【デレマス×ガンダムブレイカー3】CINDERELLA of Gund@m breakerS 外伝 エクストラバトル編   作:擬態人形P

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7章:自由を求める焔の鳥のように(飛鳥・悠貴・日菜子・マキノ・保奈美・穂乃香)・2話

『行くぞ!邪なるガンプラアイドル達め!』

 

バトルが始まった途端、イオク・クジャンのレギンレイズは「長距離レールガン」を構える。

威力・射程共に従来のライフルを上回っており、取り回しにも優れる物であるが、問題は………。

 

『当たれ!!』

「あ………。」

 

狙われたはずの乙倉悠貴のVダッシュガンダムの動きが思わず止まる。

それもそのはず………狙いが明後日の方向を向いていたのだから。

 

『躱すか。賊にしてはやる………!』

「あの、私何もしてないですけれど………。」

 

イオクの下手過ぎる射撃に思わずツッコむ悠貴であるが、レギンレイズは実体剣である「ナイトブレード」を振りかざし、一直線に突撃してくる。

 

『正義の一撃を受けよ!』

「え、ええ………?」

 

次の瞬間、そのナイトブレードが真っ二つになる。

悠貴のVダッシュがビーム・サーベルで防御したのだ。

ビームの刀身に、コーティングも無い実体剣を真正面から当てれば、溶解して折れるのは当然なのだが………。

 

『ば、バババ馬鹿な!?正義の一撃がこんな簡単に………!?』

「あ、飛鳥さーん!どうすればいいですか!?」

 

イオクの間抜けっぷりに付いていけなくなった悠貴の言葉に、二宮飛鳥のガンダム・リベルタ・リベリオンは高速で悠貴機の背後に接近すると、その上からソードメイスを振り上げ、敢えて「面」の部分で上から叩きつけEXアクションの「デッドエンドインパクト」を放つ。

 

『あ、あああ………この展開は………!?』

「チャンスがあれば、すかさず引導を渡しておけばいいさ。」

 

メキメキと嫌な音を立てたイオク機は、そのまま潰されていく。

 

「サヨナラだ。」

『あああああいやああああああああ!?』

「う、うわぁ………。」

 

情けない悲鳴と共に、イオク機は潰され爆発。

アイドル側は、呆気無く1機落とす事に成功する。

 

『全然役に立たないじゃないっスか!?』

『落ち着け………予測できた事だろ………。』

『とにかく弾幕を張れ!』

 

ユージン・セブンスタークの獅電(オルガ機)を筆頭に、ライド・マッスの雷電号と、ノルバ・シノのガンダム・フラウロス(流星号)がそれぞれ手持ち武器の「ライフル」や「マシンガン」を連射する。

特に、フラウロスのマシンガンは2門ある分、連射性能も威力も強烈だ。

しかし、その砲撃に対し、西川保奈美のガンダムヴォーチェ・リゾナンツァが前に出て、太陽炉と2つの擬似太陽炉から構成された紫のGNフィールドを展開して盾となる。

これにより、喜多日菜子のガンダムエピオンや、綾瀬穂乃香のヘリクスバスターガンダム、八神マキノのジム・エージェントアサルトは全く被弾しなくて済む。

 

『GNフィールド、スゲエ!?………って、俺達どうすればいいんスか!?』

『ライド!「ガントレットシールド」で殴れ!俺は「パルチザン」を使う!シノはアレ準備しろ!』

『おう!』

『了解っス!………って、わあッ!?』

 

そう意気込んだライドの雷電号であったが、突如飛来してきた極太のビームの束に、軽減する力を持つとはいえ、「ナノラミネート・アーマー」の限界許容量を超えてバラバラに吹き飛ぶ。

ヴォーチェ・リゾナンツァが両肩の4門のカルテットキャノン………フォアフォートレスブラスターのEXアクションを放ち、雷電号に集中砲火を喰らわせたのだ。

 

『ちょ、ちょっと流石にそれは無いんじゃないっスか!?』

「ゴメンなさい、私の場合はこうするのが、一番効率がいいから………。」

 

両肩の砲門から殲滅級のビームを撃った保奈美機はすかさず下がる。

すると、今度は上空から黒いジム………マキノのエージェントアサルトがユージン機の前に降下し、至近距離から「ジェスタ」の「ビーム・ライフル」を連射。

 

