GAMERA ガメラ3   作:AS365

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MRF

2020年

アメリカ合衆国

カリフォルニア州 サンフランシスコ

サンフランシスコが戦場と化し、街の彼方此方から火の手が上がる中、一組の親子が街から脱出しようとしていた。

「さぁ、乗るんだ」

父親が娘をSUVの後部座席に乗せた。

「ごめんなさい。私が手術で動けなかったせいで」

「お前が気にする必要はない。母さん達連れて来るから、ここで待ってなさい」

父親は娘を車に乗せると妻を連れて来ようと、車のドアを閉め自宅のマンションに戻っていた。

「………?」

車に残された娘が外を見ると、空から幾つもの赤い煙の尾を引いた物が地面に向かって落ちて行っているのが見えた。

 

「イリス、イリス出ておいで」

その頃、自宅マンションの部屋に居た母親は、飼い猫のイリスがベッドの下に潜り込んでしまい、そこから連れ出そうとしたがイリスはなかなか出て来ようとせず手間取っていた。

ガシャーーン!!!

「きゃ!?」

突然マンション全体を巨大な揺れが襲い、それに驚いたイリスはベッドから出て来た。

「おい!大丈夫か!?」

そこに妻とイリスを連れて来ようとした父親が戻って来た。

「えぇ」

ドン!!!

「「!」」

巨大な足音がし、二人が外を見るとマンションの目の前に巨体な影があった。

 

ドン!!!!ガシャーーン!!!!

娘が外を見ていると、両親達がまだ居るマンションが倒壊した。

「いやぁぁぁぁぁ!!」

娘は崩れ行くタワーマンションを見て悲鳴を上げた。

マンションが完全に倒壊すると、舞い上がった土埃から白目を向き、焼け爛れたような皮膚をしたガメラが姿を現した。

ガァァァァァァァァァ!!!!

 

「っ!」

2025年

アメリカ合衆国

ペンシルベニア州 シューニス

ガメラとレギオンが死闘を繰り広げた"サンフランシスコの戦い"から5年後、ペンシルベニア州の田舎町シューニスに住む、ティーラ・スタックスは5年前の夢を見て目を覚ました。

ティーラは5年前のサンフランシスコでの戦いで両親を亡くし、シューニスに住む親戚に弟のロイと共に引き取られていた。

「……………っ!」

ティーラは夢で見たガメラに憎しみを通り越し、殺意を募らせた。

 

ティーラは弟のロイや里親のオリバー一家と朝食をとっていた。

「………ねぇ、あなた達、もしこのままこの街に住み続けるのなら名字を変えてもらえないかしら?」

オリバー家の婦人はティーラとロイに名字をスタックスからオリバーに改名するよう求めた。

元々婦人は二人が改名せずにいることを前々から良く思っておらず、事あるごとに改名を要求し続けていた。

「あなたからも言って」

「え?……あぁ……二人共、そう言う訳だからちょっとは考えておいてくれ」

「父さん、母さん、そんな無理に名前を変えさせることは」

主人のオリバーも婦人に押されて、とりあえずサラ達に改名を要求したが、オリバー家の長男であるウィルは改名を勧める両親とは真逆で、彼女達の名字を無理に改名させることに反対していた。

「私、名前変えるつもりはありませんから。学校行って来ます」

ティーラは二人の要望を真っ向から拒否すると、学校に向かった。

 

ジブチ共和国

ジブチの砂漠にてフランス軍とジブチ軍の車列が走っており、車内からモナークの女性学者ウチキド博士が流れ行く砂漠を眺めていた。

「博士、間もなく到着します」

車列は目的地の村に到着し、車からウチキド博士と護衛として同行した来たモナークの警備隊とフランス・ジブチ兵が降りて来た。

彼らは出迎えくれた村長に案内されながら目的の物がある所まで歩き出した。

「Il y a environ une semaine. Un oiseau qui n'avait jamais vu le village attaqué. Tout le monde dans le village s'est battu et a gagné」

「1週間程前。村を見たこともない鳥が襲って来た。村の者全員が戦って倒したと」

ウチキド博士達はフランス軍の通訳を通じて話を聞きながら、村の中央に置かれた鳥の死骸の前に到着した。

「博士、これは……」

「えぇ間違いない。ギャオスよ」

その鳥の死骸の正体は約2メートル程の大きさのギャオスの物だった。

「Ahhhhh! !!」

「「「「「「!?」」」」」」

ザグッ!

