地に送るモンスターは、俺が選ぶ!とりあえず俺はネクロイド・シャーマン2枚、E・HERO マッドボールマン3枚、E・HERO ランパートガンナー、E・HERO フレイム・ウィングマン、E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマンを墓地に送る。」

「…!」

 

 墓地に送られていく、大量のE・HEROの融合モンスター。その組み合わせは乱雑に詰め込んでいるように見えて、何かしら狙いがあると推測する万丈目。

 

 

「XYZ-ドラゴン・キャノン3枚、VW-タイガー・カタパルト3枚、VWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノン2枚を墓地に送ってもらう」

「ちいっ…」

 

 

「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド!」

 

 

 

雷丸 ライフ4000

手1 場 伏せ1

万丈目 ライフ4000

手3 場 家臣トークン 伏せ2

 

 

「俺のターン、ドロー!俺は家臣トークンをリリース、アームド・ドラゴンLv5を召喚!魔法カード、レベルアップ!を発動!デッキから現れろ、アームド・ドラゴンLv7!バトルだ、アームド・ドラゴンでダイレクトアタック!」

「ぐううっ!」ライフ4000から1200

「ターンエンドだ」

 

 

 

 

雷丸 ライフ1200

手1 場 伏せ1

万丈目 ライフ4000

手3 場 アームド・ドラゴンLv7 伏せ2

 

 

「俺のターン、ドロー!魔法カード、天使の施しを発動!カードを3枚ドローして、手札の帝王の轟毅と沼地の魔神王を捨てる。」

「…」

 

 

 アドバンス召喚が主軸であろうデッキに、融合代用モンスターにして融合をサーチ出来る沼地の魔神王が入っている事に違和感を感じる万丈目。

 

 

「リバースカードオープン!フォトン・サンクチュアリ。俺の場にフォトン・トークンを二体特殊召喚!さらに墓地の帝王の轟毅を除外して効果発動、場のモンスターをこのターン終了時まで全て光属性にする!」

「?!」

「二体のフォトン・トークンをリリース、現れろ、轟雷帝ザボルグ!効果発動、アームド・ドラゴンLv7を破壊!轟雷帝ザボルグの効果発動!」

「またかっ!」

 

 雷丸はエクストラデッキのカードを取り出して提示する。

 

 

「E・HERO スチーム・ヒーラー3枚、E・HERO セイラーマン3枚、E・HERO ネクロイド・シャーマンを捨てる。お前のVWXYZ-ドラゴン・カタパルトキャノン、F・G・D、竜魔人キングドラグーン2枚、おジャマキング、おジャマナイト2枚を捨ててもらう。」

「俺のエクストラデッキが…0枚に」

 

 

「バトルだ、行け轟雷帝ザボルグ!ダイレクトアタック!」

「させるかっ!墓地の超電磁タートルを除外してバトルを終了する!」

「だが、これで盾は消えた。ターンエンドだ」

 

 

雷丸 ライフ1200

手1 場 轟雷帝ザボルグ 

万丈目 ライフ4000

手3 場 伏せ2

 

 

「俺のターン、ドロー!雷丸と言ったな、雷はお前の専売特許では無い!俺は手札のおジャマジックを捨て、魔法カード、ライトニング・ボルテックスを発動!」

「何を訳の分からない事をっ!ぐっ、ザボルグが…」

 

「おジャマジックの効果で、デッキからおジャマ三兄弟を手札に加えるが…。モンスターをセット、ターンエンドだ」

 

 

雷丸 ライフ1200

手1 場 

万丈目 ライフ4000

手4 場 セットモンスター 伏せ2

 

 

「俺のターン、ドロー!ザボルグを突破するとは流石だ。しかし、このデュエルの主導権は俺が握る!魔法カード、貪欲な壺!墓地のシャイニング・フレア・ウィングマン、雷帝家臣ミスラ、雷帝ザボルグ、轟雷帝ザボルグ2体をデッキに戻す。」

 

 

 貪欲な壺で回収されるE・HEROの融合モンスターを睨む万丈目。

 デッキに戻し、再度雷帝ザボルグの召喚を狙っている…。というのもあるだろう。だが、それ以外にも狙いがある事を、万丈目は見抜いていた。

 

 

「魔法カード、ミラクルフュージョンを発動!墓地の沼地の魔神王とフレイム・ウィングマンを除外!」

「っつ!」

「現れろ、シャイニング・フレア・ウィングマン!このカードの攻撃力は、俺の墓地のE・HERO一体につき300ポイントアップする。墓地には13体、よって攻撃力は6400!」

 

 

 燦然と輝く、シャイニング・フレア・ウィングマン。

 

「初めて、初めてお前を出せたぞ、シャイニング・フレア・ウィングマン!融合素材であるフレイム・ウィングマンを持っていなかったから今までずっと出す事が出来なかったが…。」

「そうか、それは良かったなぁ?」

「何がおかしい…?」

 

 万丈目の伏せカードが一枚、発動している。

 

「…ヘル・ポリマー?」

「場のおジャマイエローをリリースして、発動。そいつは頂く」

 

 

 数秒硬直する雷丸。

 初めて手に入れたレアカードがシャイニング・フレア・ウィングマンで、どうにかして呼び出そうとしたが、融合素材であるフレイム・ウィングマンが手に入らずお蔵入りにした。

 

 それを今回、轟雷帝ザボルグでまとめて落とし貪欲な壺でシャイニング・フレア・ウィングマンだけ回収。ミラクル・フュージョンで沼地の魔神王と融合召喚する、というコンボを成立させたのだが…。

 

 

 雷丸にとって不運だったのは、対戦相手がE・HEROに精通している決闘者とのデュエル経験が豊富だった事だ。

 

「…カードを一枚伏せ、ターンエンド」

 

 

 

雷丸 ライフ1200

手0 場 伏せ1

万丈目 ライフ4000

手4 場 シャイニング・フレア・ウィングマン 伏せ2

 

 

「俺のターン、ドロー!バトルだ、行け、シャイニング・フレア・ウィングマン!ダイレクトアタック!」

「っつ、うわああああああっ!」ライフ0

 

 

 

「俺の勝ちだな。…ん?」

 

 雷丸の伏せカードは、メテオ・ストライクだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っつ!全員敗れたか。」

 

 

 自身の手で、兄を助けたいと思っていた美寿知だったが、運命は微笑んではくれなかった。

 

 

「…来るが良い、遊城十代。かくなる上は、全身全霊でもって打ち破るまでだ。」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。