『うお!?』

「それ、借りるわね。」

『何!?』

 

獅電が怯んだ所で、右腕のロケットアンカーを移出し、パルチザンの槍の柄を掴むと思いっきり引っ張って何と奪い取る。

 

『おい!?そんなのアリかよ!?というか、「借りる」じゃなくて「頂く」の間違いだろ!?』

「あら?バトルで盗んじゃいけないって決まりは無いわよ?」

 

そのまま膝のビーム発振刃を展開せずに回し蹴りを放って巨大な「ライオットシールド」を弾き、コックピットにシールドのミサイル・ランチャーを直撃させて獅電も破壊。

 

『クソっ!シノ、後は頼むぞ!』

『任せろ!1体くらいはコイツで………!』

 

シノがそう言うと、フラウロスは両手を付き、両足を回転させて四足歩行モードに入ると、背部に搭載された1対の「レールガン」を動きが一番鈍そうなヴォーチェ・リゾナンツァに向けて発射する。

 

『ギャラクシーキャノン………発射ァッ!!』

 

だが、その強烈なドリルのような槍の弾丸が当たる瞬間に、保奈美機は赤く光り高速移動をして回避する。

トランスEXの「トランザム」を発動させたのだ。

 

『外れた!?ってか、あんなデカい手足して速いのかよ!?』

「出力に助けられました。………さて、どうします?」

『射撃が無理なら白兵戦に決まってるだろ!』

 

その強気な発言と共に二足歩行モードに戻ると、右手で「アサルトナイフ」を構え保奈美機を狙おうとするシノ機。

しかし、その横合いから穂乃香のヘリクスバスターが右腰の350mmガンランチャーを前に、左腰の94mm高エネルギー収束火線ライフルを後に連結して、「対装甲散弾砲」の拡散弾を横合いから放つ。

 

『まだまだァ!』

 

だが、その拡散弾を左腕で庇う形で耐えたシノ機はまだ前に突き進む。

 

「日菜子ちゃん!」

「はいぃ!」

 

そこに今度は日菜子のエピオンが、左腕の盾から伸縮自在のヒートロッドを伸ばし、アサルトナイフを構えた右腕を弾き飛ばす。

 

『うおおおおおおおお!!』

 

両腕を無くしたフラウロスは尚も腰の下部アームにマウントしたままのマシンガンを、GNフィールドで防御できない至近距離で放とうと、保奈美機に接近しようとするが、穂乃香機が今度は「グフカスタム」の「ヒート・サーベル」を構えると一直線に飛び、そのコックピットに思いっきり突き刺す。

ここまでして、ようやくフラウロスの動きが止まる。

 

『あー………これで終わりかぁ………。』

「凄まじい執念ですが、1機じゃ無理です。」

『………なあ、アイドルのおっぱいって柔らかいのか?』

「貴方はいきなり何を言ってるんですか………。」

『いや………俺達お袋の味ってヤツを知らなくてさ………だから心が豊かになるってそういう事なのかなって………。』

「……………。」

『まあ、ガンプラバトルで良かったよ。整備してくれたヤマギには悪いがな………。』

 

そう言ったシノは満足そうな顔をして………ヒート・サーベルを抜いた穂乃香の前でフラウロスは爆発した。

 

「鉄血のオルフェンズ………悲劇的な結末を迎えた作品として有名ですよね。そんな彼等にとって、この闘いは救いなんでしょうか?」

「彼等にとってはこの世界はそれこそ善意で成り立つ夢なんだろうね。それを虚しい足掻きとして捉えるか、それとも闇に照らされた光のような救いとして捉えるか………。ところで、マキノさん、何でパルチザンを盗んだんだい?」

 

飛鳥の質問に、マキノは白い槍であるそれを悠貴のVダッシュに差し出す。

 

「悠貴にあげようと思ってな。………この世界の敵は、ナノラミネート・アーマーを備えている。つまり、ビーム兵器だけじゃ戦えない厄介な猛者ばかりが登場する事が予測されるわ。」

「確かに………アレ?という事は………!?」

 

ハッとした悠貴に応えるように、今度は上空から2機の機体が降下してくる。

黄金の剣を二本携えた白い二刀流の剣士と、紫の大型の槍を携えた青色の騎士と。

 

「「マクギリス・ファリド」の「ガンダム・バエル」に、「ガエリオ・ボードウィン」の「ガンダム・キマリスヴィダール」………!?」

 