ギャオスの死骸を調べていると、周りでその様を見ていた村人の中から突然老婆が叫びながら出て来て、木の棒でギャオスの死骸を何度も叩き初めた。

「彼女は何してるの?」

「Que fait-elle?」

「Elle a fait tuer sa famille par un oiseau」

「彼女は家族をこの鳥に殺されたそうだ」

ウチキド博士が通訳を通じて村長に聞いた所、老婆はギャオスに捕食された娘家族の敵として、ギャオスの死骸を滅多切りにしようとしていたらしく、老婆は泣きながらジブチ兵と村人達によってギャオスの死骸から遠ざけられた。

「博士、7年前の説があってしまいましたね」

「えぇ、ギャオスがあの島以外で繁殖している可能性があるとは推測していたけど………現実にはなってほしくなかったわ」

ウチキド博士は、7年前に示唆したギャオス繁殖の説について話した。

当時はまだ可能性の域を出ていなかったが、目の前の光景にその説が現実になってしまっていること彼らは覚った。

「この鳥は何処から来たかわかる?」

ウチキド博士は村人達に聞き、通訳は村人達に通訳し、村人達は皆同じ方向を指差した。

 

インドネシア共和国

ニューギニア島 西パフア州

インドネシアとパプアニューギニアの両方が領土とするニューギニア島のインドネシア領、西パフア州のジャングルを武装した集団が進んでいた。

彼らは5年前のサンフランシスコの戦いの後アメリカ軍が創設した対怪獣部隊、通称MRF (Monster Reaction Force)である。

MRFの隊員達はライフルやライトマシンガン等を構えながらジャングルの奥へと進んで行った。

ババババババババ!!!

それと平行して上空にはAH-64Eが4機が飛んでいた。

「なぁ、ニューギニアの気温って何度だ?」

「確か、平均で23℃位だったかな?」

隊員であるJD・サリナス曹長の質問に対しチャド・カプラン軍曹は知っていた知識で答えた。

「………23℃でジャングルは凍るんだっけ?」

隣で2人の会話を聞いていた女性隊員のレイン・オカンポ軍曹は周りの景色を見て呟いた。

彼女の言う通り、彼らの周りのジャングルは凍りついていた。

そして隊員達も全員アラスカのような寒冷地で着るような防寒装備をしていた。

ザッ

「犯人が居たぞ」

MRFの隊員であり現場指揮官のニック・モートン少佐はジャングルを凍り着かせた犯人を見つけて、全員がその犯人を見て、主力兵装のカールグスタフM3E1無反動砲を構えた。

ガサガサガサガサ

ガァァァァ!!!

MRFから1キロ離れた場所に四足歩行の背中から尻尾に掛けて刺と鼻柱から一角獣のような巨大な角が生えた怪獣が居た。

「こちらGユニット、怪獣、コードネームバルゴンを捕捉」

『了解。B-21を向かわせる』

「了解。座標は南緯0°49'17.6772" 西経132°29'54.402"」

ガァァァァ!!!

「………あの大佐」

『何?モートン少佐』

ガサ!!

「爆撃機はいつ頃来ますか?」

『おおよそ30分後よ、何故?』

ガサガサ!!

「バルゴンがこっちに気付いた」

ガサガサガサ!!!

「………早く送ってください」

ガサガサガサガサ!!!

「なるはやで……」

ガァァァァァァァ!!!!

「ってか今すぐ!」

『直ぐ送る!』

「撃て撃て!」

「ホウ素弾発射!」

バシュ!!!バシュ!!!バシュ!!!

