Ravens lane ─鴉達の未来─   作:ダイヤモンド傭兵

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これはKAN-SEN達が現れてからのヒロと赤城達のお話。

番外編です。時系列としては空白の2ヶ月の間です。


番外編 ヒロとKAN-SEN達

ヒロはその日、時雨とヒロは買い物に出掛けていた。日用品を買って帰ろうと帰路に着くが、途中で時雨が足を止める。

 

時雨「そういえばヒロってあまり私服持ってなかったわよね?」

 

ヒロは頷く。

 

時雨「ふふん、ならこの時雨様が選んであげるわ!お金も余ってるし、さぁ来なさい!」

 

時雨はヒロの手を掴んで服屋に連れていく。

服屋でヒロは色々着せ替えさせられ、最終的に落ち着いた色合いの服装になる。

 

時雨「これでよし!よく似合ってるじゃない!」

 

ヒロもニッコリである。しかし帰路の途中、後をつけられている事に気づいたヒロは途中で石ころを拾い、つけている人物が隠れている場所に投げつける。走り去る音が聞こえたが、今度は別の石ころを投げ上げと、石ころは走り去った人物の頭に命中する。

 

時雨「後をつけてくるなんて、いい度胸ね···」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日は2日前から雨が続いていた。外に出れず、テレビゲームをやる気も起きずに宿舎内をブラブラしていると、退屈していることを察した三笠が声をかけた。

 

三笠「ヒロ、もし良かったら我の部屋に来てみないか?」

 

ヒロが三笠の部屋に着いていくと、そこで艦船のプラモデルを作ることになった。

ヒロは元々工作が好きだということもあり、2人で作るプラモデルは互いに色々教え合った事もあり、見事な出来映えとなった。

 

三笠「おおっ!このような細かい所まで正確にできるとは···お主、なかなかやるではないか!」

 

ヒロはドヤ顔をしている。

 

三笠「時間はまだあるな···もう1つ作らないか?」

 

ヒロは頷き、再び製作に取りかかったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

加賀は赤城に届け物を済ませた後、基地の廊下でヒロを見かけた。何気なく着いていくと、演習場に入っていく。加賀は中を覗いてみると、演習場となっている海に骨格船を纏ったヒロが海上に浮いた的に攻撃している。

 

冴「あら、いたのね。あなたは確か···加賀さんね?」

 

加賀「そうだが、お前は?」

 

冴「そういえばまだ挨拶してなかったわね。私は小野島 冴、冴でいいわ···ちなみに私はここの研究所の所長よ」

 

加賀「そうか···ではあの人船(ひとぶね)を作ったのも···」

 

冴「もちろん私よ···前はヒロを助けてくれてありがとう」

 

加賀「私の務めを果たしただけだ」

 

冴「フフッ·····あの子、また何かあった時に備えてああやって自主トレやってるのよ···いくらあの子が強くたって、人間がセイレーンや軍艦に敵うわけないのに」

 

加賀「だが、やつはセイレーンの武装を破壊していたが?」

 

冴「あれはちょうど視界が遮られるほどの荒波があって、それを利用していただけ···でも、もしかしたらあの子···あのスマッシャーⅡを撃破できていたかもしれないのよね···だけど···」

 

冴は演習場の海上を駆け抜けるヒロを悲しげな顔で見つめる。

 

冴「あの子は本当は、命を賭けた戦いなんて望んでないの。それに、誰も殺したくないってずっと願ってるから、あの時もセイレーンを殺す気なんてはなっから無かったのよ···」

 

加賀「つまり、あれは単なる自己犠牲だと?」

 

冴「そう···あの時のあの子の目的は撃破じゃなくて時間稼ぎ、それか無力化。だからあの時も本体には致命傷となる攻撃は一切せず、武装を狙ったり、本体に攻撃しても怯ませるだけ···殺す気になればきっと撃破できていたのに」

 

加賀「そうか···」

 

加賀は演習場の出撃ドックへと歩いていく。

 

冴「どうしたの?」

 

加賀「弱いものは淘汰される運命だ···だが、やつが単なる弱者になることは、なんだか許せない気になってな」

 

そして加賀は艤装を展開し、海上に出る。ちょうど補給を終えたところのヒロはそれに気づいて首をかしげる。

 