反射的にEXアクションの「フィールドオフェンサー」で攻撃力を強化した保奈美の前で、二人は何かを喋りだす。

 

『ガエリオ。アグニカ・カイエルの魂に誓ってここに宣言しよう。今度こそアルミリアを幸せにしてみせると。』

『マクギリス………。お前はアルミリアかバエルかアグニカ・カイエルしか言えないのか………?』

『アグニカ・カイエルの遺したバエルは私の全てだ。故に、この機体でアルミリアを幸福にする事こそ、我が宿命とも言える。』

『わけが分からないよ、マクギリス………。』

 

リボンズのように両腕を広げ、悠々と空を飛ぶマクギリスのバエルと、頭を片手で抱えるがガエリオのキマリスヴィダールを見て、唖然とするガンプラアイドル達。

それを見たガエリオはコホンと咳払いとして改めて一言。

 

『と、とにかくマクギリス。頼むから真面目にやってくれ!』

『………私はいつでも真面目だが?』

『そういう所はある意味頼りになるよ………。とにかく行くぞ!』

『フ………任せろ。今だけは味方だからな。』

 

その瞬間、二機のガンダムフレームが………異なる「阿頼耶識」の超反応を発動させた二機が、閃光のように加速して消える。

気付いたらバエルは「バエル・ソード」の剣でマキノのエージェントアサルトのヴァリアブルフェイズシフト装甲で強化された右腕を斬り飛ばしており、キマリスヴィダールは悠貴のVダッシュの左腕に「ドリルランス」の槍からの「200mm砲」の至近距離からの連射を喰らわせ、ビーム・シールド発生装置を破壊していた。

 

「な!?フェイズシフトの効果が無い!?」

『フェイズシフト………?バエルの前に効くと思ったのか?』

「そんな、見えなかった!?」

『俺とアインの力を侮るな!』

 

慌ててリペアキットを使いながら、マキノ機が左腕から90mmガトリング砲を放ち、悠貴機がオーバーハング・キャノンを撃つが、それを2機とも簡単に回避すると、互いに空を舞うように飛び交い、「電磁砲」と200mm砲を、何とか狙いを付けようとしている穂乃香機に集中させていく。

 

「動きを止めないと………!?でも速すぎて………!?」

 

穂乃香機が保奈美機のGNフィールドに庇われる形になった所で、今度は2機共、バエル・ソードとドリルランスを飛鳥のリベルタ・リベリオンに喰らわせてくる。

 

「クッ………閃光のようなスピードで………というか難易度設定が間違っている!?」

 

どうにかヴァリアブルフェイズシフト装甲で受け止めた飛鳥は反撃とばかりにソードメイスを振り回すが、すぐに離脱されて空振りに終わってしまう。

それを見ていたマキノは右腕が赤外線レーザーで戻ってくるのを確認しながら、左腕などを回しつつ、日菜子に一言。

 

「日菜子………空中戦に対応できる機体が貴女しかいないわ。」

「えぇ!?ひ、日菜子の実力じゃあの2機は無理ですよぉ!?せめて、ビームが効けば………。」

 

当たり前ではあるが、バエルもキマリスヴィダールも阿頼耶識から成り立つ「ナノラミネート・アーマー」を備えている。

それ故に、効く兵器が制限されているのが難点であった。

 

「飛鳥、確か貴女の武装………。」

「………動きを止める事が前提だよ。あんな彗星のようなインファイターが2機も相手じゃ、狙いも定まらない。」

「成程………。」

「マキノさん、何か策があるんですか?」

 

穂乃香の言葉に、マキノは素早く内線で閃いた作戦内容を送る。

そうしている間に、またバエルとキマリスヴィダールの2機が突撃をしてきた。

 

「まずはバエルだ。私が前に出る。」

『ほう………また斬られるか?』

 

マクギリスのバエルがまた閃光のようにバエル・ソードを振るってきたのに対し、前線に出たのはマキノのジム・エージェントアサルト。

先程、フェイズシフトを無視して斬られた事から、マキノは「ターンエーガンダム」の「ビーム・サーベル二刀流」を両手に持ち、コマのように縦回転して斬りつけ先制攻撃をしようとする。

 

『無駄だ。』

 

