(旧)夜に灯はなくてはならないが、灯も夜がなければ煜かない。   作:四九十

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試行錯誤しながら書いていきます。
よろしくお願いします。


プロローグ

 

 

 

 

 

 世界は神々が創ったものであり、生物とは、物質とは、本来、普遍であり、生も死も存在せず、半永久的である。

 

 海で生まれた生命は、繁殖を繰り返し、その数を増やしていった。

 

 ある時、1つの個体が横の別の個体に触れ、弾けて消えた。その時、その別の個体は、自分も同じように消えるかもしれない強烈な恐怖を感じた。

 

 これが、死である。

 

 死を恐れた生命達は、存在し続けようと、あるものは力を持ち、あるものは毒を持ち、あるものは爆発的に数を増やし、互いに警戒し、自分達を保全しようとした。

 

 これが、生である。

 

 長い長い生存競争の後、彼らは陸上にも進出し、空へと飛び立つものも現れ、さらに激的な戦いを繰り広げていった。

 

 そうして、地も海も空も血で塗れ、穢れていった。穢れは、溢れ、やがて生を渇望する彼らから永久を奪い、生の終わり、寿命を与えた。

 

 神々はそれを酷く愁い嘆いた。

 

 長い生存競争の中、知恵を持ち、それを発達させていったものがいた。道具を使い、言葉を話し、文字を書いて、文明を築いていった。それが人類である。

 

 だが、いかに知恵が働こうとも、穢れによる寿命には抗えなかった。

 

 さらには、もはや隙のないほど大気中に溢れかえった穢れは、怪異を生み出したのだ。

 怪異達の力は驚くほど強大だった。腕力もさることながら、異能を用いて襲ってくるのだ。中には人を食物とするものや、知恵を持ち、言葉を話すものもいた。

 

 彼らを人類は妖怪と呼んだ。違う種同士が分かり合えるはずもなく、愕然たる妖怪との力の差により、人類は、その勢力を次第に縮小していった。

 

 しかし、神々は人類を大層気に入ったらしく、手を差しのべることにしたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 二度目のものごころつく頃に、きつく言い聞かされたのは、都市を囲む壁の外へは絶対に出てはならない、と。壁の外には、人を食べ物とする穢れの塊である怪物、妖怪がいるから、と。

 

 

 およそ一千年前、今の都市の帝であり、神である月読様は、この地に降臨し、寿命を与える穢れの存在を我々人間に告げ、自らが先導者となって、穢れの根源たる殺生を禁じ、その塊である妖怪から身を守るため、強固な高い壁を作り、この都市を築いたと言い伝えられている。

 

 その成果あったのか、壁の中は穢れがかなり少ないとされており、不老には程遠いが、人の寿命は、数十年だったのが百年は越えるようになった。壁の外には、数多の妖怪の他には動物は僅かしかおらず、当然人もいないとされている。

 

 四方を高い壁に囲まれているこの都市は、人口約一万人を有する。月読様の住まう塔が中心にあり、そこから円周状に壁へ広がるように、政所などがあり、賢者様や親王様方が住まう中央区、上級貴族が住む一区、下級貴族が住む二区、そして平民が住むひときわ大きい三区に分かれている。細かく見れば、軍部施設域や、商業域、農畜域などがある。

 

 

 

 

 

 

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