そのおかげで新作が出てきました。気分で書いてるので気分に乗らせてもらうと早く出来るのです。
トレセン学園のトレーナーとなって1年目。研修も終われば、自分でウマ娘をスカウトし、契約を結ばなければならない。
しかし――
「君ならきっと勝ち上がり、それどころか重賞、GIだっていける! 是非私と組まないかしら!」
「本当ですか……? 私はGIを勝つのが夢で……よろしくお願いします!」
俺はただ、圧倒されるばかりだった。
スカウトをするトレーナー、そしてスカウトされるべく、模擬レースを行うウマ娘の熱量に。座学での研修でこそボランティアのウマ娘と対面方式で話をしたり、契約で気にしなくてはならない点の確認をした。
実地研修ではベテラントレーナーの助手としてチームのトレーニングを手伝ったりもした。
だが研修が終われば、相手にするのは勝ちを目指すウマ娘。
新人が学ぶつもりで相手をするのは不誠実極まりない。だからこうやって、選抜レースを走るウマ娘たちを見るばかりで、時間は無為に過ぎていく。
そうやって、スカウトしたいウマ娘に声もかけられないまま、選抜レースの最終レースを迎えた。
4ヶ月に1回のこの選抜レースを逃せば、スカウトができるタイミングはがくんと少なくなる。
有名なトレーナーであればいつ声をかけてもいいだろうが、無名のトレーナーが声をかけても反応は鈍いものになるだろう。
「あれがグレートエスケープか……」
「座学では優秀な成績を修め、トレーニングでのタイムもジュニア級デビュー前としては破格のタイムを連発してるウマ娘……これは是非見ないとね!」
「だがあれだけ有名なウマ娘なら、既に有名なトレーナーから声がかかっててもおかしくないんじゃないか?」
「噂だと多くの可能性を試したいから、と断ったそうだよ。とても礼儀正しくて、ベテラントレーナーも気持ちよく選抜レースでもう一度スカウトするって」
「礼儀正しく、成績優秀、そしてレースも素晴らしいタイムを出しているのか……これはあのシンボリルドルフとも並ぶんじゃ」
「気が早い……と言いたいが、あの佇まいは見事だよな」
ゲート前で準備体操をするウマ娘たちの中で、誰が噂のウマ娘なのか見抜くことは容易かった。
黒く、それでいて神秘性よりも現実味のある美しい髪。
ゲートの先を見据える鋭い視線。双眸に映るのはこのレースのゴールか、未来に位置する栄光か。
スラリと伸びた背丈と足は、広いストライドで駆け抜ける姿をつい想像してしまう。
彼女たちはゲートに入る。
聴覚、視覚共に人間より優れるウマ娘にとってゲートは落ち着かない空間だ。
しかしグレートエスケープは気負うことなくゲートに収まる。
ガコン、とゲートが開く。一番に飛び出したのは、やはりというべきか、グレートエスケープだった。
ハナを切ると、ペースを落ち着かせてゆっくりと逃げる。レースはスローペースになりそうだ。
「1番グレートエスケープが先頭で直線に入る! 後続が上がってくるがグレートエスケープまだ先頭だ! ここでスパートが入ったかグレートエスケープ! 差を広げていく! 2番手は8番、しかし差はつまらない! グレートエスケープ、後続を完封して4バ身差で圧勝ゴールイン!」
直線ではグレートエスケープのスパートについていけるウマ娘はいなかった。
まさに横綱相撲。レースを作り、その上で勝ち切る圧勝だった。風格も相まってクラシック三冠が期待されるのも頷ける。
レースが終わると、一斉にトレーナーたちがグレートエスケープに駆け寄っていく。しかし、不思議と彼女をスカウトしようとする気持ちが湧かなかった。
走る彼女はどこか、冷めているように感じたのだった。
後日、グレートエスケープのことを話すトレーナーたちの会話が耳に入った。話を聞くと、グレートエスケープはすべてのスカウトを断ったらしい。
「グレートエスケープくん! 是非うちに来よう! 君はうちでならもっと強くなれる!」
「スカウトありがとうございます。強くなれるといいますが、そこで目指す目標は?」
「それはここからまた適性を見て、レースを選ぶことになるが……もちろんGIだ!」
「そうですか。残念ですが……スカウトを受けることはできません。どうやら私と貴方では方針に食い違いがあるようです」
「貴方なら私ときっと勝てるわ! さっきのレースもまだ本気じゃないんでしょう? さらなる強敵を用意してあげるわ!」
「……すみません。貴方がおっしゃる話は私の望むものとは違うようですね。スカウトはお断りさせていただきます」