加賀「ヒロ···お前がどれ程の力を持っているのか、私に見せてみろ!···一航戦加賀、参る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤城は銀治に頼まれてヒロの部屋に行き、銀治から『トン、トトンというリズムでノックするように』と言われていたため、そのリズムにノックし、部屋に入る。

 

赤城「入りますわよ···どうしまたの?」

 

ヒロは小さな子供のように腹辺りの服を掴んで部屋の中をうろうろしていた。ヒロは赤城を見るとすぐに駆け寄ってきて、メモ用紙に何かを書き込み、赤城を見上げながらそのメモ用紙を見せる。

 

『大切な箱なくしたから一緒に探して!』

 

赤城は銀治からの頼まれごとがあったものの、ヒロの泣きそうな顔を見て一緒に探すことにした。

ヒロが探している箱はキューブより少し小さな赤い箱だという。しかし赤城が思っていたよりも早く箱は見つかり、ヒロは笑顔でお礼の意味の握手をしてくる。

 

赤城(この笑顔···とても良いですわね···フフフ)

 

ちなみにその箱の中身は1枚の写真で、ヒロの両親と妹が写っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、ヒロはいつもよりテンションが高く、夜10時になる頃にテレビをつけ、ロボットバトルの番組に切り替える。

ロボットバトルを初めて見る赤城達4人は気になって見てみる事にした。

 

司会《それでは皆さんこんばんは。今夜もやって参りました、ロボットバトル!今夜のアリーナは『JUNGLE』。スコールが降り注ぎ、木々に囲まれているため視界の悪いマップです。今回の対戦者達はどのように立ち回るのでしょうか!?》

 

画面にはスコールが降り注ぐ森が映される。するとヒロはメモ用紙を出す。

 

『ちなみにここ、真ん中に川があるんだよ』

 

司会《それでは、今回の対戦者達の紹介です。赤コーナー!重量2脚『フォックス·アイ』、青コーナー!逆関節『レッドホーク』》

 

フォックス·アイと呼ばれた白く重厚な機体と、レッドホークと呼ばれた赤く鳥の足ののような脚部の機体がそれぞれの定位置に着く。

 

実況《それでは···レディー、ゴー!》

 

2機はほぼ同時に動き出し、フォックス·アイは木々の間を進み、レッドホークは空へと飛び立つ。レッドホークが索敵を行っていると木々の茂みの中から大きなペイント弾が発射される。

レッドホークは回避しつつフォックス·アイがいるであろう方向に飛び、右手に持つマシンガンを連射する。すると別の場所から垂直ミサイルが発射され、レッドホークは直撃を受けて墜落する。

 

実況《あぁっと!レッドホーク、垂直ミサイルの直撃によって大ダメージを受けてしまったぁ!》

 

青いペイントに機体の多くを染めたレッドホークはその場で肩から吸着機雷を射出し、機雷は地面に吸着する。

レッドホークは後ろに下がるが、背後から大きなペイント弾が直撃し、撃破判定となってしまう。

 

実況《レッドホーク、撃破!今回の勝者はフォックス·アイだぁぁぁ!》

 

三笠「木々を利用した戦術···あのフォックス·アイというやつ、中々やるな」

 

加賀「それに対しあのレッドホークというのはなんだ?いくら雨で視界が悪くなってるとはいえ、あんな風に飛んでいれば的になるのは当たり前だ」

 

ヒロも頷いている。

 

司会《ではまた来月!》

 

実況《またな!》

 

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

今回は空白の2ヶ月でのヒロとKAN-SENとのやりとりを書きましたがどうだったでしょうか?
今回は長くなったので機体などの説明は次回行います。

●ヒロと三笠のプラモ
2人が作中で作ったプラモは大和です。作りやすいように若干のデフォルメがされていますが、ヒロと三笠は自ら細かくしていきました。
ちなみに余った時間でのプラモは大淀で、完成に至りませんでしたが、後に完成させています。

●ロボットバトル
2機のロボットを特設されたアリーナで戦わせるという競技。ロボットの大きさは2m~3.5mと決められており、使用する弾はペイント弾で、それぞれの機体のカラーリングに合わせた色となっている。
また、事前に申請した装甲値により、撃破判定か判断される。
余談だが、25年前からこの競技はあり、15年間は全盛期だったが、今は下火となり、月1回となってしまっている。
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