Fate/spring blade (仮名) 《Fate×SAO》   作:クロス・アラベル

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長い長い夜(のつもり)です。


Long long night ①

 

 

 

「ま、ます…たー?」

「…?」

いきなり現れた美少女に、訳の分からないことを言われて目が点になる。

「……戦闘に移行します、マスター。あなたは下がって下さい」

「せ、戦闘?ま、待ってくれ_____」

俺が彼女を止めようとした時にはもう姿はなかった。ただ、風が吹いただけだった。

 

彼女は既に、男と戦闘を始めていた。

「ハァッ!!」

「ぐぉ___ッ!?」

一閃。

 

目にも止まらぬ剣技はヤツの頬を掠めた。

そこから_____蹂躙が始まる。圧倒的な速さによる、剣閃の嵐が。

 

「ぐ___ぉぉお______!!」

 

さながらそれは流星群の如く。

男に襲いかかる。

男が反撃しようとその中華包丁で斬りかかるがそれは彼女の剣閃を防ぐのに精一杯で途中で辞めざるを得ない。

 

「ちぃッ____!!」

「____!!」

 

完全に男は後手に回っていた。

思わず距離をとる男と構えたまま動かない彼女。

 

「はっ…分かっちゃいたが最優相手はキツイか。宝具も使うなって言われてるからな。未知数過ぎる存在に対して簡単には宝具を使うのは躊躇っちまうぜ…」

「……使ったらどうです?勝てるかもしれないわよ?負けるつもりは無いけど」

「煽り方が下手だな、アンタ。残念だが、俺の宝具はまだ使うまでに至ってねェ。まだ、時間がかかるんだ。まだ、な。もっと…もっと____せば___」

男が、最後に何かを呟いた直後、痺れを切らした彼女が細剣を構える。

 

「____妄言はそこまでよ。貴方の霊核、貫いてあげましょう」

「oh……残念なお知らせだ________別のサーヴァントが近付いてきてるぜ?」

「何を____っ!!」

男の言葉を切って捨てようとした彼女だったが、すぐさま、公園の柵の向こう側___を睨みつけた。

 

「そういうこった。じゃあな、セイバー。次会う時は_______俺の宝具でその首、掻っ切ってやる。楽しみにしてな…!!」

そう言って、男はどこかへと消えて行った。

 

「何が起こって_____なぁ、アンタ!!大丈夫なのか!?」

「大丈夫です、マスター。それより警戒を。別のサーヴァントが近づいてきます」

「さ、サーヴァント…?何を言って…」

「…?マスター、ここにいてください。私が攻撃を仕掛けます」

 

「え、ちょっ……待てよ!!」

 

何が何だか分からない。

彼女が何者なのか、あの男は何なのか。

そして、何故彼女は俺の事を《マスター》などと呼ぶのか。

分からないことばかりで頭が破裂しそうだ。

 

そんな俺を置いて、謎の少女は公園の垣根をあっさりと飛び越えて行ってしまった。

2mはある公園の垣根をひとっ飛び…!?

これはありえないものばかりで思考がストップしそうだ。

 

「____なんなんだよ…!!」

急いで彼女の後を追う。

一応、さっき持ってた金属バット___先端が斜めに斬られている___をもって公園を飛び出した。

 

 

 

 

「お、おい!待ってくれよアンタ!!」

公園を後にし道路に出ると、そこに彼女はいた。

彼女は______誰かと話しをしているようだった。だが、今ばかりは先に話を聞かないとこっちが参ってしまう。

「お、お前何やってんだよ!あんな奴に近付いたら殺されるんだぞ!」

大きな声で、彼女の肩を掴む。

「__敵サーヴァントの前です。油断はしないでください、マスター」

彼女はそう言って対峙している誰か_____金色の鎧を着た女騎士を睨む。

確かあの女騎士、学校で中華包丁野郎と戦ってた____よな?

まさか、アレも中華包丁野郎と同じなのか…!?

「はぁ?さーばん…?それより、そんな物騒なものは下ろしてくれ。俺は全く話が呑み込めないんだよ…!」

「……マスター?」

「だから____」

この期に及んでまだ分かってくれないらしい。

なんで説明してくれないんだよ…!

 

「_____俺には名前があるんだ、せめて呼んでくれよ!()()() ()()って!」

 

「危険です、マスター!お願いですから下がって___」

「___あーもう!!だから何が何だか俺にはてんで理解出来ないんだよ!」

 

埒が明かない。

どうしようかと頭を悩ませていた___その時だった。

『なら___私が説明してあげるわ、和人』

「え?」

聞き慣れた声が俺の思考を完全にストップさせた。

 

「こんばんは、和人。まったく____こんな時間に何してるのよ」

 

 

「_____あ、アリス…?」

女騎士の後ろからひょこりと顔を出したのは、俺の幼馴染である《アリス・ツーベルク》だった。

 

 

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