最強の能力者? なにそれおいしいの? 僕は無能力者ですけど?   作:暇です

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流石です! (裏)

side〜心根 醜伊〜

 

「斎藤武はまだか?」

 

「まもなく参ります」

 

 近くにいた男の職員が私の質問に答える。まったく……私が来るのだから10分前に来るぐらいの心意気はないのか。

 

 そもそも、私のような超能力者協会の幹部が、なぜ一生徒に会いに来なければならないのだ。検査システムにより無能力者と判断された者が実は能力者など嘘に決まっている。

 

 現在超能力者協会は、『噂や情報は全部ハッタリで、斎藤武は無能力者だ』と『斎藤武は強大な力を持った能力者である』の2つの意見に分かれている。

 たしかに、斎藤武の実績や成果だけを聞くととても無能力者とは思えない。だが、そのうちのほとんどが斎藤武が成し遂げたという証拠がなく、何よりも斎藤武が能力を使ったという物的証拠を、私は見たことがなかった。

 何やら、ハッキングやテロ組織の襲撃により破壊されたなどと言っているが、嘘に決まっている。

 

 まあ、万が一にもあり得ないが強力な能力者だった場合と無能力者だった場合組織ぐるみで偽装してる可能性があるため、私が直接来たという訳だ。

 

 コンコン

 

 ドアがノックされる。やがて扉が開き一人の少年が入ってくる。

 

「ああ、お前が斎藤武か」

 

「あ、はい。そうです」

 

「お前などにするのは癪だが、一応自己紹介をしておこう。超能力者協会の幹部 心根 醜伊《こころねみにくい》だ。お前などとは住んでる世界が違う人間なのだ」

 

「は、はい……」

 

「我が超能力者協会の検査システムは絶対だ。お前が無能力者なのは確定なのにも関わらず、どんな手を使ったんだ? どうせ姑息な真似をして他人の手柄を横取りしたんだろう」

 

 そう告げると、斎藤武は黙り込んでしまう。やはり図星か。だが個人でこのレベルの偽装は難しいだろう。何らかの組織による協力があるはずだな。

 

「はい、そうなんですよ! 僕は無能力者なのに勝手に周りから持ち上げられちゃって、いつの間にこんなことに……」

 

「なに?」

 

 こんなにあっさり認めるとは思わなかったな。しらを切って周りに責任を押し付けようとしているのか? 姑息な奴め。

 

「やはり幹部は一味違う。周りの情報や根拠など一切気にせず、自分の勘のみで相手を判断する。システムをそこまで信じ切ることなんてそう簡単にできませんよ。流石ですね!」

 

 なっ、こいつ! 俺が無鉄砲な人間とでも言いたいのか? 盲信的で疑うことのできない馬鹿だとでも。

 

「なっ! お前……」

 

「いや、見た時はデブでハゲてるおっさんだなとか思いましたが、実際はこんなに聡明な方だとは! このまま超能力者協会や他の人にそのことを訴えてもらって勘違いを正してもらえると助かります。期待してますよ!」

 

 こいつ! 私が気にしてることをストレートに! しかも無能力者であることを証明することなんて不可能だという皮肉も混ぜてきやがった。

 

「なるほど……お前の言いたいことはよくわかった。ここまで私をコケにしたんだ。覚悟しとけよ」

 

 決めた、何がなんでも私の権力を使ってこいつを潰してやる。ついでにこいつが無能力者であることも証明してやろう。

 

 バタン!

 

 そうして私は斎藤武を潰すために動き出した

 

 




宿題が終わらねえ!( ᐛ )パァ
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