Ravens lane ─鴉達の未来─   作:ダイヤモンド傭兵

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運命は動く···その動きは何を生むのか?


幕間 Lost

家が燃えている。燃えている中で1人の女性が肩を貸している。

 

女性「おい、早く行くよ!」

 

燃える廊下を進むが、下の階で爆発が起こり、2人はバランスを崩す。

 

女性「大丈夫か!?」

 

足に木片が刺さって上手く動かせない。

 

女性「こういう時って確か···抜いちゃだめなんだっけ?」

 

女性は再び肩を貸して進む。女性の顔を見上げると、女性は笑いかける。

 

女性「···大丈夫。絶対に助けるから!」

 

そして下の階に向かおうとした瞬間、大きな爆発が起こり、2人は離れた場所に飛ばされる。

女性の名前を叫び、足を引きずって女性の元に行こうとするが、女性は横に目を向け、目を見開く。

 

女性「クソッ!」

 

女性は駆け寄り、抱き上げる。

 

女性「いい?受け身とれよ?」

 

女性に抱き抱えられ、窓の近くまで運ばれる。

 

女性「絶対また会えるから!だからそれまで泣くんじゃないよ!」

 

女性に窓から投げられる。

 

 

その瞬間、全てがスローモーションに見え、手を伸ばす。

 

 

涙を流しながら女性は笑顔でいる。

 

 

女性の横から爆発が起き、女性は木片と共に海へと吹き飛ばされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めると、自室の布団の上だった。泣きそうな顔になるものの、何度も深呼吸をし、窓のカーテンを開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒロの顔を、暁の水平線が照らしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晴れた日、加賀は天城と共に艤装を展開し、海上に立っていた。

 

加賀「本当に···良いのですか?」

 

天城「ええ。私の体がもう動けなくなる前に、最後にこの力を示したいのです」

 

加賀「なら···もう、言葉は要りませぬな」

 

2人は同時に構える。

 

そしてその様子を、義人は涙を堪えながら見ていた···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、訃報が伝えられ、銀治達は重桜中枢の基地へと向かう。

 

そこで行われるのは、天城の葬儀だった。

 

そこにいるのは、重桜の全てのKAN-SENと、天城と近しい者達だった。

 

銀治「儂とヒロはそこまでの間でもなかったと思うが?」

 

赤城「天城姉様の要望ですわ」

 

銀治「そうか···」

 

やがて葬儀は終わり、人数が減っていくなか、ヒロは誰にも気づかないうちに、泣き崩れている義人を見つめる。

 

義人「天城···天城···」

 

 

 

 

 

 

ヒロの目は、まるで"獲物を見つけた獣"のような目付きになっていたが、すぐに目線を反らし、銀治と共に歩いていく。

 

 

 

 

 

 

その日は中枢の施設で1泊することになり、銀治は広間にてひと息ついていた。するとそこに2人のKAN-SENがやって来た。

 

高雄「銀治殿、久しいな」

 

愛宕「お久しぶりです」

 

銀治「おお、高雄に愛宕か」

 

高雄「その、1つ聞きたいことがあってだな···」

 

銀治「なんだ?」

 

高雄「ずっと気になっていたのだが、ヒロはなぜあんなにも強いのだ?ただ訓練を積んだだけではあそこまで強いのは少し気になってな···」

 

銀治「ああ、その事か···まあ、確かに訓練を積んだだけではあの歳であそこまで強くはならんな······2人は『ドミナント仮説』というのを知っているか?」

 

高雄「なんだそれは?」

 

愛宕「う~ん、私も知らないわ」

 

銀治「まあ、知らないのも無理はない。この仮説は儂の師であるエーデルという男が提唱した仮説で、耳を傾ける人は少なかったものだ···」

 

そして、銀治はそのドミナント仮説を説明する。

 

銀治「ドミナント仮説、というのはな···簡単に言うと『先天的な戦闘適合者』の事だ。つまりは戦いの天才だ」

 

愛宕「もしかして、それが···」

 

銀治「ああ。儂もそれを聞いた当時はまだ立証されてなくてな···だが、エーデル先生の死ぬ少し前にヒロが産まれ···その後のヒロを見て確信した···ヒロは、ドミナントだと。特に、あのスマッシャーⅡとの戦闘を見たらもう否定などできん」

 

高雄「ドミナント···か」

 

銀治「まあ、ヒロは自分から色々鍛練を積んだりしてるから、ただの天才って訳でもないがな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜中···悲しみに暮れ、海を見ている義人に近づく影があった。

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

幕間でしたが、どうだったでしょうか?
さて、今回の事がどのように関わってくるのでしょうか?ではこれにて第2章へと移行します。

●フォックス·アイ
白いカラーリングの重量2脚。
武装は右手のハイレーザーライフル、左腕のグレネードライフル、背部のデュアルミサイル、肩内臓のデコイである。
高火力かつ重装甲の機体であり、機動力こそ低いものの、ハイレーザーライフルの火力は驚異である。
また、時にデュアルミサイルを垂直ミサイルに変更することもある。
余談だが、現在の使用者は2代目である。

●重量2脚
機動力は低いが装甲は厚く、積載量も多い脚部。

●ハイレーザーライフル
通常のレーザーライフルよりも重量と弾数を犠牲にし、火力を高めたもの。

●グレネードライフル
キャノンを腕部に装備できるよう小型化と軽量化をしたもの。

●デュアルミサイル
複数のミサイルを同時発射するミサイル。
フォックス·アイに搭載されていたものは4発である。

●デコイ
ミサイルを引き付ける浮遊型のデコイ。

●垂直ミサイル
真上に発射するミサイル。

●レッドホーク
赤いカラーリングの逆関節。
武装は右手のマシンガン、左手のハンドガン、背部の小型ミサイル、肩内臓の吸着機雷である。
装甲は薄いものの、機動力を活かした空中戦を主体としている。
使用者はまだ戦闘経験が浅く、空中戦に偏った戦闘をしている。

●逆関節
鳥の足のような機構の脚部。高いジャンプ力を活かした立体的な戦闘が可能。

●マシンガン
単発の火力は低いものの、高い連射力と豊富な弾数のある武器。

●ハンドガン
弾数は多くないものの弾の熱量が高く、敵機体を熱暴走に追い込みやすい武器。

●小型ミサイル
小型のミサイルを発射するが、多種のミサイルと比べて単発火力は低いが連続発射数と重量、弾数に優れている。

●吸着機雷
放物線を描いて射出され、地面や壁などに吸着し触れると爆発する。
罠や足止めとしての役割の他、中には砲撃のように使う者もいる。
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