MRFはバルゴンと交戦を開始し、隊員達は持っていた無反動砲でバルゴンを撃ちまくった。

「こちらGユニット!至急支援攻撃を要請する!」

 

シンガポール共和国

モナーク東南アジア本部

シンガポールのモナーク東南アジア本部ではMRFがバルゴンと交戦を開始した事で彼らを援護するためMRF司令官のドルター中将と黒人女性隊員のフォスター大佐は各所に指示を出していた。

「B-21は?」

「パヤレバー空軍基地を離陸、到着まで後20分」

「インドネシア軍に支援要請しろ」

「了解」

 

インドネシア共和国

ニューギニア島 西パフア州

「了解!少佐!インドネシア軍が支援に来ます!」

「わかった!」

『ニック、聞こえるか?』

「聞こえます、グラント博士」

『奴は口からマイナス100℃の冷凍液を噴射する。それを浴びたら一瞬で氷漬けになってしまう、気を付けろ』

「了解」

ガァァァァァァァ!!!

「来るぞ!逃げろ!」

ニックはバルゴンが口を開けたのを見て、先程の冷凍液を発射する気だと感ずき、隊員達に逃げるよう命令した。

バシューーーーー!!!

「「「ぐぁぁ!!」」

バルゴンは口の中、正確には舌の先端から冷凍液を発射し、殆んどの隊員は避けられたが、3名の隊員が冷凍液をもろに浴び凍り着いた。

「アパッチ援護しろ!」

 

『了解!』

ババババババババ!!!

『ターゲットロック、発射!発射!』

バシュ!!!!バシュ!!!!バシュ!!!!

『全機冷凍液に注意しろ。浴びたら一瞬でシャーベットになっちまうぞ』

AH-64Eはバルゴンに狙いをつけると、ロケット弾を発射しバルゴンを攻撃した。

ガァァァァ!!!

バシューーーーー!!!

『避けろ!』

『うぁぁぁぁ!!』

ヒューー

バルゴンは再び冷凍液をヘリに発射し1機に命中、パイロットごと凍結されたヘリは墜落した。

 

フィリピン海

タイコンデロンガ級ミサイル巡洋艦

チャンセラービルズ

『ハープーン発射!』

バシュ!!!!

フィリピン海を航行していた海軍のミサイル巡洋艦チャンセラービルズはMRFを援護要請を受けハープーン対艦ミサイルを発射した。

シンガポール共和国

モナーク東南アジア本部

「インドネシア軍はまだか?」

「後5分で空軍のF-16と陸軍のB-412が到着します」

 

インドネシア共和国

ニューギニア島 西パフア州

ゴォォォォォォォ!!!

「インドネシア軍が来た!」

MRFの上空をアメリカ軍から要請を受けたインドネシア軍のF-16が2機通過した。

ヒューー!

ドーーーン!!!!

F-16はバルゴンを空爆し、爆弾はバルゴンに命中した。

ガァァァァァァァ!!!!

「くそ!効いてねぇ!」

ヒューー!!!!

ドン!!!!ドン!!!!

ガァァァァァァァ!!!!

空軍が爆撃した直後にハープーンミサイルが2発バルゴンに命中した。

ガァァァァァァァ!!!!

ビーーーーー

「何?」

「虹?」

バルゴンは突然背中の刺から虹を出し、その虹はフィリピン海方面へ伸びていった。

 

フィリピン海

ビーーーーー

ドーーーン!!!!

バルゴンが出した虹は遥か彼方のフィリピン海に到達し、虹があたったチャンセラービルズは爆発、沈没した。

 

シンガポール共和国

モナーク東南アジア本部

「チャンセラービルズ轟沈!」

「何だと!?」

「まさかそんな……!」

通信兵から巡洋艦が撃沈されたと聞いたドルター中将とフォスター大佐は驚愕した。

「虹によるロングレンジ攻撃……そんなことまで出来るのか」

 

インドネシア共和国

ニューギニア島 西パフア州

ババババババババ!!!!