しかし、マクギリスのバエルはそのビーム・サーベルをナノラミネート・アーマーによる白い綺麗な装甲で受け止めると、何事も無かったかのように右手のバエル・ソードを振りかざして、何とマキノ機のビーム・サーベル二刀流の柄のビーム発生装置の部分を破壊し、武装解除を行う。

 

「何っ!?武器の扱いに関する技量が違う………!?」

『終わりだ。』

 

あくまで淡々とマクギリスは左手のバエル・ソードを振りかざすと、後退しようとするマキノ機の装甲の右肩から左腰へ、袈裟斬りにしようと剣を振り下ろす。

その重い一撃により、エージェントアサルトの黒い右肩が赤く血に染まる。

 

『血………?』

 

そこでマクギリスは違和感に気づかされる。

モビルスーツから血が出ている事もそうだが、叩きつけたバエル・ソードが今度はマキノ機の装甲を斬り裂かず、止まってしまう。

 

『まさか………?』

「………でも私は、こっちの「技量」に優れているのよ。」

 

直感故か、バエル・ソードを引こうとしたマクギリスだが、その剣に対して、マキノ機が右腕からロケットアンカーを移出し、掴み取る。

意図せず2機によるバエル・ソードの引っ張り合いになってしまう。

 

『赤い血………いや、赤いヴァリアブルフェイズシフト装甲。消費電力を上げて、その部位だけ一時的に装甲を強化したのか?』

「あら、理解が早くて助かるわ。貴方達の攻撃が赤い装甲の飛鳥の機体に防がれたのを見て、ティンと来たのよ。」

『だが、この剣の軌道に合わせて装甲を強化するのは並大抵の技術では無理なのでは無いか?』

「こういう操作は得意なの。………だから、褒美としてその剣、貰うわよ!」

 

ユージン機に対して行ったように、また左手のバエル・ソードを盗もうと思いっきりロケットアンカーを引っ張るマキノ機に、同じように取られまいとマクギリス機もバーニアを吹かし、右手に持ったバエル・ソードでロケットアンカーの先端部分に叩きつけて破壊しようとする。

徐々に形を崩していくロケットアンカー。

 

『無駄な努力だったな。』

「無駄かどうかは………貴方の目で確かめて………なんて。」

『!?』

 

次の瞬間ロケットアンカーを離したマキノのエージェントアサルト。

僅かだがバランスを崩したバエルに向けて、今度はマキノ機の後ろから、飛鳥のリベルタ・リベリオンが巨大なソードメイスを振りかざし急降下してきた。

 

「敢えて言おうか。………この瞬間を待っていたと!」

 

そのまま真っ赤なソードメイスで装甲を斬り裂く飛鳥機。

勿論、それだけでは致命傷にはならない。

だが………斬りつけられた綺麗なはずの胸の装甲が、焼け焦げたのだ。

 

『ナノラミネート・アーマーが焼け剥がれただと………?』

「ボクのソードメイスはGNドライブから生み出されている、粒子を熱変換する加護を受けている。「GNソードⅢ」等に実際に使われた技術さ。」

 

そのまま焼け剥がれた装甲に向けて、至近距離に一気に迫り、左手の光雷球による圧縮ビームを喰らわせる。

明らかにこれまでと違い、ダメージが通った。

 

『クッ………成程。だから熱で焼き切って破壊する事ができ、それが不可能な場合でも、こうして特殊装甲を無力化できるわけか………。』

「マキノさんじゃないけれど、理解が早くて助かるよ。」

『だが、バエルの加速力の前には一時的な隙と多少の装甲の脆さなど………。』

「いや、もう君は詰んでいるよ。」

『何………?』

 

一度距離を取ろうと飛び上がったバエルを駆るマクギリスは見る。

飛鳥の言葉に応えるように、彼女の背後で巨大な緑のビームの剣が形成されていくのを。

 

「ビームさえ通れば、日菜子のエピオンの最大出力のビームソードが火を吹きます~!!」

『今までの行為はこの為の布石か………!?』

 

マクギリスは阿頼耶識を全開にして飛び回るが、日菜子もトランスEXのゼロシステムを発動し、追いかける。

そして、「ビームソード(最大出力)」を思いっきり振りかざすと空中を素早くジグザグに飛ぶバエルを狙う。

 

「日菜子は………王子様に会うまで負けれませ~ん!!」

 

