Ravens lane ─鴉達の未来─   作:ダイヤモンド傭兵

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エリザベス達はロイヤルを見限り離反した。そして彼女らを連れ戻すための艦隊が迫る。

その艦隊に立ち塞がる2人のKAN-SENとは···?


第19話 手段は選ばず

某ロイヤル指揮官《こちら、ロイヤルの指揮官だ》

 

夏月「はい。こちら、ユニオンの指揮官です」

 

某ロイヤル指揮官《貴様らが迎え入れたのは脱走者だ。即刻引き渡せ》

 

夏月「それはできません···彼女らの指揮官はどうなりましたか?」

 

某ロイヤル指揮官《その程度の事に答えるとでも?貴様は犯罪者に手を貸すのか?》

 

夏月「彼女らは単なる脱走ではない可能性があります···エルデアさんの死の真相が明らかになるまでは、引き渡すことはできません」

 

某ロイヤル指揮官《なるほど、貴様らは犯罪者に手を貸すのか···では制圧させてもらう》

 

 

 

 

 

 

 

ロイヤルのKAN-SEN達が軍港に迫るが、立ち塞がる1人のKAN-SENがいた。脚部艤装のみ展開しており、黒いレインコートとゼブラカラーの脚部装甲を身に纏っているが、様子がおかしい。

 

謎のKAN-SEN「ここは誰1人も通さん···だが、押し通ると言うのならそれ相応の痛みを味わって貰おう」

 

ロイヤルのKAN-SEN A「相手は1人、負けるものか!」

 

謎のKAN-SEN「まったく···」

 

謎のKAN-SENは組んでいた腕を解く。すると黒い腕が6本あり、更によく見るとそれは機械の腕ということが解る。

そして、既に展開されている脚部以外の艤装を展開する。その艤装は巨大で、6本の腕全てに単装砲を持っている。

 

6本腕のKAN-SEN「では行くぞ」

 

そう言うと6本腕全てにKAN-SENは正面から突撃主砲や6本の腕を駆使してあらゆる方向へと砲撃する。そして6本の腕による連射力は高く、最も近くにいた駆逐艦のKAN-SENはすぐさま大破してしまう。

更に、そのまま陣形の中心に潜り込み、陣形を引っ掻き回す。

そして上の手に持った単装砲を解除し、近くの軽巡の顔を掴み、盾にする。

 

ロイヤルのKAN-SEN B「卑怯ね!」

 

6本腕のKAN-SEN「手段など選ばんさ」

 

すると次の瞬間、ロイヤルのKAN-SEN達の脚部艤装に水中からの魚雷が次々と命中する。

 

ロイヤルのKAN-SEN C「何っ!?」

 

6本腕のKAN-SEN「素晴らしいタイミングだ。評価するぞ」

 

???《そっちこそ"誘導"ありがとね》

 

水中には、黒いダイバースーツを纏ったKAN-SENがいた。

 

ロイヤルのKAN-SEN D「潜水艦!?」

 

ダイバースーツのKAN-SEN《余所見なんてしてて良いのかい?》

 

ロイヤル指揮官KAN-SEN達が慌てて6本腕のKAN-SENを見ると、顔を掴まれたロイヤルのKAN-SENは残りの4本の腕で両手足を掴まれ、身動きが取れなくなっていた。

 

6本腕のKAN-SEN「さぁ···選べ。こいつの命と引き換えにこのまま進撃するか、それともこいつの命を助けるか···」

 

6本腕のKAN-SENが腕に力を込めると、頭や手足からメキメキという音が鳴り、掴まれたロイヤルのKAN-SENは呻き声をあげる。

 

ダイバースーツのKAN-SEN《好きな方を選びなよ》

 

ロイヤルのKAN-SEN A「この···卑怯者が!」

 

ロイヤルのKAN-SEN B「彼女を···離してください」

 

6本腕のKAN-SEN「交渉成立だな」

 

引き渡されたロイヤルのKAN-SENの各部位にはくっきりと手形が残っており、震えていた。

2人のKAN-SENはロイヤルの艦隊が領海を離脱するまで監視し、その後帰還する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏月「ふ、2人は一体···」

 

2人は夏月をスルーし、ヒロ、元へと歩み寄る。

 

6本腕のKAN-SEN「ヒロ、初陣は勝ったぞ」

 

ダイバースーツのKAN-SEN「ボクも褒めてくれよ」

 

ヒロはメモ用紙に書き込んだものを見せる。

 

『勝ったのは嬉しいけれど、"阿修羅"はやりすぎ!"ウォーエンド"はまだ良いけども···それと自己紹介!』

 

阿修羅「む、それはすまなかった···」

 

ウォーエンド「まあ、仕方ないか···」

 

そして2人は皆の方を向く。

 

阿修羅「私は『長門型秘匿戦艦"阿修羅"』だ。これからよろしく頼む」

 

ウォーエンド「ボクは『新型秘匿潜水艦"ウォーエンド"』だよ。よろしくね」

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

ヒロが選んだ秘匿KAN-SENはこの2人でした。というか予想してた方はいますか?
···え?知ってた?

●長門型秘匿戦艦 阿修羅
バッサリと切った黒髪で、黒いレインコートとゼブラカラーの脚部装甲を身に纏い、腕は黒い機械腕となっているKAN-SEN。
主な武装は6本の腕にそれぞれ持つ単装砲と4つの3連装砲である。
性格は基本的に冷淡で、勝利するためならば手段を選ばず、負けた時は自己嫌悪になる。

設計図に関しては姉達や他の軍艦の敗北の歴史を塗り替えるために設計されたものの、『あれは敗北とはいえない(主に長門の轟沈理由)』と設計者が"阿修羅は不要"と判断し、設計図はゴミ箱に捨てられていた。
その事から、勝利に執着している面もある。

また、7つの大罪に例えると『嫉妬(Envy)』となる。

●新型秘匿潜水艦 ウォーエンド
金色の長髪で、黒いダイバースーツを身に纏っている。
武装は追尾型の魚雷であり、かなりの深海まで潜ることが可能。
性格は不信ぎみであるが、ヒロには絶大な信頼を寄せている。また、できることなら怠けていたい部分もある。

設計図に関しては『戦争を全ての船を沈めることによって終わらせる』という目的で設計されたものの、終戦後は様々な所に売買されたが、誰もこれらの事を信じなかった。
彼女の不信はそこから来ていると思われる。

また、7つの大罪に例えると『怠惰(Sloth)』となる。
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