Ravens lane ─鴉達の未来─ 作:ダイヤモンド傭兵
天城の死から数日後、久々の海域奪還作戦が行われる。
第2章、始まります。
第11話 濁り水
天城の死から数日後、重桜各地の基地に通達が送られる。
銀治「なるほど、久々の海域奪還作戦か。まあ、少しでも多く奪還せねばならんからな」
そして銀治は会議室に時雨と三笠を呼ぶ。
銀治「2人とも、今回の儂らの役割は中枢基地の海域にて警備にあたることだ」
三笠「承知した!」
時雨「奪還に参加できないのは物足りないけれど、警備も必要だから仕方ないわね」
銀治「作戦開始は3日後だ。準備しておけよ」
3日後、海域を奪還するためにKAN-SENによる艦隊が3つと量産型による艦隊が6つ出撃していく。
中枢基地の艦隊の赤城、加賀、土佐、高雄、愛宕、『綾波』。
舞鶴艦隊の『翔鶴』、『瑞鶴』、『龍驤』、『古鷹』、『川内』、『神通』。
呉艦隊の『祥鳳』、『金剛』、『榛名』、『暁』、『陽炎』、『吹雪』。
それぞれが陣形を組み、別々の方向から海域へと突入する。
突入すると早速セイレーンの量産型が多数現れ、交戦する。
赤城「こちら赤城、戦線を突破しましたわ!」
翔鶴《こちら翔鶴、こちらも突破したわ!》
祥鳳《こちら祥鳳、こっちも突破したで!···けどなんだか数が少ないんや》
加賀「数が少ない?こちらは他の海域もあまり変わらないが、警戒しておこう」
瑞鶴《こっちも警戒しておくわ!》
そして進んでいくと呉艦隊の方に動きがある。
祥鳳《なんやあれ?···撃ってきたで!》
赤城「どうしましたの!?」
榛名《量産型じゃない!『スカベンジャー』よ!黄色のやつ!》
加賀「人型のセイレーンか···」
翔鶴《こちらも人型のセイレーンを確認しました···こっちは『チェイサー』がいます···》
各艦隊が人型のセイレーンと交戦し、赤城達も人型のセイレーンと交戦し始める。
赤城達は艦隊を全滅させ、海域の中枢へと向かう。するとそこには確認されていないセイレーンがいた。
そのセイレーンはマンタのような大型の艤装を装備しており、不敵な笑みを浮かべていた。
セイレーン「ハァイ、私は『テスター』。あなた達の力、テストさせてもらうわ」
テスターは艤装からレーザーを連射し、攻撃してくる。赤城達はそれを避けつつ反撃していく。
その頃、中枢基地の海域では三笠と時雨が白露や夕立、量産型と共にセイレーン艦隊を迎撃していた。
時雨「もうっ!数が多いわねっ!」
白露「あれ?こんなにいたっけ?」
夕立「増援まできてるのだ!」
三笠「味方の艦隊が来るまで持ちこたえろ!」
ヒロは不安そうにおどおどし、それを見た銀治はヒロの頭に手を置いて安心させようとする。
しかしヒロの不安は収まらず、駆け出した。
銀治「ヒロッ!」
銀治はヒロを追いかけるが、ヒロは保管庫へ向かいあるものを持ち出してくる。
銀治「長距離用の迫撃砲と海図···まさか」
ヒロは頷く。
銀治「まったくお前は···戦争に向かない性格なのに、そこら辺は理解してるな」
銀治は離れた場所にヒロと共に向かい、海図を広げてタブレットを見る。そのタブレットにはドローンの映像が映っており、それを海図を照らし合わせる。
ヒロはその映像と海図を見比べ、迫撃砲を発射する。
時雨「このっ!」
時雨が相手をしている量産型セイレーンの砲身に迫撃砲の弾が直撃する。大したダメージではないものの、量産型はヒロのいる方向に砲口を向ける···が、その隙に時雨は量産型セイレーンを撃破する。
更に、夕立に立ちはだかるスカベンジャーⅠの艤装に迫撃砲の弾が命中する。
スカベンジャーⅠ「どこからっ!?」
三笠「甘いっ!」
赤城達が海域を奪還し帰還すると、三笠と時雨に正座させられているヒロと銀治がいた。
三笠「お主らの気持ちは理解できるし感謝はしておる。じゃがな···」
銀治「はい···はい···」
ヒロは顔はスルメのように萎れている。
赤城「えっと···これは?」
時雨「お帰りなさい!見てよこの2人!私達がピンチになったからって迫撃砲持ち出して援護してたのよ!まあそこまでは良いとして···すぐ近くに砲撃が着弾したのになお撃ち続けたのよ!」
加賀はスルメのように萎れたヒロの顔を見て吹き出す。
加賀「プッ、ヒロ···その顔···」
瑞鶴「まるでスルメね···」
時雨「そ·し·て···」
時雨と三笠の目は兵士にも向けられる。
三笠「お主らもお主らじゃ!なぜ2人を止めなかった!?止めようと思えば止められたじゃろ!?」
兵士「いや、流石にあの雰囲気の2人を止められは···」
瑞鶴「いや止めようよ···」
赤城「まあ、とりあえず無事で良かったですわ」
赤城はヒロを抱き締める。
赤城「さぁ、今夜は祝勝会にしますわよ!」
義人は海域奪還の報を受け、安堵していた。
義人「皆、戻ってこれたか···だが···」
義人の脳裏には天城の姿が浮かぶ。
義人「天城···」
義人の右手には、黒いキューブが握られていた···
読んでくださり、ありがとうございます!
第2章へと入りましたが、どうだったでしょうか?