五反田家の長女   作:七夜士郎

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ようやく書けたぜ。

今回は箒×一夏がメインな話です。


第4話 恋せよ乙女

SIDE:天

 

 

 

 

 

-篠ノ乃家 箒の部屋

 

 

 

「で、相談とは何だ?」

 

 

 現在、私は箒に相談を受けていた。

 

 道場で箒と打ち合いをした後、話がありますと言われたのだ。

 

 

「じ、実は……」

 

 

 顔を赤くしモジモジとしている箒。

 

 ……ええい、まどろっこしい!

 

 

「どうせ、一夏関連だろう」

 

「えっ!? なんでわかったんですか?」

 

「むしろわからないと思ってるのか?」

 

 

 一夏に抱いている感情がバレバレだ。

 

 

「うっ、バレバレだったんですね……それで、相談なんですけども……」

 

 

 

 箒の話によると一夏と仲を進展させたいのだが、なかなかうまくいかないとの事。

 

 まぁ、あの朴念仁が相手ではな……

 

 

「ふむ……」

 

 

 私は考える。

 

 

「やっぱり無理でしょうか?」

 

 

 ちょっと泣きそうになっている。

 

 うむ、かわいい。

 

 ではなくて……

 

 

「デートにでも誘え」

 

「で、でぇとですか?」

 

「ああ」

 

 

 そう、デートにでも誘ってババーンと告白。

 

 見事二人は結ばれましたで十分であろう。

 

 

「で、でもどこに行けば……」

 

「なんと、こんな所に遊園地のチケットがある」

 

「えっ!? よ、用意がいいですね」

 

 

 束に一緒に行こうと言われ渡されたものだが、結局行けなくなるみたいなので箒に渡すのが一番だろう。

 

 

「で、でぇと……」

 

 

 顔を真っ赤にしてチケットを受け取る箒。

 

 ふっ、かわいいな。

 

 うちの妹もこれぐらい純情だったら良かったのだが……

 

 

「明日は頑張れよ」

 

「はいっ!」

 

 

 箒はいい笑顔で頷いた。

 

 

 

 

 

SIDE:箒

 

 

 

~翌日~

 

 

 

 

 

-篠ノ乃家 道場

 

 

 

 よし、今日は一夏に約束を取り付けるぞ!

 

 だ、大丈夫だ……

 

 昨日、天さんに教えてもらった通りに……

 

 で、でぇとに誘わねば!

 

 

「い、い、一夏!」

 

「うおっ! ど、どうしたデカイ声出して」

 

 

 うう、恥ずかしさから声が大きくなってしまった……

 

 

「こ、今度の休みにこ、これ……」

 

 

 声がだんだんと尻すぼみになってしまう……

 

 うう、今朝までの意気込みはどうした私!

 

 

「うん? おお、遊園地か! で、ここに一緒に行こうって事か?」

 

 

 やった!伝わった!

 

 

「そ、そうだ! い、行けるか? 行けないのだったら別に……」

 

 

 不安からちょっと涙目になってしまう。

 

 

「うっ! そんな顔すんなよ。今度の休みだな! 絶対行こうぜ!」

 

 

 え、本当に……

 

 やったー!

 

 

「う、うむ、そうか! じゃ、じゃあ絶対だぞ! で、でぇとに行くんだからな~!」

 

 

 顔赤くなってないだろうか?

 

 そのまま私は走り去る。

 

 

「……あれ? これってデートじゃね?」

 

 

 

 

 

SIDE:一夏

 

 

 

~デート当日~

 

 

 

 

 

-遊園地

 

 

 

「とりあえず、待ち合わせ場所に来たけど……」

 

 

 

 まだ、来てないみたいだな……

 

 

「い、一夏!」

 

 

 そんな時に声が後ろから聞こえた。

 声が聞こえた方向に振り向くと……

 

 

「お、おはよう! ……待ったか?」

 

 

 いつもと違ってかわいい服を着た箒がいた。

 

 こう……なんというか……

 

 

「かわいいな……」

 

「ふぇっ!?」

 

 

 あ、つい言葉で出ちまった!

 

 

「い、いや今のはだな……」

 

「か、かわいいって……一夏がかわいいって……」

 

 

 箒は顔を真っ赤にして俯いてしまった……

 

 早く入らねえと……

 

 

 

 よし!

