最強の能力者? なにそれおいしいの? 僕は無能力者ですけど? 作:暇です
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夏休みも明け、学校が始まった。今僕は装備の調整と使い心地について伝えるために生産科に来ている。
生産科ではみんなが忙しなく動き、意味不明な言葉が飛び交っている。が、個人的には好きな雰囲気だ。
目の前には小林さんがおり、何やら僕の装備を改造している。すると誰かが小林さんに近づいてきた。
紫色の髪が短めに切り揃えられてあり、そのくせ前髪は長く顔がよく見えない。なんだかおどおどとしている様子だ。
「小林……、今何してる……」
小林さんに話しかけてきたがいかんせん声が小さい。近くにいる僕でも聞き逃してしまうほどだ。
「今? 装備の調整だよー」
だが、慣れているのか小林さんは特に気にする様子もなく返す。
「あ、紹介するねー。この子は天野 可憐。プログラマーであの配布されてる端末を作ったりと結構すごい子なんだよ」
「あ、僕は一年の斎藤 武 無能力者です。よろしくお願いします」
「天野……、可憐……。よろしく……」
天野さんか。というかあの端末を作ったって…… かなり前のことだが承認/拒否のボタンが逆になったのってこの子の仕業だったんじゃ?
こんな子があんな陰湿な仕掛けを施すなんて。人は見かけによらないな……
『緊急事態! 緊急事態! 学園のサイバーが何者かに攻撃されています!』
「つっ!」
急にそんなアナウンスが流れた。攻撃……? ハッキングをされているってことか?
いつのまにか天野さんはパソコンの前に座っており、キーボードを叩いて何かを打ち込んでいる。
「多分……、能力者による仕業……」
詳しいことはよくわからないがハッカーの攻撃を防いでいるんだろう。自分の端末を見てみるとよくわからない画面が表示され、雑音が鳴っている。
何故かタップしても反応しない、手当たり次第タップしまくってみると謎の暗号が表示された。
「なんだこれ? 暗号?」
わからないのでとにかく叩いたり、電源ボタンを連打したり、画面をタップしてみる。するとバグったのかまた訳のわからない画像や文字列が出てきた。
急に error error と表示されーー
ボンッ!
端末が爆発した。
端末は原型をとどめておらず画面は粉々になり、バッテリーのようなものが露出している。見るも悲惨な姿になってしまった。
周りを見るとみんなが僕のことを見ている。そりゃそうか……
だけどいつの間にかハッカーの攻撃は防げたようだ。先程までの騒がしさや緊張感がなくなっていた。天野さんがなんとかしてくれたのかな? とりあえず良かった……
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あの端末は後から無料で再給付された。結構高価そうなのに…… 僕のミスで壊れたのにも関わらず無料なのか。太っ腹だなあ。
なんかまた噂が流れているけど無視しよう。