GAMERA ガメラ3   作:AS365

8 / 23
ギャオス・ハイパー

アメリカ合衆国

ペンシルベニア州 シューニス

ケビンは家から持ち出したリュウ・セイ・チョウを封印する剣を護身用に持参した状態でイリスが居る洞窟の前に居た。

「あんた、また来たの?」

ケビンの後ろから缶詰が入った袋を持ったティーラが声をかけた。

「それ、あいつにか?」

「放って置いたらあの子死んじゃうでしょ」

「お前、何でそんなに肩入れするんだ?」

「同じだからよ」

「え?」

「あの子も仲間をガメラに殺されたのよ」

「仲間……?」

ティーラはそう言うと洞窟に入って行き、彼女が心配なケビンも洞窟に入った。

 

カチャ

ティーラはシーチキンの缶詰を開けてフォークで中身を一切れ取り出してイリスに食べさせようとしたが、ここで1つ問題が起きた。

「イリス、口はどこ?」

イリスには口らしき器官が見当たらず、ティーラが食べさせようにも、何も食べさせられなかった。

「まだ開いてないんじゃないか?犬や猫も産まれたばかりの頃は目が開かないし、魚とかも孵化してしばらくは餌を食べないで、身体の栄養袋で過ごす種類も居るし。もしかしたらそいつもそう言う生態なんじゃないか?」

シャキ

「「?」」

ケビンがイリスの生体にある程度の推測をした直後、イリスが触手の1本の先端から爪らしき物を伸ばした。

シュ

ガッ

イリスはその触手は袋に突っ込み、袋にあった缶詰の1個に爪を突き刺した。

カッカッカッカッ

ボトッ

イリスが刺した缶詰は口を開けた風船の様にみるみる萎み、イリスは缶詰の中身の液体を吸い尽くすと地面に捨てた。

その様子にティーラとケビンは驚き、イリスを見た。

キュィィィ

イリスの顔は愛らさがあったが、どこか禍々しい雰囲気もあった。

 

イギリス海峡上空

AD航空91便

メグミが乗ったシドニー発ヒースロー行きのAD航空の音速旅客機オーバーチュアはイギリス海峡上空を飛行して居た。

 

91便 コックピット

「………?機長、あれは?」

「ん?」

副機長が何かに気付き、機長も同じ方向を見た。

「あれは………」

 

91便 客室

「…………?」

メグミもふと外を見た際に外に何かが飛んで居るのに気付いた。

「…………!?」

メグミは外の飛行物体の正体に気付いた。

 

コックピット

「あれは………ギャオス!?」

機長達が見つけた飛行物体の正体は体長70メートルクラスのギャオスだった。

「管制に繋げ!」

「了解!」

副機長はすぐにヒースロー空港に交信を繋げた。

「メーデー!メーデー!こちらAD91便!イギリス海峡上空!ギャオスと遭遇した!直ぐに救援を求む!」

 

アメリカ合衆国

ニューヨーク州 マンハッタン

国際連合モナーク本部

国連本部の内部にあるモナーク本部にもギャオス出現の一報は入っており、グラント博士とウチキド博士らモナークの幹部達はモナークの中央司令部に集まって居た。

「ギャオスがイギリス海峡に!?」

「はい、付近を飛行していた民間機が襲われている模様です」

「現在、イギリス空軍のF-35が向かっています」

「衛星映像入ります」

中央司令部の大型モニターに人工衛星から送られたギャオスが91便を追いかけている映像が映された。

「色が違う?」

「あぁ、それに形状も若干違う」

グラント博士とウチキド博士の言う通り、映像のギャオスが過去の個体と違い、色が赤茶色の表皮が青紫色であり、今までのギャオスにはなかった肘が形成され、身体の形状も全体的にシャープな体格になっていた。

「まさか………進化系?」

 

イギリス海峡上空

91便 コックピット

「くそ!降りきれない!」

91便はエンジンをフルスロットルにし、ギャオスの進化体、ギャオス・ハイパーを振り切ろうとしていた。

しかし、オーバーチュアは最高速度マッハ2.2まで出せるが、ギャオス・ハイパーはそれ上回るマッハ4.3で飛行可能な為、逃れるのには無理があった。

『AD91便、聴こえるか?』

「こちらAD91便!聴こえるぞ!」

『こちらはイギリス空軍第617中隊のラズウェル中佐だ。貴機の救援要請を受けた。後ろの鳥は俺達に任せろ』

「了解、助かる」

「機長!」

ゴォーーーーー!!!!