 

 

 

「箒!」

 

「え?なんd……キャッ!」

 

 

 

 箒の手を掴んで遊園地の中へと走り出す

 

 

「手……手が……うふふ……」

 

 

 なんか箒がちょっとだらしない顔になってるがなんかあったのか?

 

 

 

 

 

「とりあえず、ジェットコースターから行こうぜ!」

 

「えっ!? そ、それは後回しにしないか?」

 

「なーに言ってんだよ! 行こうぜ! あ、それとも怖いとか?」

 

「なっ……!? 怖くなどないわ! 見ていろ!」

 

 

 まずは定番としてジェットコースターに行こうとしたのだが、箒が渋っていたため、からかうと箒はズンズンと歩いていった。

 

 

「おいおい……待てって!」

 

 

 慌てて俺も追いかけていった。

 

 

 

 

 

-ジェットコースター

 

 

 

「さて、もうすぐ出発だな!」

 

「……」

 

 

 もうすぐで出発なのだが、隣の箒は目をギュッと瞑って震えていた。

 

 ……じゃあ、こうするか。

 

 

 

 ギュッ

 

 

 

「えっ!?」

 

「こうすれば怖くないだろ?」

 

 

 箒の手を握ってやったら、箒は顔を赤くしてこくんと頷いた。

 

 ……かわいいな。

 

 

 エーマモナクハッシャシマス

 

 

「お、発車だな」

 

「っ!? ぜ、絶対放すなよ!」

 

 

 ははは……普段はキリッとしてる箒がここまで取り乱すなんてな。

 

 

「わかってるって」

 

「う、うむ……」

 

 

 ハッシャー

 

 

「発車だな」

 

「……」

 

 

 無言になっちまったよ。

 

 お、そろそろ頂上か?

 

 

「よし、頂上だ……痛い!」

 

「……」

 

 

 ちょ、ちょっと箒……箒さん!?力こめすぎ痛い痛い!

 

 

「箒! 手が痛い! 力を緩めてくれ!」

 

「……」

 

 

 ダメだ聞こえてねぇ!

 

 いてぇ~!!!

 

 

 

 

 

 一夏にとってのジェットコースターの一番の敵は箒の握力であった……

 

 

 

 

 

「す、すまん一夏!」

 

「あ、ああ……気にすんなよ。元はといえば無理やりジェットコースターに誘った俺が悪い」

 

 

 今、俺はジェットコースターから降りて、箒にものすごい謝られてた。

 

 

「いや、だが……」

 

「痛かったけど、箒の意外な一面が見れて結果オーライだよ」

 

「っ~……!? ば、ばかもの!!」

 

 

 うおっ!肩いからせてズンズン歩いて行っちゃったよ。

 

 ってどこ行くんだよ!

 

 

「おおい! 待てって!」

 

 

 

 

 

「で、次はここか……お前は本当に無理やりジェットコースターに乗せたことを反省しているのか?」

 

「いやあ……箒ならこんなの怖がらないだろ?」

 

 

 

-お化け屋敷

 

 

 

「ふっ、当たり前だ。こんな子供だましに怖がる私などでは……」

 

「うわっ!? 幽霊!?」

 

「ぎゃーっ!? ど、どこ!? どこに幽霊が!?」

 

「……」

 

「……」

 

「怖がってんじゃん」

 

「ち、違う今のはだな……」

 

「ま、いいから行こうぜ!」

 

「まてまて……こういうのは心の準備というものが……」

 

「レッツゴー!」

 

「話を聞け~!」

 

 

 俺は叫ぶ箒を引き連れて、お化け屋敷へと入っていった。

 

 

 

「あ~……言いにくいんだけどな、箒」

 

「な、なんだ?」

 

「くっつきすぎ」

 

 

 今、箒はすごい俺に密着していた。

 

 正直ちょっとドキドキする……

 

 

「べ、別にいいではないか! い、言っておくが怖いのではない! もう一度言おう! 怖いのではない!」

 

「声でけーよ……」

 

 

 なんかお化けに遭遇するたびに密着度が上がっていってるんだが……

 

 これ、ジェットコースターの二の舞にならないかな……

 

 

「お、もう少しで出口だな」

 

「や、やっとか! いやーこわくなかったな!」

 

 

 声震えてんぞ。

 

 しかも、こういうのって最後らへんに必ず……

 

 

「ヴォオオ!」

 

「ぎゃー!!」

 

「ちょ、箒速い! はえ~!!」

 

 

 物凄い勢いで箒は俺を引っ張っていった……

 

 

 

「……すまん」

 

「いや、別にいいさ」

 

 

 ちょっと俺はボロボロになってた。

 

 人間の底力ってすごいな。

 

 

「じゃあ、次はゆったりできるメリーゴーラウンドにでも行くか!」

 

「そ、そうだな!(メリーゴーラウンドと言えば恋人同士の定番! よし!メリーゴーラウンドで思い切って告白だ!)」

 

 

 なんか箒が気合を入れてるが、メリーゴーラウンドにそんなに意気込む必要あるか?

