Ravens lane ─鴉達の未来─   作:ダイヤモンド傭兵

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突如現れ、重桜艦隊を退けた2人のKAN-SEN···

2人は味方だと言うが···


第14話 主従

重桜艦隊を退けたケンタウルスと憤怒はヒロの元へ戻る。

 

ケンタウルス「任務完了だ」

 

憤怒「ちゃんと殺しはしなかったぜ!」

 

ヒロはホッとしてはいるが、まだ不安が残っているようだ。そこに三笠が近づく。

 

三笠「お主らが来なければどうなっていたことか···礼を言う」

 

ケンタウルス「私は、主の命を全うしただけだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、ヒロは擦りむいた膝に絆創膏を張ってもらい、KAN-SEN達の一部は瓦礫の撤去などの手伝いをしていたが、ここでもケンタウルスと憤怒の力が発揮されていた。

 

憤怒「オラオラオラー!」

 

憤怒は荷物などをそのスピードを活かして次々と運び···

 

ケンタウルス「私が持とう」

 

ケンタウルスは怪我をしているKAN-SENの荷物や多くの瓦礫を次々と運んでいる。

 

そしてある程度落ち着いてきた頃、ケンタウルスと憤怒の処遇の話になり、ユニオン関係者達からはユニオン管轄で良いのではとの意見が多数挙がり、そのまま決定しようとしたのだが···

 

 

 

 

 

 

 

ケンタウルス「貴様ら、もう一度言ってみろ。次は殺す」

 

憤怒「オイ!そこの先輩以外もう皆殺しにしようぜ!?」

 

ケンタウルスは机を蹴り飛ばし、倒れた役人の顔の横に槍を突き刺しており、役人の頬からは血が流れている。

一方憤怒は両手の主砲を放ち、右手の主砲は役人の護衛についていた『テネシー』というKAN-SENの顔の横に、左手の主砲はもう1人の役人の頭上をそれぞれ撃ち抜き、壁は崩壊していた。

 

ケンタウルス「私達は主である鴉間 ヒロと私達を拾った鴉間 銀治の(めい)以外は聞き入れるつもりはない」

 

憤怒「そういうことだ。わかったら気が変わる前に失せろ!」

 

そういうと役人達は逃げていった。2人は呆然とするテネシーを置いてヒロの元へと歩いていった。

その途中で銀治と鉢合わせし、何事かを聞かれる。

 

ケンタウルス「なに、私達をユニオンの管轄だと勝手に決めようとしていたからな。ほんの少し脅しただけだ」

 

憤怒「あ"あ"イライラする!」

 

銀治「お前達···」

 

ケンタウルス「私達はユニオンの管轄ではなく、あなたとヒロの指揮下にあります」

 

銀治「なるほどな···」

 

憤怒「あ、でも一応優先度はヒロの方が上だからそこは勘違いすんなよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケンタウルスと憤怒がヒロのいる部屋に着くとヒロは三笠と今後についての事を夏月とエンタープライズから聞いていた。

 

夏月「あ、あなた方が皆を助けてくれたKAN-SENですね?ありがとうございます!」

 

エンタープライズ「改めて礼を言わせてくれ。ありがとう!」

 

ケンタウルス「礼はいい。それよりもヒロの今後はどうなるのだ?」

 

夏月「はい。レッドアクシズの事もあるので、しばらくはここにいてもらうことになります。ただ、できるだけ自由は確保します」

 

ヒロはそれにニコニコしている。

 

ケンタウルス「なるほど···ヒロが良ければそれで良い。それと三笠···」

 

三笠「なんじゃ?」

 

ケンタウルス「私と憤怒は攻めに特化している。だからヒロの護衛は頼んだ」

 

三笠「なるほど···承知した!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、ヒロは加賀の式神につけられていた紙を開くと、それは手紙だった。

 

『ヒロへ

 

こちらからの奇襲攻撃で戸惑っているだろうが、それは本当にすまない。

現在、重桜では義人が今や実権を握っている状況だ。

長門様は軟禁され、象徴のための傀儡と化している。

姉様は義人に誑かされ、危険な状態だ。次に会う時は警戒しておけ。時雨は重桜の者として責務を果たすと言っているが、おそらく隙を見てそちらに合流しようとするだろう。

 

私は内部からどうにかできるよう動くが、姉様や大鳳もいる。できることは少ないだろうが、ある程度は留めてみせよう。

 

だがこちらはセイレーンと裏で手を結んでいる···これは重桜でもほとんど知らない事だ。だから決して油断するな。

 

最後に···義人は今、天城の事で狂っている状態だ。アズールレーンの者達と共に、奴を止めてくれ。

 

                     加賀より』

 

 

手紙を読んだヒロは唇を噛みしめ、窓から覗く月を見上げた。

 

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

2人は···というか秘匿KAN-SENは基本的に拾ってくれた銀治と所有者であるヒロの言うことしか聞きません。

●秘匿KAN-SEN
様々な理由で設計図のまま終わり、その後忘れ去られた艦船達。
だがそのどれもが建造されていれば当時の戦争の結果を変えていた可能性を持っている。
設計図は様々な所を旅していた銀治によって拾われ、その後はヒロが所有することとなる。

●新型秘匿重巡 ケンタウルス
ポニーテールの金髪で、白いボディースーツを着ており、下半身が機械の馬となっているKAN-SEN。
槍を主体としているが、背中に手持ち型の2連装砲を背負っており、頭部の艤装には機銃がつけられている。
性格は基本的に落ち着いているものの、常に高みを目指し、強者を求めている。また、ヒロに対しては忠誠を誓っている。

設計図に関してはその時点から燃料のコストの高さが問題視されており、性能は圧倒的だが長時間の戦闘は不可能であり、スピードと特殊な装甲を活かして艦首につけられた巨大な"槍"で敵艦に突撃し、貫くという戦術が有効なのか疑問視された。しかし開発者以外はケンタウルスの事を認めず、開発は打ち切られた。
そのため、彼女が強者を求めるのは、自身を認めてくれた開発者とヒロにその力を見せつけたいからなのかもしれない。

●特型秘匿駆逐艦 憤怒
ベリーショートの茶髪で黒いセーラー服を着ているKAN-SEN。
主な武装は両手の2連装砲と太股の魚雷である。
性格は荒く、基本的に沸点が低いがヒロの為に怒ることが多く、ヒロに対して怒ることは滅多に無い。

設計図に関しては最速を求めて作られているが、装甲は特殊なものとなっている。
設計図の時点から予想される速力はとてつもないものであるが、同時に乗組員にはそれを制御するために必要な技量もかなりのものであり、建造は中々されなかった。
憤怒の怒りはその『建造するかしないか』が何度も繰り返されたものと推測されるが、本当のところは不明である。
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