ゼロシステムによる予測能力を駆使した日菜子は、僅かだがバエルの軌道を読む。

その「僅か」が、勝敗を分けた。

 

「たああああああああああ!!」

『すまない………アルミリア………私は………。』

 

巨大なビームの波をまともに受けたバエルは、掻き消されるように爆発をする。

 

「や、やりましたぁ………?」

「だね………。君の勝利だ、日菜子。」

「バエルに勝てた事、誇っていいわよ。」

 

難敵であったが、飛鳥達3人の連携で何とか退ける事に成功した。

 

『マクギリス………詰めが甘いんだよ!』

 

一方でガエリオのキマリスヴィダールに対しては、穂乃香のヘリクスバスター、保奈美のヴォーチェ・リゾナンツァ、そして悠貴のVダッシュが挑んでいたが、かなりの苦戦を強いられていた。

何せ機動力がバエル並みに半端ない上に、こちらは飛鳥機のようなビームを貫通させる手段が無い。

加えて3機共射撃重視の機体である事が、高機動格闘戦主体のガエリオ機に好きに振る舞わせる要因になっていた。

 

『頼む、アイン!………届けさせてくれ!』

 

何度目かの攻防で、膝に仕込まれた「ドリルニー」を保奈美機に喰らわせるガエリオ機。

すると、今まで防御していた分、もう耐え切れなかったのか、「エクシア」の「GNシールド」が破壊されてしまう。

 

「シールドが………!?こうなったら………!」

 

至近距離に相手が居る事を逆手に両肩のカルテットキャノンを発射する保奈美機。

機体はナノラミネート・アーマーで大した効果は無いが、手持ち武器のドリルランスは耐え切れずに爆発を起こす。

 

『それしきの事で!』

 

だが、新たに取り回しの優れる「刀」を取り出したキマリスヴィダールは、厄介な両肩のキャノンを斬り飛ばしてパーツアウトさせて、一時的にカルテットキャノンを封じてくる。

悠貴機がビーム・ライフルのチャージショットを、穂乃香機二丁のMA-M21KF 高エネルギービームライフルを連結させて、それぞれ強力な砲撃を放った事でガエリオ機はようやく一時離脱するが、保奈美機はまたリペアキットを使わざるを得なくなる。

 

「穂乃香さん、どうしましょうか………。バエル優先で、マキノさん達の方に有効な機体を回しましたから………。合流するまでリペアキットで何とか耐えます?」

「最悪在庫が無くなりますね………。では、ビームが効かない………のならば、こちらは「ハシュマル」並のビームを炸裂させてみましょうか。」

「ハシュマル並………?」

「え?でも、オーバーハング・キャノンでも………。」

 

そこで二人に穂乃香が驚くような指示を送る。

そうする内にガエリオのキマリスヴィダールがまた突撃してきた。

 

『まずは初心者の貴様を倒す!』

「私の所に来た!?だったら………!」

 

悠貴はオーバーハング・キャノンをガエリオ機に放つ。

勿論、ナノラミネート・アーマーがある故に威力は大幅に軽減されてしまう。

だが、そこに………。

 

「GNバズーカ………ハイパーバーストモード!」

 

保奈美機がGNバズーカから巨大な圧縮粒子を放ち、悠貴機の攻撃で、僅かながらに動きが制限されたガエリオ機に球体のビームを当てに行く。

 

『どんなことをしても無駄だ!』

 

ガエリオは背部からサブアームで接続されている「シールド」で防ごうとする。

だが、その球体は圧縮されている事により、シールドにぶつかっても簡単には消えない。

 

『何だ!?この粘土のような………!?』

「穂乃香ちゃん!」

 

そこで穂乃香のヘリクスバスターが、両腰のライフルを接続させ、超高インパルス長射程狙撃ライフルの構えに入る。

だが、ここで驚くべき事態が発生した。

 

「フェイズシフト………ダウン。」

 

水色のヘリクスバスターの装甲がグレーに変わる。

「フェイズシフトダウン」で、対弾性能のあるヴァリアブルフェイズシフト装甲をオフにしたのだ。

つまり………。

 

「これで、エネルギーを攻撃に全て回せます。」

『な、何!?』

「銃身が焼け着くまで………とはこの事です!」

 