 

 

「よし、じゃあ早速行くぞ!」

 

「ちょ、走ると危ねぇって!」

 

 

 箒は走り出し、それを止めるようとしたが……

 

 

 

 ドンッ!

 

 

 

「いてえだろうがガキ!」

 

 

 人にぶつかってしまった。

 

 

「す、すいません!」

 

「俺からもすいません!」

 

「すいませんじゃねえだろうが! 今ので骨が折れたかもしれねえなあ……」

 

 

 ぶつかってしまった金髪のお兄さんに謝るが、お兄さんは許してくれない。

 

 

「おい、女のガキ。俺について来い。 トイレでお詫びさせるからよ。」

 

 

 お兄さんはそう言ってものすごい怖い笑みを浮かべた。

 

 トイレで何する気なんだ?

 

 何か良くない気がする……

 

 

「謝ってるだろ! トイレで何する気なんだよ!」

 

「うるせえ! 男のガキはすっこんでろ!」

 

「この!」

 

 

 俺は金髪に飛び掛るが、簡単にあしらわれてしまう。

 

 

「い、一夏!」

 

「ガキが!」

 

 

 殴られたところが物凄く痛い……

 

 

「てめえらには侘びをいれさせr……」

 

「ほう? 貴様私の大切な者たちに何をしている?」

 

 

 その声を聞いたとたんどっと安心感が沸いた。

 

 来てくれたんだ……天姉ちゃん

 

 

「なんだ女? こいつらの保護者か? だったらてめえがその体で侘びをいれr……」

 

 

 ガッ!

 

 

「グゲッ! な、なにしやがるこのアマ!」

 

「今のは殴られた一夏の分だ」

 

「ふざけやがって!」

 

 

 金髪が殴りかかったけど……

 

 

「遅い!……これは私的にお前が気に食わないからだ!」

 

 

 天姉ちゃんは金髪の腕を掴み一本背負いで金髪を沈める

 

 

「グハッ!」

 

「……さて、まだやるか? やるのだったら骨の一本や二本は覚悟してもらわないとな」

 

「……す、すいませんでした!」

 

 

 金髪は顔を青ざめて逃げていった。

 

 

「さて……大丈夫だったか? 二人とも。」

 

「「うわ~ん!」」

 

 

 俺と箒は恐怖から開放されたせいか、天姉ちゃんに抱きついて泣き出した。

 

 

「怖かったな……だが、もう大丈夫だ」

 

 

 そう言って天姉ちゃんは俺と箒を撫でてくれる。

 

 

「俺ッ……! 立ち向かったけど……! 歯が立たなくて……! 箒を守りたかったのに……!」

 

 

 泣きながら自分の不甲斐なさを天姉ちゃんに告げる

 

 

「ふっ……一夏。お前はまだ弱い。だが、これから強くなっていけばいい。お前は強くなる。私が保証する。」

 

「……うん!俺絶対強くなる! 箒! 強くなって絶対にお前を守ってみせる!」

 

「うん……うん……」

 

 

 俺は絶対に箒を守ってみせることを箒に宣言した。

 

 箒は泣きながらだが、しっかりと頷いてくれた。

 

 

「いや~感動の場面だね!!」

 

「傍から見ると告白みたいだな」

 

 

 そんなやり取りをしていたら、千冬姉と束さんが現れた。

 

 もしかして、みんなで俺たちのデート?をつけてたのかな?

 

 

「しかし、あいつ許せないよ! 今からでも遅くない! 殺しに行こう!」

 

「そうだ! 殺しに行こう!」

 

「ばか者!」

 

 

 不穏な発言をした二人を天姉ちゃんは思いっきり殴った。

 

 それを見て俺と箒はいつの間にか笑顔が戻っていた……

 

 




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