三国志と劉備が好きな俺が三国時代に転生したけど、なぜか袁紹だったので、とりあえず袁家滅亡を防ぐために頑張ってみることにした件   作:ひいちゃ

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今回、袁術には雰囲気を柔らかくするネタキャラになってもらう予定ですww

まぁ、ブラ公のヒルデスハイムみたいな立ち位置でww


第弐拾壱話『袁術が来た!……え、二番煎じはもういいって?』

 袁術(永寿元年(155年)- 建安4年6月(199年7月))は、中国後漢末期の武将・政治家。字は公路。豫州汝南郡汝陽県(現在の河南省周口市商水県)の人。父は袁逢(司空)。同母兄は袁基(太僕)。従兄(または異母兄とも)は袁紹。叔父は袁隗(太傅)。

 

当初は官界にあったが、董卓による動乱の中で群雄の1人として名乗りを上げ、反董卓連合の崩壊後は孫堅らの支持を受けて一族の袁紹と抗争を繰り広げた。一時は曹操に敗れ揚州に追いやられたが、孫策らの力により揚州を実効支配し勢力圏を再構築。皇帝を称し、国号を「仲」としたが、孫策らの離反や曹操の攻撃により数年で瓦解し、失意の内に没した。

 

※Wikipediaより

 

 まぁ、そんな袁術であるが、この時間軸では俺も気づかぬうちに、曹操に攻め滅ぼされて、流浪の身に落ちぶれてしまっていたらしい。それで、食べるのにも困ってここに仕官に来たということらしいが……ううむ。

 

「袁紹様、いかがなさいますか? もし受け入れるのに抵抗があるのなら、私が裏で処理いたしますが」

「いや、それはあまりにかわいそうだろ」

 

 郭嘉がそう聞いてくるが、こいつの『処理』は読んで字のごとく、後ろめたい意味の『処理』(つまりは謀殺)だからなぁ。窮してやってきたやつに、そんな仕打ちをするというのは気が引けるというかなんというか。

 

「まぁ、とりあえず会ってみよう。通してくれ」

「かしこまりました」

 

 俺が知らせにきた文官にそう告げると、彼はいったん下がって、そしてその袁術を連れて戻ってきた……のだが……。

 

 誰だお前!?

 

* * * * *

 

 流浪の身になったというから、かなり貧しい格好になったんだろうな、と予想してはいた。だが。

 

「どうも、袁紹様。揚州にささやかな根をはって割拠していた、今はただの乞食、袁術にございます」

 

 誰だよこいつ!? 俺の中のイメージでは、かなり高慢な奴だったんだが、目の前の袁術は、すっかり卑屈な奴になってしまっていた。俺は思わず、傍らの郭嘉にジト目を向けてしまう。

 

「……」

「私は何もしておりませんよ。彼は今来たばかりで、洗脳する暇もありませんでしたから」

「……」

 

 どうやら、郭嘉のせいではないらしい。彼の高慢さをべきべきとへし折るぐらい、流浪の生活が悲惨だったってことか。会う前以上に哀れに思ってしまうな。

 

「このような乞食にも会ってくださり、袁紹様の人徳に大いに感嘆いたします。もし、万に一つでも私めを使っていただけるのでしたら、この大いな選ばれし凡才の搾りかすを、袁紹様のお役に立てさせていただく所存でございます」

 

 そう言って、土下座する袁術という名の乞食。でも、かすかに高慢さが残っているのがなんというか。高慢なのか卑屈なのははっきりしてくれ。

 

「あ、あぁ、わかった。お前への処遇はあとで知らせる。それまでは宿舎で疲れをいやしてくれ」

「は、ははぁっ!! ありがたき幸せっ!!」

 

 そう言って、袁術は土下座したまま、床に額をこすりつけ続けた。……よほどべきべきに心を折られたんだろうな。

 

* * * * *

 

 そして俺の軍に入った袁術には、俺のそばで副官的役割をさせることにした。主に外交や諜報関係を任せるつもりである。

 当初は、袁煕と一緒に旧チョウエン領に派遣するつもりでいたのだが、なぜかそれには郭嘉が強く反対したのだ。

 「どうしてもというなら死んでやる!」って勢いで反対したので、とりやめて俺の補佐をさせることにしたのだ。まぁ、辺境で野心がぶり返して独立されたら困るからな。郭嘉が反対する気持ちもわからんではない。

 まぁ、俺の側近には田豊やあの郭嘉もいるから、下手なことはできないだろう。

 

 何しろ、通達したさいには、

 

「お任せください! この選ばれた乞食である私にかかれば、袁紹様の補佐などたやすいことだという気がカケラぐらいありますとも、はっはっはっ!」

 

 と言ってたぐらいだからな。二度目になるが、高慢なのか卑屈なのかはっきりしてくれ(苦笑

 

 さて、そんなわけで新たな人材を得た俺たち袁紹軍は、いよいよ本格的に動くことにした。まずは、ボク陽の南にある陳留、汝南が目標だ。これらを落とせば、曹操軍を虎牢関から西に封じ込めることができる。

 

 それだけあって、盤石な体制で行くことにする。第一隊は俺の本体、第二隊は顔良&文醜、第三隊は関羽&張飛、第四隊は万旋という、まさに袁紹軍オールスターというべき陣容だ。なお、袁術が俺の隣にいるのは言うまでもない。

 

 なお、虎牢関からも出てくる可能性があるので、旧チョウエン領に駐屯している袁煕には、洛陽の敵をけん制するように言っておいてある。

 

 盤石とおもえる態勢をとった中、緊張の中進む俺たち袁紹軍だが、ちょうど官渡を通過しているとき!

 

 前方から矢が飛んできた!!

 

* * * * *

 

 袁紹軍の前方、陳留の北に布陣した曹操軍。その指揮をとるのは劉備。

 

「袁紹軍への先制攻撃はどうか?」

 

 そう問う劉備に、偵察兵が応答する。

 

「はっ。先陣の万旋隊にある程度の被害は与えましたが、警戒していたようで、さしたる被害は与えられなかったようです」

「そうか。勢いは止められたか?」

「はっ。機先を制されたことで、袁紹軍は勢いをくじかれ、行軍を一時的に止めたようでございます」

 

 その報告を聞くと、劉備は満足したようにうなずいた。

 

「そうか。勢いを止められたならそれでよい。この機を逃さず、突撃で一気に突き崩そう。華雄殿、お願いいたす」

「ぐふふふ、お任せあれぇ!! ものども、行くぞ! 袁紹軍の奴らを肉饅頭の具にしてやるのだ!!」

 

 かくして、袁紹軍と曹操軍による、二度目の官渡の戦いが始まろうとしていた!

 

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