機長と戦闘機隊との交信が終わった直後に、91便の前から10機のF-35Bがすれ違いでギャオスに向かって行った。

 

91便 客室

「軍隊だ!助かったぞ!」

乗客達は窓から見たすれ違う戦闘機を見て歓喜に沸いた。

 

「目標補則」

『全機ミサイルの使用を許可する』

「了解。全機、AMRAAM用意」

『『『『『『『『『了解』』』』』』』』』

「ロックオン。ナイト1、FOX3」

バシュ!!!!

「ナイト3、FOX3 」

バシュ!!!!

「ナイト7、FOX3」

バシュ!!!!

F-35は一斉にギャオス・ハイパーにAIM-120ミサイルを発射し、ミサイルは真っ直ぐギャオスに向かって行った。

バッ!!!

ドン!!!!ドン!!!!

ギャオスはミサイルが命中する寸前で、真上に急上昇して回避し、羽ばたいた衝撃波でミサイルは空中で爆発した。

『避けた!?』

『まずい!旅客機に向かうぞ!』

「追撃しろ!旅客機を守んだ!」

戦闘機隊は91便へ向かって行ったギャオスを追撃し始めた。

『ナイト5、FOX2!』

バシュ!!!!

『ナイト10、FOX2!』

バシュ!!!!

ドン!!!!ドン!!!!

2機のF-35がAIM-9ミサイルをギャオスに発射し、今度はギャオスに命中した。

ギャォォォォォ!!!!

バッ!!!

ギャオスは飛行速度を急速に減速し、後方に一気に下がった。

ガン!!!

ガン!!!

グシャ

「ぁぁぁ………!」

後方に下がったギャオスは自身にミサイルを撃ち込んだ2機のF-35を足で掴み破壊し、1機のパイロットは捕食し、もう1機のパイロットは機体が破壊された際に機外に放り出され、そのまま海へ落下して行った。

 

「ケツに着かれた!」

F-35を2機撃墜したギャオスは、別のF-35に狙いを着けた。

ギャォォォ!!!

ビーーーー!!!

ガッ!!

ギャオスは超音波メスを発射し、F-35の主翼を掠めた。

「ちくしょう!やられた!」

『脱出しろ!』

「了解!」

ギッ

攻撃を受けたパイロットは射出座席の下の射出レーバーを引いて脱出装置を起動させた。

バシュ!!

レーバーを引いたことにより、コックピットのキャノピーが割れ、パイロットは射出座席によって真上に飛び上がった。

グシャ!

しかし、その瞬間を待っていたと言わんばかりに戦闘機の直上に移動していたギャオスが口を開けており、パイロットはそのままギャオスの口に飛び込み捕食された。

ギャォォォォォ!!!!

ガッ!!!ガッ!!!ガッ!!!ガッ!!!ガッ!!!ガッ!!!

「ぐぁ!!」

ギャオスは翼を広げたまま、空中で横回転を始め、そのまま翼で周りのラズウェル中佐を含めた戦闘機を片っ端から叩き落として行った。

ガッ!!

「やられた!コントロール不能!あぁぁぁ!!」

一番最後に撃墜された女性パイロットは悲鳴を上げながら機体と共に海へ墜ちて行った。

 

91便 コックピット

「戦闘機がやられた!」

「くそ!」

 

91便 客室

「っ!」

メグミは窓から外を見るとギャオスが旅客機目掛けて迫って来るのが見えた。

(ニック!)

メグミは死を覚悟し、ニックのことが頭を過った。

 

ギャォォォォォ!!!!

ガァァァァァァ!!!!

ガッ!!

ザパーン!!!!

ギャオスが旅客機を落とそうとした寸前で、ガメラが海から飛び出し、ギャオスに噛みつき、2体は海に墜ちた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。