「君はまだ勝ちに本気になれていない。さっきのレースもまだまだ本気を出すには足りなかった。俺となら、必ず強い心を持つことができる!」
「勝ちに本気になり……それで勝てるのですか? 貴方の言うことと、私のレース結果は矛盾しているようですが。……この話はなかったことに」
と、尽くを塩対応で断ったそうだ。
ほかのトレーナーも気づいているように、レースは余力を残して走っていた。その上であの勝ちっぷりなら、誰もが大成を考えるだろうが――
「勝ちにこだわりがないんじゃないか? たまにいるんだ……いい物は持っているのに闘争心に欠けているウマ娘が」
「優しすぎて勝ちにこだわれなかったり、逆にやる気が持てない子ね……だからこそ惜しいのだけれど」
「あれだけの才能の持ち主だもんな……もったいないよ」
俺もきっと、彼らと同じ結論に至るだろう。
まだ新米な俺だが、最も大切なのはスピードでもパワーでもない。勝つという闘争心だ。
それがなくては、どんな才能を持つウマ娘も精々「いいところ」止まりだ。
だからこそ、グレートエスケープに対する評価は下がっていくのだろう。だが……彼女の走りが、目に焼き付いて離れなかった。
話をやめてトレーナーたちが業務に戻ってからも、彼女の走る姿を思い出していた。
トレーナーはトレセン学園の授業がある時間以外は、メニューを纏めたり、次のレースの方針などを考慮したり、資料を集めたりする。
もちろん授業がないウマ娘もいるから、その時はその子のトレーニングにつきあったり、逆にトレーナーに選ばれていないウマ娘のトレーニングに付き合うことで未来のダイヤを探すこともしている。
新人の俺は経験を積む意味も込めて教官が行うトレーニングを手伝うつもりだったが、噂のグレートエスケープが木の下で昼寝をしている姿を見つけた。
彼女は確か授業中の時間のはず。間違えているのだろうか。成績優秀とされる彼女が欠席するのは不味いだろうと思い、声をかけた。
「ん……誰だ、私を起こすのは。私は昼寝という大切なメニューをこなしていたのだぞ」
目を擦りながら起き上がるグレートエスケープ。欠伸をしながら、スカートについた芝を払うと立ち上がった。
「君は、トレーナーかな。確か……新人だね。なんの用かな。昼寝を起こすんだ、相応の理由があるんだろう」
授業中じゃないのか?
「ああ、現代文の授業中だ。今日は評論を読み解くところで14ページからだ」
話を聞くとどうやらグレートエスケープは理解した上でサボっているらしかった。
「親切心からの忠告、ありがとう。私は問題ないから、昼寝に戻ると言いたいが、目が覚めてしまった。寝直すとこれからに差し支えるな」
どうしてサボっているんだ?
グレートエスケープはため息をついた。
「そんなもの、サボりたいからだ。退屈なことに時間は使いたくないだろう? もっと有効な時間の使い方があるのなら、なおさらだ」
昼寝が有効な時間?
「そうだ。君に説明する必要はない、と言いたいが……声をかけてくれたのは善意だからな。これで貸しはチャラにさせてもらおう」
グレートエスケープはスマホを取り出すとスケジュールアプリを開いた。そこにはメモがいくつもある。
「私にとって現代文の授業は必要ない。なぜならテストでは問題なく点をとっているからだ。一定の出席点とテストで点数を取れば単位は得られるからな。座学で1位をとるなら全部出るべきだが……合格さえすれば充分だ。ならばこのあとトレーニングで集中するために昼寝をしている方が私の目標に合致する。というわけだ……まぁ、それは妨げられたが……昼寝には充分な時間がとれた。少し早いがトレーニングに行くとするよ」
思わず尋ねていた。トレーニングに行くのか?と。
グレートエスケープは変なものを見る目をした。
「当たり前だろう。私はウマ娘、それもデビュー前のウマ娘だ。今トレーニングしなくて、いつするんだ。トレーニングせずに勝てるわけないだろう」
だが噂では勝つ気持ちに乏しいと言われている……そんな君がトレーニングをするのは矛盾している。本当は勝ちたいんじゃないのか? と聞くとグレートエスケープはニヤリと笑った。
「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや、だ」
グレートエスケープはゆったりと歩いていく。歩く後ろ姿は傾くことなく、非常にバランスのいい体つきだった。
――あれは何も考えずトレーニングをしている、才能任せの肉体ではない。計算された努力を積み重ねた肉体だ!
