Ravens lane ─鴉達の未来─ 作:ダイヤモンド傭兵
ユニオンの研究機関からある連絡を受けた冴は銀治達を連れてユニオンへ向かう。
そして···
冴「あなたから連絡なんて久しぶりね」
男性《まあ、忙しかったから···》
冴「あなたの忙しさは別に関係ないけど、手短にお願い。これから釣りに行くところだから」
冴が目を向けると、そこには開いたドアからヒロが頭に『饅頭』と呼ばれるヒヨコのような生物を乗せながら覗いていた。
男性《解った···こちらの研究機関が『空のキューブ』を発見したんだけど、そこから先が進んでなくて···それで君に頼もうと思ったんだ》
冴「···それ結構な問題ね。解ったわ、明日そっちに出港するから場所を教えなさい」
翌日、冴は銀治、ヒロ、三笠を連れて依然視察に行ったユニオンの軍港に向かうことになった。
銀治「にしても空のキューブってなんなんだ?」
冴「詳細は見てからじゃないと正確な事は言えないわ」
三笠「しかし、こんな小さな引っ越しと同等な準備をしなくても···」
冴「いい?今回のは長丁場になる案件よ。なら引っ越しレベルの荷物持ってかないと後々後悔するわよ!」
冴が目を向けるとヒロは大量の荷物をリュックとボストンバッグ、キャリーバッグに積めて立っていた。
冴「ほら、行くわよ!」
ユニオンの軍港に着き、荷物を置いたらすぐに研究施設へと向かう。
冴「久しぶりね、『ロイ』」
ロイ「久しぶり」
冴「ロイはユニオンの主任研究員で、私の昔からの友達よ···で、その空のキューブってのはどこ?」
ロイ「君は相変わらず行動力の塊だね···」
冴「さっさとしなさい!」
ロイが持ってきたのは2つのキューブだった。しかし通常は青い光を放つキューブだが、その2つのキューブは光が無く、灰色になっている。
ロイ「通常のキューブは中にKAN-SENの情報や魂が入っていて、それで輝いているらしいんだけど、このキューブは何もない、空っぽなんだ。しかもここにある2つ以外で見つかってるのはロイヤルの1つだけなんだ」
冴「なるほど···確かに建造とかで使えば同一のKAN-SENも入手できる···けどやっぱり何もないわね···ヒロ」
冴はヒロに空のキューブを手渡す。ヒロは空のキューブをじっと見つめる。
冴「何か感じる?」
ヒロは首を横に振る。
ロイ「ヒロ君って、何か感じたりできるのかい?」
冴「いいえ、今のはなんとなくやらせてみただけ···まあ、ヒロにキューブを渡すとずっと眺めてるからってのもあるけど」
そして、とりあえずはこのまま冴達ととロイで研究を進める事になった。
鉄血の会議室にて···
ビスマルク「なるほど、毒をもって毒を制す···ということね?」
義人「ああ···」
ビスマルク「なら···次に会う時は、きっとヴァルハラね」
義人「···」
冴達の研究が始まってから数日後、銀治と三笠に連絡が入る。
銀治「なんだ···義人、これはどういう事だ?」
三笠「こんなもの···できるわけがなかろう!」
銀治「義人···気でも狂ったか!?」
その日、ヒロは軍港の出店を見て回っていた。そのとなりにはネバダがいた。
実は今回の1件ではヒロはあまりやることがなかったので休憩時間に視察では見てなかった場所を案内してもらっていたのだ。
ネバダ「アンタは本当にここのビーフジャーキーが好きだねぇ」
ヒロはニコニコしながらビーフジャーキーを食べているとスマホが鳴り、冴からの連絡が来る。
冴《ちょっと頼みがあるから戻ってきて》
ヒロが冴のいる研究室に戻る。
冴「ねぇ、そういえばヒロって設計図持ってたわよね?」
ヒロは頷く。
冴「もしかしたら、この空のキューブに使えるかもしれないから、持ってきてくれない?」
ヒロは頷き、宿舎に向かう。そして設計図の入った箱を抱えて研究室に戻っていく···
そして···軍港は突如奇襲を受ける。ヒロは研究室に向かう速度を上げ、ユニオンのKAN-SEN達は迎撃に出る。
義人《我々はアズールレーンから脱退し、鉄血と共に『レッドアクシズ』を結成する。生温い戦いにはもう付き合えん···これは宣戦布告だ!》
銀治「義人、貴様!」
義人《先生、いや銀治···貴様らはこちらの命令を受けなかった裏切り者だ。ここで沈むがいい》
三笠「なぜじゃ···なぜじゃ!答えろ!」
2人のいる工廠にボルチモアがやってくる。
三笠「ボルチモア殿、これは···」
ボルチモア「解ってるさ。色々事情はあるだろう···共に迎撃に来てくれ!」
三笠「もちろんじゃ!」
銀治「頼むぞ!儂はヒロを探しに行く!」
読んでくださり、ありがとうございます!
遂にアズールレーンとレッドアクシズに分裂してしまいましたね。
●空のキューブ
光を放つこと無く、灰色になっているキューブ。建造だけでなく他の事にも使えず、また数も希少である。