最強の能力者? なにそれおいしいの? 僕は無能力者ですけど? 作:暇です
side〜ハッカー〜
『情報』
時には何よりも大事な値千金の価値が情報にはあるものである。だが当然、価値が高いほど入手する難易度は上がっていくこととなる。
現代で価値が高い情報の一つとなるものが能力者に関する情報だ。能力自体は高ランクであるほど公になっているが、細かな情報までは分からない。さらに隠蔽されている能力者もいたりする。
それらの情報が大量にある場所、それが聖内学園だ。
だから俺はターゲットを聖内学園に定めた。しかし、警備は尋常じゃないレベルで頑丈だ。もともと難攻不落と言えるセキュリティの上、常に高度な技量を持った誰かしらがいる。
今まで幾度となく試みたものはいたが誰一人として成功したものはいない。
だが今回はただでさえ希少な機械系の能力者が二人いる。別々に攻撃することにより、一人が時間稼ぎを一人が情報を盗むことができる。
もうすでに一人がセキュリティに侵入し、応戦されている。まあ互角、もしくはあちら側が少し上といった所だろう。
「早速やるか」
それと同時に俺もセキュリティの中に侵入する。あちら側に気を取られているうちに入り込み情報を盗んでやろう。
だが思ったよりもあっちが押され始めている、これは手早く済まさないとな。
「何だ?」
急にどこからか攻撃されたようだ。すぐに応戦し、発生元を調べてみると…… なっ! ただの一端末から攻撃されているだと!
あの端末などハッキングはおろかスペックすらも大して高いものではない、あれで逆にこちらにハッキングを仕掛けるなど不可能だ。
こちら側も必死に応戦する。しかしあちら側は少しずつ、しかし確実にダメージを与えてくる。
だがこちらも負けてはいられない、何とか相手の端末の自爆装置を起動させ爆発させる。
「はあ、これでとりあえず何とかなったか」
だがこれ以上は危険だ。時間稼ぎもすでに限界だろう、ここは素直に諦めるしかない。
「こいつ…… 何者だ?」
一端末から攻撃を仕掛けてくるなんてあり得ない……、いったいどれほどの腕を持っているんだ。
side〜天野 可憐〜
昔からパソコンが好きだった。うまく喋れなかったり自分を主張できない中で、パソコンだけはキーボードを正解通り打ち込めば結果が出た。
唯一、一生懸命に打ちこめるものだった。
それでも最初の方は私をみる目は変わらず、色々な罵詈雑言を投げかけられた。
「オタク」 「キモい」 「ボッチ」
だけどそれでも自分の好きなものを貫き通した。
するといずれ友達もできて、いろんな人から褒められるようになった。
パソコンは自分の誇りと言えるものである。
だから、目の前のこいつには負けられない。
聖内学園にハッキングを仕掛けてきたこいつ。聖内学園を守るという意味でも自分の誇りに賭けても負けるわけにはいかなかった。
「っ……、もう一人いる……」
一人だけなら何とかなるが、恐らく仲間と思われる誰かがもう一人侵入してきた。
一人に時間を取られてるうちにセキュリティを破ろうとしている。こいつとはほぼ互角、もう一人にかける余力はない……。
すると急に仲間の攻撃が止まった、どうやら誰かに攻撃され応戦しているようだ。誰だ? 今は私以外にはいない筈。
何となく後ろを振りむくと、友達の恩人である斎藤武が何かを端末に打ち込んでいた。
「まさか……、あれで……」
あんなものでハッキングを防ぐなど聞いたこともない、だが実際に相手は止まっている。
……いや、とにかく今はこいつに勝たなければ。
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あの後一人のハッカーを撃退すると、もう一人もこれ以上は無理と判断したのか去っていった。
途中で斎藤武の端末が爆発したのは、遠隔で相手が自爆装置を起動させたのだろう。
ということはやはり斎藤武はあの端末で応戦していたということだ。
まさか機械系の能力まで持っているとは思わなかった……
まだまだ力の底が一切見えない。
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なんかさらに噂が大きくなってる。
曰く、「斎藤武は機械系のスキルまで持っており、その力はトップクラスである」
……ねえよそんなスキル。それどころか無能力者だよ。
すると急に僕の目の前に黒いフードを被った長身の誰かが降り立つ。
「お前のそのただの一端末でプロのハッカーを撃退する技術……俺が貰い受ける!」
「うるせえぇぇぇ!知らねえよおぉぉぉ!」
細いところは気にしないで下さい((((;゚Д゚)))))))