そして、まだビームの球体に動きを縛られているキマリスヴィダールに、極太のビームを発射する。

元々超高インパルス長射程狙撃ライフルも、戦艦を撃ち落とせるだけの威力があるビーム砲だ。

それを過剰なまでにエネルギーを集中させて強化すれば、その一撃はそれこそハシュマルのようなモビルアーマークラスにまで底上げできる。

 

『グッ………!?正気か!?最悪機体が耐えられないぞ!?』

 

凄まじいビームの奔流を受けたキマリスヴィダールは、何とか耐えようとするが、シールドが真っ先に吹き飛び、刀も吹き飛び、庇おうとした両腕も耐え切れずに吹き飛んでいく。

一方で、穂乃香の超高インパルス長射程狙撃ライフルも、煙を吹きスパークし始める。

そして………ライフルの方が先に爆発を起こし、支えていたヘリクスバスターの右腕も吹き飛んだ。

 

「これで限界………!」

『た、耐え切った………しかし何て………いや!?』

 

そこでガエリオは更に悠貴のVダッシュがパルチザンを構えて突撃してくるのを見る。

ダメージが溜まって両腕が吹き飛んでいる今、キマリスヴィダールに出来る事は限られている。

 

「い、行きます!」

『侮るなぁッ!!』

 

それでも膝のドリルニーを喰らわせようと逆に突撃をするガエリオ機だったが、行動を予測できた悠貴はギリギリの所で動体視力を活かし、MEPEのトランスEXを発動。

 

「走り回れば………勝機はっ!!」

 

膝蹴りを躱し、素早く背後に回ると、コックピットを全身全霊の力で貫く。

 

『また………俺は………マクギリスの事も言えないか………すまない………アイン………。』

 

嘆息したガエリオの言葉と共に、キマリスヴィダールも爆散した。

 

「げ、撃破しました………。って、大丈夫ですか、保奈美さん!穂乃香さん!」

「リペアキットを使えば大丈夫よ。………あまり残りは無いけれど。」

「武装も思った以上に削れたし残りがどうなるかですね………。」

 

肩に戻って来たキャノンの調子を確認する保奈美と、再びフェイズシフトでガンプラを水色に輝かせる穂乃香は心配する悠貴の言葉に答える。

そして、程なくして飛鳥達も合流してきた。

 

「マクギリスとガエリオ………。本編で分かり合えそうで分かり合えなかった二人がここで邂逅するなんてね。救いを求める者達から見たら、それこそ神が送ったプレゼントのように感じるんじゃないのかな?」

「本編で本気で組む事になったらどれだけ恐ろしいのか、今回思い知らされましたけれどね………。」

「私もハードなバトルの展開はあまり好きでは無いがな………。しかし、興味深い物だ。鉄華団とギャラルホルン………それらの混合軍というのは。」

 

保奈美がフィールドオフェンサーを使う間に、このIFのバトルに付いて考え合う飛鳥達。

恐らく次が最後であろうが、出てくる組み合わせはまた夢のような物なのだろうか?

そう考えていた所で………いよいよその最後の3機がアラートと共に降って来た。

 

『よし………筋肉隊、覚悟を決めろ!最後に意地を見せる!』

『待て!私を含めるな!?………三日月と言ったな!?お前はそれでいいのか!?』

『オルガが言ったのならいいんじゃない?………面倒だからさっさと始めよ。』

『待て待て!始める前に、貴様らは自己紹介くらいできないのか!?』

『自己紹介って何言えばいいんだ?所属か?』

『例えば家族構成とか恩師とか………。』

『昭弘・アルトランド!弟が一人!嫁が一人!』

『三日月・オーガス。妻が二人。息子が一人。オルガが一人。』

『すまん………私が悪かった………。』

 

振ってきたのは四本の腕の力強そうな橙色の機体と、両手で頭を抱えてうずくまるダークグリーンの機体と、そして尻尾の生えた白い狼のような機体。

「昭弘・アルトランド」の「ガンダム・グシオンリベイクフルシティ」と「ジュリエッタ・ジュリス」の「レギンレイズ・ジュリア」と………そして、「三日月・オーガス」の「ガンダム・バルバトスルプスレクス」であった。

 

「わ、分かっていたとはいえ………最後に………常識の通じない連中が来たね………。」

 

無茶苦茶好き勝手に言いまくる3機の凸凹発言に、飛鳥の声は思わず恐怖とは違う意味で震えていた。

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