俺は彼女の後を追いかけた。
トレーニングを見たいという申し出に、グレートエスケープはタイムを測ることを条件に快諾してくれた。そして見せてくれた走りは、模擬レースで見せたものよりも遥かに素晴らしいパフォーマンスだった。
彼女の本気の走りはとても美しかった。
洗練され、無駄なものを削ぎ落としたフォームに、コース取り。
「どうだったかね、トレーナー」
タイムの速さはもちろんだが、フォームやコーナーの位置取りを特に褒めた。バランスを崩さずに走る能力は並大抵の努力や才能では身につかない。
普段のトレーニングから思考を巡らせている、頭のいいウマ娘なのだと。
「フ、そんなに褒めるな。私もウマ娘、調子に乗ってしまう」
確かに耳が喜びの仕草をとっている。
褒められるのはとても嬉しいらしい。
彼女の走りが目に焼き付いたのは、恐らくこれが理由なのだろう。グレートエスケープが見せた突き詰められた走りから生み出される美が、目に焼き付いて離れなかったのだ。
――グレートエスケープ!
「ん?」
君をスカウトしたい!
気づけばそんな言葉を彼女に向けていた。
グレートエスケープは困ったように笑った。
「ここでスカウトか。嬉しいが……中々に答えづらいな。君はよく見てくれている、いいトレーナーなのだと思う。新人らしいが、関係ない」
彼女は言葉を切ると、改めて言った。
「私は来週のトレセン学園のイベントレースに出走予定でね。……そこで走った後に、答えを言ってもいいかな。勝手な願いだがね」
トレセン学園では定期的に学校を開放し、校外の人を入れてウマ娘たちとの交流の場を設けている。
その日の目玉がイベントレースなのだが、デビュー前のジュニア級にして参加予定になるとは、彼女も豪胆というべきか。
わかった! その時に答えを聞かせてくれ!
グレートエスケープは驚いていた。
「いや……快諾してるが、いいのか? 私も大概無理難題を言っているのだが」
それほどの価値が、君にはある。
「……ふふ、照れるな。ならば改めて、私のレースを見てもらいたい」
そう言って、グレートエスケープは坂路へ駆け出していった……。
×××
へへへ……旦那ァ、お宅の子は責任もってきっちり調教してやりますんで……へへへ……
という意味ではなく、調教師とは競走馬をレースで勝てる馬に育てる人である。
現役競走馬ならば調教師の厩舎で過ごす時間が一番多くなるだろう(外厩などは置いといて)。
育成牧場で鍛えられながら2歳になるころには、入厩といって調教師のもとへ預けられる。
馬主の橘ちゃんと知り合っていたとのことで、俺が厩舎に入るのは随分前から決まっていたらしい。
その調教師と初めての顔合わせだ。
「こいつがグレートエスケープか。いい馬体しとるわ」
俺を見るなり、現れたオッサンはそう言った。彼が調教師の『黒井』とかいう人らしい。
橘ちゃんに一言。
「こいつは大きいところ狙えますよ。馬体、骨格のバランスがいい。右回りでも左回りでも苦にしないやろ」
「本当ですか!?」
今日の橘ちゃんは余所行きモード。いつものギャル語全開のパリピ(年代的には結構未来を先取りしてる気もするが)ではなく、敬語を使う社会人の姿だ。そっちも可愛いが、普段のパリピ姿の方が好きかもしれない。
黒井さんは俺の体を見ては橘ちゃんにあれこれ説明していく。初めての競走馬だからか、説明も調教やレースについての話が多い。
俺はじっと彼と彼女を見つめていた。
ふいに黒井さんが振り向く。
「ふーむ……ん……へぇ」
しばらく見つめていた黒井さんはにやりと笑った。
「こいつ、頭がいいな。話に聞き耳を立てているし、集中している。本来臆病な馬が、それも2歳の若駒がここまでリラックスしているとはな……話してる言葉も理解してそうやな」
「ふふっ、本当ですよ。その子はマジ……いえ、本当に賢くて、優しい子なんですよ。きっと黒井先生のこともすごい調教師だとわかっているんだと思います」
「ほほう、美人の太鼓判もろたら嬉しいわ」
「ご謙遜を! 一昨年なんて全国調教師リーディングで8位だったじゃないですか!」
「去年は32位やで。せやけど、今年はクラシックに期待できるのがおるし、来年はこいつのクラシックやからな……順位を上げてくれると期待しとるで。やぁ、グレ坊」
黒井調教師の不敵な笑みに、大胆不敵な発言。自らの眼力、育成力を疑わない強かな自信が彼を大きく見せた。
直感的に、この人には逆らわない方がいいと感じた。野生の勘ってやつだろうか。
そうでなくとも、一目で俺のことを看破してみせた眼力は只者ではないとわかるには充分だ。
やはりプロの目はすごいというべきなのか、プロの中でも別格なのか。
「よろしくなグレートエスケープ。目指すは当然、ダービーや。お前はそれくらいの器や。自信を持て」
俺を撫でながら黒井さん……いや、先生が言う。