チャンセラービルズが撃沈された直後にインドネシア陸軍のB-412ヘリも到着した。

ガァァァァ!!!

ブン!!

バルゴンは舌をカエルのように勢いよく伸ばして、ヘリを撃ち落とした。

ヒューー!

ドン!!!!

ガァァァァ!!

ザパーン!!!

撃墜したヘリはバルゴンにぶつかり、バルゴンはよろけて近くの大きな沼に脚を浸けた。

ガァァァァァァァ!!!!

沼に脚を浸けたバルゴンは悲鳴を上げて慌てて沼から出た。

「?」(何で慌てて出たんだ?)

ニックはバルゴンが急に沼から出た様子を見て疑問を抱いた。

そして、沼に浸けた脚を見ると紫色の血が流れ出てた。

「血?………あいつ、もしかして」

 

シンガポール共和国

モナーク東南アジア本部

「水?」

『えぇ、おそらくバルゴンの皮膚は水に耐性が無いんです。現に沼に浸かった脚から出血しています。奴を上手く水に沈められば倒す事が出来るかも』

「試して見る価値はあるな」

「よし、バルゴンを沼へ誘導、水攻めにしてやれ」

ドルター中将はグラント博士とニックの意見を聞き入れ、バルゴンの水攻めを決定した。

 

インドネシア共和国

ニューギニア島 西パフア州

ゴォォォォォォォ!!!!

ヒューー!

ドン!!!!ドン!!!!ドン!!!!ドン!!!!

バシュ!!!!バシュ!!!!バシュ!!!!バシュ!!!!

ザパーン!!!!

バルゴンを沼に落とそうとインドネシア軍とMRFはバルゴンに向かって爆撃やロケット弾で攻撃しバルゴンを沼に突き落とした。

ガァァァァァァァ!!!!ガァァァァ!!!!

沼に落ちたバルゴンは悶え苦しみ、沼はバルゴンの血液で紫色に染まっていった。

バルゴンが沼から這い出ようとしたら攻撃をして沼から出られないようにした。

『B-21が到着した。これよりMOPを投下する』

「了解」

ヒューー!

ドルター中将からB-21爆撃機が到着した事を伝える通信が入った直後、上空から爆弾が落ちてくる音がしてきた。

ガッ!!ガッ!!

ドン!!!!ドン!!!!

投下された大型貫通爆弾(MOP )はバルゴンの背中を貫通し、体内で爆発した。

ガァァァァ

ザパーン!!!

水攻めで弱っていた所に貫通爆弾で体内を爆破されたバルゴンはそのまま沼に沈み、浮き上がって来なかった。

「こちらGユニット。バルゴン殲滅」

 

大平洋

マリアナ諸島沖

大平洋ではアメリカ国立海洋局が無人深海探索機ネーウレスⅡでマリアナ海溝の海洋調査を行っていた。

「深度9000到達」

「何か映ってるか?」

探索チームは母船の制御室でネーウレスⅡから送られてくるカメラ映像を見ながら画素の調整をし、海底を調べていた。

「相変わらず、深海生物達がお出迎えしてくれてますよ」

「お前達、何か変わった事は無かったか?…………何だこれ?」

探索チームは冗談を交えなながら探索していると、カメラに何か映っているのに気付いた。

映った物体は、一見岩のように見えるがそれとは何か違った。

「解像度を上げろ」

カメラの解像度を上げると、その物体の正体がはっきりと映った。

「「「「「「!」」」」」

「ガメラ!?」

探索挺が見つけた物体はガメラの頭蓋骨だった。

「骨?………死んでいるのか?」

「おい!見ろ!」

「どうした?」

カメラをズームアウトすると、海底に無数のガメラの骨が転がっていた。

「何だこの数は……」

「100年や200年単位じゃない、もっと古いぞ」

「じゃあ、ここは………」

「………ガメラの墓場………」

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