他人にべたべた撫でられるのはあまり好きじゃないが……先生の圧倒的な風格に、俺は早くも上下関係を築かれてしまったのだ。
「……あの、またしばらく会えなくなるので……撫でてもいいですか?」
「ぶるるひひっ(是非)」
「うお、こいつ……! 美人の方に撫でられたいってな、わははは!」
橘さんの優しい手つきに俺はメロメロだ。いくらなんでも可愛い女性の方がいいに決まってる。俺は心ゆくまで撫でてもらっていた。
入厩すると俺は自分の部屋として馬房に入れられる。当然人間に比べると狭いが、なんだか落ち着く。あちこちに馬に配慮した気遣いが施されており、プロの技を細かいところにも感じた。
新しい部屋でくつろいでいると、隣の馬房の馬に挨拶をされた。
「貴方が新入りくん? 私はダンスパートナー、よろしくね」
「あ、どうも……グレートエスケープです」
「礼儀正しいのね? 若い子って慣れない環境ではしゃいじゃうことが多いって聞くけど」
「そうなんですか?」
「恥ずかしいけど、私がそうだったから……私だけだったのかしら」
牝馬の先輩馬であるダンスパートナーさんは照れを誤魔化すように笑った。
そういえば歳上の馬を見るのは、牧場のリードホース以外では初めてかもしれない。馬の本能なのか、彼女はとても美人に見えた。
「ここからレースに出るまで、調教でトレーニングするわけですね」
「ええ、そうよ。貴方、ゲートは嫌い?」
「嫌いじゃないです」
「それなら怪我とかしなければ早くデビュー出来るかもしれないわよ? 私はゲートが嫌いだからデビューが遅くなってしまって……狭くて暗くて怖いのよね」
「そういうものですか……先輩はもうレースに?」
「ええ、一応ね」
話を聞くと、なんと桜花賞に出走予定らしい。
前哨戦のチューリップ賞では惜しくも2着、ここで巻き返しを狙っているらしい。そしてその調整として、俺も一緒に併せで走ることを説明された。
「調教では俺が一緒に走るんですか?」
「軽めだけどね。慣れてもらうために貴方を使うんですって。心配しないで、お姉さんが胸を貸してあげる!」
鼻息も鳴らさんばかりにダンスパートナーさんは宣言する。その姿はお姉さんぶる可愛らしさを纏っていた。
(カワイイ……)
いい先輩に恵まれたし、調教は頑張らないとだな!
(無理ィ……)
そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。ダンスパートナーさんと併走をすることになり、坂路で俺が前で走るメニューだった。
後ろでダンスパートナーさんが駆け出すと一気に俺を追い抜く。追いすがろうと脚を必死に動かしてなんとか後ろにくっつけた程度。
しかもその後のダンスパートナーさんは余裕って感じの仕草だった。
「ふっふーん! すごいでしょ! とはいえエッちゃんも中々速かったよ?」
「ぜぇ、ぜぇ……どうも……ぜぇ……エッちゃん……?」
「エスケープのエッちゃん……ダメかな?」
「それは……いいですけど……」
「でも入厩したばかりでそんなに走れるなんてすごいね。私も最後、ほんの少しだけ、頑張っちゃった。でも、まだまだね」
「あ、ありがとうございます……」
あれこれ考えようにも疲れて思考がまとまらない。
「そんなに落ち込まないで。GIに出るのに、デビュー前の君に負けちゃったらそれこそ私が調教師さんに怒られるもの」
ダンスパートナーさんがウインクしてくれたように見えた。優しい人、いや馬か。とにかく優しい馬だ。
「それに君がすごく走るもんだから、ほかの子達も君に注目してるみたいよ?」
調教していた同厩舎の牡馬たちが俺を睨みつけている。
ピリピリとした殺気にも似た雰囲気に、毛が逆立つ感覚を覚えた。
全頭、俺より調教や経験を積んだ競走馬たちだ。いや、それどころかこの「栗東トレセン」で今も走る馬、引き上げる馬……すべてがライバルたちだ。
――ビビったら負け。
俺は競馬というただ一頭のみが勝ちを得られる過酷な世界に、既に足を踏み入れているのだ。
まだ見ぬ強敵たちに踏み潰されないよう、虚勢を精一杯張りながら調教コースを後にする。
今はまだハリボテの風格でも……強くなってみせる。嘘を本当にしてみせる。それ以外の未来は、存在しないのだから。
そのころの同厩舎の牡馬たち。
(ダンスパートナーちゃんと仲良くしやがって……!)
(ダンスさんといちゃついてやがる……これは指導が必要ですねぇ……!)
(ダンスパートナーさんと羨ましい……あの小僧……!)
(勝つ。あいつには絶対勝つ。絶対勝つ)
ウマ娘プロフィール
ウマ娘 グレートエスケープ
自己紹介 初めましてだ、トレーナー。私はグレートエスケープ。目指すところは当然、頂点のみ。頂点に立つウマ娘とトレーナーの名前に、私と君の名前を刻もう。
学年 高等部
所属寮 栗東寮